柔と耕作(松田)の新婚日記 24日目 (午前編第1部

            文書量(文字数)が膨大な為、一日分割で表記しています。





帰国二十四日目。 柔と耕作の長い長い一日(二十四日目)


耕作は柔に呼ばれた様な気がして目が覚めた。

耕作「柔?呼んだ?」

柔「あ~、ごめんなさ~い、つい声に出しちゃった~。」

耕作「何かしてたの?」

柔「あなたの寝顔を見てたら、つい声を掛けたくなって、頭の中で声を掛けたつもりが声に。」

耕作「そうだったんだ、まあ、俺も偶に考え事をするから分かるよ。」

柔「まだ眠かったら寝てて良いよ。」

耕作「こうして君が傍に居るのに寝るなんて勿体無いよ。」

柔「あたしを見ていたいから?」

耕作「勿論、そうだよ。」

柔「じゃあ、起きる?」

耕作「そうするかな。」

耕作は起き上がる時にバスローブを整えるとベッドに座った。
柔はその様子を見ながらお茶を注いでコーヒーを淹れると耕作にコーヒーを
渡しながらキスをして寄り添って座った。

柔「おはよう~、あなた。」

耕作「おはよう、目覚めのキスとコーヒーありがとね。」

柔「前が開けてたの?」

耕作「そうなんだ、危うく見えそうになってた。」

柔「うふ、あたししか居ないんだから別に良いんじゃない?」

耕作「いやいや、朝っぱらから君が変な気持ちになるのも困るでしょう?」

柔「もう~、やだ~、あなたったら~。」

柔「見ただけで変な気持ちになったりする訳ないよ~。」

耕作「それなら良いんだけど。」

柔「あなたはあたしのバスローブが開けてたら変な気持ちになったりするの?」

耕作「さすがに、俺もそれは無いかな。」

耕作「あっ、けっして君に魅力が無いとかじゃないからね。」

柔「うふふ、分かってるわよ~、あたしもあなたと同じだもん。」

柔「やっぱり、その気が無いとね?」

耕作「ふふ、そこは君も俺も一緒なんだ。」

耕作「ところで、今朝は何時に出掛けるのかな?」

柔「あたし、今日は8時過ぎに出掛けるけど、あなたも一緒で良いのよね?」

耕作「当然そうするさ、俺もその時間に一緒に出掛けるよ。」

柔「うふふ、2人で一緒にお出かけか~、良いよね~。」

耕作「昨日からそう言ってたね。」

耕作「ほんとに嬉しそうだよ。」

柔「それはそうよ~。」

柔「漸く、憧れが現実になるんだもん。」

柔「嬉しいに決まってるじゃない~。」

耕作「今日から毎日にそうなるよ。」

柔「そうなのよね~。」

耕作「今迄みたいにゆっくりは出来なくなるけど。」

柔「それは仕方ないよ~。」

柔「昨日までが特殊だったんだもん。」

耕作「それが分かってるなら会社に行っても大丈夫そうだね。」

柔「ちゃんと切り替えは出来るつもりだから。」

耕作「そこは心配して無いよ。」

耕作「柔道してる時とそれ以外での切り替えが出来てたし。」

柔「今日は10時位に来るのよね?」

耕作「そのつもりだよ。」

耕作「ところで移動はどうするんだい?」

柔「移動って?」

耕作「会社の柔道場から西海大へ行く時の移動方法なんだけど。」

柔「あ~、その事か~、何も聞いてなかった。」

耕作「今日出社したら最初に聞いておかないと。」

柔「そうだね、まさか毎回タクシーっていう訳にもいかないよね。」

耕作「会社がそれで良いって言うなら、そうするしかないと思うけど。」

柔「あたしを含めると8人だから2台は必要か。」

柔「交通費も馬鹿にならないよね?」

耕作「そうだよな~。」

柔「あなたが言う様に会社に行ったら直ぐに確認しておくね。」

耕作「そうした方が良いと思うよ。」

