柔と耕作(松田)の新婚日記 15日目 (午後編第1部)
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車中では姦しい位に雑談に花を咲かせていた。
キョンキョン「それにしてもさっきのお料理は美味しかったです。」
舞「ですよね~、また食べたい位ですよ~。」
美咲「だよね、別な物も食べたくなる位に美味しかったです。」
柔「あたしのとどっちが美味しかった?」
耕作「また、柔は~、そう言う事を聞いたら皆困るよ?」
柔「あ~、今の無しね、皆、ごめんね~。」
舞「ふふ、本当に柔さんって旦那様に弱いですよね~。」
美咲「柔さんは旦那様に対しては本当に素直なんですね。」
キョンキョン「そこが柔さんの良さだと思いますよ。」
キョンキョン「だから、松田さんも柔さんの事を愛おしく感じるんでしょうから。」
柔「皆~、そう言う風に言われると恥ずかしくなるから止めて~。」
キョンキョン、舞、美咲「ふふふ。」
柔「それよりも舞さんと美咲さんは心の準備は出来てるのかな?」
舞「あ、そうでした~。」
美咲「忘れてた、今からなんですよね。」
キョンキョン「そうですよ?心の準備をしておかないと。」
美咲「告白された時のお返事と逆告白の言葉を考えておかないと・・。」
舞「あ~、そうだった~、それを考えておかないといけなんだった~。」
舞「柔さ~ん、何か良い言い回しとか無いですか?」
柔「駄目よ?自分の言葉で考えないと、相手の方に失礼になるんだから。」
舞「そうでした、自分で考えた言葉じゃないと失礼ですよね。」
美咲「確かに、自分で考えないと駄目ですね。」
柔「2人に改めて聞きたいんだけど良いかな?」
美咲「はい、どう言った事でしょう。」
舞「構いませんよ。」
柔「告白されて交際を申し込まれたら承諾するつもりなの?」
美咲「はい、勿論そのつもりでいます。」
舞「私もその覚悟で臨むつもりです。」
柔「分かった、その心構えで臨んでね。」
柔「お相手の方も真剣に告白するでしょうから、2人も真剣にお応えする様にしてね。」
美咲「はい、分かりました、真摯にお応えします。」
舞「ありがとうございます、真剣に応えたいと思います。」
キョンキョン「2人とも頑張ってね。」
舞「はい、今日子先輩、頑張ります。」
美咲「先輩、頑張りますから。」
耕作「そろそろ着くよ。」
舞「あ~、ドキドキしてきた~。」
美咲「私も緊張してきました。」
柔「駄目だよ、2人とも、そんなに緊張したら、相手の方も緊張するから。」
柔「もう少しリラックスしないと~。」
耕作「あの時俺は緊張してたけど、君はどうだったの?」
柔「あたしは緊張して無かったと思うよ。」
柔「だって、あそこであなたからプロポーズされるって思って無かったから。」
柔「急に言われたから驚いたのと、嬉しさで一杯だった様な気がするかな?」
耕作「じゃあ、2人ともそう言う風にすれば良いんじゃない?」
柔「なるほど、そうだね。」
柔「2人とも、今、主人が言った様に告白されたら自分に素直になれば良いと思うよ。」
柔「そうすれば告白された時に自然と感激して嬉しくなるんじゃないかな。」
美咲「そうですね、それにしても旦那様のアドバイスも的確ですね。」
舞「さすがです、御2人の言う様にします。」
耕作「さあ、着いたよ。」
耕作は学校の駐車場に車を停めた。
車から降りた柔達は柔道場へ向かった。
柔道場の入り口には緊張した面持ちの三浦と佐藤が待っていた。
耕作「お待たせ、今日が最後だけどお世話になるよ。」
佐藤「お待ちしてました。」
三浦「お待ちしてました、よろしくお願いします。」
柔「今日までですけど、よろしくお願いします。」
キョンキョン「お邪魔します。」
舞「お世話になります。」
美咲「よろしくお願いします。」
耕作「柔?先に着替えてきたら?その間に2人に話しておくから。」
柔「うん、分かった、そうするね。」
柔「じゃあ、着替えてきます。」
キョンキョン、舞、美咲「いってらっしゃ~い。」
柔は道場に入る前に一礼すると更衣室に入って行った。
