柔と耕作(松田)の新婚日記 21日目 (午前編第1部)
文書量(文字数)が膨大な為、一日を5分割で表記しています。
帰国二十一日目。 柔と耕作の長い長い一日(二十一日目)
耕作は体に重みを感じて目が覚めた。
柔「あっ、ごめん、起こしちゃったね。」
耕作「いや、気にしなくて良いよ、君に抱き付かれて起こされるなんて最高だから。」
柔「うふ、そう言って貰えると嬉しくなっちゃうな~。」
柔「どうする?暫くこのままでいる?」
耕作「そうだな~、もう少しこの状況を楽しみたいかな?」
柔「分かった~、じゃあ、もう少し抱き付いたままでいるね~。」
耕作「温かいね、風呂に入ったの?」
柔「そうだよ~、入って直ぐここに戻って抱き付いたんだよ~。」
耕作「ま~た着けて無いんだ。」
柔「だって~。」
耕作「分かってるよ、その方が楽なんでしょう?」
柔「分かってるなら良いじゃな~い。」
耕作「毎回言うけど、悪いとは一言も言ってないよ?」
柔「あ、そうだね、じゃあ、このままでも良いのよね?」
耕作「勿論さ、君が良いなら俺はそれで構わないから。」
柔「うふふ、ありがとう~。」
耕作「今日はどんな風にやったんだい?」
柔「トレーニング?」
耕作「うん、少し種類とか時間を増やしたとかないの?」
柔「そうね~、下半身の捻りが有る分を止めた代わりにゆっくり負荷を掛けるのを増やしたかな?」
柔「後、時間って言うか回数は増やしてないよ。」
耕作「なるほど、下半身に極端な負荷が掛かる分は止めてるんだ。」
柔「そうなの、万一が有ったらいけないからね。」
耕作「さすがだよ、そこまで考えてるんだから。」
柔「えへへ、褒められちゃった~、嬉しいな~。」
耕作「そうやって考える事が出来るなら、俺は余り心配しなくても良さそうだ。」
柔「あなたに心配は掛けたくないからね。」
柔「今後も下半身に負荷が掛かりそうなのは止めていくから安心してね。」
耕作「そうしてくれると嬉しいな、一応は注意して見ておくけど。」
耕作「それはそうと、今日の午前中はどうするつもり?」
柔「どうしようか~?」
耕作「原稿を出した後に買い物か喫茶店でも行くかい?」
柔「買い物か~、特に買いたい物とか無いけど、見て回るのとかはあなたは駄目よね?」
耕作「いや、君がそうしたいなら、俺はそれでも良いよ。」
柔「でも、あなたを退屈にはさせたくないかな~。」
耕作「これも何度も言ってるけど、君と一緒に居るだけで十分なんだから。」
柔「そうだったね、じゃあ、少し見て回っても良い?」
耕作「構わないさ、付き合うよ。」
柔「じゃあ、そうするね、あなたも何か買いたい物が有ったら買っても良いよ。」
耕作「そう言うのが見つかればね。」
柔「そうだ、あなたと何かペアになるようなアクセサリーが欲しいかも。」
柔「結婚指輪以外でって事だからね。」
耕作「うっ、先を越されてしまったか~。」
柔「うふふ、あなたなら言いそうだったからね~。」
耕作「余り目立たない物なら良いよ。」
柔「じゃあ、ネックレス位かな?」
耕作「俺が以前君にあげたのとは違うタイプが良いかもね。」
柔「そうだね、最初にそれを見に行こうか。」
耕作「それで良いと思うよ、後からゆっくり出来そうだし。」
柔「気に入りそうなのが有ると良いね~。」
耕作「2人が気に入ったら、それを買おう。」
柔「うん、そうするよ。」
耕作「それでも時間が余りそうなら喫茶店も行こうか?」
柔「良いの?」
耕作「帰っても特にする事が無いなら、その方が良いと思うけど。」
柔「わ~い、じゃあ、行こう~。」
耕作「分かった、今日はその予定にしとこう。」
柔「うふふ、嬉しいな~、あなたとデートだね~。」
耕作「これもデートになるのかな?」