柔「そう言えば、会社にはあなた一人だけで来るの?」

耕作「どうして?」

柔「何時も鴨田さんと一緒なのかって思ったから。」

耕作「何時もって訳でもないけど。」

耕作「今回は君の会社の中だから写真を撮る訳にはいかないと思うんだよ。」

柔「なるほどね、じゃあ、あなただけ来るんだね。」

耕作「そうなると思うよ、鴨田は昼から道場で合流するはずだから。」

柔「移動の件だけど、あなたが9人乗りの車でも持ってたら、それで行けるのにね。」

耕作「それはそうだけど、直ぐにどうこう出来るもんでも無いからな~。」

柔「ご実家に行った時みたいにレンタカーを借りるって言うのは?」

耕作「いや、さすがにそれだけの為に俺が借りるのはどうかと思うよ?」

柔「あなたの会社にはそう言う車は無いの?」

耕作「うちの会社はチームを組んで取材とかしないから無いんじゃないかな。」

柔「そうなんだね~、残念。」

耕作「そう言う事も含めて会社に相談してみたら良いと思うけど。」

柔「それ良い考えだね、相談してみるよ。」

柔「ところで今日のお昼は如何しようか?」

耕作「君は今迄は如何してたの?」

柔「最初は外食で済ませてたんだけど。」

柔「あなたがアメリカに行ってからはお弁当を作って持って行ってたよ。」

耕作「じゃあ、今日は復帰祝いって事で外で食べようか?」

柔「あたしはそれでも良いけど、あなたも外食で良いの?」

耕作「まあ、一人の時はそうしてたから苦にはならないよ。」

耕作「ましてや、今は君が一緒なんだから、それだけで十分さ。」

柔「うふふ、あたしもあなたが一緒なら何でも良いよ。」

耕作「じゃあ、外食で決まりだね。」

柔「そう言えば2人だけで外食って初めてじゃない?」

耕作「う~ん、そうだったかな?」

柔「喫茶店には2人だけで行った事も有ったけど。」

柔「ファミレスに行った時は、他の人も居たじゃない?」

耕作「そうだったね、何気に2人で行くのは初めてになるんだな~。」

柔「でも、今日だけだからね。」

耕作「明日からはどうするつもりなんだい?」

柔「それは~、勿論~、あたしの手作りお弁当だよ~。」

耕作「大変じゃないかい?」

柔「大丈夫よ~、朝の用意する時に作れば良いんだから。」

耕作「君が負担に思わなければ、それで構わないよ。」

柔「あ・な・た~?」

耕作「うん?どうしたの?」

柔「ほら~、もう忘れてるんだから~。」

耕作「何を忘れてるって言うの?」

柔「あたしがアメリカで言った事をだよ?」

耕作「・・・、あ~、思い出した。」

耕作「そう言えば、俺の為に作るのは楽しいって言ってたね。」

柔「良く、思い出したね~、そういう事だから。」

耕作「分かった、君に甘える事にするよ。」

柔「もっと、甘えても良いのよ~。」

耕作「いや、さすがにお昼だけでも十分に甘えてると思うよ。」

柔「他に甘えたい事が有ったら遠慮なく言ってね~。」

耕作「そうだね、その時はお願いするよ。」

柔「そろそろ、下に下りようかな。」

耕作「俺も行く用意して顔を洗うとするか。」

柔「行く用意はご飯の後でも良いんじゃない?」

耕作「じゃあ、そうするよ、顔だけ洗ってくるから。」

耕作「いや、待てよ、さすがにこれで行くのは不味いんじゃないかな?」

柔「あは、そうだね、じゃあ、行く用意でも良いか。」

耕作「直ぐ済ませるから、一寸待ってて。」

柔「こっち向いて着替えても良いよ。」

耕作「それは不味いって、・・・、この会話以前もした気がする。」

柔「昨日したかな?」

耕作「だよね、それじゃ、着替えるよ。」

