柔と耕作(松田)の新婚日記 17日目 (夜編第2部)

            文書量(文字数)が膨大な為、一日を分割で表記しています




      柔「ちょっと言い過ぎたかな?」

      桜「いやいや、あれ位で丁度良いと思うよ。」

      玉緒「あら、分かってて話してたのかしら?」

      桜「はい、滋悟朗さんの性格は親父から嫌って言う程聞かされてましたから。」

      玉緒「まあ~、そうでしたか、でも、これで大人しくなりそうですよ。」

      柔「おじいちゃんが何時とか言い出してヒヤッとしたけど、桜お姉ちゃんの
        切り返しで安心したよ~。」

      桜「あんな風に聞く時って催促してる様なもんだからな、直ぐピンと来たのさ。」

      玉緒「おとうさんも、もう少し落ち着けば良いのにね~。」

      柔「そうだよね~、少しは自分の年齢考えなさいって思ったよ~。」

      桜「しかし、本当に寡黙な旦那さんだな。」

      柔「大人しいでしょう?猫被ってるから。」

      耕作「おいおい、それは酷過ぎじゃない?」

      柔「うふふ、そんな事は無いのは知ってるけどね~。」

      桜「あ~、惚気が始まった~。」

      柔「桜お姉ちゃん、ごめんね~。」

      桜「嘘だよ、あんた達はそうしてるのが似合ってるからな。」

      柔「やられた~、桜お姉ちゃんも小学生の時から余り変わって無いじゃな~い。」

      桜「いや~、柔ちゃんと話してるとあの頃を思い出して、ついあの頃に戻るんだよな~。」

      玉緒「柔?桜さんのお相手もう少しお願いしますね。」

      柔「あ、片付けならあたしが・・。」

      玉緒「今夜は良いわよ、お相手してなさい。」

      柔「ごめんね~、おかあさん。」

      4人「ごちそうさまでした。」

      玉緒「私は片付けしてきますけど、桜さんはもう少し居て下さいね。」

      玉緒「お医者様にこんな事言うのは釈迦に説法でしょうけど。」

      玉緒「食べて直ぐ動くのは良くありませんからね。」

      桜「すみません、そうさせて貰います。」

      耕作「玉緒さん、持って行くのは手伝いますから。」

      玉緒「そうですか?すみませんね。」

      玉緒「柔?桜さんのお相手をお願いね。」

      柔「は~い、分かった~、あなた、ごめんね~。」

      耕作「気にしなくて良いからね。」

      耕作と玉緒は食器類を持って台所へ行った。

      桜「旦那さんも手伝うんだな。」

      柔「うん、良くお手伝いしてくれるから助かるの。」

      桜「本当に良い旦那さんだよな~、柔ちゃんが羨ましいよ。」

      柔「桜お姉ちゃんもきっと主人みたいな人が見つかると思うよ。」

      桜「そうだと良いんだけどな~。」

      桜「しかし、柔ちゃんの旦那さん、良く柔ちゃんを見てるけど、どうしてなんだ?」

      柔「何か、あたしを見てるのが好きなんだって自分で言ってたよ。」

      桜「そうなのか、まあ、柔ちゃんは可愛いからな~、見てても飽きないんだろな。」

      桜「でも、あれだけ注意して見てくれてたら、この先もここに居る限り安心だな。」

      柔「この先って言うのは妊娠が確定した後って事なの?」

      桜「ああ、そうだよ。」

      桜「あれだけ注意して柔ちゃんを見てたら危険な事は避けられると思ったよ。」

      柔「そうなんだね、あたし自身も注意はするけどね。」

      桜「そうしとくれ、自分を守るのは自分だって言う気持ちは大事だからな。」

      耕作が戻って来て柔の隣に座った。

      柔「あなた、お疲れ様でした。」

      耕作「気にしなくて良いからね、当然の事をしただけだから。」

      桜「ふむ、そう言う言葉がすんなり出てくるほど意思の疎通が出来てるのか。」

      耕作「アメリカで色々と話しましたからね。」

      桜「そうか、やっぱり夫婦間でも話をする事は大事なのか?」

      耕作「そうですね。」

      耕作「自分の思いを伝えて相手の思いも良く聞いてって言うのは大事だと思います。」

      桜「そうなのか、前の時はそれは殆どして無かったな、それが良くなかったか。」

      柔「桜お姉ちゃんは前の彼氏とは余りお話しなかったの?」

