『物質の全ては光』(原題:THE LIGHTNESS OF BEING)
フランク ウィルチェック
<ハヤカワ ノンフィクション/NF 384>
本書のタイトルは、「質量のない光子から質量が生まれる」というような意味。
正確には、量子のグルーオンやクォークやらが関係しているのだが、読んだ瞬間は覚えていたが、これを書いている時点では忘れてしまった。
著者は、クォークなどを結びつける相互作用は、負の引力を持っている(これも私の理解が正しいとは限らないので、興味のある方は読んでみて頂きたい)という『漸近的自由』の発見(理論的なもの)により、2004年にノーベル賞を受賞している。
負の引力とは離れれば離れるほど引力が強くなるというものだが、私にはこれ以上説明できない。
また、一時期ナンセンスと言われた『エーテル』が、また見直されて来てるという話もあり、ちょっと懐かしかった。
今回一番驚いたのは、我々が普通に“物質”と呼んでいる、普通に観察出来る“物”が、宇宙全体のたったの5%の質量しか持っていないということだ!
不思議だ!
またまた、理論物理学の本。
言うまでもなく、私は半分も理解できなかった。
でも何故か、意味が分からないこの手の本が面白い。
断っておかなければいけないのは、面白がってはいるが理解は出来ていないので、読後感も間違いだらけだろうということだ。
専門にやっている方は、笑って許して欲しい。
そして、そうでない方は真に受けないで読み飛ばして頂きたい。
先年、ジュネーブのLHCでヒッグス粒子が発見される前に書かれた本なので、今では見つかっている量子の事も予測として書かれている。
エーテルについては、私が中学生の頃、「波としての性質を持つ光は、エーテルという媒体の中を波として伝わって来るのだ」と言う話を聞いたことを思い出した。
しかし、その理屈に私が違和感を持ったのは、何十光年もの遠くから“波”が届くのかなぁ・・・・と言うことだった。
波ならばエネルギーは少しずつ消費されるし、広がれば広がるほど力も弱くなるし・・・・。
まぁ、そういう単純な話ではないだろうが、当時もてはやされたエーテルの存在は、その後無理があるということになっていた。
しかし、この本が著された当時、エーテルの存在が見直されていたそうだ。
もっとも、以前言われていたように“媒体”としてではなく、ヒッグス場がエーテルとしての役割をしているらしい。
また、この本で初めて知ったことだが、宇宙全体の質量に占める普通の物質の割合は、たったの5%だということだ。
宇宙全体の質量の残りの95%は、ダークマターとダークエネルギーで占められてる。
ダークと言っても、暗い訳ではなく無色透明で光を出しもしないし、吸収もしないものらしい。
だから、未だに直接観察されてはいない。
私達やその他の生物の体、宇宙全体の恒星や惑星などの普通の物質の方が、ダークマターと呼ばれるまだ観測されてもいない物質よりも希少な存在だったとは!
あと100年もすれば、こんな事は常識になってしまうのかも知れないが、こんな謎の一片でも知ることができたら面白いのに!とワクワクさせられた。
改めて断っておくが、本書全体の95%は私にとってのダークマターだ!
未だに未知の状態だ!!
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