柔「なるの~、あなたとあたしが一緒に行動すればデートになるのよ~。」
耕作「って事は、西海大に行く事もデートに?」
柔「あ~、柔道絡みでどこかに行くのは違うかな?」
耕作「やっぱりそうだよね。」
耕作「だから以前は付き合ってるとは見られなかったんだ。」
柔「そうだね~、あなたと一緒の時って柔道絡みの場合が多かったからね。」
柔「ジョディーの場合はそうは受け取らなかったみたいだけど。」
耕作「それは仕方ないと思うよ。」
柔「どうしてなんだろう?」
耕作「だって、ジョディーの彼氏って彼女にずっと付き添ってたから。」
柔「そう言えば、柔道する時も一緒に居たんだったね。」
柔「だから、あなたの事もあたしの彼氏だと思ったのね。」
耕作「そういう事になるんだろうね。」
柔「そろそろ起きる?」
耕作「そうするかな。」
柔は抱擁を解いてベッドから降りた。
耕作が起き上がってベッドに座ろうとする間に柔はコーヒーを淹れて耕作に渡しながら
キスをして寄り添う様に座った。
耕作「寝起きのキスとコーヒー、ありがとね。」
柔「あ、そうだった、おはよう~。」
耕作「ふふ、おはよう、忘れるとこだった。」
柔「キスは習慣化してるけど、挨拶は目が覚めた時と起き上がった時のどっちですれば良いのか
今でも悩むのよね~。」
耕作「起き上がった時で良いんじゃない?2人同時に目が覚めるとか無いんだし。」
柔「それもそうね、じゃあ、起き上がった時にするって決めておくね。」
耕作「分かった、俺もそうする様に心掛けておくよ。」
柔「それはそうと今朝は何か食べたい物とかある?」
耕作「そうだな~、久しぶりに目玉焼きを食べたいかな?」
柔「目玉焼きだけ?それともハムエッグ?」
耕作「出来ればハムエッグで。」
柔「ハムが無かったらベーコンエッグでも良いかな?」
耕作「それでも良いよ。」
柔「分かった、じゃあ、作るね。」
柔「付け合わせにホウレン草の炒め物も作るから。」
耕作「良いね~、出来ればニンジンとかも有ると嬉しいかな。」
柔「なるほど、他の野菜もって事なんだね。」
耕作「そうしてくれると良いな。」
柔「分かった、有る物で何か作るよ。」
耕作「期待しとくから。」
柔「任せて~、腕によりを掛けて作るから。」
耕作「ところで今夜は予定通りで良いのかな?」
柔「あなたが嫌じゃなければ、それでお願いしたいかな~。」
耕作「俺が嫌な訳無いじゃない?」
柔「うふふ、あたしも期待しておくね~。」
耕作「期待に沿えるかどうかは分からないけど、取り敢えず頑張ってみるよ。」
柔「無理はしなくて良いからね。」
耕作「無理な事はしないよ、勿論、君にも無理をさせるつもりは無いから安心して。」
柔「うふ、分かった~、あなたにお任せしま~す。」
柔「今夜が楽しみだな~、早く夜が来ないかな~。」
耕作「ほんとに楽しみにしてるんだね、凄く嬉しそうな顔をしてるよ。」
柔「えへへ、だって~、ほんとに嬉しいんだも~ん。」
耕作「家ではそういう顔をしても良いけど、外ではしない様にしてね。」
柔「大丈夫~、その辺りはちゃんと考えてま~す。」
耕作「2人だけの時は良いよ、例えば今日買い物をする時とかね。」
柔「うん、その辺りも分かってるつもりだから。」
耕作「さすがだね、もう何度も言ってるからかな?」
柔「だね~、何度も聞いた気がするよ~。」
耕作「時間は大丈夫?」
柔「ご飯の用意?」
耕作「うん。」
柔「まだ大丈夫かな?4人分だしね。」
耕作「それに2人で作るって言うのもあるか。」
柔「そうだね、2人だと時間も半分で済むしね。」
耕作「それは以前から見てるから、時間も半分以下で終わってた気がする。」
柔「だったね、半分以下で終わってたんだ、知らなかった。」
