ピクニックにまつわるファンタジー
☆ ☆ ☆ ☆
あなたと久しぶりの休日。
きょうは大好きな海にピクニック。
前日からお弁当のおかずは仕込んでおいた。あなたの大好きなものばかりを。
エビチリ、エビフライ、タルタルソースもさっき作った。
なのに、外にチラチラ雪が舞いだした。
あなたが迎えに来るころには外は吹雪いていた。
せっかく、久しぶりのデートだったのに。
海にいって喜ぶあなたの顔が見たかったのに。
あなたが迎えに来た。部屋に入り、
「すげー降ってるな。」
うん。うなだれて答えた。
「あっ、うまそう!。」
お弁当箱に詰めてあったエビフライをつまんだ。
「うまいじゃんか。」
笑って見つめてくる。でも気持ちは沈んだまま。
「どうした?」
今日、せっかく準備したのに。
「家で食べればいいじゃん。」
そういうことじゃなくて。
意に介さずあなたは答える。
「俺、雪、好きだけどな。」
海ににいけなくても?
「だって、こうやれるじゃん!」
と、笑いながら背後に回って抱きしめられた。
ふざけないでよ!
「こうするとあったかいし。」
「次、いつ、お前にこうできるかわからないし・・・・」
あなたは、低い声でつぶやいた。
切なくなる。
あなたの腕の力が強くなる。吐息が近い。
唇で耳を挟まれた。動けない。
雪の降る日のピクニック・・・。
もう少し、降り止まないで・・・。