絵の具にまつわるファンタジー
(携帯幻想、その後、読んでない人は先に携帯幻想読んでね)




☆  ☆  ☆  ☆





キンモクセイの甘いかおりの夜、




あなたと私の携帯を一緒に並べて、



手を重ねて、



二人の愛を深く抱きしめあった。





次の日、
あなたは久々のオフ、





あなたの大きな背中に私の背中をあわせて座る




、私は読書、あなたは大好きな音楽を静かな音で聞きながら、絵を書いてる



大好きな海の絵を



Tシャツ、スウェット、はだしで、胡座をかいて微笑みながら、





筆なんて使わない




絵の具をパレットから直接指で取りり、油絵みたいにぺたぺた重ねたり、スッと伸ばしたり、




両ききのあなた、どっちの手も絵の具だらけ




画用紙を跳ねる指先の音が響く




水色、白、オレンジ、黄緑、黄色、緑




あなたの目から見える海はこんな色なのね




子供みたいな目をして集中してる、




でも、せっかくの二人の時間、ちょっと物足りない。





ねぇ?





何回か飲み物を聞いても、返事は曖昧。





イタズラ心が湧きだした





あなたの後ろに周りこみ、座る、




脇腹をくすぐる。




やめろよ



くすぐったがりのあなた、笑いながら、ピクピク跳ねて、身をよじって



今度は首筋、



「も~やめろ~!」



手が使えないあなた、足をバタバタ、なみだが出そうなくらい笑って。



私を見てくれない罰ゲームだよ♪



私を振り切って、くるっとあなたが振り返る。




「俺が手を使えないの知っててやったろ!」


「あ~もう、あったまきたぞ!」


「今度は俺の番♪」



笑いながら、すぐさま、絵の具の付いた手を顔の横で広げ、こっちに向けて来る



体勢を変えようとも、逃げる間もない、その場に馬乗りにされた、



大きな手ですっぽりと手首を掴まれた、



「じゃ!罰ゲームな」


くすぐるのやめて?



「違う」



何か企みがあるような目付き、低い声



あなたは、馬乗りになったまま、片方の手で、おもむろに、パレットに指を付ける



何?



掴まれている私の腕に、絵の具の付いた指ですーっとなぞる



「さっきの絵の続き♪」


いや!ごめん、許して


「いーや。」



微笑みながらもまるで、狙いを定めた動物みたいな目で私を見つめてる。



さっきまでの子供のようなそれとは違う。



この目に逆らえそうもない・・・。



絵の具の付いた、しなやかなあなたの指が踊る。



二の腕に



肩に



鎖骨に



首筋に




なぞられた肌がが上気してくる





「桃色」


え?



「俺が絵の具でなぞったところ、桃色」





上から見下ろしながら、微笑んでる





やめてよ





「海の色に使ってなかったな。」





「桃色、一緒に混じるときれいだな」



「でも」




あなた、不安そうな瞳で







でも?






「でも、他のやつにはこんなお前、みせんなよ」





そして、唇で優しくなぞられた。