耕作「2人とも手際が良かったからね。」
柔「お母さんが手際が良かったのは前から分かってたけど、あたしもなの?」
耕作「そうだよ、君も手際良く料理を作ってたから。」
柔「そうだったのね、向こうでも作ってたお陰なのかな?」
耕作「そうじゃないかな、向こうでも手際が良かったし。」
柔「うふふ、良かった~、向こうでやってた事が活かせて。」
耕作「でも、以前から手際が良かった気もするけど。」
柔「そうだった?」
耕作「最初に作って貰った時も2回目の時も手際が良かったよ。」
柔「ほんと~、嬉しいな~。」
耕作「それが更に手際良くなってるから早く出来上がってる気がする。」
柔「そうなんだ~、まあ、早く作るよりも美味しく作りたいから。」
耕作「それに関しても君の作る料理は以前から美味しいから安心して良いと思うよ。」
柔「向こうでもそんな事を言ってたね。」
柔「じゃあ、今よりも美味しく出来る様に頑張る~。」
耕作「無理しない程度で良いから。」
柔「分かってま~す、あなた、何時もそう言うから頭に刻み込まれてるよ~。」
耕作「ふふ、そうだったね。」
耕作「そろそろ降りなくても良いの?」
柔「少し早い気もするけど行きましょうか。」
耕作「そうだね。」
柔と耕作はポットと急須とカップ2つを持つと下に下りて行った。
下に下りた2人は台所へ行きポットと急須を流しの横に置き耕作は食卓を前にして座り柔が
カップを洗って食器棚に直し急須を洗って新しい茶葉を入れて耕作にお茶を注いで渡した。
耕作「ありがとね。」
柔「まだ来てなかったね。」
耕作「やっぱり早過ぎたのかな?」
柔「そうだね、あなたはゆっくりしててね。」
柔は炊飯器を確認してスイッチを入れると冷蔵庫の中を確認した。
柔「あなた?材料揃ってるからハムエッグ出来るよ。」
耕作「お~、良かった、お願いね。」
柔「先にお味噌汁を作るから。」
耕作「分かった、頑張って。」
柔「は~い。」
柔は味噌汁を作り始めた。
耕作「以前聞いた気もするけど、最初に味噌汁を作るのは時間が掛かるから?」
柔「そうよ、それとお味噌汁を煮る間に他の物が作れるのも有るかな?」
耕作「時間を有効に使えるからなんだ。」
柔「うん、そういう事になるかな。」
柔「ホウレン草は茹でた方が良い?それとも炒めた方が良い?」
耕作「朝だからアッサリ目の茹でた方が良いかな。」
柔「分かった、じゃあ、お浸しにするね。」
柔は味噌汁を煮る間にホウレン草を茹でて、それが終わると水分を取った後切り揃えて小鉢に入れ
上から鰹節を塗しテーブルの上に並べて置くと、次にハムエッグを作り始めた。
そこへ玉緒がやって来た。
玉緒「あら、今朝も早いわね、おはよう。」
柔「おかあさん、おはよう。」
耕作「玉緒さん、おはよう。」
柔「後はハムエッグを作ったら終わるよ。」
玉緒「そうなのね、相変わらず手際が良いわね。」
玉緒「でも、もう一品欲しいところね。」
柔「あ、やっぱり?じゃあ、何か作っても良いよ。」
玉緒「それじゃあ、焼き魚でも作るわね。」
柔「そうだね、お願~い。」
玉緒は冷蔵庫から鰤の切り身を4つ出すと下味を付けて焼き始めた。
柔「あなた?食器を出してくれないかな?」
耕作「分かった。」
耕作は食器棚から目玉焼き用の皿と焼き魚用の皿を4つずつ出すとテーブルに並べて置いた。
耕作「これで良いかい?」
柔「うん、ありがとう~。」
耕作は再びテーブルの椅子に座った。
柔は耕作が用意した皿にハムエッグが出来上がる度に載せていき、玉緒も魚が焼き上がると
用意された皿に載せていった。
柔「おかあさん、ここで食べる?それとも居間の方が良いかな?」
玉緒「今朝は居間で食べましょうか。」
柔「分かった、そうするね。」
