柔と耕作(松田)の新婚日記 22日目 (午後編第1部)

            文書量(文字数)が膨大な為、一日を分割で表記しています。




実家に着くと2人はタクシーを降りて木戸を潜り玄関に入った。

柔「今、戻ったよ~。」

耕作「戻りました。」

奥から玉緒が返事してきた。

玉緒「お帰りなさい、上で休んでて良いわよ。」

柔「うん、そうするね~。」

柔と耕作は玄関を上がり2階へ上がって行った。



上に上がって部屋に入ると2人は寄り添ってベッドに座った。

柔「コーヒーは後でも良い?」

耕作「良いよ、それを早く着てみたいんでだろう?」

柔「うん、服の上からで良いから着てみたいの~。」

耕作「まあ、もう直ぐお昼の用意だから服を脱いでとかは出来ないしね。」

柔「そうね、どの道今夜着るつもりだから、今は服の上からで良いよ。」

柔は自分の分の夏用のバスローブを袋から出して立ち上がると羽織ってみた。

柔「うは~、これほんとに丈が短いね。」

耕作「今穿いてるスカートよりも短いけど見えたりしないよね?」

柔「大丈夫だと思うよ、お風呂場からここに来るまでの間だけだし。」

柔「それに万一見えたとしても見るのはあなただけじゃない?」

耕作「それもそうか、君がそれで良いなら俺は構わないよ。」

柔「うふふ、あなたはこの格好をどう思ってるの?」

耕作「分かってて敢えて聞くんだね。」

柔「ね~、どう思ってるの~?」

耕作「凄くセクシーだよ。」

柔「えへへ、そうなんだ~。」

耕作「今は下からスカートが見えてるからそれ程でも無いけど、風呂上がりだと今以上に
    セクシーに見えそうだよね。」

柔「あ~、早くお風呂上りに着たいな~、それであなたの感想を聞きたいよ~。」

耕作「今日は何もしないんだよね?それなのにバスローブを着るの?」

柔「あなたも連日だとどうとか言ってたじゃない?だから~、今日は何もしないよ?」

柔「何もしないけどバスローブを着ちゃ駄目なの?」

耕作「いや、駄目って事は無いけどバスローブの下には何か着るんだよね?」

柔「え?バスローブって下に何か着ないと着ちゃ駄目なの?」

耕作「まあ、そんな決まりは無いから別に何も着なくて着ても良いとは思うけど。」

柔「じゃあ、良いじゃな~い、あなたもバスローブだけ着てみよう?」

耕作「君がそこまで言うなら着ても良いよ。」

耕作「それに以前は何もしないけど裸で抱き合って寝た事も有るし。」

柔「そうだったね~、じゃあ、バスローブ着てるだけましじゃな~い。」

耕作「ましかどうかは別として、そこまで言うなら俺も着てみるよ。」

柔「やった~、今夜はバスローブを着て寝ようね~。」

耕作「何か、上手く丸め込まれた気もしなくは無いけど君が喜んでるなら別に良いか。」

柔「丸め込んだりして無いも~ん。」

耕作「分かってるよ、君が意図して話してないって言うのは。」

柔「うふ、今夜の楽しみが出来た~。」

柔はバスローブを畳んで袋に入れ机の椅子の上に置きお茶を注いでコーヒーを淹れると

耕作に渡しながら寄り添って座った。

柔「今夜のお楽しみを想いながら入れたよ~。」

耕作「ふふ、そんなに楽しみなんだ、ありがとね。」