耕作「佐藤、三浦、ちょっとこっちへ。」
耕作は佐藤と三浦をキョンキョン達から離れた場所へ連れて行った。
三浦「どうしたんだ?」
佐藤「何か話が有るのか?」
耕作「今のあの子達の気持ちを話しておくよ。」
三浦「分かった、聞かせてくれ。」
佐藤「覚悟は出来てる。」
耕作「まず、三浦、美咲さんはお前に好意を持っているから。」
三浦「本当なのか?」
耕作「嘘言ってどうする。」
耕作「ほんとだよ、お前との事を真剣に考えるとまで言ってるから安心して良いよ。」
三浦「そうなのか、昨日一晩考えて、俺も真剣に考えてる。」
耕作「佐藤、舞さんもお前との事を真剣に考えてるそうだ。」
佐藤「そうなのか、俺も三浦と同じく真剣に考えてたよ。」
耕作「さて、相手の気持ちが分かった所で、2人はどうすべきか分かるよな?」
三浦「美咲さんの気持ちに応える為にも交際を申し込むつもりだよ。」
佐藤「俺も同じく申し込むつもりだ、舞さんの気持ちに応えたいから。」
耕作「それで今からするか?それとも練習が終わってにするか?」
三浦「俺は練習の前にするつもりだよ。」
三浦「そうしないと、気懸りで練習に身が入らないと思うから。」
佐藤「俺も練習前にするよ。」
耕作「分かった、じゃあ、ここで少し待っててくれ。」
佐藤、三浦「分かった、待ってるから。」
耕作が佐藤達を残してキョンキョン達の所へ戻ると柔も更衣室から出て来て戻ってきた。
柔「お待たせ~。」
柔「あなた?どうだった?」
耕作「上手く話は纏めたから。」
柔「さすが、あなたなら出来ると思ってたよ。」
耕作「舞さん、美咲さん、今から自分の気持ちを伝えたいって言ってるけど、どうする?」
舞「私はそれで構いません。」
美咲「私も同じく今からで良いですよ。」
耕作「じゃあ、君達を迎えに来て別々の場所で気持ちを伝えるって事で良いね?」
舞「はい、お任せします。」
美咲「それで構いません。」
耕作「柔?」
柔「な~に~?あなた~。」
耕作「あの2人がここに来てもたついたら、誘導してやってくれないかな?」
柔「うん、良いよ。」
耕作「じゃあ、2人に話してくるから。」
美咲、舞「よろしくお願いします。」
耕作は2人の所へ向かった。
柔「舞さん、美咲さん、さっきお話した通りにね?」
舞「はい、分かりました。」
美咲「はい、さっきのお話の通りにします。」
キョンキョン「頑張ってね、余り気負わない方が良いよ。」
舞「今日子先輩、そうします。」
美咲「先輩、そうですね、リラックスします。」
そこへまず三浦がやって来た。
三浦「美咲さん、話したい事が有るんですけど、こちらへ来て頂けませんか?」
美咲「はい、分かりました。」
三浦と美咲が柔達から少し離れた場所へ行くと佐藤が耕作と一緒にやって来た。
佐藤「舞さん、話したい事が有るので、こちらへ良いでしょうか?」
舞「はい、構いませんよ。」
佐藤と舞も柔達から離れた場所へ行った。
耕作「さて、どうなるやら。」
柔「出来る事は全てやったと思うから、後はあの方達に任せるしかないよ。」
耕作「そうだね。」
キョンキョン「そうですね、舞も美咲も大丈夫だと思いますよ、しっかりしてますから。」
柔「うん、あの2人ならしっかり者だから上手くいきそう。」
三浦と美咲は真剣に話しているみたいでお互いに頷き合っていた。
佐藤と舞も時折談笑しながらもお互いを見詰めて真剣な表情で話していた。
先に戻って来たのは佐藤と舞の方だった。
舞は満面の笑みを浮かべていた。
キョンキョン「どうでした?」
舞「はい、佐藤さんと結婚を前提にお付き合いする事になりました。」
柔「良かったね、舞さん。」
耕作「佐藤、良かったな、でも、これからだからな。」
佐藤「ありがとう、勿論、今からスタートなのはさっき2人で話したから。」
柔「舞さん、それで、これから先は離れてしまう事になるけど、どうするつもりなの?」
舞「はい、その事も佐藤さんと話しました。」
舞「一応、手紙と電話で連絡を取り合って、会える時は交互に行き来しようって決めました。」
柔「そうなんだ、良かったね。」
舞「はい、皆さんのお陰です。」
