気になる存在との恋の駆け引き 5
こんばんわです。。
さて、今回はちゃんと小説の続きをうpします。。
先月はちゃんとしなかったから・・・すみません・・・。。
今年の抱負は、「ちゃんとうpできるようになりたい」です。。
今年もよろしくお願いします。。
それでは、どうぞッ(*^▽^*)
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
「おはよう、真島!」
「ぉはよ・・・」
「ど、どうしたよ?すげぇやつれてるぜ?」
僕が不慮の事故で火傷をしてしまった昨日から、家事全部を弟妹たちに託す事になったのだが・・・。
『なぁ、兄ちゃん。ジャーが泡吹いたんだけど・・』
『な、何だって?』
急いでキッチンへと駆けつけると、頼の言ったとおり見事な泡がブクブクとジャーから出ていた。
『頼、お前お米何で研いだ・・?』
『へ?洗剤で洗ったに決まってんじゃん』
『――・・・』
恐れていた事実があっさり肯定され、声が出ない状態だ。
『馬鹿ねぇ頼。お米はお水で研ぐのよ』
『日和・・・』
『やっぱり、私が夕ご飯を作って・・』
『わぁー、ストップストップ!そうだ。で、出前取ろう』
日和の申し出を必死で阻止しようと、僕は出前の単語を出した。
すると二人は仕方なさそうにメニューを持ってリビングへと移動した。
『なぁ、兄ちゃん。俺ピザがいいんだけど』
『何言ってんのよ頼。出前と言えばお寿司にでしょ?ねぇ、朝兄ぃ』
『僕はどっちでもいいよ』
とっさに出た言葉だが、これでまともなご飯にありつける・・・と安堵した。
しかし翌朝、二人が仲良く早起きして作ったと言う朝食を口にする羽目になった。
「それでこの始末か。って、そんなに酷いのか?」
「もう酷いを通り越してヤバいよ・・・」
二人に聞かれていたら諸国を受けてしまうかも知れないが、二人が作った物は、どうすればあんな風に作れるのか不思議な位独創性に富んだ料理だった。
「ま、まぁ昼メシは学食か購買があるじゃん」
「それが・・」
僕はバックをごそごそと採って、スカーフに包まった楕円形のお弁当箱を取り出した。
「も、もしかしてこれは・・・」
「うん。二人が作ったお弁当・・・」
「は・・は」
中学生の日和には給食があるが、高校生の頼にはお弁当が必要だ。うちの高校みたいな学食はないものの、購買はある。しかし、育ち盛りの頼は購買部のパンだけじゃ物足りないのだ。
そこで自分のお弁当のついでにと、ご丁寧に僕の分も作ってくれたのである。
「お、俺も手伝おうか?」
「ううん、大丈夫。折角二人が作ってくれたお弁当なんだし、責任持って食べるよ・・」
お昼時間まであと四時間ちょっと。迫り来る恐怖の時間に、僕はゴクッと生唾を飲み込んだ。
「失礼じます・・・」
「やぁ、真島く・・・」
爽やかに振り返った先生が俺の様子を見て、持っていたファイルをバサバサと落とした。
「ど、どうしたの、そのダミ声。それに酷い顔じゃないか」
ササッと駆け寄り、椅子へと促す先生。
俺はフラフラと千鳥足のまま何とか椅子へと到達した。
「火傷よりもこっちが先だな・・。何か辛い物でも食べたかい?」
「ぁい・・・」
実は今日お弁当は、予想以上に凄まじかった。ご飯の上には米粒が見えない程ふりかけが
かけられていたし、おかずの方はというと、
しょっぱい卵焼き(砂糖と塩を間違えた様子)
すっぱいチキン(レモンの入れ過ぎ)
苦いハンバーグ(焼き過ぎ)
と言った感じだったのだ。しかもどれも超が付くほど濃い味付けで、いつもの薄味に慣れている僕の唇は腫れ上がり、喉はガラガラにしゃがれてしまった。
「目元もこんなに腫らして・・・。はい、これで冷やしてね」