柔「それはね~、あなたがどんな感想を言うのか楽しみだから。」

耕作「自分がバスローブを着る事よりも俺の感想を楽しみにしてるって事?」

柔「そうよ?あなたの反応を見たいからね~。」

耕作「相変わらず、俺の事を優先して考えてるんだ。」

柔「うふふ、あなただって、あたしの事を優先して考えてるじゃない?」

耕作「勿論だよ、だからこそ、こうやって一緒に居るんだから。」

柔「だよね~、あたしも同じだよ~。」

柔「あなたと一緒に居る事があたしにとっての幸せなんだも~ん。」

耕作「それは俺も同じだよ、君と一緒に居ると心が休まるから。」

柔は頭を耕作の肩に預けて凭れ掛かった。

耕作「以前から思ってたんだけど、君のその仕草、凄く愛おしく感じるよ。」

柔「うふふ、あなたを頼りにしてる~って思いながらやってるからかも。」

耕作「そうか、何だか甘えた感じがしてたけど、その所為だったんだ。」

耕作「そう言えば、今日は早目に行くから昼ご飯も早目に食べるんだよね?」

柔「そうね、トレーニングはするから早目に食べておかないといけないし。」

耕作「じゃあ、そろそろ作る用意とかしなくて良いの?」

柔「まだ大丈夫だよ、あたしが食べる分は少な目にするから。」

耕作「そうなのか。」

耕作「でも、今は良いけど、これから先はもっと食べる様にしないといけないと思うよ。」

柔「あっ、そうだね、もうあたしだけの体じゃなかったんだ。」

耕作「そういう事だよ?」

柔「明日、桜お姉ちゃんにその事も含めて聞く事にするよ。」

耕作「専門家に聞くのは良い事だね、再確認する意味に於いても。」

耕作「ところで今朝料理してる時に玉緒さんと何か話してたけど何を話してたんだい?」

柔「あ~、あたし達の部屋をどうするかってお話してたの。」

耕作「新しく作る部屋の事?」

柔「そうだよ、今と同じにするのか少し広めにするのかとかね。」

耕作「今と同じじゃ駄目なのかな?」

柔「ほら、子供が出来た時に今と同じ広さだと手狭になるじゃない?」

耕作「あっ、それもそうだね、じゃあ、少し広めが良いのか。」

柔「子供が大きくなったら上の部屋を使わせても良いけど。」

柔「小さいうちは同じ部屋の方が良いでしょう?」

耕作「そうだな、君の言う通りだと思うよ、それで良いんじゃないかな。」

柔「あなたも何か希望が有ったら言ってくれても良いよ。」

耕作「俺は・・、君が居るだけで十分だよ。」

柔「うふ、あなたがそう言うなら、あたしだって、あなたが居るだけで十分なんだけどね。」

柔「あなたも言ってたじゃない?子供の為にどうすれば良いと思う?」

耕作「あ~、そういう事か。」

耕作「子供の為に部屋をどうするかって事なら考えないといけないね。」

耕作「ただ、直ぐ思い付かないから考えておくよ。」

柔「そうしてね、あたしも他に何かないか考えておくから。」

耕作「そろそろ下りようか?」

柔「そうだね、行きましょう~。」

耕作がポットを持ち、柔はカップ2つと急須を持つと一緒に下に下りて行った。



下に下りた2人は台所へ行き耕作はポットを流しの横に置きテーブルの椅子に座った。
柔はカップ2つと急須を洗ってカップは食器棚に直し急須の茶葉を替えるとお茶を2杯入れて
片方を耕作に渡し隣に座った。