      桜「ほら、私ってこういう言葉遣いだろう?」

      桜「だから途中から相手が嫌がる事はしたくないと思って余り話さなかったな。」

      柔「それは相手の方が悪いと思うよ、お話の仕方なんて個性だと思うから。」

      桜「皆が柔ちゃんみたいな考えだと上手くいくんだろうけど。」

      桜「早々上手くは行かないもんなんだよな~。」

      柔「そうなのかな~。」

      柔「あ、そうだ、秋田に行ったら美味しいコーヒーを淹れる喫茶店が近くに有るから
        行ってみたら良いよ。」

      桜「ほう、そう言う喫茶店が秋田にも有るのか、民宿の近くか?」

      柔「主人のご実家から見える学校が有るんだけど、その近くだよ、車じゃないと遠いけど。」

      桜「車はレンタカーを借りる様に旦那さんから言われてるから、気が向いたら行ってみるよ。」

      柔「うん、そうしてね。」

      桜「それ程良く知ってるって事は柔ちゃんも行った事は有るのか?」

      柔「そうだよ、主人と主人のお友達と行って来たけど良い雰囲気のお店だったよ。」

      桜「そうか、柔ちゃんがそう言うなら、1回位は行ってみるか。」

      柔「是非、行ってみてね、桜お姉ちゃんも気に入ると思うから。」

      桜「それじゃ、そろそろお暇するかな。」

      桜「少しお邪魔のつもりがご飯迄ご馳走になってしまったな。」

      柔「うふふ、あたしは桜お姉ちゃんと沢山お話出来たから嬉しかったよ。」

      桜「それは私も同じだよ、柔ちゃんと話す事が出来たからね。」

      桜「それじゃあ、失礼させて貰うよ。」

      柔「玄関まで見送りに行くね。」

      桜「ああ、それで良いよ。」

      柔達3人は玄関へと向かった。



      途中、台所を通ると玉緒が片付け途中でまだ居たので桜は挨拶をした。

      桜「玉緒さん、ごちそうさまでした、これで失礼しますので。」

      玉緒「そうですか、余りおもてなし出来なくて申し訳なかったわ。」

      玉緒「たまには遊びに来て頂戴、柔も喜びますから。」

      桜「はい、時間が有ればそうします。」

      玉緒「用心して帰って下さいね。」

      桜は玉緒に会釈すると柔達と一緒に玄関へ向かった。


      柔達は玄関に着くと桜は玄関から出て柔達に別れの挨拶をした。

      桜「それじゃあ、失礼するよ、再来週は待ってるから。」

      柔「桜お姉ちゃん、またね、気を付けて帰ってね。」

      柔「再来週必ず行くから~。」

      耕作「気を付けて帰って下さい。」

      桜「旦那さん、柔ちゃんをしっかりと頼むよ。」

      耕作「はい、勿論です。」

      桜は手を振りながら帰って行ったので、柔も手を振って見送った。

      柔「おかあさ~ん、上に行ってるね~。」

      玉緒「はい、そうなさい、お風呂までゆっくりしてて良いから。」

      柔「は~い。」

      柔と耕作は2階へ上がった。



      上に上がって部屋に入ると耕作はベッドに座り、柔はお茶を注いでコーヒーを淹れると
      耕作にコーヒーを渡しながら寄り添って座った。

      柔「あなた、お手伝い、お疲れ様でした。」

      耕作「コーヒー、ありがとね。」

      柔「また、何か言いたそうにしてるね?」

      耕作「何で急に喫茶店の話なんかしたの?」

      柔「あそこのコーヒー、美味しいって言ってなかった?」

      耕作「いや、そう言う事は話さなかった気がするよ?」

      柔「あれ?そうだった?」

      耕作「また、何か企んでるでしょう?」

      柔「そんな事は無いよ?」

      耕作「いや、あの物言いはキョンキョンの後輩に言った時の物言いに似てた気がするよ。」

      柔「さすが、あたしの旦那様だね。」

      耕作「余りにも唐突過ぎたからね、普通に可笑しいって思うよ。」

      柔「バレてるみたいね、出会いを演出しようとしたの。」

      耕作「やっぱりか~、桜さんにしても田中にしても迷惑じゃないのかな?」

      柔「何となくだけど、お似合いかなって思っちゃったのよね。」

      耕作「それは2人が決める事だけどね。」

      柔「そうだよね、また、余計な事をしちゃったかな~」