舞「特に柔さんには感謝します、佐藤さんとの出会いを作って頂いたから。」
柔「主人もさっき言ったけど、これからは2人で歩めるようにしてね。」
柔「はい、そうする様にします。」
三浦と美咲も戻ってきた。
美咲は少し涙ぐんでいたが笑みがこぼれていた。
キョンキョン「美咲?どうでした?」
美咲「三浦さんと結婚を前提にお付き合いさせて頂く事になりました。」
柔「良かったね~、美咲さん。」
美咲「はい、ありがとうございます。」
美咲「これからが2人の始まりなんだって三浦さんともお話しました。」
美咲「今後は電話とお手紙で連絡して、会える時は2人でお話してどちらで会うのか
決めてからお会いする様にしました。」
美咲「柔さん、三浦さんと出会わせて頂いて、とても感謝しています。」
柔「いえいえ、先を見据えて歩んで行ってくれれば、あたしはそれだけで嬉しいから。」
耕作「三浦?美咲さんを泣かせる様な事をしたら承知しないからな。」
三浦「大丈夫だよ、お前を見習っていつも笑顔でいられる様にするから。」
柔「じゃあ、結果が分かったから、あたしは練習してきま~す。」
キョンキョン、舞、美咲「いってらっしゃ~い。」
佐藤、三浦「頑張って下さい。」
耕作「頑張れよ~、柔~。」
柔「は~い。」
柔はトレーニングを開始した。
耕作「取敢えず、今から2人だけでこれからの事とか話してきたら?」
佐藤「そうするよ。」
舞「そうします。」
三浦「そうしてくる。」
美咲「そうしてきます。」
4人は2人ずつ別々に少し離れた場所に移動して話し始めた。
キョンキョン「松田さん、2人の事、ありがとうございます。」
耕作「いや、俺は少し手を貸しただけだから。」
耕作「後は当人達の頑張りだったからね。」
キョンキョン「うふふ、私は柔さんの事も含めて松田さんにお礼を言ったんですから。」
耕作「なるほど、そう言う事か。」
耕作「あ、キョンキョン、ちょっとごめん、写真を撮らないと。」
キョンキョン「あら、そうでしたか、どうぞお撮り下さい。」
耕作はバッグからカメラを出すと柔が練習している姿を撮り始めた。
キョンキョン「松田さん?話し掛けても大丈夫ですか?」
耕作「ああ、大丈夫だよ。」
耕作はカメラを操作しながら返事した。
キョンキョン「御2人とも真剣な表情ですね。」
耕作「そうなの?」
キョンキョン「柔さんは以前から知ってましたけど、松田さんも写真を撮る時は真剣ですよ。」
耕作「そう言えば、柔もそんな事を言ってたかな?」
キョンキョン「柔さん、練習中でも松田さんを見てるんですね。」
耕作「時々こっちを見るのは以前からなんだ。」
キョンキョン「あ~、分かります、柔さんが微笑んでる時は松田さんを見てるんですね。」
耕作「その通りだよ、キョンキョンも柔の事を良く見てるんだ。」
耕作「もう打ち込みか、また少し速くなってるかも。」
キョンキョン「松田さんはずっと柔さんを見て来てるから、そう言うのも分かるんですね。」
耕作「実際に練習を良く見る様になったのは、柔がアメリカに来てからだけど。」
キョンキョン「そうなんですね。」
キョンキョン「でも、その短い間に柔さんも松田さんも成長したんだとと思います。」
耕作「俺もそうなのかな?」
キョンキョン「そうだと思いますよ、短大時代にはそう言う事は仰らなかったから。」
耕作「確かに、短大時代の俺はまだ柔の柔道をここまで分かって無かったかも。」
キョンキョン「あら、舞も美咲も談笑してますよ。」
耕作は一通り撮り終えたので写すのを止めた。
耕作「どれ、あ、ほんとだ、気心が知れてきたのかも。」
キョンキョン「あれだけ打ち解けていれば安心ですね。」
耕作「そうだね、もうあの4人に任せても大丈夫そうだ。」
柔「ただいま~、終わったよ~。」
耕作「お疲れ様~、早かったね。」
キョンキョン「お疲れ様でした。」
柔「楽しそうにお話してるね~。」
耕作「練習しながら見てたのか。」
キョンキョン「凄い余裕ですね。」
柔「まあ、試合してる訳じゃ無いから。」
柔「うふふ、あなたもちゃんと写真撮ってたし。」