ひんやりとよく冷えたタオルを手渡され、言われるままそっと目に押し付けた。
「口開けて」
「?」
少しばかり疑問を抱きつつ、素直に口を開けると、フワッと何かが口内へと入ってきた。
「もう一口」
「――ん」
次に口にした時は、しっかりと味を把握する事が出来た。
(ショートケーキだ)
麻痺していた舌や唇が、ショートケーキ特有の甘さでゆっくりと解けていく。
「美味しいだろう?有名なケーキ屋さんのケーキなんだよ」
「わ、す、すみません、僕・・」
「いいのいいの。まだ沢山あるし、それに真島君と一緒に食べようと思って用意したんだからね」
見えなくても先生が笑っているのが分かって、僕の胸はなぜかトクンと高鳴った。
「あ、タオルありがとうございます」
「うん。ちょっと赤くなってるけど、大丈夫かな」
いつの間にやら強くタオルを押し付けていたせいで、しばらく視界がぼやける。ピントが合った時には先生が再び向かい合って座り、ケーキを切り分けている最中だった。
「あの、僕自分で食べますから」
「真島君は右利きだよね?」
「はい、そうですけど?」
突然の質問に思わず答えてしまう。
「火傷したのが右手だと、色々と大変だろう」
「いえ。左手でも字は書けるし、箸も何とかいけるので結構大丈夫でした」
「そう、良かった」
そう言って一口大に切り分けたケーキを僕に差し出す先生。
「い、いやだから、これ位は自分で・・」
「思い通りに体が動かせないって辛いでしょう。だから、僕の前では素直に甘えておきなさい」
(・・・!)
「ほら、あーん」
まるで、催眠術にかけられた様に、ぱかっと口を開けてしまう。
甘いはずの生クリームとスポンジなのに、ちっとも味がしない。っというよりも、頭で理解できないと言った方が正しい。
ケーキの甘さを感じる味覚。
グランドでの騒ぎ声を聞き取る聴覚。
保健室特有の匂いを伝える嗅覚。
そのどれもが機能していないのか、全く感じ取れない。
唯一理解できるのは、先生の眼差しだけ。頭では先生一人が支配していて、またさらに僕の胸を焦がすのだ。そのまま先生に言われるがまま、ケーキを食べさせてもらう。さすがに恥ずかしくて、一応再び抵抗したんだけど断りきれなくて今に至ってる。優しくされるのはいいんだけど、ちょっとずれている様な・・・?でも、ここまで甲斐甲斐しくされるの嫌ではない。
「美味しいかい?」
「はい、美味しいです。僕、甘い物好きなんですけど滅多に買わないんですよ」
「そう。でも、良かったよ。そんなに喜んでくれるとは思わなかったから」
「そうなんですか?」
「あぁ。だってもし甘い物がダメだったら相手に失礼だろう?君が喜んでくれるかドキドキしたよ」
傍から見たらラブラブカップル?っていうほど、甘い雰囲気を漂わせている。
(僕、先生のこと本気で好きかも・・・)
他人に甘えるっていう事をしたことのない僕が、先生に甘えている。驚きの話だ。
こんな所誰にも見せられない。
「先生、もうお腹いっぱいです。忘れていたんですけど、火傷の治療の方お願いします」
「そういえばそうだったね。私も忘れてたよ」
クスクスと笑いながら、先生は包帯を取り替えてくれた取り替える最中、塗り薬とガーゼがくっつき、中々剥がせなくて少し痛かったけど、先生はゆっくりゆっくりと剥がしてくれた。
「はい、これで大丈夫だよ。また、明日取り替えるから来てください」
取り替えた包帯をゴミ箱に捨てながら言う。保健医の顔になっている。
優しい笑顔を見せてくれる先生も保健医の表情を見せる先生もどっちも好きだけど、
僕は笑ってる先生が好きだ。
ありがとうございます。とお礼を言う。そうすると、また先生は笑ってくれる。
