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柔と耕作(松田)の新婚日記 16日目 (午前編第1部)
文書量(文字数)が膨大な為、一日を8分割で表記しています |
帰国十六日目。 柔と耕作の長い長い一日(十六日目) (新婚旅行 七日目 最終日)
耕作は柔の呼び声で目を覚ました。
柔「ね~、あなた~、起きて~。」
柔「ね~、起きないと~・・、あっ、おはよう~。」
耕作「おはよう~。」
柔「目が覚めたのね?」
耕作「うん、君の声で目が覚めたよ。」
柔「残念・・。」
耕作「ふふ、何で残念なんだい?」
柔「もう~、分かってるくせに~、キスで起こそうと思ってたの~。」
耕作「君の可愛い声で起きない訳が無いじゃない?」
柔「や~ん、朝から変な事言わないで~。」
耕作「ふふ、嬉しそうだね。」
柔「うふ、ほら~、早く起きないと~。」
柔「キョンキョン達を起こしに行かないといけなんだから。」
耕作「おっと、そうだったね。」
耕作が起き上がると柔が短めのキスをしてきた。
耕作「目覚めのキス、ありがとね。」
柔「うふふ、コーヒーは食堂でも良いかな?」
耕作「それで良いよ。」
柔「じゃあ、早速行きましょう?」
耕作「着替えないと。」
柔「昨日も皆の前でその格好のままだったから良いじゃない?」
耕作「あっ、そうだったか、分かった、行こうか。」
耕作は寝間着のまま起き上がり柔がポットとカップを持つと食堂へ向かった。
耕作は風呂場に入って顔を洗い、その間柔は外で待っていた。
途中厨房に寄ってポットとカップを流しの横に置き別のポットとカップ、コーヒーと
砂糖を持って食堂へ行った。
柔「あたしが呼びに行く間、あなたはここで待っててね。」
耕作「分かった。」
耕作は食卓を前にして座ると柔がコーヒーを淹れて渡してきた。
耕作「ありがとね。」
柔「じゃあ、キョンキョン達を起こしてくるね。」
耕作「いってらっしゃい。」
柔はキョンキョン達の部屋へ向かった。
耕作はコーヒーを飲みながら寝ぼけた頭で考え事をしていた。
耕作「(柔はほんとに朝から元気だな。)」
耕作「(良く考えたら向こうでもそうだったか。)」
耕作「(俺の役目は食事が出来たら佐藤達を起こしに行く事なのか?)」
耕作「(まあ、柔やキョンキョン達に起こしに行かせる訳にも行かないし。)」
耕作「(柔なら起こしに行きそうだけど。)」
耕作「(でも、そうなったら、佐藤達が恥ずかしい思いしそうだ。)」
柔がキョンキョン達を連れてやって来た。
舞「おあようごじゃいましゅ~。」
キョンキョン「おはようございます。」
美咲「おはようございます、旦那様。」
耕作「皆、おはよう~、眠そうだね。」
舞「あい、まだ~、夢の中に~、居る気分で~しゅ。」
耕作「皆、寝間着のままなの?」
キョンキョン「柔さんが着替えてる暇は無いって、このままで連れてこられました。」
柔「ほら、昨日の夜もこの格好だったから大丈夫と思ったの。」
耕作「まあ、そうだけど、良いのかな?」
柔「良いと思うんだけど、寝起きの姿を見せるのも。」
耕作「そう言えば、君も向こうで寝起きの姿を俺に見せてたね。」
柔「それも有ったから良いかな~って。」
柔「皆、そこに座っててね。」
舞「あ~い。」
キョンキョン「はい、分かりました。」
美咲「はい。」
キョンキョン達が食卓を前にして座る間に柔は厨房からカップを3つ持って来て
コーヒーを入れると皆に渡した。
柔「はい、これ飲んで目を覚ましてね。」
キョンキョン「ありがとうございます。」
舞「柔しゃん、ありがとう~。」
美咲「ありがとうございます、柔さん。」
舞「柔しゃ~ん、今~、何時でしゅか~?」
柔「ふふふ、舞さん、舌がまだ回って無いのね。」
柔「えっと、今は6時少し過ぎた位かな?」
キョンキョン「え?それで今から作り始めて間に合います?」