耕作「ふふ、君に言われる前に思い出して良かったよ。」
柔「さて、部員達が来たら美咲さんには申し訳無いけど先生にはお仕事をして貰おうかな。」
キョンキョン「柔さん?美咲もその事は理解してますよ。」
柔「それもそうだね、同じ教職者だから分かるでしょう。」
部員達が柔に声を掛けてきた。
部員達「柔さ~ん、今日もよろしくお願いしま~す。」
柔「こちらこそ、よろしくね~。」
部員達「では、早速着替えてきます。」
柔「余り慌てなくて良いから。」
部員達「はい。」
部員達が更衣室に入って行った後に三浦と美咲が柔達の元に戻ってきた。
柔「美咲さん、先生をお借りするけど良いかな?」
美咲「もう~、柔さんったら~、分かってますよ。」
三浦「柔さん?今日は打ち込みと乱取りの際の指摘でしたね。」
柔「はい、よろしくお願いしますね。」
部員達が着替えて更衣室から出てくると柔達の元にやって来て整列した。
部員達「柔さん、本日、最後のご指導、よろしくお願いします。」
部員達はそう言うと柔に一礼したその直ぐ後に柔も部員達に一礼した。
柔「こちらこそ、よろしくね。」
三浦「それじゃ、柔さんに教えて貰った様にトレーニングから始めて良いぞ。」
部員達「はい、分かりました。」
部員達は道場内に散ると各々のペースでトレーニングを開始した。
三浦はそれを真剣な眼差して見守った。
美咲は三浦のその様子を見守っていた。
佐藤達は先程の離れた場所から部員達や柔達の方を見ながら話し込んでいた。
柔「何かに熱中する姿は美しいな~。」
キョンキョン「そうですね。」
柔「あなた?あたしが言った事、佐藤さんと先生にお話しておいてね。」
耕作「え~っと、あ~、分かった、必ず話しておくから。」
キョンキョン「相変わらず、具体的な事を言わなくても通じるって凄いです。」
柔「まあ、今日お話した事だから。」
三浦が部員の一人の所へ行って何か話していた。
話し終わると元の場所に戻ってきた。
柔「もう心配いら無さそうだな~。」
耕作「柔には今のがどう言う事なのか分かったの?」
柔「少しペースが早過ぎたのを注意したみたい。」
耕作「なるほど、そこまで分かる様になってるなら心配いらないね。」
柔「うん、もう完全に任せても大丈夫だと思うよ。」
キョンキョン「柔さんって本当にいつ見てるか分からないのに良く見てますね。」
柔「うふふ、目は部員達から離して無いから。」
キョンキョン「だから目だけ動いてたんだ。」
柔「キョンキョンも良くあたしの事を見てるよ、それが分かるって事は。」
三浦「柔さん、行ってきます。」
柔「はい、お任せしますから。」
三浦「柔さんは来ないんですか?」
柔「先生はもうお一人でも大丈夫だからお任せします。」
三浦「分かりました、それじゃ、行ってきます。」
美咲「三浦先生、頑張って下さい、」
三浦「はい、頑張ります。」
三浦は部員達の傍に行って見守った。
柔「うふふ、美咲さん、もうすっかり恋人だね~。」
美咲「もう~、柔さんったら~、まだまだですよ~。」
佐藤達が柔達の元に戻ってきた。
柔「もう2人でのお話は良いの?」
舞「はい、十分に話しましたので。」
耕作「佐藤ちょっとこっちに良いかな?」
佐藤「良いよ。」
耕作が佐藤を少し離れた場所へ連れて行って話し込んだ。
少しすると耕作達は柔達の所へ戻ってきた。
柔「さっき言った事をお話したの?」
耕作「そうだよ、納得して貰ったから大丈夫だよ。」
佐藤「今の話は柔さんが松田に話した事だったんですね。」
柔「そうですよ、明日の事も有ったからお話して貰ったんです。」
キョンキョン「明日の事って?」
佐藤「あ、すみません、話すのが遅れて。」
佐藤「明日どこかをご案内しようと思ってるんですけど、今日子さんも如何ですか?」
キョンキョン「御2人だけの方が良くありませんか?」
舞「先輩、私が佐藤さんに先輩と美咲達と一緒にってお願いしたんです。」
キョンキョン「そうなのね、お邪魔で無かったら、私は構いませんよ。」
美咲「そうですか、良かった、先輩が行かなかったら私も舞も行かないつもりでした。」