「ところで真島君。さっきの顔はどうしたらなるんだい?どうも気なってね・・・」
実は・・・と僕は昨日の事と今日のお弁当の事を先生に言った。
先生は、気の毒そうな顔をすると思い立ったように僕に提案してきた。
「君の火傷が治るまで私がご飯を作ってあげようか?」
「ええぇぇ?そ、そこまでしなくてもいいですよっ!」
そんな言葉が出るなんて思いもしなかった僕は、大声を上げてしまう。
「そんなに嫌だったかい・・・?」
あからさまに項垂れる先生を見て、少したじろいでしまう。ま、負けないぞ・・・。
「嫌とかじゃなくて、そこまで先生に迷惑は掛けられないですよ!」
「大丈夫、全然迷惑って思ってないから。むしろ、構ってあげたくなってしまうんだよ。何でかな・・・他の生徒だとこんな事思わないんだけど、真島君だとついね」
「それって、僕が抜けてるってことですか?」
「それもあるけど、火傷が完治するまで真島君が無事でいられるか心配なんだよ。今日のお弁当の件だって弟くんたちには悪いけど、あんなお弁当を毎日食べてちゃ身体を壊しちゃうよ」
「うぅ・・・」ここまで言われては、何も反論できない。確かにこのまま行くと僕は、身体を壊してしまうだろう。
「昨日、君を家に送っていって気付いたんだけど私の家と意外と近いんだよ。君の家から車で二時間って所かな?」
近いだろ?と言う。プライベートの事をここまで言う先生は居ないだろう。変わった先生だ。
「話は戻すけど、作りに行っては嫌かい?」
「嫌だと言っても、どうせ先生来るんでしょ?」
「どうしても嫌だって言うなら強制はしないよ」
先生はそう言ってくれるけど、僕だってまともな食事はしたい。
「そこまで言うなら・・・お願いできますか?」
「じゃ、今晩からお邪魔するよ」
宜しくお願いしますと挨拶を済ませると、午後の授業に出る為保健室を出た。
(信じられない・・・先生が僕の家に料理しに来るなんてっ)
授業に出たのはいいけど、その事が頭にいっぱいでそれどころではなかった。
そんな状態で残りの授業を受け、大津の誘いを断り、いそいそと家路へと着いた。
-続く-
さて、今回はちゃんと小説の続きをうpします。。
先月はちゃんとしなかったから・・・すみません・・・。。
今年の抱負は、「ちゃんとうpできるようになりたい」です。。
今年もよろしくお願いします。。
それでは、どうぞッ(*^▽^*)
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
「おはよう、真島!」
「ぉはよ・・・」
「ど、どうしたよ?すげぇやつれてるぜ?」
僕が不慮の事故で火傷をしてしまった昨日から、家事全部を弟妹たちに託す事になったのだが・・・。
『なぁ、兄ちゃん。ジャーが泡吹いたんだけど・・』
『な、何だって?』
急いでキッチンへと駆けつけると、頼の言ったとおり見事な泡がブクブクとジャーから出ていた。
『頼、お前お米何で研いだ・・?』
『へ?洗剤で洗ったに決まってんじゃん』
『――・・・』
恐れていた事実があっさり肯定され、声が出ない状態だ。
『馬鹿ねぇ頼。お米はお水で研ぐのよ』
『日和・・・』
『やっぱり、私が夕ご飯を作って・・』
『わぁー、ストップストップ!そうだ。で、出前取ろう』
日和の申し出を必死で阻止しようと、僕は出前の単語を出した。
すると二人は仕方なさそうにメニューを持ってリビングへと移動した。
『なぁ、兄ちゃん。俺ピザがいいんだけど』
『何言ってんのよ頼。出前と言えばお寿司にでしょ?ねぇ、朝兄ぃ』
『僕はどっちでもいいよ』
とっさに出た言葉だが、これでまともなご飯にありつける・・・と安堵した。