柔「うん、良いよ、ここで見てるから。」

耕作「それも言ってた様な・・。」

柔「ほら~、早く着替えないと~。」

耕作「君が茶々入れるからだよ?」

柔「分かった~、黙ってる~。」

耕作はバスローブを脱いで下着を着るとズボンと上着を着た。

耕作「お待たせ、行こうか。」

柔「うん、行きましょう~。」

耕作がポットを持ち、柔はカップ2つと急須を持って一緒に下に下りて行った。



下に下りた2人は台所へ行くと耕作はポットを流しの横に置いた。

耕作「それじゃ、顔を洗ってくるね。」

柔「行ってらっしゃい。」

耕作は脱衣所へ顔を洗いに行った。
柔はカップ2つと急須を洗いカップは食器棚に直し急須に新しい茶葉を入れて耕作を待った。
暫くすると耕作が脱衣所から戻ってきた。

耕作「お待たせ。」

柔「お帰り~、そこに座ってね。」

耕作は促されるままにテーブルの椅子に座った。
柔はお茶を2杯注いで片方を耕作に渡しながら隣に座った。

耕作「ありがとね、まだ始めなくて良いの?」

柔「今日はまだ良いかな、お弁当を作らなくて良いから。」

耕作「なるほど、時間に余裕が有るって訳だね。」

柔「そうね、明日からはお弁当も作るから少し早めに用意するけど。」

柔「そうだ、お弁当のおかずは何が良い?」

耕作「卵焼きが有れば他の物は君が作りたい物で構わないよ。」

柔「分かった~、卵焼きね、毎日違う味でも良いよね?」

耕作「その方が良いかも、毎日どんな味なのか楽しみが出来るし。」

柔「じゃあ、そうするね~。」

玉緒がやって来た。

玉緒「2人とも、おはよう。」

柔「おかあさん、おはよう~。」

耕作「玉緒さん、おはよう。」

玉緒「柔は今日から出勤だったわよね?」

柔「うん、そうだよ。」

耕作「俺も一緒に出掛けますから。」


玉緒「あら、そうなのね。」

耕作「俺は自分の会社に行きますけど、その後、柔の会社に行く予定です。」

玉緒「途中で一緒になるって言う事なのね、2人とも頑張ってね。」

柔「うん、頑張ってくるね。」

玉緒「それじゃあ、朝の用意を始めましょうか。」

柔「は~い、手伝うね~。」

柔は立ち上がると玉緒と作る物について話し合った。

耕作「(やっぱり、母親なんだって思うな。)」

耕作「(柔の事を気に掛けてる。)」

耕作「(今日の事でも話してるのかな?)」

耕作「(談笑してるからそうかも知れない。)」

耕作「(柔が言ってた事も考えてみるか。)」

耕作「(でも、この家に駐車場が無いんだよな~。)」

耕作「(何か良い案が無いか編集長と相談してみるか。)」

耕作「(うん?柔が玉緒さんに作り方を教えてる?)」

耕作「(向こうで習った料理の作り方を教えてるみたいだな。)」

耕作「(柔はほんとに良く頑張ってる、俺も頑張らないと。)」

耕作「(今度、簡単な物の作り方でも習うか。)」

耕作「(さり気無く言わないと気を遣わせてしまいそうだ。)」

柔「あなた?何か考え事でもしてるの?」

耕作「ああ、一寸ね、食器の用意かい?」

柔「良いかな?」

耕作「分かった、用意するよ。」

耕作は立ち上がって食器棚の傍へ行った。

耕作「どれを出せば良いの?」

柔「ちょっと大き目のお皿4枚と後は何時もので良いよ。」

耕作「これで良いのかな?」

耕作は皿を出して柔に見せた。

柔「うん、それで良いよ。」

耕作「出しておくよ。」

柔「お願いね~。」

耕作は大き目の皿4枚と茶碗とお椀を出してテーブルの上に置くと再び椅子に座った。

耕作「出しておいたよ。」

柔「ありがとう~。」

耕作「(料理をしながらでも俺の事を見てたんだな。)」

