「すずらんのつどい」は2015年9月

「すずらんの集い―いっしょに考えてみませんか福祉・介護―」

をテーマとしてケアマネジャー経験者を中心に結成しました。常時メンバーは5名。

拠点は大阪府枚方市の北部、楠葉地区においています。

 

近づく超高齢化社会を見つめ、高齢者福祉の学習、関係者との情報交換、枚方市の高齢者施策についての話し合いなどの活動をしてきました。

 

今回はその枚方市における「福祉施設へのPCR検査の進み具合に」関して、意見を述べさせていただきます。

 

 

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枚方市における福祉施設へのPCR検査の進み具合

 

この件に関しては

大阪府枚方市広報1月号では、高齢者・障害者施設に新たに入所する前のPCR検査を無料にするとの通知がありました。(過去記事あります)

 

 

また、大阪府は1月21日から「高齢者施設スマホ検査センター」を開設しました。(過去記事あります)

 

 

スマホ検査センターは、高齢者施設等におけるクラスターの発生防止と感染拡大の最小化を目的として、職員・利用者に少しでも症状が出た場合に、インターネットから検査申し込みができるというもので、簡易・迅速に検査ができるとしています。

 

今後は、申し込みが発熱や咳などの症状がある入所者や職員の検査は、検査センターに直接申し込みすることになります。

http://www.pref.osaka.lg.jp/chiikifukushi/coronafukushi/index.html

 

 

これは、一歩前進ではあるけれども・・

症状が現れてからの検査では、感染拡大を防ぎきれないというのが、専門家の意見です。

 

 

やはり、発熱前の定期的な予防的検査が必須と考えますが、なかなかその方向へ行政は進んでいきません。

 

 

しかしながら、最新の情報では・・

「高齢者や障害者の入所・入居施設の従業員」を対象としたPCR検査が実施される可能性が生まれてきています。

 

2月24日、枚方市地域健康福祉室 長寿・介護保険課の課長と面談しました。

 

課長:

PCR検査については、今年度中に高齢者や障碍者の入所・入居施設の従業員を対象に1回の検査をすることとしたが、当初5000~6000人を見込んでいたが、希望者は190施設のうち70~80施設の半数弱だった。人数にして2200人程度(市民の会のアンケートで)監査を希望する人が多いと聞いていたが思った以上に少なかった。

との回答がありました。

高齢者の入所・入居施設は何か所

障害者の入所・入居施設は何か所

といった数字は明らかにされませんでした。

 

 

私たちが新型コロナウイルス対策の実情調査に訪問した介護事業所は、中・小規模の通所事業所が主体であり、

大手の入所・入居施設のコロナ対策については把握できていません。大手は独自にPCR検査を行う体制ができているのかもしれません。

 

 

私たちが問い合わせを行った、「中・小規模事業所」の方々は、

 

・1回だけの検査をしても、検査の後に感染する可能性があるわけで、継続的な検査が行わなければほとんど意味がないので、希望しなかった。

 

・陽性と判明して従業員を休ませた場合の、補充要員が手当てできないので、検査を受けてもそのあとどう対処するのかの説明がなかった。

 

との声があります。

 

では、介護事業所でのクラスター発生はどうすれば防げるのか?

 

やはり、定期的なPCR検査を実施し、陽性者を早期に隔離することによってクラスターを防ぐことを基本にするしかありません。

 

しかしながら、現在の「どこに感染者がいるか分からない」という事態になった以上、いわゆる「エッセンシャルワーカー」は常に感染の可能性をもつわけですから、感染したら隔離し、代わりの人を補充体制が必要です。

 

どこかで、そのような方策を考えておられるのか?

 

探してみたらありました。

なんと、厚労省が「感染制御・業務継続支援チーム」の整備を都道府県に要請しています。

 

1件でも感染が発見されたらすぐに、感染管理専門家に相談できる体制を求めているのです。

 

これを受けて都道府県の感染制御支援チームが既に結成されていました。

 

千葉県:

感染管理を専門とする医師・看護師等により構成された「クラスター等対策チーム」を編成し派遣する

 

 

愛知県:

DMAT(災害派遣医療チーム)隊員の資格を持つ医師等により構成された「医療体制緊急確保チーム」を編成し初動対応。

 

 

岡山県:

医療機関や福祉施設において集団発生した場合等に「岡山クラスター対策班」を派遣する。

(厚生労働省「第23回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザーリポート(2021年2月11日)参照

 

 

先進的な準備をしているところはありました。

 

なんとなく納得いかないのは、失礼ながらあの元千葉県知事Mさんが率いていた組織が対策チームを作っているのに、マスコミの覚えよろしきY知事が率いる大阪府が未だに対策チームを作っていないこと。

 

通天閣の照明の色を変えても、感染症対策の新たな施策がなければ感染拡大は防げないと思うのですが、いかがなものでしょうか?

 

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この後、枚方市から対応策の回答が届きました。

内容は、次回に・・・