      耕作「でも、機会を作った事に対しては俺も良いとは思ってるよ。」

      耕作「それをどうするかは2人の問題だからね。」

      柔「うん、あたしもそう思ったから、田中さんの名前は出さなかったの。」

      柔「あたしの知ってる人って分かったら桜お姉ちゃんも素でお話出来ないと思ったから。」

      耕作「やっぱり、君は策士だよ、良い意味でだけど。」

      耕作「ただ、君が望む様な事にならなかったとしても悔やんだりしたら駄目だよ。」

      柔「うん、あたしは機会を作っただけって思ってるから、それは無いよ。」

      柔「後は2人がどうなるかは2人次第だって思ってるから。」

      耕作「それなら良いか、確かに、2人がどう思うか次第なのは事実だしね。」

      柔「それにね、桜お姉ちゃんもお話するのは好きみたいだから。」

      柔「向こうでもお話相手が居た方が良いかなって思ったのも有るの。」

      耕作「確かに、良く話してたよね、ここに居る時もそうだったけど。」

      柔「それに田中さんなら桜お姉ちゃんの話し方も気にしないと思ったの。」

      耕作「あ~、それは有るかもな、田中もあんな物言いだし。」

      柔「だから、お似合いかなって思ってしまったの。」

      耕作「まあ、なる様になるさ。」

      柔「さてと、明日はどうなるかな~。」

      耕作「どっちが?」

      柔「どっちって?」

      耕作「キョンキョンなのか富士子さんなのかって事なんだけど。」

      柔「あ~、そう言う事ね~、どっちもかな?」

      耕作「キョンキョンの方は大丈夫ってさっきも言ったから富士子さんがどうなるかかもね。」

      柔「そう言ってたね、でも、結果がどうなったかは気になるけど。」

      耕作「なるほど、確かにそれは有るね。」

      柔「富士子さんの方は宿題の出来次第かな~。」

      耕作「駄目だったらどうするの?」

      柔「予定を変えないといけないかな?」

      耕作「どう変えるつもりなの?」

      柔「今日やった事の繰り返しに巻き戻し?」

      耕作「そうなると先の予定も狂うんじゃない?」

      柔「そうなのよね~、どうするかな~。」

      耕作「そこまで考えて無いって事は無いよね?君の事だから。」

      柔「うふ、大丈夫、一応想定はしてたから。」

      耕作「どう言う風にしてたの?」

      柔「寝技は富士子さんにとっては一番苦手な事だからね。」

      耕作「なるほど、ああいう反応になると分かってて宿題って言ったのか。」

      柔「そう言う事でございます。」

      耕作「つまり、君は苦手な事は先延ばしにせずに先にやってしまおうとしてるんだね?」

      柔「うん、その通りなの。」

      柔「苦手だから1日で出来るとは思って無いからね。」

      耕作「何をもって合格判定するつもりなの?」

      柔「あなたならどう言う風に判定を下す?」

      耕作「また逆質問か~。」

      耕作「そうだな~、自分も一緒になってやる方法を考え付いたらかな?」

      柔「さすがですわ~、富士子さんがそこまで考えるかどうかなのよね。」

      柔「現状では寝技に関しては指導出来る立場に無いって自覚してればそうなるかもね。」

      耕作「それなのに寝技をっていう君も相当なもんだね。」

      柔「苦手を無くす事が一番大事な事だからね。」

      耕作「だから、今日も苦手な技をって言ってたのか。」

      耕作「相変わらず、1つの事に対して複数の目標を持たせるんだね。」

      柔「富士子さんにそれが出来る様になったら完全に任せても良いかな?」

      耕作「そうだね、それが出来れば君と変わらない位にはなりそう。」

      耕作「技の数は圧倒的に違うけど。」

      柔「まあ、そうなんだけど、でも、それって経験年数だからね。」

      耕作「確かに、その通りだと思うよ。」

      柔「良く考えたら、富士子さんが柔道を始めてまだ4年位なのよね~。」

      耕作「それを考えると代表選手迄なったんだから凄いと思うよ。」

      柔「富士子さんの他の選手より抜きん出た所って鍛え上げられたリズム感なのよね。」

