ハロウィンにちなんでということで、これまたドイツの(本来は)科学情報番組から、「ハロウィン・パーティー・ビュッフェにぴったりのお料理」の紹介である。一応この回では、「お料理の見た目があまりにも悪いと、食欲を失うにとどまらず、本来の材料の味すら認識できなくなる」ことに関する実験だそう。実際に二人の「お毒見役」は、普通にお料理に使われるような材料ばかりなのに、使われた材料をほとんど当てられなかった。
猟奇でも死体でもかなり耐性のあるしみずゆみですら、のっけのサムネに思わず催してしまいそうだった。ということで、今年のハロウィン・メニューは、
「目玉カクテル」(1:33。チェリー入りライチのゼリー寄せ)
「血まみれ脳みそ」(3:19。パンナコッタ脳のクランベリー・ソースがけ)
「カビ・クーヘン」(5:31。コーヒー・ケーキのメレンゲとコーヒー粉がけ)
「ブラッド・パンチ」(7:37。クランベリー・人参味ゼリーの手が入ったアルコール入りグレープジュース)
「切断された足」(9:36。生豚挽き肉の赤い色付きパスタと玉ねぎ添え)
「カビ・クーヘン」に関しては、泡立てた卵白であるメレンゲの上にコーヒー粉を少量かけてしばらく放置すると、卵白がコーヒー粉に含まれるある成分に反応して、緑色に変化するというから興味深い。また、豚肉は寄生虫がいるので、通常は豚肉は生で食べないはずなのだが、大丈夫かなあ。
日本でもある人が、真に迫る「目玉ゼリー」作りの模様をYoutubeにアップしたところ、世界の人々に衝撃を与えたようだ。上のビデオで登場するドイツのフード・デザイナー(通常は色とりどりのスイーツが売りの方らしいが・・・)の「お料理」は、それに比べるとやや見かけや作り方が雑な感じがする。それでも、とりわけ「血まみれ脳みそ」は生々しい。
ちなみに今から10年以上前のウィーンでは、「仔牛の脳みその卵とじ」というお料理が、割合に庶民的なレストランのメニューでは結構定番だったが、BSE騒ぎの後はすっかり見かけなくなってしまった。また私の持っている、フランスの著名な料理人ポール・ボキューズ著の「ボキューズさんちの家庭料理」という本では、煮込み料理であるポトフの材料のなかに、仔牛の脳みそが入っている(写真入り)。
もう一つドイツから、しみずゆみお気に入りのハロウィーン料理をどうぞ。
タイトルはずばり「ハロウィーン・スペシャル2012 ゲロ」
見かけはちょっと気持ち悪いが、これはごく普通のガカモレとトルティーヤを、かぼちゃのジャッコランタンに添えたという実に簡単なもの。「ガカモレ」はニンニク・玉ねぎ・唐辛子・コリアンダー・ライムジュースなどが入ったスパイシーなアボカド・ペーストで、メキシコの名物料理なんだが・・・。ところで、レシピの中のライム・ジュースは風味のためだけでなく、アボカドの美しい緑が酸化して黒っぽくならないための色止めで、もしライムを忘れた場合にはさらに「ゲロ」っぽい色になることうけ合いだ。
最後に日本から、とんでもなく怖い「キャラ弁」の数々を集めた動画をどうぞ。しっかし、日本のグルメのクリエイティブさには、あらためて目から鱗が落ちる思いです。