柔と耕作(松田)の新婚日記 18日目 (午後編第2部)

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      耕作は柔の手が動き顔を撫でられて目が覚めた。

      耕作「(柔?まだ寝てるのか。)」

      耕作「(他の皆も寝てるか。)」

      誰かが起きる気配がした。

      耕作は小声で問いかけた。

      耕作「今起きたの誰かな?」

      舞が小声で挨拶して来た。

      舞「あ、おあようごじゃいましゅ。」

      耕作も小声で挨拶を返した。

      耕作「おはよう、まだ、皆寝てるから静かにね。」

      舞「あ~い。」

      舞は起き上がってコーヒーを淹れて元居た場所に座った。

      舞「旦那しゃんは何時起きたんでしゅか?」

      耕作「俺も起きたのは少し前だよ。」

      舞「そうなんでしゅか。」

      舞「柔しゃん、本当に抱き合って寝るんでしゅね。」

      耕作「そうだね、しかし、舞さんのその話し方可愛いね。」

      舞「そうでしゅか?」

      舞「仕方ないですよ、舌が良く回ってないですから。」

      舞「あ、直った~、良かった~。」

      美咲「おはようございます。」

      耕作「おはよう、起こしちゃったかな?」

      美咲「あ、いえ、大丈夫です、自然に目が覚めましたから。」

      舞「おはよう~、美咲~。」

      美咲「舞、おはよう~。」

      美咲も立ち上がってコーヒーを淹れると元の場所に戻った。

      美咲「柔さん、本当に旦那様に抱き付いて寝るんですね。」

      舞「あは、美咲、私と同じ事言ってる~。」

      耕作「こうやって抱き付かれると愛おしく感じるんだ。」

      美咲「そうなんですね、私もする時はそうやろうかな?」

      舞「そうだね、私も柔さんみたいに抱き付いて寝ようかな~?」

      キョンキョン「おはようございます。」

      耕作「おはよう、起こしちゃった?」

      舞「先輩、おはよう~。」

      美咲「おはようございます。」

      キョンキョン「あ、気にしないで下さい、大丈夫ですから。」

      キョンキョンも立ち上がってコーヒーを淹れて自分が居た場所に戻った。

      キョンキョン「柔さん、まだ寝てたのね。」

      耕作「そうだね、朝が早いから。」

      舞「朝って練習してるんですか?」

      耕作「そうだよ、今は時間が短くなってるけど、以前だと1時間近くやってたかな?」

      美咲「そんなに長い時間、朝からやってらっしゃるんだ。」

      耕作「小さい頃からの習慣だから、やらないと落ち着かないみたいなんだよ。」

      キョンキョン「そうなんですね。」

      舞「柔さんの寝顔って可愛いですね~。」

      耕作「やっぱり、そう思うんだね、俺もだけど。」

      美咲「そんな寝顔されたら愛おしく感じるのも当然ですね。」

      キョンキョン「本当に柔道してる時とのギャップが凄いって思います。」

      舞「そうですよね~、あの時の顔を今とでは別人みたいに感じますよ。」

      美咲「確かに、私もそう思いました。」

      柔「う~ん・・、あなた~・・。」

      舞「あ、起きました?」

      耕作「いや、寝言だよ。」

      キョンキョン「柔さん、寝言言うんですか?」

      耕作「そうだよ、今のは短い位なんだ。」

      舞「もっと長く寝言を言う時が有るんだ。」

      耕作「うん、長い時は5分位寝言で話してる時が有るよ。」

      美咲「話してるって旦那様の夢でも見てるんでしょうか?」

      耕作「そうかもね、前の時はそうだったから。」

      耕作「痛たた・・、柔、痛いから抓らないで。」

      柔「誰が寝言で長話してるって~?」

      耕作「起きてたのか。」

      柔「起きるに決まってるじゃない?」