柔「一人だと結構厳しい時間だけど、分担する人数で時間が減るから。」
柔「恐らく、20分あれば大丈夫と思うよ。」
耕作が柔に小声で耳打ちした。
耕作「皆、昨日のままだよね?」
柔が耕作に小声で耳打ちした。
柔「昨日のままって?」
耕作がまた柔に小声で耳打ちした。
耕作「昨日の寝間着のままだから、ブラして無いんでしょう?」
柔もまた耕作に小声で耳打ちした。
柔「勿論だよ?気になるの?」
耕作が再び柔に小声で耳打ちした。
耕作「いや、俺は気にしないけど、皆は平気なのかなって。」
柔も再び耕作に小声で耳打ちした。
柔「大丈夫じゃないかな?皆着痩せするって言ったでしょう?」
耕作が再度柔に小声で耳打ちした。
耕作「そう言えば言ってたね、じゃあ、大丈夫そうか。」
柔は耕作に目配せした。
キョンキョン「あの~、柔さん達は何を内緒のお話してるんですか~。」
柔「あ~、皆が出て行った後どうするかお話してたの、気にしないでね。」
キョンキョン「そうなんですね、分かりました~。」
柔「それじゃ、諸君、戦闘開始と行きますよ?」
キョンキョン「ふふふ、はい、分かりました~。」
美咲「うふふ、分かりました~、始めましょう~。」
舞「あはは、柔しゃん、可笑しい~、了解しました~。」
柔達は厨房に入って行った。
柔の指示する声とそれに応える皆の声が食堂まで聞こえてきた。
耕作「ふふふ、相変わらずだな、柔は。」
耕作「(それにしても、皆、柔の言う事を良く聞いてるな。)」
耕作「(やっぱり、一緒に風呂に入って色々話した所為なのかな?)」
耕作「(柔が皆は着痩せするって言ってたけど。)」
耕作「(確かに見た目は普段着の時と変わって無かったな。)」
耕作「(皆も気にして無いんだから、俺も気にする必要は無いか。)」
耕作「(食事が出来たら佐藤達を呼びに行かないといけないな。)」
佐藤「おはよう~、お前も起きてたのか。」
佐藤達が昨日着ていた服を着てやって来た。
耕作「お、自分達で起きて来たか、おはよう。」
三浦「おはよう~、それは慣れてるからな、この時間に起きるのも。」
耕作「ちょっと座って待っててくれ、カップを取って来るよ。」
佐藤「分かった。」
三浦「皆はもう作ってるのか?」
耕作「ああ、お前達の為に頑張ってるぞ。」
佐藤「そうか、楽しみだ。」
耕作「じゃあ、行ってくる。」
耕作はポットを持つと厨房に向かった、佐藤達は食卓を前にして座って待つ事にした。
耕作「柔?カップ2つ貰っていくよ?それと替わりのポットも。」
柔「あら、佐藤さん達、もう起きて来たのね。」
耕作「そうだよ、コーヒー飲ませて待たせておくから。」
美咲「今日子先輩、これちょっと見てて貰って良いですか?」
キョンキョン「良いよ、コーヒー淹れてあげるのね。」
美咲「はい、そうしたいと思います。」
舞「あ~、また美咲に先越された~。」
キョンキョン「ほらほら、競争してるんじゃないって言ってたでしょう?」
舞「は~い、美咲頼んだね~。」
美咲「分かってるよ~、じゃあ、旦那様行きましょうか。」
耕作「あ、そうだね。」
柔「あなた?替わりのポットこれね。」
耕作「ありがとね。」
耕作は柔からポットを受け取ると持ってきたポットを柔に渡した。
美咲がカップを2つ出して持つと耕作と一緒に食堂に行った。
耕作は食卓にポットを置いて三浦達の向かいに座った。
美咲「おはようございます、コーヒーお淹れしますから、少し待ってて下さい。」
三浦「美咲さん、おはよう~。」
佐藤「おはようございます。」
三浦「すみません、料理の途中だったんでしょう?」
美咲はコーヒーを淹れながら応えた。
美咲「あ、大丈夫です、先輩に見て貰ってますので。」
美咲「はい、お待たせしました、コーヒーをどうぞ。」
美咲「お料理も後少しで出来上がると思いますから、もう少しお待ち下さい。」
三浦「美咲さん、コーヒーありがとう。」
佐藤「すみません、ありがとう。」
