5月11~12日に楠葉生涯学習市民」センターで開催された五月祭に、「すずらんの集い」も参加しました。

今年は、枚方市の外出支援制度の問題点の指摘と、「すずらんの集い」の外出支援政策はこうあるべきという提案を展示したほか、介護保険制度の内容がどの程度、市民の中に知れわたっているかについて、アンケート(下記に掲載)をさせていただきました。

各設問に対して合計で200個ほどの回答をいただきましたが、(右側囲み記事参照)、回答いただいた方が、家族に介護サービスを受けておられる方が少ない(回答者の内1名のみ)割には、介護保険制度に関する認識は高いという結果となりました。

 介護保険制度が、様々な問題を含みながらも、高齢化社会に向かわざるを得ない現実が、介護保険制度に関心をむけさせるからなのでしょうか?

ただ、各設問の中で、「知らない」との回答が多かったものが3点ほどあったので、紹介させていただきます。

一つは、支払っている介護保険料の額を知らない方が極めて多いということです。

二つ目は「介護予防・日常生活支援総合事業を知っている方が半数しかなかったということ。

三つ目は、その事業の目玉ともいうべき「ひらかた元気くらわんか体操」を8割の方がしたことがないという実態です。

 

シールアンケト 「介護保険を考える」

はい:いいえ

1あなたの家族に介護サービスを受けている方はおられますか    114

2あなたの家庭は介護保険料を支払っていますか          122

3介護保険制度をご存知ですか                   132

4介護保険料は何歳から支払うかご存知ですか               94

5あなたの家庭で支払っている介護保険料の額をご存知ですか        312

6介護レベルに要支援・要介護の2種類があることをご存知ですか    142

7訪問介護と通所介護の違いをご存知ですか                 141

8生活支援と身体介護の違いをご存知ですか            15

9高齢者サポートセンターをご存知ですか             114

10「ひらかた元気くらわんか体操」をしたことがありますか     312

11介護予防・日常生活支援総合事業をご存知ですか         88

12街かどデイハウスをご存知ですか                105

13高齢者へのバス料金補助制度が廃止されたことをご存知ですか   123

アンケート設問の解説

介護保険制度とは

65歳以上の方が対象ですが、①特定疾病が原因となって介護が必要であると認定された40歳以上の方も申請ができます。

また、②厚生労働大臣が定める疾病等の方の訪問看護については医療保険が適用されます。

介護保険料は

年間所得額によって、15段階に区分されています。年間所得額が80万円超100万円未満を基準(第5段階)とし、その年間保険料は67,300円です。枚方市民の平均年間所得は約342万円ですので(第10段階)年間104,300円を支払っていることになります。

介護保険料をいくら支払っているかを知らない方が多いのは、その支払いの仕組みにあります。

介護保険料は、給与・年金から天引きされます。

そのため、気づかないうちに支払っているのが実情ではないでしょうか?

そもそも、年間所得が100万円に満たない方から7万円近くの保険料を引き去るのは高すぎませんか?

「介護予防・日常生活支援総合事業」とは

2025年問題を介護保険費用の抑制で乗り切ろうとする国の施策の中で「介護予防訪問介護および介護予防通所介護」を市独自の新しいサービスに組み換えた事業です。

総合事業が発足してから2年たちますのでどのようになったのか実態を調べる必要があります

「ひらかた元気くらわんか体操」とは

「介護予防・日常生活支援総合事業」の中で、市が介護予防の取り組みとして開発した体操です。あまり活用されていないようです。

高齢者よりも、現役世代が体験したほうがいいような筋力が必要な体操です。

高齢者へのバス料金補助制度とは

以前は対象者(*)に、高齢者バスカード購入券、年間合計4,400~5,200円の補助がありました。(枚方市ホームページより)

その後、バス会社が交通系ICカード(ICOCAなど)へ移行したことに伴い、ICカードを2,000円以上購入又はチャージする際に1,000円(年1回限り)を市が助成する制度に暫定的に移行しました。

                                     (*)69歳以上で市民税が本人非課税の方

そして、本年4月からはICカードも廃止され、新たに「高齢者お出かけ推進事業」が立ち上げられましたが、この事業は、市の指定する窓口で「お出かけ推進手帳」を受け取り、市の指定する対象事業に参加すると平均100ポイント(1ポイントは1円相当)のシールがもらえて、特定のお店で、割引券として利用できるというものです。市の施設の利用にも使えるようですが、施設が限定的です。

ただ、100ポイントをもらうのに、バス代往復400円以上が必要となるので、「??」という気がします。これから、始まる事業なので、注視していく必要がありますが、そもそも、外出するための移動手段としての運賃助成を行う施策であったのが、「講習会参加」「居場所作り」を「外出支援」とは本来の趣旨とはかけ離れています。

高齢者サポートセンター(地域包括支援センター)とは

高齢者が抱えるさまざまな問題の相談窓口です。枚方市では13箇所に設置されました。社会福祉法人、医療法人等で運営されています。介護が必要かと感じたら、まずここへ相談に行きましょう