今回「災害時の避難を考える」をテーマにしました。

 

台風19号の被害の記憶も新しい今こそ、考えなければならないと思っています。

全国どこにいても災害にあってしまうことも不思議でない時代です。

今後に備えて、避難所の在り方について、特集してみたいと思います。

 

建築家。坂茂(ばんしげる)さんをご存じでしょうか?

(1957年生まれ。代表作に仏ポンピドゥーセンター分館、

大分県立美術館、静岡県富士山世界遺産センターほか。

プリツカー建築賞など受賞。慶応義塾大学などでも教える。:朝日新聞より)

https://www.asahi.com/articles/ASL984QQTL98UPQJ006.html

 

坂さんは、避難所に紙管の枠組みと布を

使った間仕切りをつくって

プライバシーを守る提案をしています。

ジュネーブの国連難民高等弁務官事務所

ではこの提案が採用されました。

日本では、倉敷市真備町の避難所で採用

された実績があります(下写真)。

 

 

 

しかしながら、日本の役所はおおむね

このような間仕切りに難色を示し、

採用しようとしません。

その訳は、

 

前例がないから必要ない」

「仕切りがあると管理が難しい」

「陰で酒など飲まれたら困る」

 

といったことを挙げているそうです。

避難者を人間扱いしないで管理する

「モノ」として考えるから

このような発想が生まれるのでしょうか?

避難者にはプライバシーなど不要と

考えているのでしょうか?

 

坂さんは阪神大震災の避難所を

目の当たりにして、

避難所の改善が必要と痛感されたそうです。

しかし、あれから20余年が過ぎても、

未だに避難所では雑魚寝が当然として

扱われています。

本当に、それでいいのでしょうか?

 

探してみたらインターネットに

「アウトドア流防災ガイド・あんどうりすさん」の記事を見つけました。

海外での災害対策の実態を調査したもので

日本と同じく災害大国のイタリアでの取り組みです。

 

イタリアの避難所に被災後真っ先に届く

3つのものとは

それはTKB

 

Tはトイレ

Kはキッチン(キッチンカー)

Bはベッド

 

 

衛生的なトイレです

             

 

 

イタリアの最新の災害時支援設備は、

大変進んでいます。キッチンカーは一度に

1,000食を作る能力があるそうです。

     

 

 

 

暖かなベットが用意されています

               

 

日本では、仮設トイレが届くのが、

災害発生からおおむね4日後。

食事は殆んどがパンかおにぎり。

時折炊き出しで、温かい料理に

ありつけるといったところです。

 

また、ベッドについても大きな違いが

あります。

日本では、床に毛布と段ボールを敷いて

直に寝るスタイルですが

 

イタリアでは体育館等の室内であっても、

テントを張るのが標準です。

それは空気の移動を防ぎ断熱効果を

高めるためだそうです。

また、床に直に寝るとどうしても

体温を奪われます。

そういったことから断熱効果のある

ベッドが導入されているのです。

 

日本でも、段ボールの組み立て式ベッドが

開発され、

利用した施設では好評ですが、各市町村の

標準装備とはなっていません。

なにしろ、布での間仕切りさえ難色を

示しているのですから・・
 

私たちの住んでいる枚方市では、

どうなのでしょうか。

避難所ではどのような設備を

備えているのでしょうか。

トイレは和式ではなく、

身体不自由な避難者のための

洋式トイレが配備されているのでしょうか?

次々と疑問が沸いてきました。

 

この問題、次回に続きます。

 

台風19号で被災された方、

一日も早く復旧できますように

お亡くなりになられた方。

ご冥福お祈り申し上げます。

少しでも心の傷が癒えますように。

そして更なる災害が起きませんように。

被災者の皆様の苦しい生活が

長引きませんように

 

心から願わずにはいられません。

どうか負けないで!諦めないで!