キョンキョン「あら、美咲も三浦さんからお話聞いてたんですね。」
美咲「はい、後でお話しようと思ってました。」
柔「キョンキョンも楽しんできたら良いよ。」
キョンキョン「そうですね、邪魔しない様にしながら楽しんできます。」
舞「今日子先輩、邪魔だなんて思ってませんから。」
美咲「そうですよ?先輩が居ないと詰まらないんですから。」
キョンキョン「2人ともありがとう、まあ、2人だけの時間は作ってね。」
舞「先輩、ありがとうございます。」
美咲「そうしますけど、先輩を絶対に一人にはしませんから。」
柔「キョンキョンは良い後輩でお友達を持ったね~。」
キョンキョン「はい、私もそう思います、美咲、舞、ありがとう。」
舞「こちらこそ、ありがとうございます。」
舞「先輩に知り合えてなかったら保育園がちゃんと務まって無かったかもしれませんでした。」
美咲「私も舞と同じです、先輩と知り合えて本当に良かったって思ってますから。」
佐藤「実は今日は車で来てるんだけど。」
佐藤「練習が終わったら俺が三浦と一緒に3人を送っても良いかな?」
柔「3人って事はキョンキョンも一緒に?」
佐藤「はい、その方が話も弾むかと思ったから。」
耕作「俺は構わないけど、3人はどうなの?」
舞「はい、是非お願いします。」
美咲「私もそれで構いません。」
キョンキョン「私は遠慮しようかな?」
舞「駄目ですよ~、今日子先輩も一緒じゃないと。」
美咲「先輩、舞の言う通りです、一緒に帰りましょう?」
キョンキョン「分かりました、舞も美咲もそう言ってくれるなら一緒に帰りますね。」
耕作「じゃあ、俺は柔と一緒に帰るから。」
柔「そうだね、途中変な事しないでね?」
耕作「こらこら、皆居るのにそう言う事言うかな~。」
柔「うふふ、冗談だよ~。」
美咲「一瞬、本当の事かと思ってしまいました。」
舞「相変わらず、冗談ばかり言うんですね~。」
佐藤「松田?何時もこんな感じで話してるのか?」
耕作「ああ、そうだよ。」
耕作「時々こんな感じで驚く様な事を言われるけど、もう慣れたかな。」
柔「まあ、変な事は冗談だけど、途中郵便局に寄るけど良いかな?」
キョンキョン「変な事って郵便局に寄る事だったんですか?」
柔「あ~、違うよ~、郵便局に寄るのはほんとだから。」
舞「今日子先輩も少し天然が入ってそうですね。」
キョンキョン「うふふ、そうかも知れませんね。」
美咲「まさか、柔さんのがうつったとか?」
柔「あ~、美咲さん、酷いな~、天然はうつったりしないんだよ?」
美咲「ふふふ、分かってますよ、柔さん。」
佐藤「俺達は後ろを付いて行くから郵便局に寄った時は待ってるよ。」
耕作「分かった、直ぐ終わると思うから。」
柔「そうだ、佐藤さんも三浦さんも主人の所で晩御飯を食べていったら良いんじゃないですか?」
佐藤「いや、それは悪いですよ。」
耕作「佐藤、遠慮しなくても良いよ。」
耕作「今日は鍋料理だから量は調整出来る筈だから。」
佐藤「それなら呼ばれようかな。」
舞「是非、そうして下さい。」
柔「そう言う事なら、ちょっと先生にも確認してくるね。」
耕作「ああ、頼んだ。」
美咲「柔さん、お願いします。」
柔は三浦の傍に行くと食事の件を確認して戻ってきた。
柔「聞いてきたよ、良いんだって。」
美咲「良かった~、来てくれるんですね。」
耕作「それならお袋に連絡を入れてくるよ。」
柔「うん、分かった~、お願いね~。」
耕作は実家に連絡する為に校舎の方へ向かった。
柔「良かったね~、ここが終わっても暫くは一緒に居られて。」
舞「はい、凄く嬉しいです。」
美咲「私も一緒に居る時間が増えて嬉しいです。」
キョンキョン「2人とも凄く嬉しそうで、私も嬉しくなりました。」
柔「佐藤さん?顔がにやけてますよ?」
佐藤「柔さんも人が悪いな~、そんな事は無いですよ?」
舞「いえいえ、ニコニコしてますよ?今も。」
佐藤「舞さんまで~、そんなにニコニコしてますか?」
舞「はい、目は笑ってて口元が緩んでます。」
佐藤「いかんな~、人間が出来て無いのかな~?」
柔「良いんじゃないですか?素直さも大事だと思いますよ。」