美咲「それでは戻りますので。」
三浦「美咲さん、頑張って。」
美咲「はい、頑張ります。」
美咲は厨房へ戻って行った。
耕作「三浦?どうだった?」
三浦「どうだったって、何が?」
耕作「何がって、お前、美咲さんのエプロン姿、見ただろう?」
三浦「あ~、凄く似合ってたって思ったよ。」
耕作「三浦~、お前さ~、思ってるだけじゃ駄目だって。」
耕作「エプロン似合ってる位言わないと~。」
三浦「すまん、スッとそう言う言葉が出ないのがまだ駄目だな。」
耕作「実はエプロン3着しか持ってきてないから、柔以外の3人に着せてたよ。」
佐藤「という事は舞さんもか?」
耕作「そうだよ、あんまりじっくり見るなよ?」
佐藤「そうだな、礼儀としてそれは良くないな。」
耕作「良いか?今度来た時はちゃんと言わないと。」
佐藤「分かった、そうするよ。」
三浦「俺もそうする。」
耕作「身構えてた様に言ったら駄目だからな?」
耕作「恍けた振りして自然な感じで言わないと。」
佐藤「すまんがどう言えば良いか教えてくれないか?」
耕作「しょうがないな~、こう言うんだぞ、『そのエプロン似合ってるよ』とか、後は
『そのエプロン似合ってて可愛いね』とか言えば良いから。」
耕作「後は、そうだな~、『料理ありがとう、そのエプロン可愛いね』かな?」
三浦「お前、そう言う事を柔さんにも良く言ってたのか?」
耕作「まあ、俺も最初は言い辛かったけど途中からは思い付いた時は言葉にしてたな。」
佐藤「そうなのか、要は慣れって事なんだな。」
耕作「そうそう、言い慣れる様に常に何かしら言葉を掛ける様にすれば良いよ。」
三浦「分かった、気が付いた時点で言葉にする様に心掛けるよ。」
佐藤「俺もそうするよ。」
柔「御2人ともお待たせ~。」
柔達は銘々お盆に載せた料理、茶碗、湯呑、急須とポットと炊飯ジャーを持って来た。
舞「佐藤さん、お待たせしました~。」
美咲「三浦さん、大変お待たせしました。」
キョンキョン「すみませんね、不慣れな3人が作ったもので遅くなりました。」
佐藤「いえいえ、そんなに待ってませんから。」
三浦「そうですよ、十分に早いです。」
美咲「三浦さん、これをどうぞ、焼き魚と卵焼き、それとお味噌汁です。」
三浦「美咲さん、すみません、ありがとう。」
三浦「そのエプロン似合ってますね。」
美咲「そうですか?ありがとうございます。」
舞「佐藤さん、これ、焼き魚と大好きな卵焼きにお味噌汁です。」
佐藤「どうも、すみません。」
佐藤「舞さん、そのエプロン可愛いですね、似合ってますよ。」
舞「え?そうかな?でも、ありがとうございます。」
柔は茶碗にご飯をよそうと2人に渡し、キョンキョンはお茶を入れて渡した。
柔「佐藤さん、先生、どうぞ~。」
キョンキョン「佐藤さん、先生、熱いから気を付けて下さい。」
三浦「柔さんも今日子さんもありがとう。」
佐藤「御2人ともありがとう。」
柔「さあ、どうぞ、我、女性陣の自信作です、良く味わって召し上がれ~。」
佐藤「あ、はい、いただきます。」
三浦「え?はい、いただきます。」
舞「どうぞ、召し上がって下さいませ~。」
美咲「どうぞ、お召し上がり下さい。」
キョンキョン「お替りが要る時は言って下さいね。」
三浦「はい、分かりました。」
佐藤「はい、その時はお願いします。」
三浦「焼き魚、良い焼き加減で美味しいですよ。」
美咲「そうですか、良かった~、嬉しいです。」
佐藤「この卵焼きは柔さんですよね?」
柔「ぶぅ~、残念でした~。」
佐藤「え?柔さんじゃ無かったら誰が?」
舞「私で~す、どうですか?」
舞「味付けは柔さんですけど焼いたのは私ですよ~。」
佐藤「美味しいですよ、焼き加減も上手く焼けてると思います。」
舞「ありがとう~、喜んで貰って嬉しいです。」
三浦「という事は俺のは美咲さんが全部焼いたって事ですか?」
美咲「はい、そうです。」
