柔と耕作(松田)の新婚日記 15日目 (夜編第1部)

            文書量(文字数)が膨大な為、一日を10分割で表記しています。





      耕作の両親が母屋からやって来て話し掛けてきた。

      耕作母「賑やかだと思うたら、帰ってきとったんじゃな。」

      柔「はい、かなり前に帰ってきてましたけど。」

      柔「お母様、お父様、晩御飯の用意を始めますか?」

      耕作母「そうじゃな、今から始めて丁度良い位じゃろう。」

      耕作「お袋、きりたんぽを作るのは佐藤と三浦、それと舞さんと美咲さんに頼んでるから。」

      耕作「俺が焼いて、親父に2つに切って貰うから。」

      耕作母「それじゃ、頼むかの。」

      耕作母「わしは柔さんと今日子さんとで鍋の用意をしてくるだで。」

      柔「はい、分かりました。」

      キョンキョン「よろしくお願いします。」

      耕作の母と柔、キョンキョンは厨房に入って行った。

      耕作父「耕作、それじゃ食堂で作るとするか、厨房は皆は入りきれんからな。」

      耕作「分かった、じゃあ、ここで作れる様に用意するから。」

      耕作と耕作の父は厨房へ行きカセットコンロ2つとテーブルクロスと木串20本と大皿3つを持って
      来るとテーブルクロスを広げ、食卓の半部覆う様に敷き大皿3つ並べてを置いて、大皿1つの上に
      木串20本を置き傍にカセットコンロを置いた。

      その間に舞と美咲は佐藤と三浦を連れて洗面所へ行き流水のみで手をきれいに洗い戻ってきた。

      耕作と耕作の父は、再度厨房へ行き擂り鉢と擂り粉木2つずつと炊飯ジャーを持って来て擂り鉢と
      擂り粉木をテーブルクロスの上に置き大きな炊飯ジャーをその傍に置いた。

      最後に薄めの塩水を張ったボール2つと焼き網2つとまな板、包丁を厨房から持って来て焼き網は
      カセットコンロの上に載せボールは擂り鉢の傍にまな板と包丁は大皿の傍に置いた。

      耕作「これで準備出来たかな?」

      耕作父「ああ、これで作る事が出来るぞ。」

      耕作「じゃあ、佐藤と三浦は舞さんと美咲さんに手順を教えながら作ってくれないか。」

      佐藤「分かった、ご飯を擂り潰して良いんだな。」

      耕作「そこから教えてやってくれないか。」

      三浦「ご飯の擂り潰し方からだな、了解した。」

      佐藤と三浦は炊飯ジャーから擂り鉢にご飯を入れて舞と美咲にご飯の擂り潰し方から
      教え始めると舞と美咲は擂り粉木を使って器用にご飯を擂り潰していった。

      ご飯に粘り気が出て粒が半分残る程度まで擂り潰し終わると次に木串に潰したご飯の
      煉り巻き付け方を教えながら4人できりたんぽを作り始めた。

      きりたんぽが出来上がると大皿の1つに置いていった。

      耕作は出来上がったきりたんぽを薄い焦げ目が付く程度に焼いていった。

      耕作の父は焼き上がったきりたんぽから木串を抜き二等分に切って大皿2つに盛り付けした。

      それらの作業を何度か繰り返して、きりたんぽが出来上がるとテーブルクロスを畳んで
      カセットコンロを少し離して並べて置き、きりたんぽを盛付した大皿をその傍に置いた。