      耕作「悪かった、起こしたみたいだね。」

      柔「皆、おはよう~。」

      キョンキョン「おはよう~、柔さん、起こしちゃいました?」

      舞「柔さん、おはよう~。」

      美咲「おはようございます、騒がしかったですか?」

      柔「皆の声より主人の声がね~、近い分良く聞こえたから。」

      耕作「悪かったって、ごめんよ。」

      柔「まあ、良いよ、それよりコーヒーは?」

      耕作「頂いても良いかな?」

      柔「もう、気にしないで良いからね。」

      耕作「分かった。」

      柔は起き上がってベッドから下りるとお茶を注ぎコーヒーを淹れて
      耕作に渡しながらキスをした後、寄り添って座った

      耕作「コーヒーと目覚めのキスありがとね。」

      舞「目覚めのキスとかするんですね。」

      柔「あ、皆も居たんだった~、まあ、良っか。」

      美咲「何時もされてるんですか?」

      柔「うん、起きたら必ずやってるよ。」

      キョンキョン「それってアメリカに行ってた時からの習慣なんですか?」

      柔「そうだね~、向こうに居た時にやってたから。」

      舞「軽く触れる程度のキスなんですね。」

      柔「向こうに居た時もそうしてたし。」

      美咲「確か、そう言うキスは欧米では挨拶代わりのキスになるんだったかな?」

      柔「向こうの方って挨拶代わりのキスってするんだね。」

      キョンキョン「そうみたいですよ。」

      舞「テレビとかで街中でキスしてるのが映ってた時とか有りますしね。」

      美咲「柔さん達もアメリカでは街中でもしてたんですか?」

      柔「うん、やってたよ、やった事有ったよね?あなた?」

      耕作「そうだね、君が来て最初の頃はやってたね。」

      キョンキョン「何故、最初の頃だけなんですか?」

      耕作「それは、途中で柔がアメリカのテレビで大きく取り上げられたんだ。」

      耕作「俺達はその時はまだ付き合ってる事すら公にはして無かったからね。」

      耕作「万が一、誰かに見られたりすると不味い状況だったんだよ。」

      キョンキョン「なるほど、そう言う事情が有ったんですね。」

      柔「あ、そろそろ時間だよ。」

      耕作「おっと、もうそんな時間か。」

      柔は大急ぎで柔道着他をバッグに詰めた。

      耕作「皆は荷物とかどうする?」

      キョンキョン「一度、こちらに戻って来てもよろしいですか?」

      耕作「それは構わないけど。」

      キョンキョン「この前西海大から帰った時に余り交通の便が良くなかったものですから。」

      耕作「あ、そう言う事なんだ、じゃあ、荷物は置いていって良いよ。」

      キョンキョン「すみません、そうして頂けると助かります。」

      舞「そうか、先輩は一度行ってたんでしたね。」

      キョンキョン「うん、前の試合の時にね。」

      美咲「じゃあ、荷物は此処に置いたままで良いんですか?」

      柔「良いよ、そこに置いたままで。」

      柔「じゃあ、下に下りて待ってようか。」

      耕作「俺は出掛けにタクシーを手配しておくよ。」

      柔「お願いね~。」

      柔はポットを持ちキョンキョン達はカップと急須をそれぞれに持つと下に下りて行った。



      下に下りると耕作は電話を掛けに行き柔達は台所へ行ってポット他を置いて
      玄関へ向かった。

      耕作「タクシーは呼んでおいたから。」

      柔「ありがとう~。」

      柔「じゃあ、表で待ちましょうか。」

      キョンキョン、舞、美咲「はい、分かりました。」

      柔「おかあさん、行ってくるね~。」

      玉緒が奥から返事した。

      玉緒「気を付けて、行ってらっしゃ~い。」

      柔「は~い。」

      柔達は玄関を出て木戸を潜って表に出るとタクシーと鴨田が来るのを待った。