      耕作「俺もそう思うよ、あのリズム感は他の選手には無い強みだからね。」

      柔「それ故に寝技は苦労するのよね。」

      耕作「そうだね、寝技にはリズム感は関係無いからね。」

      柔「その代わりあの柔軟な体躯は寝技では役に立つと思うよ。」

      耕作「あ~、それで何度も投げを交わしてた時が有ったね。」

      柔「そうだったね。」

      柔「富士子さんって手足が長いから投げ技では相当有利なのよね。」

      耕作「予想よりも遠い位置から足技が来るから?」

      柔「そうなの、あたしも大学時代の練習の時にそれで倒されたからね。」

      耕作「あ、そう言えば有ったね、あの時俺は君がわざとやられたって思ったんだ。」

      耕作「でも、滋悟朗さんはそれを見抜いてたんだよな~。」

      柔「だから、富士子さんと対戦した時、その事だけ注意してたの。」

      耕作「注意してたから足技封じを意識せずに出来てたんだ。」

      柔「そうなるのかな?良く分からないけど。」

      柔「その体の柔軟さと手足の長さを生かす事が出来れば寝技もそれなりになると思うよ。」

      耕作「なるほどね、富士子さんがそれに気付くかどうかだね。」

      柔「気付かせる様にしないといけないかも。」

      耕作「何か策でも有るの?」

      柔「無い事も無いんだけどね。」

      耕作「俺にでも分かる様な方法なのかな?」

      柔「あなたなら分かると思うよ。」

      耕作「俺にも分かるか・・、どんな方法なんだ?」

      柔「方法と言うか、思い出させるって事なんだけどね。」

      耕作「思い出させる?何を?」

      柔「さて、何を思い出させるんでしょうか~?」

      耕作「まあ、普通に考えたら試合の事だと思うんだけど。」

      柔「中々良い線いってるよ?」

      耕作「試合の事を思い出させるのか、でもどの試合だ?」

      柔「あたしは富士子さんに何をさせようとしてますか?」

      耕作「寝技だよね?」

      耕作「富士子さんって寝技で勝った事って有ったっけ?」

      柔「あら、あなたも忘れてるの?」

      耕作「あ~、分かった~、あの変な寝技で勝った事を思い出させようって事なんだ。」

      柔「そうなんですよ、あれって普通の人だとあんな体勢は無理なのよね。」

      耕作「そうか、あの時に富士子さんの柔軟さと手足の長さが有効だったのか。」

      柔「そう言う事なんです。」

      玉緒「あなた達~、お風呂に入りなさ~い。」

      柔「またナイスなタイミングだね。」

      耕作「そうだね。」

      柔「は~い、もう少しして入るから~。」

      玉緒「あまり遅くならない様にしなさいね~。」

      柔「分かった~。」

      柔「お風呂どうする?」

      耕作「どうするって?」

      柔「一緒に入る?それとも別々?」

      耕作「昨日言ったじゃない?暫くは一緒に入るって。」

      柔「あ、そうだったね、あたしの心配してくれてたね。」

      耕作「そうだよ、今日は無いとは思うけど、念の為にね。」

      柔「今日はしないから洗いっこも止めとこうか?」

      耕作「その方が良いかもね、長風呂しないって言ってたし。」

      柔「ね~、あなた?」

      耕作「どうしたの?」

      柔「寝る時の事なんだけど。」

      耕作「もしかして・・。」

      柔「うふ、分かった?」

      耕作「前もそうやって寝た事が有ったからね。」

      柔「良いかな?そうやって寝ても。」

      耕作「反応するかもしれないけど、それって無意識でだから気にしないでね。」

      柔「うん、あなたにその気が無いのに出来る訳無いよ。」

      耕作「それが分かってれば大丈夫そうだね。」

      柔「じゃあ、そう言う事で入りましょうか、お風呂に。」

      耕作「分かった、行こうか。」

      柔と耕作はポットと寝間着だけ持って下に下りて行った。



      下に下りた2人は台所にポットを置き風呂場へ向かい脱衣所に入ると着ている物を
      全部脱いでタオルで前を隠して風呂場に入り湯船の傍で腰を落とすとタオルを外し
      掛け湯をして湯船に浸かった。