      耕作と舞と美咲はカセットコンロと大皿2つ以外の物を厨房に持って行き直ぐ戻ってきた。

      耕作「準備が出来たから座って待ってて良いよ。」

      美咲、舞「は~い。」

      三浦、佐藤「分かった。」

      三浦と美咲、佐藤と舞は並んで座った。

      舞「佐藤さん、作り方を教えて頂いてすみませんでした。」

      佐藤「いえいえ、舞さん、器用ですね、上手く出来てましたよ。」

      美咲「三浦さん、丁寧に教えて頂いてありがとうございます。」

      三浦「どういたしまして、美咲さん、手慣れてましたね。」

      耕作母「待たせたのう、鍋にきりたんぽを入れて少ししたら食べて良いからの。」

      耕作の母と柔、キョンキョンは鍋2つと取り皿と箸を持って来て鍋をカセットコンロの上に置き
      取り皿と箸を皆の前に置くと耕作の母と柔がカセットコンロに点火して中火にした。

      鍋が少し煮立ってきたので柔と耕作の母がきりたんぽを入れていった。

      耕作母「もう少し待ってくれな。」

      キョンキョン、舞、美咲「は~い。」

      佐藤、三浦「分かりました。」

      耕作母「佐藤さんと三浦さんは耕作の高校の同級生かの?」

      佐藤「はい、高校3年の時の同級生です。」

      三浦「俺も佐藤と同じで3年の時の同級生です。」

      耕作母「そうかそうか、今日は遠慮せんと沢山食べとくれ。」

      佐藤、三浦「ありがとうございます。」

      柔と耕作の母はカセットコンロを弱火にした。

      耕作母「そろそろ食べても良かろう。」

      三浦は美咲に鍋の中のきりたんぽと具を取り皿に入れて手渡した。

      美咲「三浦さん、ありがとうございます。」

      佐藤も同じ様にして舞に取り皿を渡した。

      舞「すみません、佐藤さん。」

      柔と耕作の母が他の人の取り皿に鍋の中のきりたんぽと具を入れて渡していった。

      全員「いただきます。」

      美咲「これ、とても美味しいです。」

      舞「そうだね~、美味しいですよ~。」

      耕作母「そうか、それは良かった、お替りして良いからの。」

      舞「はい、頂きます。」

      美咲「どうも、頂きます。」

      柔「2人とも上手く出来てるね。」

      舞「そうですか?初めてなので上手く出来たか不安でした。」

      美咲「私も上手く出来てるのか不安で、柔さんにそう仰って貰うと嬉しいです。」

      柔「これなら、もう立派にお嫁さんになれるよ。」

      舞「もう~、柔さんったら~、こういう時まで冗談を。」

      柔「ううん、冗談じゃなくてほんとにそう思ってるから。」

      耕作母「そうじゃのう、柔さんの言う通り、直ぐにでもお嫁さんになれるだで。」

      美咲「お母様まで、そんな事を。」

      キョンキョン「2人とも自信を持って良いと思うよ、きりたんぽが煮崩れしてませんから。」

      柔「そうだよ、上手く煉ってないと煮込んだ時に煮崩れてしまうんだから。」

      佐藤「柔さんの言う通り、しっかり煉って有りますね。」

      三浦「ご飯の潰し方も丁度良い感じですよ。」

      美咲「皆に褒められて嬉しいです。」

      舞「私も嬉しいです。」

      耕作母「ところで佐藤さんと三浦さんは実家からですかの?」

      佐藤「いえ、一人住まいです。」

      三浦「俺も佐藤と同じです。」

      耕作母「のう、耕作、2人に今夜はここに泊まって貰ったらどうじゃ?」

      耕作「お袋?良いのか?」

      耕作母「構わんから、空いとる部屋に泊まって貰え。」

      耕作「分かった、お袋がこう言ってるから佐藤も三浦も泊っていけよ。」

      佐藤「そうするかな。」

      三浦「俺もそうするよ。」

      耕作「じゃあ、晩御飯が終わったら部屋だけ見せておくから。」

