「早くしろよ!相変わらず遅えよ」
〝誰も待ってなんて言ってないじゃない!〟
こうやって、毎日同じ家で顔を合わせる
淳也のお父さんの転勤が去年の12月に決まって、
おじさんだけ先に転勤先に赴任した
おばさんは淳也の高校の入学式を待って、おじさんの元へ
『マコちゃん、淳也のことヨロシクね、
悪いことしないように見張っててね!』
同じ歳のいとこ同士・・・幼稚園から中学校までずっと一緒だった
私は淳也のことが好きだったけど、コンプレックスもずっと付きまとった
『えーー!淳也君と真琴ちゃんって、いとこ同士なの?!
全然似てないねーー!!』
この言葉の後に続く言葉は簡単に想像出来た・・
淳也君はこんなに可愛い顔してるのに、真琴ちゃんは可愛くない
そう、淳也は女の私なんかよりずっと可愛い顔をしてる
高校は別々だと思ってたのに・・
〝淳也、どうして志望校変えたりするのよ〟
「えっ?同じ高校にした方が、おばさんが楽だろ?」
確かに・・そうだけど、、
幸いなことに同じクラスにはならずにすんだ
〝ねぇ、淳也・・学校では話さないようにしよう〟
「なんだ、それ?! 勝手にしろ!」
じゃあ、クラス委員は河井勇輝で決まりな!
誰か、河井をサポートしてくれる女子はいないか?!
『先生、俺が頼んでもいいですか?』
あぁ、構わないぞ!
『倉橋真琴さん、お願い出来ませんか?』
〝・・えっ?私ですか?〟
『倉橋さん、引き受けてくれて有難う!一年間、宜しく』
そう言って、河井君は手を差し出した
〝握手?〟
『そう!』
大きくて、綺麗で、やさしい手だった