耕作「(俺も見てたけど、柔も見てたのか。)」

耕作「(以前よりも更に女性っぽくなってる気がするけど。)」

耕作「(気の所為じゃないな、風呂で見た時もそう感じてたし。)」

柔「お待たせ~、出来たよ~。」

耕作「相変わらず、早いな~、2人で作ってるからかな?」

柔「そうかもね~、じゃあ、盛り付けするね。」

柔と玉緒はそれぞれに盛り付けを済ませ、ご飯と味噌汁を茶碗とお椀に注いだ。

玉緒「それじゃあ、持って行きましょうか。」

耕作「分かりました。」

柔「は~い。」

柔達3人は料理をお盆に載せると居間へ持って行った。



居間に着くと滋悟朗が既に座ってテレビを見て待っていた。

滋悟朗「待っておったぞい。」

玉緒「直ぐ用意しますから。」

柔達3人は料理を座卓の上に並べ終わるとそれぞれの場所に座った。

滋悟朗「いただくとするかの。」

4人「いただきます。」

滋悟朗「ほお、今朝も美味いな、ぢゃが、これは今まで食べた事が無いぞ?」

玉緒「これは柔が習ってきたお料理ですよ。」

滋悟朗「そうであったか、他にも有るなら作って欲しいのう。」

柔「そのうちね、期待してて良いから。」

滋悟朗「そうか、楽しみにしとるぞ。」

滋悟朗「ところで、柔よ、2人は今日から出勤するのか?」

柔「そうだよ。」

滋悟朗「一緒に行くのかの?」

柔「勿論よ~、一緒に出掛けるから。」

滋悟朗「柔道部は頼んでおくぞい。」

柔「分かってるよ~、おじいちゃんの期待は裏切らないから。」

滋悟朗「松ちゃんは柔の所へ行くんぢゃな?」

耕作「そのつもりです、今日は柔の会社での仕事っぷりを取材した後、柔道部に行きます。」

滋悟朗「帰ってきたら、どんな練習したか教えるんぢゃぞ。」

柔「おじいちゃ~ん、それはあたしがちゃんとお話するから。」

滋悟朗「そうかの、それでも良いわい。」

柔「孫を信用して無いの?」

滋悟朗「そんな事有るかい、お前が話してくれるなら、その方が良いに決まっておろうが。」

柔「ふ~ん、まあ、良いんだけどね。」

柔「おじいちゃんが望む様に教えるつもりだから心配しなくて良いよ。」

滋悟朗「儂は何も心配なんぞしとらんぞ。」

柔「どうだかな~、取り敢えず、ちゃんと教えるから。」

滋悟朗「分かっとるわい。」

玉緒「おとうさん?耕作さん?お替りは如何ですか?」

滋悟朗「いや、今朝はもう十分ぢゃ。」

耕作「俺ももう十分ですから。」

玉緒「それじゃあ、お食事はもう良いですわね?」

滋悟朗「そうぢゃな、良かろう。」

4人「ごちそうさまでした。」

柔「お粗末様でした。」

柔「後片付けはしておくから。」

玉緒「時間は大丈夫なの?」

柔「大丈夫だよ、余裕を持ってるから。」

玉緒「そうなのね、それじゃあ、お願いするわね。」

柔「は~い。」

滋悟朗が自分の部屋に戻ると玉緒も洗濯をしに行った。

耕作「持って行くよ。」

柔「いつも、ありがとう~。」

耕作と柔は食器を纏めるとお盆に載せて台所へ持って行った。



台所に着くと耕作は食器を流しに置いて椅子に座った。
柔は食器を流しに置いてお湯を沸かすとお茶を入れて耕作に渡した。

柔「直ぐ終わるから、一寸待っててね。」

耕作「分かった、ゆっくりで良いから。」

柔「うふ、何時もそう言うのね。」

耕作「一応、儀礼的になるのかな?君が早く終わらせるのは分かってるけど。」

柔「じゃあ、ご期待通りに早く終わらせるね~。」

柔は鼻歌交じりに後片付けを始めた。

耕作「この後は少ししたら出るんだよね?」

柔「そうね、早めに出ましょう。」