      佐藤「すまないな、よろしく頼むよ。」

      三浦「お願いするよ。」

      美咲「三浦さん、良かったですね。」

      舞「佐藤さんも良かったですね~。」

      キョンキョン「お母様、凄く美味しかったです。」

      耕作母「今日子さんにも手伝うて貰うたからのう。」

      舞「美味しかった~。」

      美咲「とても美味しかったです。」

      柔「お母様、また、あたし達で片付けますから、今夜はもうお休み下さい。」

      耕作母「そうか?すまんのう、お願いしとくだで。」

      全員「ごちそうさまでした。」

      柔「お粗末様でした。」

      耕作父「それじゃあ、後をお願いするかの。」

      耕作母「お先に失礼させて貰うだで、おやすみなっせ。」

      柔「お母様、お父様、おやすみなさい。」

      耕作「おやすみ~。」

      キョンキョン、舞、美咲「おやすみなさい。」

      佐藤、三浦「おやすみなさい。」

      耕作の両親は母屋に戻って行った。

      柔「あなた?お母様から言われるは思わなかったね。」

      耕作「ああ、俺も驚いた、でも渡りに船だったよ。」

      柔「舞さ~ん、美咲さ~ん、良かったね~、嬉しいでしょう~?」

      舞「もう~、柔さんってば~、嬉しいに決まってるじゃないですか~。」

      美咲「だよね~、お母様が仰った時は思わず手を叩きそうになりました。」

      キョンキョン「2人とも良かったね~、でも、夜更かししちゃ駄目よ?」

      舞「はい、先輩、分かってます。」

      美咲「先輩、安心して下さい、夜更かしなんてしませんから。」

      柔「佐藤さんも先生も良かったですね~。」

      三浦「はい、安堵しました。」

      三浦「美咲さん、良かったですね。」

      美咲「はい、嬉しいです、三浦さんも良かったですね。」

      佐藤「一瞬自分の耳を疑いましたけど、良かったです。」

      佐藤「舞さんも嬉しそうなので、俺も嬉しいです。」

      舞「勿論です、佐藤さんも喜んでくれて私も嬉しいです。」

      耕作「それじゃ、佐藤と三浦に部屋を見せてくるよ。」

      柔「いってらっしゃい、その間に片付けしておくね。」

      耕作「行こうか、部屋に案内するから。」

      佐藤「すまんな、頼むよ。」

      三浦「お願いするよ。」

      耕作は佐藤達を部屋へ連れて行った。

      柔「それじゃあ、手早く片付けようか~。」

      キョンキョン、舞、美咲「はい、分かりました~。」

      柔達は食卓の上に有る物を厨房へ次々と持って行った。

      柔「さあ、洗い物を片付けましょう~。」

      キョンキョン、舞、美咲「は~い。」

      4人は手際良く洗い物を片付け、それぞれの場所に直し終えてポット2つ、カップ6個、
      コーヒー、砂糖を各々持つと食堂に戻った。

      柔「あら、まだ戻てなかったのね。」

      柔「取敢えず、座って待ちましょうか。」

      キョンキョン「そうですね。」

      舞「コーヒーを淹れますね。」

      柔「そう?じゃあ、お願いするね。」

      柔とキョンキョンが並んで座り向かいに美咲が座った。

      美咲「舞、ごめんね、旦那様達の分は私が淹れるから。」

      舞「うん、お願いね~。」

      舞はコーヒーを淹れてキョンキョンと美咲に渡すと美咲の横に座った。

      キョンキョン「舞、ありがとう。」

      美咲「舞、ありがとう~。」

      柔「きりたんぽ、初めて作ってみてどうだった?。」

      舞「佐藤さんが順序良く詳細に教えてくれたので上手く出来ました。」

      美咲「三浦さんも丁寧に教えてくれたので分かり易かったです。」

      キョンキョン「そうだったのね、作ってる所を見てみたかったな~。」

      柔「イチャイチャしながら作ってたの?」