舞「そうそう、素直なのは良い事ですよ~。」
柔「まあ、舞さんも美咲さんもニコニコしてるけどね?」
キョンキョン「そうですね、2人とも凄く嬉しそうですよ。」
舞「あちゃ~、やり返されちゃった~。」
美咲「私もですか?どうしよう~。」
柔「美咲さん?先生を見たら安心するから。」
美咲「三浦さんを見たら?」
美咲は三浦を見た瞬間柔の言っている事を理解した。
美咲「三浦さん、少し微笑んでますね。」
柔「きっと、先生も美咲さんと同じで嬉しいんだと思うよ。」
耕作が校舎から戻ってきた。
耕作「ただいま、連絡して来たよ。」
柔「あなた、お帰り~。」
耕作「皆どうしたの?ニコニコしてるけど。」
キョンキョン「今夜の夕食が終わるまで一緒に居られるから喜んでるんですよ。」
耕作「あ~、そう言う事か。」
柔「それで、お母様は何て仰ってたの?」
耕作「少し余計目に仕入れてたから安心して良いって。」
柔「さすが、お母様だな~。」
柔「あなた?乱取りを始めたから先生一人じゃ大変そうなので行ってくるね。」
耕作「分かった、頑張れよ。」
柔「はい!」
キョンキョン、舞、美咲「いってらっしゃ~い。」
佐藤「頑張ってきて下さい。」
柔は皆に手を振ると乱取りを始めた部員達の元へと向かった。
キョンキョン「しかし、柔さん、部員の方達から目を離して無かったのね。」
舞「さすがですね~、ここで話してても目を離さないなんて。」
美咲「そうだよね、さっきも三浦さんの事を言ってたし。」
佐藤「柔さんはここに来てからずっとあんな感じで部員達の事を見てたんですよ。」
舞「そうだったんですか、凄いとしか言い様が無いですね~。」
耕作「アメリカの道場で練習してたお陰じゃないかな?」
耕作「向こうでもこうやって教えてたからね。」
キョンキョン「そうだったんですね、だからなんだ。」
耕作「ところで、佐藤ってきりたんぽは作った事有るよな?」
佐藤「有るけど?何故そんな事を聞くんだ?」
耕作「いや、量が半端なく多くなりそうだから作るのを手伝って貰いたいんだ。」
佐藤「分かった、それ位しないと罰が当たりそうだしな。」
キョンキョン「私もお手伝いしますよ。」
舞「私もしますよ~。」
美咲「私もお手伝いします。」
耕作「分かった、それじゃ、お願いしようかな。」
耕作「舞さんと美咲さんは佐藤と三浦と一緒にきりたんぽを作ってくれないかな。」
舞「はい、作り方は知りませんけど頑張りま~す。」
美咲「私も舞と同じですけど精一杯お手伝いします。」
キョンキョン「私はどうしましょう?」
耕作「キョンキョンは柔と一緒にお袋の手伝いで鍋の仕込みを手伝ってくれない?」
キョンキョン「はい、分かりました。」
耕作「お、乱取りが終わって寝技講習になってるな。」
耕作「ちょっと写真撮るから、君達は話してて良いよ。」
キョンキョン「松田さんも大変ですね、頑張って下さい。」
耕作はカメラを構えると柔と女子部員が組んで寝技を皆に教える姿をフィルムに収めていった。
舞「佐藤さんは写真は撮らないんですか?」
佐藤「取りたいのは山々なんですけど、柔さんの取材は松田の所独占なので勝手に写真を
撮る事が出来ないんですよ。」
舞「そうだったんですか、知りませんでした。」
キョンキョン「あ~、だから号外は松田さんの所しか出して無かったんですね。」
耕作は写真を撮りながら返事した。
耕作「そうなんだ、柔と相談してうちで独占にするって決めてしまったからね。」
美咲「そう言う事まで話し合ってたんですね。」
佐藤「でも、好意で最初の2日間だけはフィルムを提供して貰ったから、それで十分かな。」
舞「そうなんですね、旦那様、さすがですね。」
耕作「俺も記者だからね、写真が無いと紙面が寂しくなるのは知ってるから。」
佐藤「本当に凄く助かったよ、編集長にも良く写真をって言われたし。」
キョンキョン「柔さん、松田さんに言った様に今日も女子部員としか組まないんですね。」
耕作「そうだね、そう言う所は律儀だって思うよ。」
舞「何故、女子部員とだけなんですか?」
耕作「あ、そうか、あの時はキョンキョンにしか話して無かったんだった。」
