ピクニックにまつわるファンタジー






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あなたと久しぶりの休日。






きょうは大好きな海にピクニック。





前日からお弁当のおかずは仕込んでおいた。あなたの大好きなものばかりを。




エビチリ、エビフライ、タルタルソースもさっき作った。




なのに、外にチラチラ雪が舞いだした。




あなたが迎えに来るころには外は吹雪いていた。




せっかく、久しぶりのデートだったのに。



海にいって喜ぶあなたの顔が見たかったのに。




あなたが迎えに来た。部屋に入り、



「すげー降ってるな。」



うん。うなだれて答えた。




「あっ、うまそう!。」




お弁当箱に詰めてあったエビフライをつまんだ。




「うまいじゃんか。」




笑って見つめてくる。でも気持ちは沈んだまま。




「どうした?」



今日、せっかく準備したのに。




「家で食べればいいじゃん。」




そういうことじゃなくて。



意に介さずあなたは答える。




「俺、雪、好きだけどな。」




海ににいけなくても?




「だって、こうやれるじゃん!」




と、笑いながら背後に回って抱きしめられた。




ふざけないでよ!




「こうするとあったかいし。」





「次、いつ、お前にこうできるかわからないし・・・・」




あなたは、低い声でつぶやいた。




切なくなる。




あなたの腕の力が強くなる。吐息が近い。





唇で耳を挟まれた。動けない。





雪の降る日のピクニック・・・。





もう少し、降り止まないで・・・。