      舞「また~、柔さんは~、旦那様とお父様が居る前ではしてませんよ~。」

      柔「ほ~、という事はですよ?居なかったらイチャイチャしてたと?」

      舞「本当に~、柔さんったら~、居なくてもしませんよ~。」

      舞「まだ手も握って無いのに出来ませんってば~。」

      柔「ごめんね~、つい冷やかしたくなっちゃったの~。」

      美咲「舞は柔さんに気に入られてるのかもしれませんね。」

      柔「美咲さんも気に入ってるんだけどな~。」

      美咲「私もですか?」

      柔「うん、そうだよ、2人とも先輩思いでとても良い子だから。」

      舞「柔さん・・、私も柔さんは先輩と同じ位好きです。」

      美咲「私も先輩と同じ位柔さんを好きです。」

      耕作達が戻ってきた。

      柔「お帰り~、遅かったね?」

      キョンキョン、舞、美咲「お帰りなさい。」

      耕作「部屋を見せるだけじゃなくて、色々と説明もしてたから遅くなったよ。」

      柔「まあ、取敢えず、お座りになったら?」

      耕作「ふふ、そうするか、2人とも座ったら?」

      佐藤「そうだな。」

      三浦「そうさせて貰うか。」

      佐藤と三浦は舞と美咲の隣に座った。

      美咲「旦那様?佐藤さん?三浦さん?コーヒーは如何ですか?」

      三浦「いただきます、お願いします。」

      佐藤「すみません、頼みます。」

      耕作「美咲さんが淹れてくれるんだね、頼むよ。」

      美咲は立ち上がるとコーヒーを3杯入れて3人に渡すと三浦の隣に座った。

      耕作「今日は柔は淹れないんだね。」

      柔「舞さんと美咲さんが代わりにしてくれてるからね。」

      舞「柔さんを見習わないといけませんから。」

      美咲「そうなんです、出来る事からしていく様にしました。」

      キョンキョン「2人とも偉いよね、私もする様にしないと。」

      柔「佐藤さんも先生も舞さんと美咲さんと2人きりでお話して来れば良いのに。」

      佐藤「そうしたいのですけど、まだ2人だと間がもたない時が有るので。」

      舞「そうなんです、話題が途切れた時の間がもたなくて。」

      三浦「俺もそんな感じですね。」

      美咲「そうですね、会話が途切れた時がもちませんよね。」

      柔「そうなんだ。」

      柔「あなたと向こうでお話した時って会話が途切れた事って有った?」

      耕作「そうだな~、俺が覚えてる限りでは無かったよ。」

      キョンキョン「御2人で何をそんなにお話されてたんですか?」

      柔「何をって言われても、最初の頃は昔のお話を良くしてたかな?」

      耕作「そうだったね、思い出話?だったと思うけど。」

      柔「途中からは、あたしの知りたい事を聞くか、後は他愛も無いお話ばかりしてたよ。」

      耕作「そう言えば、色々聞かれたな~、他愛の無い話は余り覚えてないかな。」

      舞「もしかして、ずっと話されてたとか無いですよね?」

      柔「寝てる時とお互い一人の時以外はお話してたかも。」

      舞「本当にですか?凄過ぎますよ~。」

      耕作「君が柔道の練習をしてる合間も話してたよね?」

      柔「そうね~、合間合間で良くお話してたね。」

      柔「後はお料理中とかもお話はしてたし。」

      美咲「良くそれだけ話題が続きますね?」

      柔「あたしは他の方とはお話を続けられないけど、何でか主人とはお話が続くのよね~。」

      舞「どんな話をして、それだけ話が続くのか知りたいです。」

      柔「あ~、ごめんね~。」

      柔「昔話と柔道のお話以外はほんとに他愛も無いお話しかしてないの。」

      キョンキョンが柔に手招きしたので、柔は立ち上がってキョンキョンの傍に行った。

      キョンキョンは柔に小声で耳打ちした。