キョンキョン「柔さんはね、松田さん以外の男性とは柔道でも組まないって言ってたんだって。」
美咲「柔さんがそんな事を、やっぱりご結婚されたからですか?」
耕作「そうだね、だからだって言ってた。」
舞「柔さん、旦那様をそれだけ愛してらっしゃるんですね、見習わないと。」
美咲「そうだね、良い所は見習わないと。」
柔が立ち上り部員達が整列したので耕作は写真を撮るのを止めた。
耕作「終わったみたいだよ、挨拶してる。」
キョンキョン「あら、女子部員が柔さんに握手を求めてる。」
舞「男子部員とは握手もしないのかな?」
耕作「いや、握手位ならすると思うよ。」
美咲「あ、本当だ、男子部員とも握手してますね。」
キョンキョン「女子部員とは抱き合ってますね。」
暫く柔との別れの挨拶が続き、それが終わって部員達が着替える為に更衣室へ向うと、
柔と三浦が耕作達の元に戻ってきた。
柔「皆~、お待たせ~。」
耕作「お疲れ様だったね。」
キョンキョン「柔さん、先生もお疲れ様でした。」
舞「御2人ともお疲れ様でした。」
美咲「柔さん、三浦先生、お疲れ様でした。」
佐藤「柔さんも三浦もお疲れ様でした。」
三浦「皆、長い時間付き合ってくれてありがとう。」
耕作「2人とも着替えは?」
柔「部員達を見送った後で着替えるから。」
三浦「俺もそうするつもりだよ。」
耕作「三浦?晩御飯を作るのを手伝ってくれないか?」
三浦「良いけど、俺が作れる物なのか?」
耕作「きりたんぽは作れるだろう?」
三浦「ああ、それなら作れるよ。」
耕作「じゃあ、佐藤は舞さんに三浦は美咲さんに作り方を教えながら作ってくれ。」
佐藤「任せてくれ。」
三浦「そう言う事なら任せろ。」
舞「佐藤さん、お願いします。」
美咲「三浦さん、よろしくお願いします。」
キョンキョン「うふふ、松田さんも柔さんに負けず劣らす4人の面倒を見るんですね。」
耕作「そうかもね、柔ならこうするだろうって言うのを真似してるだけなんだけど。」
柔「うふふ、あなたもあたしと同じ事を考えてたのね。」
部員達が更衣室から出て来て柔達の所へやって来た。
部員達「柔さん、今日までご指導ありがとうございました。」
柔「皆、良くあたしの指導に付いてきてくれました、お疲れ様でしたね。」
柔「明日以降も今やってる事を続けてね。」
部員達「はい、分かりました。」
柔「それと今後は先生があたしの代わりをしてくれますので、良く言う事を聞いてね。」
柔「先生にはあたしと同じ指導方法をお願いしてますので安心して良いですから。」
部員達「はい。」
柔「さあ、先生?どうぞ。」
三浦「皆、短い期間だったけど、柔さんの指導を良く聞いて見違えるほどになったと
思ってるから、それを今後も続けてくれ。」
三浦「明日は日曜なので8時から練習を始めるので遅れない様に。」
三浦「柔さんは居ないが俺が代わりを務めるから、これからもよろしく頼むぞ。」
部員達「分かりました、よろしくお願いします。」
三浦「それじゃ、また明日な、気を付けて帰れよ。」
部員達「柔さん、先生、お疲れ様でした、お先に失礼します。」
部員達は一斉に礼をすると柔達に手を振りながら帰って行った。
柔「皆~、気を付けて帰ってね~。」
柔「先生、長い時間お疲れ様でした。」
三浦「いえ、柔さんこそ、お疲れ様でした。」
柔「さっきも言った様に、先生はもう十分に私の代わりが務まりますので、
後の事は、よろしくお願いしますね。」
三浦「はい、今後も柔さんの教えを守って皆を指導していきますから。」
柔「それと美咲さんの事もよろしくお願いします。」
三浦「はい、分かりました。」
三浦「改めてそう言われると少し恥ずかしい気がします。」
柔「という事で~、後は~、美咲さんに~、バトンタッチしますからね~。」
美咲「え~、いきなりですか?」
キョンキョン「今更じゃない?美咲?」
美咲「そうなんですけどね。」
美咲「三浦さん、よろしくお願いします。」
三浦「あ、はい、こちらこそ。」
耕作「2人とも着替えて着たら?」
柔「あ、そうだった、着替えてきま~す。」
