一歩も外に出ていない。


買い物に出ようかと思ったけど、やめた。
すぐそこのコンビニすらも行く気になれない。
行けないわけじゃない。
けど


めんどくさい。とかではなく
漠然とした不安のような。
その正体はきっと、
コンビニとかスーパーへ食べ物を買いに行くとか
家で何か食べ物を食べてる時とか
「私みたいな奴が食べ物食べて生きようとしてる。」
という悲しい気持ちが毎回あるから
生きようとしてる罪悪感とか諸々ひっくるめて
「不安」で行く気になれない。
みたいな。




意識があると、こういった様々な不安に押しつぶされそうで
寝る。
昼間は明るいので安心して寝られる。
ひたすら寝ていた。




こんなふうになる前はよくメンタル的な疾患で言う
「不安で押しつぶされそうになる」
というのが、そっかぁ。ぐらいの感じだった。


だけど今は違う。
本当に怖い事なんだって思い知らされた。
多分、この感情は普通の人に伝わりにくいんじゃないかと思う。





正常な時は、例えば次の日、会社で大事な仕事や緊張するような場面が予想されると
「明日仕事行きたくないな〜不安だし。大丈夫かなぁ〜」
という、憂鬱で何とかなるものが、



今は、少しでも「そういう事がある」というのを思い出しただけで
恐怖。


感覚的には
めちゃくちゃ高いビルの屋上で、自分の靴の幅ぐらいしかない所に立っている。手すりに捕まっているだけ。下を見ればゾクゾクして血の気が引く。
「落ちる…落ちる…怖い…」のような。
少しでも風が吹いたら恐怖におののき、手も足も汗ばんでくる。命の危機を感じてる「感覚」に近い。


なので、ふと思い出したりしてしまうと
貧血のようにクラクラし始めて、「怖い…怖い」という恐怖が襲ってきて
手も足も汗ばんでくる。
なので
「不安で押しつぶされそうになる」
のは
「命の危機を感じる」感覚に近いということ。






ストレスで脳が傷ついてしまっていて
こういった感情に意図せずなってしまう。
わかっているけど、わかっているけど
払拭できない。



異常感情、考えだとわかっているけど
こうなってしまう。



不思議、
そして辛すぎる。






こんな拷問みたいな生活をしている人がいっぱいいて
よく、よく、生きてこれてる。
凄すぎる。
そんな人たち、よく耐えられるな。って思う。
私なら、これ以上この拷問が続くのであれば心置きなく自殺する。




毎日、毎日、
高層ビルの数センチの幅で、恐怖と戦いながら
何日耐えられるかって話。



雨が降って手すりが滑る。足場も濡れてて落ちそうだ。怖い。
寒い。誰もいない。
「誰かー!誰か助けてー!!」
でも声は届かない。



今日は強風で飛ばされそうだ。
もうダメかもしれない。手も限界だ。
下を見ればゾクゾクするぐらいの高さ。
服がはためいて、飛ばされそう。
怖い。死ぬ。




今日は穏やかだ。
下を見れば、普通に人が楽しそうに歩いてる。
何で自分はこんな所にいるんだ。
私も下に降りたい。
けど、柵の向こう側にどうやって這い上がっていいのかわからない。少しでも手を離したら落ちそうだ。
それにずっと手すりにしがみついているから、もうそんな余力は残っていない。
這い上がるか。怖い。
飛び降りるか。怖い。




そんな時、柵の向こうで人が現れる。
そしてこう言う。
「生きていれば、いい事あるから、飛び降りるなんて考えないで」


は?



こんな場所に何日も何日も耐えしのいで
ここで、まだ耐えろと言うの?
アンタはいいよ。そんな、安全な場所で、何とでも言えるでしょ。
とは言えず、心の中で

「誰もわかってくれない」




そしてビルの上で数日が経ち、何となく状況に慣れてきた頃
穏やかになって、「よく頑張ったなぁ。もう疲れちゃったなぁ。」って
手を離したくなる。








多分こんな感じ。
そこに「自分が生きてる罪悪感」なんてものが追加されたら
それこそ「生きてる意味無い」でしょ
無理だよ。そんなの。拷問。





だからさ、他人事のように言うけど
もし周りにそんな人がいたら
どこか縄にでもくくりつけるぐらいの勢いじゃないといなくなっちゃうと思う。




同じような病気の人がいたら…

うーん。励ますとかできないけど
普通じゃないよ。こんな感情。
布団の中でも、こんなゾクゾクした体験の中だなんてマジで病気なんだなぁ。って思う。
で、普通じゃないから、変だから
もし辛くて、不安で押しつぶされそうになった時は
「今、修復できていない傷ついた脳から何らかの異常な信号が送られている。」
みたいに思えばいいのかな。


あながち間違ってなさそうだけど。
辛いね。
とっとと治したい。