      耕作「キョンキョンは柔と鴨田の車に乗ってね。」

      柔「あなたは?」

      耕作「俺は舞さん達とタクシーで行くから。」

      柔「あ、そう言う事ね、分かった。」

      鴨田の車がやって来て柔達の前で停まった。

      鴨田「お待たせっす、って今日は人数が多いっすね。」

      耕作「鴨田、柔とキョンキョンを頼む、俺はタクシーで後を追うから。」

      鴨田「了解っす。」

      耕作が鴨田の後部ドアを開けてキョンキョンと柔を乗せた。

      耕作「鴨田、先に行ってて良いよ。」

      鴨田「はい、先に向かうっす。」

      柔「直ぐ来てね~。」

      鴨田は柔達を乗せて先に出発した。
      そこへタクシーが来たので舞達を後ろに乗せ耕作は前に乗り行先を告げると
      タクシーは西海大へと向かった。



      耕作達が着くと鴨田と柔達は既に着いていて車から降りて待っていた。
      耕作達はタクシーから降りて柔達と合流すると柔道場へ向かった。

      入り口で富士子が待っていて声を掛けてきた。

      富士子「柔さ~ん、キョンキョ~ン、待ってたよ~。」

      柔「富士子さん、お待たせ~。」

      キョンキョン「富士子さん、お久しぶりで~す。」

      富士子「御2人がキョンキョンのお友達なのね。」

      舞「初めまして、浅沼 舞と申します。」

      美咲「初めまして、斎藤 美咲と申します。」

      富士子「あ、どうもご丁寧に、花園 富士子と申します。」

      富士子「って堅苦しい事は抜きでね~。」

      キョンキョン「もう~、富士子さんったら~、相変わらずなんですね。」

      富士子「私って堅苦しいのは苦手だから。」

      柔「申し遅れました、松田 柔と申します。」

      富士子「もう、柔さんったら~。」

      柔「ふふふ。」

      舞「あはは、柔さん、面白過ぎますよ~。」

      美咲「ふふふ、本当にいきなり何を言われてるかと思いましたよ~。」

      キョンキョン「私も柔さんどうしたんだろうって思ってしまいましたよ~。」

      柔「まあ、冗談はさて置いて~。」

      富士子「宿題の件ですか?」

      柔「そうで~す、どう?聞かせて貰えるかな?」

      富士子「寝技なんですけど。」

      富士子「私はまだ指導するとか烏滸がましいので一緒にする事にしました。」

      柔「どう言う風にするつもりなの?」

      富士子「出来れば連続で出来る寝技の練習が良いかなって。」

      柔「どうしてそう考えたの?」

      富士子「連続で掛けられれば相手に逃げられる事も無いかな~って考えたんです。」

      柔「あなた?」

      耕作「そうだね、合格だよ。」

      富士子「合格?何が合格なんですか?」

      柔「富士子さんの宿題が合格点を取ったって事だよ。」

      富士子「そうなんだ、良かったわ~。」

      柔「花園君と相談したの?」

      富士子「花園さんに『君はまだ寝技を教える事なんて出来ないだろう?』って言われたんです。」

      富士子「それなら、私はどうすれば良いかを自分で考えました。」

      柔「そうなんだね、文句なしの合格だよ~。」

      富士子「良かった~、柔さんにそう言って貰うと嬉しいわ~。」

      舞「えっと、柔さんは教えないんですか?」

      柔「うん、あたしは今回は教えなくて富士子さんに任せる様にしてるの。」

      美咲「そうだったんですか。」

      キョンキョン「それが本来の姿ですしね、富士子さんはここの部員なんですから。」

      富士子「そう言う事になるかな?」

      富士子「あ~、キョンキョン、その薬指の指輪はどうしたの~?」

      キョンキョン「昨日婚約しました。」

      富士子「そうなんだ~、おめでとう~、キョンキョン。」