三浦「そうでしたか、どれも美味しいですよ。」
美咲「ありがとうございます。」
佐藤「俺のは全部舞さんが?」
舞「はい、そうですよ~、どうですか?」
佐藤「全部美味しいですよ、料理上手なんですね。」
舞「嬉しいです、ありがとう~。」
キョンキョン「お替りは如何ですか?」
三浦「お願いします。」
佐藤「俺も頼みます。」
キョンキョン「はい、分かりました。」
キョンキョンは三浦と佐藤から茶碗を受け取るとお替りをよそいそれぞれに渡した。
キョンキョン「どうぞ、佐藤さん、先生。」
佐藤「すみません、今日子さん。」
三浦「今日子さん、ありがとう。」
柔「お味噌汁、まだ有りますけど、どうですか?」
佐藤「お替り頂けますか?」
柔「はい、良いですよ。」
柔は佐藤からお椀を受け取ると厨房へ行きお替りを入れて持って来て佐藤に渡した。
柔「お待たせしました~。」
佐藤「すみません、柔さん。」
柔「ちなみにお味噌汁はキョンキョンと舞さんの共同制作になってま~す。」
耕作「あれ?じゃあ、柔は何してたの?」
柔「現場監督を。」
佐藤「ぶっ、危うく吹きそうになりましたよ。」
柔「あ、ごめんなさい。」
三浦「俺も喉に詰めそうになった。」
柔「あ~、ごめんなさ~い。」
耕作「これこれ、人が食べたり飲んだりしてる時の冗談は駄目だからね?」
柔「は~い、すみませんでした~。」
耕作「で、君は何をしてたの?」
柔「さっき舞さんが言ってたよ?」
耕作「あ~、味付け全般を見てたって事なんだね?」
柔「左様でござる。」
柔「あっ、2人とも大丈夫でした?」
佐藤「柔さんが話す時は口に物を入れない様にしました。」
三浦「俺も佐藤と同じ事してます。」
柔「あ~、良かった~。」
耕作「ほんとに、全く~、しょうがない子だね~。」
キョンキョン、舞、美咲「ふふふ。」
佐藤、三浦「ははは。」
舞「柔さんってば~、朝から笑わせ過ぎですよ~。」
美咲「そうですよ~、佐藤さんも三浦さんもお箸が進まなくなってますって。」
柔「皆、ごめんね~、佐藤さんも先生もごめんなさい。」
佐藤「いえいえ、笑ったせいでしっかり目が覚めましたよ。」
三浦「そうですよ、笑ったおかげで頭がハッキリしましたから。」
耕作「まあ、2人がそう言うなら許してやるか。」
柔「あなた~、ありがとう~、お仕置きが無くなって良かった~。」
耕作「こらこら、皆、本気にするから止めなさ~い。」
舞「あはは、もう~、本当に~、柔さんったら~、朝から飛ばし過ぎですよ~。」
美咲「ふふふ、柔さんって、本当に冗談言うのがお好きみたいですね~。」
キョンキョン「ふふふ、そうなの、試合の合間でも冗談言ってたのよ?」
佐藤「ははは、本当に柔さんって面白い方ですね~。」
三浦「ははは、そうだよな~、学校でも部員が居ない時は冗談言ってたもんな~。」
キョンキョン「まるで漫才してるみたいですね~。」
キョンキョン「柔さんがノリで松田さんがツッコミみたいな感じですよ。」
舞「あ~、そう言われればそうですよ~。」
美咲「確かに、先輩が言う通りですね~。」
佐藤「松田?夫婦漫才でも目指してるのか?」
三浦「俺も今そう思ってしまった。」
耕作「そんな訳有るか~い。」
舞「ふふふ、旦那様~、その言い方だと完全にツッコミ担当ですよ~。」
柔「主人ものってきたので、あたしも・・。」
耕作「しなくて良いからね?」
柔「あ、は~い。」
佐藤「ごちそうさま~、美味しかったです。」
三浦「ごちそうさまでした、本当にどれも美味しかったですよ。」
舞「佐藤さん、どういたしまして~。」
美咲「三浦さん、喜んで頂いて嬉しいです。」
キョンキョン「満足頂けたみたいで良かったです。」
柔「あたしは作って無いけど、味の監修をしたので、お粗末様でした。」
耕作「満足そうで何よりだよ。」
舞と美咲が自販機で飲み物を買って持って来た。
舞「佐藤さん、これ持って行って下さい。」
