涙の夜にまつわるファンタジー



☆ ☆ ☆ ☆



仕事が今、辛い。 会社では明るく振る舞ってるけど。

信頼されてるみたいで、新しい仕事を任された。
でも、毎日こなすので精一杯で、後輩の面倒も見て。

自分だけじゃないってわかってる。でもこのまま毎日がただ過ぎていくのかと思うと、先がとても長く見える。

あんなにやりたくて夢見てた仕事だったけど、もう今ではそれすらわからない。

仕事が終わるのも遅くなったので友達と食事にでも行って愚痴を聞いてもらう時間もない。



そして、一番会いたいあたなには会えない。私よりも遥かに忙しいから。


忙しくなってからは、メールで頻繁に連絡は取れている。気持ちは嬉しい。
今日もメールが届いたけど、返事は出していない。これ以上あなたを煩わせたくないから。



夜、今日の仕事もやっと終わり、帰宅の路についた。




部屋のベッドにかばんをバサッと放り投げる。テーブルに晩御飯の入った袋を置く。食欲は、わかない。



その時、電話がなった。あなただけの着信音。

返事がないから心配で、休憩に入ったから電話していると。


もしもし?


うん、元気だよ。


仕事?うん、順調~。


任されたから頑張らなきゃね。


みんな協力してくれてね~。


楽しくてね、今度皆で飲み会しようって~。


私は忙しいけど、大丈夫だよ~。


電話わざわざ、ありがとうね~。


あなたも頑張ってね。
精一杯の言葉だった。


切った途端、涙が込み上げる。 声を押し殺し一人で泣いた。



星空を見つめる余裕もなかった。


続く・・・。