      柔「ふ~、疲れが取れる気がする~。」

      耕作「そうだね、気持ちもゆったりするよ。」

      耕作「そう言えば、診察ってどんな事をしたの?」

      柔「問診だけだったよ。」

      耕作「色々聞かれたみたいだけど全部正直に話したの?」

      柔「うん、あたしの知ってる事は全部お話したよ。」

      耕作「まさかとは思うけど、君が全裸で倒れてる時に俺が全部着せたって言ってないよね?」

      柔「あ、言ったらいけなかったんだっけ?」

      耕作「あ~、全部話したんだ、でも、いけなくはないよ。」

      耕作「意識が無くなる寸前までいってたのを理解して貰う為には仕方ないと思うよ。」

      柔「そうなのね、良かった、あなたを困らせなくて。」

      耕作「困ってなんかいないから、気にしないで。」

      耕作「体を洗おうか。」

      柔「そうだね。」

      2人は湯船から出ると銘々に体を洗い泡をきれいに流すとまた湯船に浸かった。

      耕作「明後日業者が来るんだったよね。」

      柔「うん、予定の変更が無い限りそうだね。」

      耕作「その時ここにもシャワーを付けるのを確認しないといけないね。」

      柔「あ、そうだね、いけない忘れるとこだった。」

      耕作「冬場は余り使う事も無いけど夏は必ずと言って良い程使うからね。」

      柔「うん、あなたの言う通りだと思うよ。」

      柔「そうだった、おじいちゃんに明日確認しとかないと。」

      耕作「何を確認するの?」

      柔「更衣室兼シャワー室の大きさを確認しとかないとって。」

      耕作「あ、そうか、どこまでの広さを取って良いか了解を貰わないといけないんだったね。」

      柔「うん、勝手にすると、怒られちゃうから。」

      耕作「続きは上で話そうか?長湯するとまた倒れるといけないから。」

      柔「そうするね、あなたに迷惑を掛けられないから。」

      耕作「俺は迷惑なんて思ってないから。」

      柔「うふ、そう言うと思ったよ、出ましょうか。」

      耕作「そうだね。」

      2人は湯船から出るとタオルで軽く体を拭いて前を隠しながら脱衣所に行き新しいタオルで
      再度体をきれいに拭き上げて寝間着を着た。

      柔「じゃあ、台所経由で上に行きましょう?」

      耕作「分かった、そうしようか。」

      2人は風呂場を後にすると台所へ行き柔がお湯沸かしてポットに入れて
      耕作がポットを持つと2階へ上がって行った。



      部屋に入ると耕作はポットを机の上に置きベッドに座った。
      柔はお茶を注いでコーヒーを淹れて耕作にコーヒーを渡しながら寄り添って座った。

      柔「桜お姉ちゃんが使ったカップ、置いたままにしてたね。」

      耕作「明日持って下りれば良いよ。」

      柔「そうだね。」

      耕作「さっきの話しの続きだけど。」

      耕作「更衣室兼シャワー室の広さは、目一杯広げると入り口を変えないといけないのも
          滋悟朗さんに言わないといけないね。」

      柔「それを確認しないといけないよね。」

      耕作「うん、それとは別に更衣室から直接道場に入る入り口を作って良いかも確認しないと
          いけないと思うよ。」

      柔「あ~、それも有ったんだ~。」

      耕作「要は入り口を変えて良いかどうかなんだけどね。」

      柔「そうだよね、駄目って言わないと良いんだけど。」

      耕作「駄目って言われたら更衣室の面積を少し減らすしかないかな。」

      柔「じゃあ、やっぱり明日確認しとかないといけないよね。」

      耕作「うん、忘れない様にしないと。」

      耕作「後は横になって話そうか?」

      柔「うん、そうだね。」