しかし翌朝、二人が仲良く早起きして作ったと言う朝食を口にする羽目になった。
「それでこの始末か。って、そんなに酷いのか?」
「もう酷いを通り越してヤバいよ・・・」
二人に聞かれていたら諸国を受けてしまうかも知れないが、二人が作った物は、どうすればあんな風に作れるのか不思議な位独創性に富んだ料理だった。
「ま、まぁ昼メシは学食か購買があるじゃん」
「それが・・」
僕はバックをごそごそと採って、スカーフに包まった楕円形のお弁当箱を取り出した。
「も、もしかしてこれは・・・」
「うん。二人が作ったお弁当・・・」
「は・・は」
中学生の日和には給食があるが、高校生の頼にはお弁当が必要だ。うちの高校みたいな学食はないものの、購買はある。しかし、育ち盛りの頼は購買部のパンだけじゃ物足りないのだ。
そこで自分のお弁当のついでにと、ご丁寧に僕の分も作ってくれたのである。
「お、俺も手伝おうか?」
「ううん、大丈夫。折角二人が作ってくれたお弁当なんだし、責任持って食べるよ・・」
お昼時間まであと四時間ちょっと。迫り来る恐怖の時間に、僕はゴクッと生唾を飲み込んだ。
「失礼じます・・・」
「やぁ、真島く・・・」
爽やかに振り返った先生が俺の様子を見て、持っていたファイルをバサバサと落とした。
「ど、どうしたの、そのダミ声。それに酷い顔じゃないか」
ササッと駆け寄り、椅子へと促す先生。
俺はフラフラと千鳥足のまま何とか椅子へと到達した。
「火傷よりもこっちが先だな・・。何か辛い物でも食べたかい?」
「ぁい・・・」
実は今日お弁当は、予想以上に凄まじかった。ご飯の上には米粒が見えない程ふりかけが
かけられていたし、おかずの方はというと、
しょっぱい卵焼き(砂糖と塩を間違えた様子)
すっぱいチキン(レモンの入れ過ぎ)
苦いハンバーグ(焼き過ぎ)
と言った感じだったのだ。しかもどれも超が付くほど濃い味付けで、いつもの薄味に慣れている僕の唇は腫れ上がり、喉はガラガラにしゃがれてしまった。
「目元もこんなに腫らして・・・。はい、これで冷やしてね」
ひんやりとよく冷えたタオルを手渡され、言われるままそっと目に押し付けた。
「口開けて」
「?」
少しばかり疑問を抱きつつ、素直に口を開けると、フワッと何かが口内へと入ってきた。
「もう一口」
「――ん」
次に口にした時は、しっかりと味を把握する事が出来た。
(ショートケーキだ)
麻痺していた舌や唇が、ショートケーキ特有の甘さでゆっくりと解けていく。
「美味しいだろう?有名なケーキ屋さんのケーキなんだよ」
「わ、す、すみません、僕・・」
「いいのいいの。まだ沢山あるし、それに真島君と一緒に食べようと思って用意したんだからね」
見えなくても先生が笑っているのが分かって、僕の胸はなぜかトクンと高鳴った。
「あ、タオルありがとうございます」
「うん。ちょっと赤くなってるけど、大丈夫かな」
いつの間にやら強くタオルを押し付けていたせいで、しばらく視界がぼやける。ピントが合った時には先生が再び向かい合って座り、ケーキを切り分けている最中だった。
「あの、僕自分で食べますから」
「真島君は右利きだよね?」
「はい、そうですけど?」
突然の質問に思わず答えてしまう。
「火傷したのが右手だと、色々と大変だろう」
「いえ。左手でも字は書けるし、箸も何とかいけるので結構大丈夫でした」
「そう、良かった」
そう言って一口大に切り分けたケーキを僕に差し出す先生。
「い、いやだから、これ位は自分で・・」
「思い通りに体が動かせないって辛いでしょう。だから、僕の前では素直に甘えておきなさい」
(・・・!)