柔「もう少し時間が有るからお茶でも飲んで時間を潰しましょう。」

耕作「分かった、お茶、ありがとね。」

耕作「そう言えば、明日の弁当の材料はどうするの?」

柔「今日練習が少し早い時間に終わるから戻って買いに行っても良いけど?」

耕作「そうしようか、明日だと慌ただしくなりそうだし。」

柔「じゃあ、帰って荷物を置いたら一緒に買いに行こうね~。」

耕作「俺が荷物は持つから色々買って良いよ。」

柔「うふ、頼りにしてま~す。」

柔「何か希望の食材とか有る?」

耕作「特に無いから君が作りたい物で良いよ。」

柔「分かった~、そうするね。」

柔「うふふ。」

耕作「どうしたの?」

柔「アメリカでの事を思い出しちゃった~。」

耕作「あ~、そう言えば、向こうでもお昼を作って持って来てくれてたね。」

柔「そうそう、その時の事を思い出したの。」

耕作「あの時みたいに手の込んだ物じゃなくて良いから。」

柔「それって、さっきも同じ事言ってたよ?」

耕作「そうだった、君に任せるって言ったから、もう何も言わないでおくよ。」

柔「任せてね~、定番メニューになるでしょうけど。」

耕作「それで良いと思うよ、どんなのになるか楽しみにしてるから。」

玉緒が微笑みながらやって来た。

玉緒「ふふふ、2人とも嬉しそうに話してたわね、明日どこかへ行くの?」

柔「あっ、おかあさん、明日2人だけで遊園地に行こうと思ってるの。」

玉緒「まあ、そうなの?楽しんできなさいね。」

柔「うん、そのつもりだよ。」

柔「それじゃ、お昼の用意するね。」

玉緒「おかずは私が作るから、あなたは汁物をお願いするわね。」

柔「汁物か~、何にしようかな~?」

玉緒「その辺りは任せるわよ。」

柔「分かった~、何か作ってみるね。」

柔は立ち上がって冷蔵庫から食材を選び出すと調理を始めた。

玉緒も冷蔵庫から食材を出しておかずを作り始めた。

耕作「(相変わらず、息がピッタリだな、)」

耕作「(明日の遊園地はどうするかな?)」

耕作「(柔も以前と違って絶叫系は無理だしな~。)」

耕作「(園内をブラブラして柔が乗りたいって言う物に乗る位にするか。)」

耕作「(余り長い時間歩き回るのも柔には良くないだろうから昼を食べて少し遊んで
     適当な時間で切り上げて帰る様にするかな。)」

耕作「(桜さんが来るだろうから早目に切り上げた方が良いかも。)」

耕作「(柔には楽しんで欲しいな、あそこは良い思い出が無いって言ってたし。)」

耕作「(2人で楽しい思い出を作りたいとも言ってたからな~。)」

柔「あなた?何か考え事してるの?」

耕作「あっ、明日の事を考えてたよ。」

柔「うふ、そうなんだ、でも、今は食器を用意する事を考えてね~。」

耕作「もう出来上がったの?」

柔「まだだけど、そろそろ出来上がるから。」

耕作「分かった、用意するよ。」

耕作は立ち上がると食器棚の前に行った。

耕作「どんな食器を出せば良いのかな?」

柔「広目のお皿と後は何時もので良いよ。」

耕作「広目の皿だね、了解~。」

耕作は広目の皿と茶碗とお椀と湯飲みを出してテーブルに並べると再び椅子に座った。

耕作「これで良いかい?」

柔「うん、それで良いよ、ありがとう~。」

玉緒は広目の皿を取って調理した物を載せてテーブルに置いていった。
柔も茶碗とお椀にそれぞれご飯と汁物を注いでテーブルに置いていった。

玉緒「それじゃあ、居間に持って行きましょうか。」

そう言いながら玉緒と柔はお盆に広目の皿と茶碗とお椀と湯飲みを載せていった。
柔達3人はお盆を持つと居間へ運んで行った。



居間に着くと滋悟朗はまだ来ていなかったが柔達3人はお盆の上に載せた物を座卓に
並べていき、それが終わるとそれぞれの場所に座って滋悟朗を待つ事にした。

柔「少し早いから、おじいちゃん、まだ来てなかったのか。」

玉緒「柔?おとうさんを呼んで来てくれないかしら?」

柔「分かった~、呼んでくるね。」

柔は立ち上がり滋悟朗を呼びに行った。

玉緒「耕作さん?明日はよろしく頼みますね。」

耕作「はい、良い思い出が出来る様にしますから。」

玉緒「それも大切ですけど、2人で楽しんで来て下さいね。」