      キョンキョン「もしかして、男性が居ると話し辛い事なんですか?」

      柔もキョンキョンに小声で耳打ちした。

      柔「全部じゃ無いけど、そう言うお話も含まれてるかな?」

      キョンキョンが再び柔に小声で耳打ちした。

      キョンキョン「じゃあ、お風呂に入った時に聞いても良いですか?」

      柔も再びキョンキョンに小声で耳打ちした。

      柔「そうするしかないかな?じゃあ、今夜も一緒に入ろうね。」

      キョンキョンも再び柔に小声で耳打ちした。

      キョンキョン「分かりました、その時にお話して下さい。」

      柔はキョンキョンに頷いて見せて耕作の隣の座った。

      耕作「皆は風呂は寝る前に入るでしょう?」

      キョンキョン「そうですね、その方が湯冷めしなくて眠れますから。」

      舞「私は先輩と一緒に入ります。」

      美咲「私も一緒に入ります。」

      佐藤「俺も寝る前かな?」

      三浦「そうだな、そうするか。」

      柔「あたしはキョンキョン達と一緒に入るね。」

      耕作「分かった、じゃあ、俺も三浦達と一緒に入るよ。」

      舞「あの~、柔さん?」

      柔「何?舞さん、何か聞きたい事でも有るの?」

      舞「いえ、やっぱり、今ここでは聞けないからお風呂に入った時に聞きます。」

      柔「ここで聞けない事、うん、分かった、じゃあ、お風呂で聞いてね。」

      舞「すみません、そうします。」

      耕作「取敢えず、お風呂までどうする?」

      キョンキョン「ここでお話でも良いですけど?」

      柔「え~っと~、あたしと主人以外で明日の予定を話し合ったら?」

      キョンキョン「あ~、そうですね。」

      美咲「そうしましょうか?」

      舞「それが良いで~す。」

      佐藤「なるほど、そうしておけば、もたもたせずに済みますね。」

      三浦「確かに、予定の詳細までは決めて無かったから、そうした方が良いですよ。」

      柔「じゃあ、どっちの部屋でお話するかは皆で相談してね。」

      キョンキョン、舞、美咲「分かりました。」

      佐藤「それにしても良く思い付きましたね。」

      三浦「だから会話が途切れないのかも。」

      キョンキョン「そう言えば、試合の合間の時も柔さんが率先してお話してましたね。」

      舞「柔さんはやっぱり凄いですよ~。」

      美咲「こう言う所も見習わないといけませんね。」

      舞「そうだね~、先々で役に立ちそうだし。」

      キョンキョン「お仕事でも役に立ちそうですから、見習わないといけませんね。」

      柔「じゃあ、あたし達は部屋に居ますので、もし何か有ったら訪ねてきて良いですよ。」

      キョンキョン、舞、美咲「はい、分かりました。」

      佐藤「分かりました。」

      三浦「分かりましたけど、お邪魔じゃないですか?」

      柔「そんな事は無いですから遠慮せずにどうぞ。」

      柔「それじゃ、1時間後位にまたここで。」

      耕作「また後で、佐藤、三浦、ちゃんとサポートしてやれよ。」

      佐藤「分かってるって。」

      三浦「おう、任せとけ。」

      キョンキョン「柔さん、松田さん、また後でお会いしましょう。」

      舞「柔さ~ん、御2人でごゆっくり~、むふふ、また後で~。」

      美咲「もう~、舞ったら~、柔さん、ごゆっくり、後程ここで。」

      柔「舞さ~ん、早く佐藤さんと2人だけでお話出来る様にならないとね~。」

      舞「あ~、やり返された~、柔さんには敵いませ~ん。」

      キョンキョン、舞、美咲「ふふふ。」

      佐藤、三浦「ははは。」

      柔「うふふ。」

      柔と耕作は食堂を後にすると厨房に寄ってポットとカップを持つと部屋に戻って行った。



      部屋に戻ると耕作は机に向かって座った。