      キョンキョン「ありがとう、富士子さん。」

      美咲「さすがは既婚者さんですね。」

      舞「そうだね、目の付け所が違うよね。」

      柔「あれ?富士子さんが結婚してるって話して無いよね?あたし。」

      舞「今日子先輩にお聞きしたんです。」

      美咲「大学時代のお話を伺った時に、そのお話も一緒にお聞きしました。」

      柔「あ、そう言う事なんだ、道理で。」

      柔「いっけない、直ぐに着替えてくるね。」

      柔は一礼して道場内に入った。
      柔が柔道場に入ると他の部員達から声を掛けられたので部員達に一礼して
      更衣室に向かった。

      富士子「行ってらっしゃい。」

      キョンキョン、舞、美咲「行ってらっしゃ~い。」

      耕作「今日は監督はどうしたの?」

      富士子「あ、今連盟に行ってます、もう直ぐ戻るとは思うんですけど。」

      耕作「そうなんだ、何か有ったのかな?」

      富士子「いえ、大した用事じゃないみたいですよ。」

      耕作「そうか、それなら良いけど。」

      富士子「そう言えば、キョンキョン、式は何時なの?」

      キョンキョン「それは、まだ決まって無いんです。」

      富士子「早く決めた方が良いわよ、相手の方も急いでるかもしれないし。」

      キョンキョン「それもそうですね、彼に確認してみます。」

      耕作「そうだ、キョンキョン?彼の名前を教えてくれるんじゃなかった?」

      キョンキョン「あ、そうでした、柔さんが戻ってきたらお教えしますから。」

      耕作「分かった、それでお願いするね。」

      キョンキョン「あれ?松田さん?電話を掛けた時、彼、名乗りませんでした?」

      耕作「名字は聞いたけど名前は名乗らなかったよ。」

      キョンキョン「そうか、普通はフルネームで電話に出たりしませんよね。」

      柔が更衣室から出て来て耕作達の元へ戻ってきた。

      柔「皆~、お待たせ~。」

      富士子「お帰りなさい。」

      キョンキョン、舞、美咲「お帰りなさ~い。」

      耕作「お帰り。」

      柔「何を話し込んでたの?」

      キョンキョン「私の彼の名前をお教えしようかと。」

      柔「あ~、そうだった、それ聞くの忘れてたんだった~。」

      キョンキョン「今から言いますね。」

      柔「うん、お願~い。」

      キョンキョン「彼の名前は日向[ひなた] 徹って言います。」

      柔「え?ほんとに?」

      富士子「キョンキョン?あなたの苗字とは真逆の苗字なのね。」

      柔「冗談じゃ無いよね?」

      キョンキョン「柔さ~ん、そう言われると思ってたんです。」

      キョンキョン「本当に日向なんですよ。」

      柔「そうなんだ、でも名前も冗談みたいな名前だね、あ、ごめんね。」

      富士子「そう言われてみると、そんな感じですね。」

      キョンキョン「そうなんですよ、彼もそれを気にしてるみたいなんです。」

      キョンキョン「徹って言う漢字は徹底の徹なんですけどね。」

      キョンキョン「舞~、笑い過ぎ~。」

      舞「あ、ごめんなさ~い、笑うつもりじゃ無かったんですけど。」

      舞「柔さんが追い打ち掛ける様に色々仰るもんだから。」

      美咲「先輩すみません、私も可笑しかったけど我慢してました。」

      柔「でも、結婚したらキョンキョンは日向 今日子になるのよね?」

      キョンキョン「そう言う事になりますね。」

      柔「何か、晴れ女みたいな名前にならない?」

      舞「柔さ~ん、それ以上笑わせる様な事は仰らないで下さ~い。」

      美咲「そうですよ~、もう堪え切れませ~ん。」

      キョンキョン「確かに、日向 今日子だと晴れ女っぽいですね。」

      舞「先輩まで~、追い打ち掛けないで下さ~い。」

      美咲「確かにそうなんでしょうけど、ご自分で言わないで下さいよ~。」