耕作「勿論、そのつもりです。」

柔が滋悟朗を連れて戻ってきた。

滋悟朗「今日はやけに早いお昼ぢゃな?」

柔「今日は練習開始の時間が早いから仕方ないよ。」

滋悟朗「そうぢゃったか、それなら仕方ないわな。」

滋悟朗と柔はそれぞれの場所に座った。

滋悟朗「それぢゃあ、いただくとするかの。」

4人「いただきます。」

玉緒「おとうさん?明日は柔と耕作さんはお昼居ませんから。」

滋悟朗「ほう、どこかに行くのか?」

柔「ちょっとね~。」

滋悟朗「どこへ行くか知らんが、楽しんでくる事ぢゃな。」

柔「そのつもりだよ~。」

柔「あっ、そうだ、おじいちゃん?」

滋悟朗「何ぢゃ?儂も連れて行ってくれるのか?」

柔「何でおじいちゃんを連れて行かないといけないのよ~。」

滋悟朗「違うのか?」

柔「当たり前じゃない~、2人だけで楽しもうとしてるのに~。」

滋悟朗「ぢゃあ、何ぢゃと言うんぢゃ?」

柔「うちの会社の部員で指導出来そうな人は居た?」

滋悟朗「何ぢゃ、そんな事か。」

滋悟朗「すまんが、そういう事までは見とらんかったから分からんのう。」

柔「そうなんだね、仕方ない自分で確認するしかないか。」

耕作「どの道来週は皆の技量を確認するから、その時に判断すれば良いんじゃないかな?」

柔「それもそうだね。」

滋悟朗「何で技量を確認する必要があるんぢゃ?」

柔「もう~、おじいちゃんったら~、あたしが直接指導出来ないからに決まってるでしょう?」

滋悟朗「ああ、そうぢゃったな。」

玉緒「柔?皆さんには何て説明するつもりなの?」

柔「おかあさん、その事に付いては後でお話しするね。」

玉緒「分かったわ、何か考えが有るのね。」

滋悟朗「どれ、部屋に戻るとするかの。」

玉緒「もうお食事はよろしいのですか?」

滋悟朗「そうじゃな。」

玉緒「分かりましたわ。」

4人「ごちそうさまでした。」

柔「お粗末様でした。」

滋悟朗は自分の部屋に戻って行った。

柔「おかあさん?さっきの事だけど。」

玉緒「皆への説明の事ね?」

柔「うん、来週末に検査しに行くまでは技量を見極めたいからって説明するけど。」

柔「皆には再来週その結果を踏まえて詳しく説明して納得して貰おうって思ってるの。」

玉緒「そういう事なのね。」

耕作「柔にも言ったんですけど、相手も女性だから事情を説明すれば分かってくれるかと。」

玉緒「そうだと思うわよ、同じ女性として理解してくれそうだわね。」

柔「じゃあ、後片付けするね。」

玉緒「お願いするわね、私は洗濯物を取り込んでおくわ。」

柔「あなた?」

耕作「分かってる、持って行くよ。」

玉緒は洗濯物を取り込みに行き、柔と耕作は食器をお盆に載せて台所へ持って行った。



柔と耕作は台所に着くと食器を流しに置いて耕作は椅子に座り柔はお茶を注いで耕作に渡した。

柔「手早く片付けるね。」

柔はお湯を沸かしながら後片付けを始めた。

耕作「慌てなくても時間は有るから。」

柔「早く片付けて上でお話したいの~。」

耕作「なるほど、だから手早くなんだ。」

柔「お待たせ~、終わったよ~。」

耕作「相変わらず、早いな~。」

柔「じゃあ、上に行きましょう~。」

耕作「そうだね。」

柔は沸いたお湯をポットに入れカップ2つを出すと急須と一緒に持ち耕作はポットを持つと
寄り添う様にして2階へ上がって行った。



部屋に入ると柔がお茶を注ぎコーヒーを淹れて耕作に渡しながら2人一緒に寄り添って座った。

柔「明日上手く行く様に祈りながら入れたコーヒーだよ。」

耕作「ありがとね、俺も祈りながらいただくよ。」

柔「そう言えば、あたし達が食事の用意をしてる間に何を考えてたの?」

耕作「今、君が祈った事を考えてたんだ。」

柔「明日どうすれば上手く行くか考えてたのね。」

耕作「その通りだよ、ただ、明日は桜さんが来るから早目に切り上げようかとも思ってた。」

柔「そうだった、桜おねえちゃんが明日戻ってくるんだったね。」

耕作「色々と話したい事がお互いに有るだろうと思ったからなんだけど。」

柔「そうね、桜おねえちゃんも向こうでの事を色々お話するだろうし。」