美咲「三浦さんもこれどうぞ。」
佐藤「ありがとう、舞さん、道中でいただきます。」
三浦「すみません、美咲さん、練習後にいただきます。」
佐藤「じゃあ、三浦を学校まで送った後、一度家に帰って着替えたらここに戻って来ますから。」
三浦「俺は練習が終わったら学校で待ってます。」
舞「はい、お気を付けて。」
美咲「気を付けて行ってきて下さい。」
佐藤「いってきます、舞さん。」
舞「行ってらっしゃい、佐藤さん。」
三浦「いってきます、美咲さん。」
美咲「いってらっしゃい、三浦さん。」
キョンキョン「いってらっしゃい、お気を付けて。」
耕作「いってらっしゃい。」
柔「いってらっしゃい、先生、頑張って下さい。」
佐藤と三浦は玄関から出て行って駐車場に向かい車に乗り込むと学校へ向けて車を出した。
柔達は玄関を出てそれを見送った。
佐藤の運転する車が見えなくなるまで見送った柔達は玄関から中に入って食堂へ行った。
舞と美咲は並んで座ると向かいに耕作とキョンキョンが並んで座り、柔がお茶を入れて
全員に渡した後耕作に寄り添って座った。
舞「柔さん、ありがとう~。」
美咲「ありがとうございます。」
キョンキョン「柔さん、すみません。」
耕作「ありがとね。」
舞「行っちゃった~。」
美咲「そうだね~。」
キョンキョン「また後で会えますよ。」
舞「そうでしたね。」
美咲「舞は良いな~、佐藤さんここに戻って来るから。」
キョンキョン「美咲?駄目ですよ?羨んだりしちゃ。」
美咲「あ、そうですね、先輩、すみません。」
美咲「舞、ごめんね。」
舞「美咲、気にしなくて良いからね。」
美咲「舞、ありがとう。」
柔「美咲さん?」
美咲「はい、柔さん、何でしょか?」
柔「先生の事だけ考える様にしようね~。」
美咲「あ、はい、そうですね、分かりました。」
柔「人を羨むという事は自分に自信が無いって思われかねないから気を付けてね。」
美咲「柔さんの仰る通りだと思います、これからは気を付けます。」
舞「私も、今、柔さんが仰った事を気を付けます。」
キョンキョン「柔さんって本当に良い事を言うのに、どうしてあんな冗談を言うのか。」
キョンキョン「とても不思議に感じますね~。」
耕作「柔は何時もこんな感じだよ?」
耕作「君達と一緒の時もそうでしょう?」
舞「確かに、冗談と本気が入り混じってますね。」
耕作「冗談で人を和ませ自分に注意を向ける、そこで真面目な話をする。」
耕作「会話術の基本かもね。」
美咲「柔さん、どこでそう言うのを身に付けられたんですか?」
柔「あなたったら~、真顔でそう言う事をお話すると皆信じちゃうよ?」
美咲「どこかでとか、身に付けたとか、じゃないんですか?」
柔「あたしは誰にも教えて貰った事も無いし、どこかで聞いたとかも無いよ?」
舞「やっぱり、柔さんは凄い方なんですね~。」
キョンキョン「短大時代は余りお話上手とは思えなかったんですけど。」
柔「そうだったよね、話下手と言うか長い会話とかして無かったね。」
美咲「それなのにどうして会話を長くもたせられて、人を引き付ける会話術を
身に付けたんでしょう?不思議です。」
柔「当の本人が何でか分からないんだからね~。」
耕作「向こうに来てから暫くしてだった気がするけど。」
舞「そうか~、旦那様と一緒になってからなんだ、絶対にそうだ~。」
美咲「旦那様が柔さんに何かされたんですか?」
耕作「いや?俺は特にこれと言って柔には何もして無いよ?」
耕作「柔?俺って向こうで君に何か特別な事をした事有った?」
柔「有ったじゃない?特別な事。」
舞「やっぱり、そうなんだ。」
耕作「そうだったっけ?」
柔「あ~、あなた、酷いよ~、忘れちゃったの~?」
耕作「何だったかな?」
キョンキョン「松田さん、忘れるなんてあんまりですよ~。」
美咲「良~く思い出してみて下さい、柔さんがアメリカに着いてから何をしたのかを。」