      キョンキョン「結婚式の時も、日向と日陰って表示されると何だか変な感じになりますね。」

      柔「あ、そうだね、皆、嘘でしょうって思いそう。」

      舞「先輩ってば~、もう止めましょうよ~。」

      美咲「先輩も少し天然っぽくなってませんか?」

      富士子「笑いを堪えるのが・・、辛い状況ですよ~。」

      耕作「柔?練習は?」

      柔「あ、いっけな~い、やってくるね。」

      キョンキョン、舞、美咲「行ってらっしゃ~い。」

      富士子「行ってらっしゃい。」

      耕作「頑張れよ~。」

      柔「は~い。」

      耕作「大丈夫かな?あんなに笑ってたら力が入らないだろうに。」

      耕作「キョンキョン?」

      キョンキョン「はい、何でしょうか?」

      耕作「双方のご両親の許可を貰えたら、今の一連の会話でお互いを紹介しても良いかもね。」

      キョンキョン「あ、そうですね、場が和みそう。」

      耕作「勿論、彼の許可も貰わないとだけど。」

      キョンキョン「そうですね、彼とも相談してみます。」

      舞「旦那様、大丈夫ですか?そんな事しても。」

      耕作「普通にするより面白いと思うよ。」

      耕作「それにキョンキョン自身も言ってたじゃない?」

      耕作「日向と日陰で変な感じって。」

      耕作「もし来客する方もそう思ってるなら、尚更効果あると思うよ。」

      キョンキョン「何だか面白くて印象に残る結婚式になりそう。」

      美咲「良いんですか?先輩。」

      キョンキョン「皆さんの印象に残る結婚式になりそうだから良いと思うけど。」

      舞「先輩がそこまで言われるなら止めませんけど。」

      富士子「そうそう、結婚式は印象に残る様なのが良いと思うよ~。」

      耕作「柔の奴、こっちばかり気にしてるな。」

      富士子「そうみたいですね。」

      舞「それでもちゃんと練習してる所が凄いです。」

      耕作「ペースが落ちてるんだよね、他に気を取られてるから。」

      美咲「そうなったらいけないんですか?」

      耕作「いけない事は無いけど、良い傾向じゃないのは確かなんだ。」

      キョンキョン「私の所為かな?」

      耕作「いや、キョンキョンの所為じゃ無いから、気にしなくて良いよ。」

      耕作「今夜はお仕置きだな。」

      舞「え~、お仕置きするんですか?柔さんに。」

      耕作「冗談だよ、ほんとにする訳無いじゃない?」

      美咲「旦那様でも冗談を言うんだ。」

      耕作「俺もたまには言うよ、冗談位は。」

      耕作「鴨田、今日も富士子さんメインで頼むよ。」

      鴨田「了解っす、心得てるっすよ。」

      耕作「終わったか。」

      柔「終わったよ~、少しペースダウンになったけど。」

      耕作「お疲れさん、それはあれだけ、こっちを注目してたらそうなるさ。」

      柔「あ、やっぱり分かってた?今夜はお仕置きなの?」

      美咲「柔さんまで同じ事言ってるし。」

      柔「え?主人もそう言ってたの?」

      舞「はい、そっくりそのまま同じ事を仰ってましたよ。」

      柔「うふふ、そっか~、今夜はお仕置きか~。」

      耕作「何で嬉しそうに言うかな?勘違いされるよ?」

      柔「あ、そっか、今のは冗談だからね~。」

      富士子「今日はやけに冗談ばかり言う人が多いな~。」

      キョンキョン「やっぱり、私の所為かな?」

      耕作「いや、さっきも言ったけど、キョンキョンの所為じゃ無いから。」

      耕作「それで、どうするの?監督が居ない状況でもやって良いのかな?」

      富士子「そうですね、もう少し待ちましょうか。」

      富士子「監督が居なくてもやって構わなんですけど。」

      富士子「何か有った時は監督が居た方が良いですからね。」