柔「あたしも桜おねえちゃんに聞きたい事が有るから。」

耕作「まあ、その前に遊園地での楽しい思い出を作らないといけないけど。」

柔「うふふ、以前行った時と違って今回は結婚してるんだから、行くだけでも十分に
  良い思い出になると思うんだけどね~。」

耕作「俺もそう思うから、2人でしっかりと楽しもうか。」

柔「うん、一緒に楽しもうね~。」

耕作「しかし、乗れる物が限られてるけど、君はそれで良いの?」

柔「もう~、たった今言ったばかりじゃない~。」

耕作「そうだった、一緒に行くだけでも十分だって言ったね。」

柔「そうだよ~。」

耕作「そうは言っても乗りたい物が有ったら言って良いから。」

柔「あなたも一緒に乗れる物が良いな~。」

耕作「まあ、何かそういった物は有ると思うよ。」

柔「そうだと良いね~。」

耕作「話は変わるけど、来週、俺が君の会社に行った時は皆に紹介してくれるんだったよね?」

柔「柔道部の皆にって事?」

耕作「そうだけど、何か問題でも有るの?」

柔「以前、それについては言わなかった?」

耕作「何か言われたっけ?」

柔「会社だと時間が無いから柔道部の練習開始前に紹介するって言った気がするんだけど?」

耕作「あっ、そう言ってたね、忘れてた。」

柔「もう~、あなたったら~、直ぐ忘れちゃうんだから~。」

耕作「君が自分の事を言ったのは覚えてるんだけど、俺の事を言ったのまでは覚え切れないな~。」

柔「まあ、良いんだけどね、あたしがしっかり覚えてるから。」

耕作「今みたいにだね?」

柔「うふ、そうだね~。」

耕作「しかし、相変わらずの記憶力には恐れ入るよ。」

柔「何かご褒美は無いの~?」

耕作「褒美が要るの?仕方ないな~、これで良いかな?」

耕作はそう言うと柔の頭を優しく撫でた。

柔「えへへ、ありがとう~。」

耕作「そういう所は子供そのものだね。」

柔「そうなの?だとすると子供が出来たらしない方が良いかな?」

耕作「別に子供が出来てもするしないは関係無いと思うけど?」

柔「じゃあ、子供が出来た後もして貰おう~っと。」

耕作「君が嫌じゃない限り俺は構わないよ。」

柔「忘れちゃ駄目だからね?」

耕作「これは君に関する事だから忘れないよ。」

柔「あっ、そうだ、キョンキョンはどうなったのかな?」

耕作「何か有ったっけ?」

柔「もう~、あなたったら~、結婚式のお話だよ~。」

耕作「あ~、そういう事を話してたね。」

耕作「俺達の場合は特殊だったから直ぐに出来たけど、普通は時間が掛かると思うよ?」

耕作「第一もし決まったら君には絶対連絡してくるはずだし。」

柔「そうだね、でも、あたしだけじゃなくてあなたも係わってるんだから。」

柔「あたしにじゃなくてあたし達にだよ?」

耕作「確かにそうかもしれないね。」

柔「どうなったのか知りたいな~。」

耕作「明日電話して聞いてみたら?番号は知ってるんだよね?」

柔「うん、この前聞いたから知ってるけど。」

柔「でも、あたしから電話して聞くと何か催促してるみたいに思われないかな?」

耕作「結婚するのはほぼ決まってるんだから、普通に気になってるって聞けば良いんじゃない?」

柔「それもそうだね、分かった、明日聞いてみるよ。」

耕作「それにしても、相変わらず、他の人の事を気に掛けてるんだね。」

柔「それはね~、一応係わってるから気になるよ~。」

耕作「って事は、あの2人もだろうし、桜さんもだよね?」

柔「勿論よ~、進展具合とかどうなってるのかって気になってる。」

耕作「まあ、あの2人に関してはキョンキョンに電話した時点で何か分かるかもだけど。」

柔「そうね、序に2人の事も聞いてみよう~っと。」

耕作「この分だと来週から更に慌ただしくなりそうだ。」

柔「何で?」

耕作「君が係わる人が7人も増えるからだけど?」

柔「7人?誰が増えるの?」

耕作「君の会社の柔道部員だよ。」

柔「あ~、そうだった~。」

柔「でも、まだ皆の事は良く知らないから急には慌ただしくならないと思うけど。」

耕作「それもそうか、しかし、先々ではそうなりそうじゃない?」

柔「あなたが言う様になるのかな~?」

