スーツにまつわるファンタジー







☆ ☆ ☆ ☆





スーツ姿のあなた、眼鏡をかけて、椅子の背もたれにまたがって座ってる。





窓の外、眺めてる。









大きな背中、大好き。









「何?」









じっと見つめてたら振り返り尋ねて来た。









動かないで!

スーツ好きだからとは言えないけど・・・。









「何言ってんだよ!堅苦しくて苦手なんだよ」









普段とは違う恰好、似合うけど、ほんとに苦手みたいね。





残念だなあとほんの少しだけうつむいた。









するとあなたは、サイドテーブルに眼鏡を外して置いた。









ジャケットを脱いで、ベッドに放り投げた。





カフスを取って、





首元のボタンを外しながらこちらへ歩いて来る。







黒いシルクのネクタイを片手で緩めた、



簡単にほどけて、するりとすべる音がした。









「ホントに何もしなくていいの?」







わざと見つめてくる瞳、





瞳の奥がいたずらに笑ってる。





何も言えないのわかってて聞いてる。









「キスしていい?」









いちいち、聞かないで!と言えずにうつむいた。









あなたの大きな手が頬に触れてきた。