夜空にまつわるファンタジー
☆ ☆ ☆ ☆
窓を開ける。外は何も見えなくて、見えても感じなくて。
冷たい夜風が部屋に入る。
もうこれ以上、二人でいるのが辛かった。時間が二人を引き離した。
心も。でも二人、心が負けたんだ、きっと。
こんなに辛いなら、忘れたかった。忘れなれないのはわかってるけど。
私が彼が初めて会ったのは、私の勤めている画廊だった。
この画廊は、私の叔父夫婦がオーナーをしている。叔父の祖父が若い頃、
絵画で欧米へ留学をした。留学中に西洋画に刺激を受けた祖父の絵は当時の日本画壇では斬新で、評価もあったらしい。
祖父の絵に感銘を受けた何名かのパトロンが、祖父の絵画の援助資金と共に、絵の買い付けも依頼した。
祖父が旅の中で色々な画家と触れ合い、刺激を受け、絵を買い付けた。その中には今現在、世界中で愛されている画家達もいた。
買い付けた絵はパトロン達が出資して作った美術館に飾られており、今なお多くの人の目を楽しませていた。
祖父が築いた人脈と叔父夫婦の朗らかな人柄で小さいながらも固定客は付いており、年に数回個展なども開いていた。