介護予防総合事業を考える

 

4月から、介護予防総合事業が始まりました。この事業は「生活支援事業」「介護予防事業」の二つの事業で構成されているのですが、今回取り上げたいのは、介護予防事業のメインとされる「ひらかた元気くらわんか体操」です。

ひらかた元気くらわんか体操は「ラジオ体操第一」と「ロコモ体操」と「ひらかた体操」の3種類の体操を組み合わせた10分くらいの体操ですが、リハビリ特化型介護事業者等から疑問が呈されているのが、その中の「ラジオ体操第一」です。

高齢者には向いていない?

ラジオ体操第一の中には6番目の運動として「体を前後に曲げる運動」というのがあるのですが、高齢者は骨盤周辺の筋肉が縮んでいるため、腰椎に負担をかける点が問題とのことです。また、11番目にある「両脚で跳ぶ運動」のジャンプが膝へ負担をかける点が問題とのことです。

この点については、「ラジオ体操は65歳以上には向かない」の著者(整形外科医)である戸田佳孝氏は「高齢者が前屈するには『腰椎骨盤リズム』の崩れを修正する筋肉ストレッチが別途必要」で、更に「ジャンプするためには大腿四頭筋とハムストリングスを鍛える運動が別途必要」といった問題があるので「ラジオ体操はその人の年齢や体力、病状によっては、逆効果になることもあり得る。」と指摘しておられます。

この点について、枚方市の長寿社会推進室に問い合わせたところ、ラジオ体操第16番目の「体を前後に曲げる運動」の反る運動は腹部や大腿部前面の伸張が期待できるが、大きく過剰に行うと腰椎への負担が懸念されるため、少しの可動範囲の運動の紹介もしている。11番目の「両脚で跳ぶ運動」では、脚を閉じジャンプはせずにリズムに合わせて両膝を屈伸、両手を広げる運動に置き換えること、膝痛のある高齢者は11番目の運動を除くこと等を紹介している。

最初にDVDを作るときにコメントを入れるべきであった。パンフレット等に追記する等参考にする。

指導員がグループ単位で指導し、個々の方の体力にあった運動方法を指導したい。市としては個人的ではなくグループで取り組まれることをお勧めしたい。

とのことでした。

高齢者向けの筋トレは?

そもそも、ラジオ体操は高齢者向けに開発された体操ではありません。小学生時代から慣れ親しんでいて、すぐに思い出して運動できるという優れものではありますが、ひな壇から見た目の美しさに重点が置かれているとの指摘もありますし、高齢者には少し無理があるかもしれません。

市も、もう一工夫をして欲しかったところです。

市では、「ひらかた元気くらわんか体操」を週1回程度活動している団体を対象として体操指導を予定されているようですが、筋トレは毎日の継続が大事です。もうすこし、手軽な高齢者向けの筋肉トレーニングはないものでしょうか。

実は、先ほどの戸田佳孝氏著作の「ラジオ体操は65歳以上には向かない」の中に、そのことが書いてありました。

書籍は、枚方市の図書館にも置かれていますので、興味のあるかたには是非一読をお勧めします。

 

8月のホッとカフェ

8/21(月)10:00

ちょこっと

 

『 すずらんの集い 』―いっしょに考えてみませんか福祉・介護

枚方市大垣内町2丁目8-27 シンエービル別館A 市民の広場“ひこばえ”内

TEL&FAX  072-846-8780 連絡先090-9705-5921

  Mailmatsudachako@yahoo.co.jp http://ameblo.jp/siminnokai-matsuda-h