      柔「あなた?原稿を書くの?」

      耕作「そうだね、今書いておかないと忘れそうだから。」

      柔「確かに、お風呂の後だと忘れそうだよね。」

      耕作「まさかとは思うけど、俺の為にここに戻る様に、あんな話をしたの?」

      柔「ううん、そこまでは考えて無かったよ。」

      柔「予定の詳細を決めて無かったのを思い出したの。」

      柔「でも、それって、あたし達には関係無いお話でしょう?」

      柔「だから、あの5人でお話したらって言ったんだよ?」

      耕作「確かに、明日の予定の大筋しか話してなかったね。」

      耕作「でも、結果として俺はこうして原稿を書く時間を君に作って貰った事になるんだよな~。」

      耕作「ありがとね。」

      柔「いえいえ、あなたの役に立てて嬉しいよ。」

      耕作「じゃあ、原稿を書くね、見てて良いよ。」

      柔「分かった~、コーヒーは後で入れるから。」

      柔は何時もの様に耕作の首の辺りに抱き付いて肩越しに原稿を書くのを見ていた。

      柔「ね~、今日は昨日と同じ練習内容だったけど、どんな風に書くの?」

      耕作「丸っきり同じじゃ無かったでしょう?」

      柔「あ~、前半は先生に任せっきりにしてたね。」

      耕作「そうした切っ掛けが有った所から書こうかなって思ってるよ。」

      柔「先生が部員に話し掛けた事?」

      耕作「そうそう、あそこで君が先生に任せても良いと判断した基準が有ったって事だからね。」

      柔「さすがは、あなただね~、あそこに視点を持ってくるなんて。」

      耕作「これは俺が直接君から聞いたから書ける事だから。」

      柔「あなたにしか書けないって事だね。」

      耕作「そうそう、俺だけの特権と言っても良いかな。」

      柔「あたしが先生に口が酸っぱくなる程言った怪我をさせない様に注意するって書いたのね。」

      耕作「そうだよ、その為には注意深く部員達を見てないといけないでしょう?」

      耕作「それが出来てたから、部員のペース配分も分かったんだろうし。」

      柔「そう言う事だよね。」

      耕作「だから、君は全部任せても良いって言ってたじゃない?」

      柔「うん、あの感じなら大丈夫って確信出来たからね。」

      柔「その後もあたしが先生と部員から目を離して無い事も書いてるんだ。」

      耕作「君が先生の表情まで読み取ってたからね。」

      柔「あ~、美咲さんに言った時の事だ。」

      耕作「それも有ったし、その後に乱取りを始めたのも直ぐに分かったじゃない。」

      柔「そうだったね~。」

      柔「ね~、あなた?」

      耕作「そうだね、今夜は大人しく寝ないとね。」

      柔「あは、先に言われちゃった~。」

      柔「さすがに佐藤さんと先生が居るのに気兼ねせずとか無理だもんね。」

      耕作「俺もそう思ってたよ。」

      柔「相変わらず、同じ事を考えてるよね~、あたし達って。」

      耕作「ところで風呂に入って話をするみたいだけど昨日の続きになりそうなの?」

      柔「違うんじゃないかな?」

      柔「キョンキョンが言ってたけど、あそこではお話出来ない会話内容を聞きたいんじゃない?」

      耕作「なるほど、全部言うつもりは無いよね?」

      柔「あたしがあなたに質問した事は全部言っても良いでしょう?」

      耕作「2人で体を見せ合って話した事以外ならね?」

      柔「やだ~、もう~、あれは言える訳無いよ~。」

      耕作「ふふ、そうだと思ったよ。」

      柔「あ、裸エプロンのお話もしないから安心してね。」

      耕作「まあ、あれは言わない方が良いと思うよ。」

      柔「それと愛し合うやり方も言わないから。」

      耕作「それは皆知ってるから聞かないんじゃない?」

      柔「そうだった、知ってるって言ってたんだった。」