耕作「短大時代も皆に構ってた気がするよ?」

柔「あれはね~、皆が上手くなりたいって望んでたから、それに応えないとって思ってやってたし。」

柔「あっ、そういう事か~。」

耕作「そういう事だよ?」

柔「短大時代の時と同じって事だよね?」

耕作「そうだね。」

耕作「同じ柔道をやってるんだから、当然、皆は上手くなりたいって思ってるでしょう?」

柔「だよね~、あたしも教える以上は皆に上手くなって貰いたいって言う気持ちは有るもん。」

耕作「まあ、余り無理はしないで欲しいけど、君にそれを望むのは無理そうだな。」

柔「あなたに心配を掛けない様にするから。」

耕作「いや、そこまで自分の気持ちを抑えなくて良いよ。」

耕作「俺はそういう事も承知して君と一緒になったんだよ?」

柔「そうだったね、あなたに相談し乍らするから。」

耕作「そうしてくれると嬉しいな。」

耕作「そろそろ出掛ける用意をしようか。」

柔「ね~、たった今、気が付いたんだけど・・。」

耕作「どうかしたの?」

柔「あなた、会社に行った時に今日の時間が変わってるのを言うって言ってたじゃない?」

耕作「あ~、言うのを忘れてた~。」

柔「そうでしょう?あたしもあの時は気にして無かったよ、ごめんね~。」

耕作「いや、君が誤る事は無いよ、俺が忘れたのがいけなかったんだし。」

柔「今から電話して間に合うかな?」

耕作「間に合うかどうかは分からないけど、そうしないと14時にしか来ないと思うから。」

柔「そうだね、今から電話しよう?」

耕作「俺は電話を掛けてくるから君は用意をしてて。」

柔「分かった、用意が出来たら直ぐ下りるね。」

耕作は立ち上がってカップを机の上に置くとポットを持って下に下りて行った。

柔「(律儀にポットを持って下りなくても良かったのに・・。)」

柔「(まあ、良っか、あたしも急がないと。)」

柔はバッグに持って行く物を急いで詰めるとカップ2つと急須を持って下に下りた。



下に下りた柔は台所へ行き、台所に着くとカップ2つと急須を洗って食器棚に直し玄関へと急いだ。
玄関に着くと耕作が待っていた。

柔「電話は掛けたの?」

耕作「掛けたよ、丁度、鴨田が出たから時間を伝えたら直ぐ来るって言ってた。」

柔「そうだったんだ、良かったね。」

耕作「外で待ってようか。」

柔「そうだね。」

柔と耕作は奥に声を掛けた。

柔「練習に行ってくるね~。」

耕作「出掛けてきます。」

奥から玉緒と滋悟朗の返事が聞こえた。

玉緒「気を付けて行ってらっしゃい。」

滋悟朗「頑張ってこいよ~。」

柔「は~い、行ってきま~す。」

耕作「行ってきます。」

柔と耕作は玄関を出て木戸を潜り外に出た。

柔「どの位で来るかな?」

耕作「結構飛ばして来そうだから余り待たなくて良いと思うよ。」

柔「飛ばしてって・・、危なくないの?」

耕作「違反になる様な飛ばし方はしないから安心して。」

柔「それなら良いんだけど・・。」

耕作「君も何度も乗ってるから鴨田の運転は分かってるでしょう?」

柔「うん、分かってるつもりだよ。」

柔「少なくともあなたよりはスピードを出して無かったのは分かってる。」

耕作「俺のは仕方ないよ、間に合うかどうかの瀬戸際だったんだし。」

柔「うふふ、それはあたしも良く分かってるよ、あたしの為だったのもね。」

耕作「分かってて敢えて言うんだもんな~。」

柔「ほら、一応比較する人も必要かな~って思ったから。」

耕作「確かにそうだけど、別に俺じゃなくても良かったんじゃない?」

柔「だって~、あたしが知ってる人で一緒に乗った人ってあなたか鴨田さんしか知らないも~ん。」

耕作「それもそうか、なら、仕方ないか。」

柔「あれって鴨田さんじゃない?」

耕作「そうだね、ほんとに早く来たな。」

鴨田の車が柔達の前に停まった。

耕作「早かったな、無理言ってすまん。」

鴨田「大急ぎで来たっす、間に合いそうっすか?」

柔「鴨田さん、急がせちゃってすみません、十分に間に合いますから。」

鴨田「急いで乗って下さい、直ぐ出るっす。」

耕作「分かった。」

柔「分かりました。」

柔と耕作は大急ぎで鴨田の車に乗り込むと西海大へ向けて出発した。