      耕作「じゃあ、君が先に脱いで布団に入ってて、俺はその後に脱いで潜り込むから。」

      柔「分かった、そうするね。」

      2人は立ち上がるとカップを机の上に置いて耕作は柔に背を向けた。

      柔「あなた?」

      耕作「どうかしたの?」

      柔「見てても良いよ?」

      耕作「いや、今夜はこうしよう?」

      柔「あなたがそう言うならそうするね。」

      柔は寝間着を全部脱ぐと全裸のまま布団に潜りこんだ。

      耕作「もう布団に入った?」

      柔「うん、入ってるよ。」

      耕作「分かった、じゃあ、俺も脱ぐよ。」

      柔「見てても良い?」

      耕作「後ろ姿だけど、それで良いなら見てて良いよ。」

      柔「じゃあ、見てるね。」

      耕作「何か、そう言われると恥ずかしいな。」

      耕作は柔に背を向けたまま寝間着を全部脱いだ。

      柔「やっぱり、後ろ姿も逞しいね~。」

      耕作「そうかい、余り鍛えてるつもりは無いんだけど。」

      柔「あたしをお姫様抱っこ出来る位には鍛えてるじゃない?」

      耕作「まあ、その位はね。」

      耕作「布団に入るから向こうを向いててくれない?」

      柔「は~い、分かった~。」

      柔は耕作に背中を向けた。

      耕作「向こうを向いてる?」

      柔「向いてるよ、早く入ってきてね~。」

      耕作「直ぐに入るから。」

      耕作は布団の端から入ると柔の体がそこに有った。

      柔「ね~、抱き付いても良い?」

      耕作「お昼やった様に横を向いて抱き合おうか。」

      柔「うん、それで良いよ。」

      2人はお互いに向き合って抱き付いた。

      柔「あ~、やっぱりこうして抱き合うとあなたを直接感じられて気持ち良いな~。」

      耕作「俺もそうだよ、君の滑らか肌を直接感じられる。」

      柔「うふ、早速反応してるんだね。」

      耕作「こら、分かってても声に出して言わないの。」

      柔「やっぱり恥ずかしい?」

      耕作「それはね~、今日はしないって思ってても君を直接抱くとこうなるんだよな~。」

      柔「やっぱり、そこは正直なのかな?」

      耕作「気持ち良いからかもね、君の肌に触れてるのが。」

      柔「そうなんだね。」

      柔「ね~、あなた~?」

      耕作「そうだね、明日の夕方までその気持ちが続いてたらしようか。」

      柔「あは、既に読まれてた~。」

      耕作「君がそうやって猫撫で声を出す時は直ぐに分かるよ。」

      耕作「それに『愛されてると実感したい時はしたい』って言ってたからね。」

      柔「まだ、覚えてたのね。」

      耕作「君が初めてそう言ったのを聞いたからさ、衝撃的だったよ。」

      柔「そうなの?」

      耕作「一度もそう言う事を言わなかったじゃない?」

      柔「そう言われてみればそうだね。」

      耕作「それに俺は君が望む事は全て叶えるって言ったしね。」

      柔「そうだったね、それは、あたしも同じだけどね。」

      耕作「もう何度も同じ事を言ってるよね、俺達って。」

      柔「あなたは2人の事を確認するのは何時でもって言ってたから良いんじゃない?」

      耕作「それで良いと思うよ、回数とか関係無いし。」

      柔が耕作の胸に顔を埋めてきたので耕作は柔の頭を撫でた。

      柔「あなたの温もりを感じるよ。」

      耕作「俺も君の温もりを感じてるよ。」

      柔「心地良い温もりだね~。」

      耕作「君の言いう通りだよ、心地良いよ。」

      2人は目を瞑ってお互いの肌の温もりを感じているうち何時の間にか寝てしまっていた。