耕作「何か、皆に責められてる気がするんだけど・・。」
舞「柔さんが着いて初日には何をしました?」
耕作「柔がアメリカに来ての初日・・。」
耕作「あ~、柔にプロポーズしたんだったね。」
柔「やっと思い出してくれた~。」
耕作「確かに、特別な事だね。」
耕作「ただ、今みたいに良く話す様になったのはプロポーズしてから暫くしてだよ?」
キョンキョン「他には2人の関係で何か変わった事とか無かったんですか?」
耕作「2人の関係で変わった事・・か~、何が有ったんだろう?」
柔「関係で変わった事だったら、あなたが一日中あたしと一緒に居る様になった事かな?」
耕作「あ~、同行取材を言い渡されたんだったね。」
舞「きっとそれですよ、一日一緒に居る、何も話さないと息苦しくなる、だったら話を長く
すれば良い、話を長くする為には色々と聞く様になった。」
舞「どうです?これじゃないですか?」
柔「舞さん、凄~い、そうかも知れないね~。」
耕作「確かに、筋は通るよね、今の説明は。」
美咲「舞、凄いよ、一日中一緒だと確かに私もそう思っちゃいそう。」
キョンキョン「松田さん、今の説明で思い当たる所って有ります?」
耕作「そうだね、息苦しくなるって言う個所以外は合ってるかもしれないよ。」
耕作「柔?君はどう思う?」
柔「あたしは一日中一緒は本当の事だったし、息苦しくなるって思った事は無いよ、
長く話をすれば良いとも思って無かったな~。」
柔「最後のは別に長く話をしようと思って聞いてた訳じゃ無かったよ。」
舞「あらら、という事は当たって無いって事か~。」
柔「あ、でもね、息苦しくなるを手持無沙汰になるって置き換えたら、そこは合ってるかな?」
耕作「確かに、俺も会話が途切れると手持無沙汰になるとは思ってたよ。」
キョンキョン「一部でも合ってるって事は舞の推測も満更じゃ無いって事ですね。」
柔「そうだね~。」
柔「って事は、あなたとあたしが一日中居るって言う状況が要因になってるんだ。」
耕作「そうかも知れないね。」
耕作「舞さん、最初の俺と柔が一緒になってって言う推測は当たってるって事になるね。」
舞「良かった~、一部でも当たってて。」
柔「ところで舞さん?」
舞「はい、何でしょう?柔さん。」
柔「起きて直ぐの舌が良く回って無い時の話し方、凄く可愛かったよ?」
舞「いやですよ~、そんな事無いですって~。」
キョンキョン「所謂、幼児言葉って言うのに近いですね。」
柔「そんな言葉が有るの?」
美咲「有りますよ、幼児に話し掛ける時にお母さんが良く使う言葉です。」
柔「そう言えば、富士子さんも言ってた気がするな~。」
舞「何々ちゃ~ん、良い子でちゅね~、って言う言い方ですよね?」
キョンキョン「そうそれよ、舞が今言った言い方の事なんです、柔さん。」
柔「あ~、やっぱり~、その言い方してたよ、富士子さんが。」
柔「舞さん、惜しかったな~、あの話し方、佐藤さんに聞かせたら良かったのにな~。」
舞「恥ずかしいですよ~。」
美咲「やっぱり、あれですね。」
柔「あれって?」
キョンキョン「私も美咲も舞の舌が回って無い話し方を以前から聞いてたので
余り可愛いとか言う感情が出てこなかったんですよ。」
柔「あ~、あたしが初めて聞いたからそう思ったって事?」
美咲「はい、そうだと思います。」
柔「って事はですよ?佐藤さんも聞いた事が無いから・・。」
舞「柔さん、もう止めましょう~?」
柔「分かった~、止めて、あ・げ・る~。」
舞「あはは、柔さん、その言い方、可笑しい~。」
柔「じゃあ、そろそろ自分達の朝御飯作ろうか?」
キョンキョン「そう言えばお腹減ってきましたね、作りましょう。」
舞「分かりました~。」
美咲「分かりました。」
柔「あなた?じゃあ、直ぐ出来ると思うから待っててね。」
耕作「分かった、いってらっしゃい。」
柔達は佐藤達が使った食器類を持って厨房に入って行った。