      耕作「良し、出来上がり~。」

      柔「お疲れ様~、こんなお話してて良く書けるよね~。」

      耕作「君との会話で文章が沸き出てくるからね~。」

      柔「へ~、それって凄い事だよ~。」

      柔「あっ、コーヒー入れるね。」

      耕作「お願いね。」

      柔は抱擁を解くとコーヒーを淹れて耕作に渡した。

      耕作「ありがとね。」

      柔「今日の分の写真は先に送った分を使い回してって知らせてるの?」

      耕作「うん、メモ書きだけど書いて同封してるから。」

      柔「さすがですわ~、あたしが言わなくてもしてるなんて。」

      柔「この原稿も郵送するの?」

      耕作「その事なんだけど、明日の空港からの帰りに寄っても良いかな?」

      柔「私は構わないよ、早い方が良いし。」

      柔「それに同行取材の件もその時にお話し出来るじゃない?」

      耕作「そうだね、先に編集長に話すのは変わらないけど明日と翌日じゃ違うから。」

      柔「あなたの会社でお電話をお借りしても良いかな?」

      耕作「君の会社に電話してアポを取るんだね。」

      柔「そうなの、考える事はほんとに同じだね~。」

      柔「富士子さんの所にも電話して良いよね?」

      耕作「その方が良いと思うよ、明日した方が富士子さんも予定を立て易くなるだろうし。」

      柔「そうね~、当日じゃ富士子さんが予定立ててたら潰しかねないもんね。」

      柔「何度か当日の朝に電話した事も有ったけど・・。」

      耕作「あれは仕方ないよ、急いでたんだから。」

      柔「そうだ、明日お土産買うの忘れない様にしないと。」

      耕作「どれ位買えば良いんだろう?」

      柔「結構な量になりそうな気がするけど。」

      耕作「まず、滋悟朗さんにお菓子の詰合せを複数は必須だろう?君と俺の会社でしょう?
          富士子さんの所、後はどこか有るかな?」

      柔「西園寺監督にもかな?勿論、部員達の分もね、道場使わせて貰ってるし。」

      耕作「ご近所は?」

      柔「さすがにそこまでとなるとトラックが必要かもよ?」

      耕作「トラックは大袈裟だけど、俺達じゃ持てないよね。」

      柔「会社も結構な数にならない?」

      耕作「俺の方は編集長以外はお菓子の詰合せを複数でも良いかな?」

      柔「あたしの所は~、社長でしょう?支店長、羽衣課長、後はあなたと同じで良いかな?」

      耕作「社長はわざわざ会いに行く訳にも行かないから支店から送って貰う様にしたら?」

      柔「確かに、そうだよね、支店から送って貰う様にするよ。」

      柔「勿論、社長にはお礼の手紙を添えるけど。」

      柔「この位なら持てそうだね。」

      耕作「うん、何とか2人でも持てそう。」

      柔「お土産はそれで良いか。」

      柔「あ、少し早いけど、お話しないといけないから食堂に行ってみようか?」

      耕作「そうだね、明日がどういう風に決まったか確認だけはしとかないと。」

      柔「ポットとカップはそのままで良いよね?」

      耕作「そうだね、1杯しか飲んでないし。」

      柔「お風呂の用意は?」

      耕作「一応持って行こうか。」

      柔「分かった~、紙袋に入れて持って行くね。」

      耕作「そうだね、佐藤と三浦も居るから。」

      柔は紙袋を探してそれにインナーと寝間着を入れた。

      柔「あなたは?そのままで持って行くの?」

      耕作「俺は脱衣所に置いてから行くよ。」

      柔「あ~、あたしもそうしよう、先に言ってくれても良いのに~。」

      耕作「ごめん、ごめん、言いそびれたんだ。」

      柔「まあ、いっか、じゃあ、行きましょうか。」

      耕作「そうだね。」

      柔と耕作は途中脱衣所によって着替えを置いて食堂へ向かった