柔「あなた?良いかな?」
耕作「勿論さ。」
柔と玉緒は4人分の茶碗とお椀にご飯をよそいみそ汁を注ぐとお盆に載せた。
柔「じゃあ、持って行きましょうか。」
柔達3人はそれぞれに料理が載ったお盆を持つと居間へ持って行った。
居間へ着いた3人が座卓の上に料理を並べていると滋悟朗がやって来た。
滋悟朗「おはようさん、今朝は皆早いんぢゃな。」
柔「おはよう、おじいちゃん。」
玉緒「おはようございます。」
耕作「滋悟朗さん、おはよう。」
柔「もう全部出来てるから食べようか。」
滋悟朗「そうぢゃな、いただくとするかの。」
4人はそれぞれの場所に座った。
4人「いただきます。」
滋悟朗「今朝もアッサリ目ぢゃな。」
柔「朝はこの位で良いでしょう?」
滋悟朗「そうぢゃのう、これだけあれば十分ぢゃと思うぞ。」
玉緒「あ、そうそう、おとうさん?」
滋悟朗「何ぢゃ?玉緒さんや。」
玉緒「実は柔達の部屋の件なんですけど。」
滋悟朗「部屋?今の2階ではいかんのか?」
玉緒「柔が妊娠した時の事を考えると2階では危ないと思うんですよ。」
滋悟朗「あ~、確かにそうぢゃな。」
滋悟朗「ぢゃが代わりの部屋なんぞ無いぞ?」
玉緒「そうですよね、だから新しく増築しようと思うんですけど如何ですか?」
滋悟朗「増築するとしても場所はどうするんぢゃ?」
玉緒「場所に関してはおとうさんさえ良ければ玄関横の庭の所にしようと思うんですけど。」
滋悟朗「ああ、あそこか、あそこなら儂は一向に構わんぞい。」
玉緒「それじゃあ、あそこに作る様に手配しても構いませんわね?」
滋悟朗「勿論ぢゃ、柔の事に関しては玉緒さんに任せておくからの。」
玉緒「分かりました、虎滋朗さんには話してますので早速手配する事にしますわね。」
滋悟朗「そうぢゃな、早い方が良かろうて。」
柔「おじいちゃん、ありがとう~。」
滋悟朗「お前の為ぢゃからの、儂に出来る事は何でもするぞい。」
耕作「滋悟朗さん、気を遣って頂いてすみません。」
滋悟朗「何の、お前達が一緒に居るからここも賑やかになったからのう。」
滋悟朗「ここにいる以上快適に暮らして貰わんとな。」
柔「来年にはもっと賑やかになるかもだしね~。」
滋悟朗「そう言う事ぢゃな。」
玉緒「楽しみですわね、おとうさん。」
滋悟朗「そうぢゃのう~、早う結果を知りたいのう。」
柔「おじいちゃん?」
滋悟朗「分かっとるわい、急かしとる訳ぢゃ無いからの。」
柔「あたしもちゃんと分かってるよ、桜お姉ちゃんも言ってたしね。」
滋悟朗「今朝も話しながら食べたからもう十分ぢゃな。」
4人「ごちそうさまでした。」
柔「じゃあ、後片付けするね。」
玉緒「お願いね、私はお洗濯をしてくるわ。」
柔「あなた?」
耕作「分かった。」
滋悟朗「何時もすまんの~。」
柔と耕作は食器とお盆を台所へ持って行った。
台所に着くと食器類は流しに置いて耕作は椅子に座り柔はお茶を注いで耕作に渡した。
柔「直ぐ終わるから待っててね。」
耕作「何時も言ってるけど、慌てなくて良いから。」
柔「うん、分かってるよ~。」
柔は鼻歌交じりに後片付けを始めた。
耕作「ご機嫌だね。」
柔「それはね~、この後デートだと思うとね~。」
耕作「やっぱり、デートのつもりなんだ。」
柔「さっき、その理由は言ったよ?」
耕作「だったね、俺達2人でどこかへ行くだけでデートだって言ってたね。」
柔「うふふ、そうだよ~。」
柔「終わったよ~。」
耕作「お疲れさん、じゃあ、上に上がろうか。」
柔「ちょっと待っててね。」
柔はお湯を沸かしてポットに入れた。
耕作「それは俺が持つよ。」
柔「うふ、お願いね~。」
耕作がポットを持ち柔はカップ2つと急須を持って2階へ上がっていった。