「ほら、あーん」
まるで、催眠術にかけられた様に、ぱかっと口を開けてしまう。
甘いはずの生クリームとスポンジなのに、ちっとも味がしない。っというよりも、頭で理解できないと言った方が正しい。
ケーキの甘さを感じる味覚。
グランドでの騒ぎ声を聞き取る聴覚。
保健室特有の匂いを伝える嗅覚。
そのどれもが機能していないのか、全く感じ取れない。
唯一理解できるのは、先生の眼差しだけ。頭では先生一人が支配していて、またさらに僕の胸を焦がすのだ。そのまま先生に言われるがまま、ケーキを食べさせてもらう。さすがに恥ずかしくて、一応再び抵抗したんだけど断りきれなくて今に至ってる。優しくされるのはいいんだけど、ちょっとずれている様な・・・?でも、ここまで甲斐甲斐しくされるの嫌ではない。
「美味しいかい?」
「はい、美味しいです。僕、甘い物好きなんですけど滅多に買わないんですよ」
「そう。でも、良かったよ。そんなに喜んでくれるとは思わなかったから」
「そうなんですか?」
「あぁ。だってもし甘い物がダメだったら相手に失礼だろう?君が喜んでくれるかドキドキしたよ」
傍から見たらラブラブカップル?っていうほど、甘い雰囲気を漂わせている。
(僕、先生のこと本気で好きかも・・・)
他人に甘えるっていう事をしたことのない僕が、先生に甘えている。驚きの話だ。
こんな所誰にも見せられない。
「先生、もうお腹いっぱいです。忘れていたんですけど、火傷の治療の方お願いします」
「そういえばそうだったね。私も忘れてたよ」
クスクスと笑いながら、先生は包帯を取り替えてくれた取り替える最中、塗り薬とガーゼがくっつき、中々剥がせなくて少し痛かったけど、先生はゆっくりゆっくりと剥がしてくれた。
「はい、これで大丈夫だよ。また、明日取り替えるから来てください」
取り替えた包帯をゴミ箱に捨てながら言う。保健医の顔になっている。
優しい笑顔を見せてくれる先生も保健医の表情を見せる先生もどっちも好きだけど、
僕は笑ってる先生が好きだ。
ありがとうございます。とお礼を言う。そうすると、また先生は笑ってくれる。
「ところで真島君。さっきの顔はどうしたらなるんだい?どうも気なってね・・・」
実は・・・と僕は昨日の事と今日のお弁当の事を先生に言った。
先生は、気の毒そうな顔をすると思い立ったように僕に提案してきた。
「君の火傷が治るまで私がご飯を作ってあげようか?」
「ええぇぇ?そ、そこまでしなくてもいいですよっ!」
そんな言葉が出るなんて思いもしなかった僕は、大声を上げてしまう。
「そんなに嫌だったかい・・・?」
あからさまに項垂れる先生を見て、少したじろいでしまう。ま、負けないぞ・・・。
「嫌とかじゃなくて、そこまで先生に迷惑は掛けられないですよ!」
「大丈夫、全然迷惑って思ってないから。むしろ、構ってあげたくなってしまうんだよ。何でかな・・・他の生徒だとこんな事思わないんだけど、真島君だとついね」
「それって、僕が抜けてるってことですか?」
「それもあるけど、火傷が完治するまで真島君が無事でいられるか心配なんだよ。今日のお弁当の件だって弟くんたちには悪いけど、あんなお弁当を毎日食べてちゃ身体を壊しちゃうよ」
「うぅ・・・」ここまで言われては、何も反論できない。確かにこのまま行くと僕は、身体を壊してしまうだろう。
「昨日、君を家に送っていって気付いたんだけど私の家と意外と近いんだよ。君の家から車で二時間って所かな?」
近いだろ?と言う。プライベートの事をここまで言う先生は居ないだろう。変わった先生だ。
「話は戻すけど、作りに行っては嫌かい?」
「嫌だと言っても、どうせ先生来るんでしょ?」
「どうしても嫌だって言うなら強制はしないよ」
先生はそう言ってくれるけど、僕だってまともな食事はしたい。
「そこまで言うなら・・・お願いできますか?」
「じゃ、今晩からお邪魔するよ」
宜しくお願いしますと挨拶を済ませると、午後の授業に出る為保健室を出た。
(信じられない・・・先生が僕の家に料理しに来るなんてっ)
授業に出たのはいいけど、その事が頭にいっぱいでそれどころではなかった。
そんな状態で残りの授業を受け、大津の誘いを断り、いそいそと家路へと着いた。
-続く-