耕作「上でゆっくりする時間も無いのかな?」

柔「少し位は良いと思うよ。」

耕作「それなら良いか。」

柔「終わったよ~。」

耕作「ふふ、ほんとに早く終わらせたんだね。」

柔「期待通りでしょう?」

耕作「期待以上の早さだよ、君の柔道みたいだ。」

柔「あはは、大袈裟だよ~。」

柔「じゃあ、上に上がりましょうか。」

耕作「そうだね。」

柔がポットにお湯を入れると耕作はそれを持ち、柔はカップ2つと急須を持って
一緒に上に上がって行った。



上に上がって部屋に入ると耕作はポットを机の上に置いてベッドに座った。
柔はお茶を注ぎコーヒーを淹れるとコーヒーを耕作に渡しながら寄り添って座った。

柔「これを飲む位の時間はゆっくり出来るよ。」

耕作「ありがとね、余り時間は無いって事か。」

柔「ゆっくり飲めばそれだけ時間が出来るよ。」

耕作「ふふ、そうすれば良いのか。」

柔「ここを下りる前に例のアレをやっても良いよね?」

耕作「例のアレって何をするつもり?」

柔「もう~、お出掛けのアレだよ~。」

耕作「あ~、分かった、良いんじゃないかな?向こうでもやってたし。」

柔「わ~い、漸く、向こうでやってた事と同じ様に出来るんだね~。」

耕作「そう言えば、向こうでやってた様にこっちでもするって言った事が有ったか。」

柔「そうなの~、今迄中々同じ様な事が出来なかったからね。」

耕作「出掛ける以外は同じ様な事をやってたんじゃなかった?」

柔「まあ、そうなんだけど、出掛ける時ってやって無かったからね。」

耕作「それは、どこに行くにも常に一緒に行ってたから。」

柔「そうだったんだよね~。」

柔「でも、今日は途中で別れるからしないとね?」

耕作「そう言う理屈でするの?」

柔「違うよ~、あたしがしたいから~。」

耕作「それは、俺も同じなんだけど。」

柔「2人が思ってる事が同じなら尚更しないといけないね~。」

耕作「しないといけないって事は無いけど、君が望むならしないといけないかな。」

柔「やってよね~、絶対だよ~、忘れたら怒るんだから~。」

耕作「心配しなくても良いよ、君を怒らせる様な事は絶対にしないから。」

柔「うふふ、期待してるからね~。」

耕作「そろそろ出掛けようか?」

柔「うふ、今の事を忘れる前に出掛けるんだね。」

耕作「それも有るかな?長話してると忘れそうだから。」

柔「そうね、出掛けましょう。」

2人は立ち上がってカップを机の上に置くと向き合った。
柔が耕作を見上げて目を瞑ると耕作は柔の頬に両手を添えて優しく短めのキスをした。

柔「あなた、ありがとう~、素敵なキスだったよ。」

耕作「君も俺以上に素敵なキスだった、ありがとね。」

柔「一寸待ってね。」

耕作「良いよ、持って行く物を用意するんだね。」

柔「うん、柔道着とかも持って行かないといけないし。」

柔は持って行く物をバッグに詰めると耕作の腰に手を回したので、耕作も柔の腰に手を回し
一緒に下に下りて行った。



下に下りた2人は玄関へ行き奥に声を掛けた。

柔「それじゃ、行ってきま~す。」

耕作「出掛けてきます。」

奥から玉緒が返事した。

玉緒「気を付けて行ってらっしゃい~。」

柔「は~い。」

柔と耕作は腰に手を回したまま玄関を出て木戸を潜り表に出た。
表に出ると2人は大通りを目指してそのままの格好で歩いて行った。

耕作「今日だけは2人でタクシーで行こうか。」

柔「あたしが途中で降りれば良いの?」

耕作「うん、先に君を降ろすよ。」

柔「分かった~。」

大通りに出て暫く待つとタクシーが来たのでそれを停めて乗り込んで柔の会社を目指した。