      富士子「皆と相談してきます。」

      柔「そうだね、皆がそれで良いって言う時だけやってね。」

      富士子「そうですね、じゃあ、話してきます。」

      富士子は他の部員達の所へ行った。

      柔「行ってらっしゃ~い。」

      キョンキョン、舞、美咲「行ってらっしゃ~い。」

      柔「何で監督が居ないの?」

      耕作「何か連盟に用事で出掛けてるんだって、直ぐ戻る様な事を言ってたとか。」

      柔「連盟にね~、何だろう?」

      柔「あ、ひょっとして、あたしの会社との合同練習の件かな?」

      耕作「連盟に話しておかないといけない事なの?」

      柔「一応は話しておいた方が良いんじゃないかな?」

      耕作「でも、大会って重複はしないよね?実業団と学生じゃ。」

      柔「全部じゃないけど、一部そう言うのが有るからかもね。」

      柔「まあ、西海大はそう言う大会には出ないだろうから心配はして無いけど。」

      舞「そう言うのが有るのと合同練習が何か関係有るんですか?」

      柔「まず無いとは思うけど、変な疑いを掛けられない様にしないとね。」

      美咲「変な疑いって何ですか?」

      耕作「今まで有った事は無いけど、試合での馴れ合いとか疑われるのは避けたいから。」

      キョンキョン「そうなんですね、色々と大変なんだ。」

      富士子が他の部員達の所から戻ってきた。

      富士子「お待たせしました、もう少し待ちましょうって結論になりました。」

      柔「そうだと思った、何も無いとは思うけど、万一も有り得るからね。」

      富士子「そうなんです、皆はそれを心配してるみたいだから。」

      柔「今日のは投げ技じゃ無いから怪我とかはしないと思うよ。」

      富士子「そうなんですけどね、寝技、まあ、私も含めてですけど。」

      富士子「意外と苦手な人が多いんですよ。」

      耕作「それはいけないね、柔の凄さは寝技も自在に操れるから立ち技が有効なんだよね。」

      富士子「そうなんですよね~、私も寝技を何とかしないとって思ってるんですよ。」

      柔「でも、今日やる練習はかなり有効だと思うよ。」

      富士子「そうなって欲しいですね。」

      柔「大丈夫、富士子さんなら出来るから。」

      富士子「柔さんがそう言うなら頑張ってみます。」

      祐天寺監督が慌てた様子で監督室から柔達の元にやって来た。

      柔「監督、今日もお世話になります。」

      祐天寺「あ、どうも、こちらこそ。」

      柔「こんな事をお聞きするのは失礼かと存じますけど。」

      柔「連盟にはどんな御用で行かれてたんですか?」

      祐天寺「失礼何て言う事は無いですよ。」

      祐天寺「今日、連盟に赴いたのは合同練習をする旨を伝えに行ったんですが。」

      柔「あ、やっぱり、そうでしたか。」

      祐天寺「その時に連盟から申し入れが有りまして。」

      柔「どう言った内容なんですか?」

      祐天寺「連盟の方で強化選手を選抜しているみたいで、その内の何名かを
           合同練習が有る時に参加させてくれないかという事なんです。」

      柔「監督の方は構わないんですか?」

      祐天寺「はい、それは大学の方に話しておきさえせすれば構わないんですけど。」

      祐天寺「当大学への練習参加と言うより、柔さんの指導を受けさせたいみたいなんです。」

      柔「え?でも、あたしはそう言った資格も何も持って無いですけど。」

      祐天寺「何でも、特例で資格を授与する様な事を話されていました。」

      柔「そうなんですか、それならお受けしない訳にはいきませんね。」

      祐天寺「おお、受けて頂けますか、実はその返事を連盟が待っているので
           今から直ぐに連絡してきます。」

      柔「あ、はい、お待ちしています。」

      祐天寺は慌てて監督室に戻って行った。