三浦「じゃあ、俺も、直ぐに戻って来ますけど。」
柔は更衣室に入って行き、三浦は校舎の方へ向かった。
舞「柔さんの変わり身の早さも見習わないと・・。」
キョンキョン「そうですね、あれだけ一瞬で変われるのは凄いと思いました。」
美咲「私も見習おう。」
佐藤「俺は・・、松田を見習えば良いのかな?」
耕作「いやいや、俺を見習っても仕方ないから。」
キョンキョン、舞、美咲「ふふふ。」
佐藤「そう言えば、松田?」
耕作「うん?どうした?」
佐藤「俺達が手伝う事はお袋さんは知ってるんだよな?」
耕作「ああ、俺の方から手伝いは大勢居るからって伝えてるから。」
キョンキョン「お母様は何て言われてました?」
耕作「特には何も言わなかったけど、驚いていたかな?」
舞「それは驚きますよ~。」
美咲「だよね、手伝いが6人以上居る訳だから。」
耕作「まあ、お袋も嬉しそうにはしてたけどね。」
キョンキョン「賑やかになるからですか?」
耕作「うん、今迄これだけ大勢の手伝いがあそこに居た事は無かったからね。」
キョンキョン、舞、美咲「くすくす。」
耕作「柔?後ろに居るんだろう?」
柔「あ~、もう~、皆~、笑ったから分かっちゃったじゃな~い。」
キョンキョン「ごめんなさい、近付いて来る姿が余りに可笑しかったから。」
柔「もうちょっとだったのに~、残念だったな~。」
耕作「そんなに驚かせてると倒れるかもよ?」
柔「え~、それは駄目だよ~、ごめんなさ~い、もうしないから~。」
舞「本当に柔さんって旦那様には弱いんですね~。」
キョンキョン「柔さんってこんなにお茶目でした?」
耕作「向こうに居た時からそうだったよ。」
キョンキョン「なるほど、松田さんと一緒に暮らす様になってからなんですね。」
柔「あたしは普通にしてただけなんだけどな~。」
耕作「だから、君の普通は他の人とは違うって。」
柔「あ、そうだったね。」
舞「佐藤さん?」
佐藤「どうしました?舞さん。」
舞「私も柔さんみたいにお茶目にした方が良いですか?」
佐藤「舞さんが良いと思うなら俺はそれで構いませんよ、楽しそうだし。」
舞「そうなんですね、分かりました~。」
柔「2人の世界になってるぞ~。」
舞「もう~、柔さんったら~、冷やかさないで下さいよ~。」
キョンキョン、美咲「あはは、可笑しい~。」
佐藤「柔さんって柔道してる時と普通の時の違いが凄いですね。」
耕作「柔はこうする事で柔道の時に集中してる状態から抜けようとしてるんだと思ってるよ。」
佐藤「なるほど、そう言う事なんだ。」
耕作「本人は無自覚でやってるんだけどね。」
佐藤「それも凄い事だな。」
舞「そうでしょう?柔さんって凄い方なんですよ~。」
柔「あんまり凄い凄い言わないで~、恥ずかしいじゃな~い。」
キョンキョン「うふふ、柔さんらしさとでも言うのかな?」
美咲「そうですよね、他に柔さんみたいな方を見た事無いです。」
柔「あたしは珍獣か何かなの?」
耕作「そうかもよ?珍しいって言う事では。」
柔「え~、あなたまで、そんな事言うかな~。」
耕作「ごめん、言い過ぎた、これで許してくれるかな?」
耕作は柔の頭を撫でた。
柔「えへへ、許しま~す。」
キョンキョン「それ、柔さんには効果絶大ですね。」
柔「嬉しいから良いの~。」
三浦が校舎から戻ってきたので皆は道場のお外に出た。
柔は道場から出る際に一礼した。
三浦「お待たせしました。」
三浦「何だか、皆楽しそうにしてるね。」
美咲「三浦さん、柔さんのする事が可笑しくって。」
三浦「そうなのかい?」
佐藤「お前もここに居たら絶対に笑ってたと思うよ。」
三浦「俺は柔さんの柔道の時しか知らないからな~。」
佐藤「お前、喫茶店に居たよね?あの時も笑える様な事してたと思わない?」
三浦「う~ん・・、あ~、そう言えば有ったかも?」
柔「ほら~、もう~、さっさと帰りますよ~。」
舞「あ、逃げようとしてる。」
柔「舞さ~ん、そんな事言ってると~、後で知らないよ~。」
舞「わ~、柔さんが怖いよ~。」
キョンキョン、美咲「あはは、可笑しい~。」
佐藤、三浦「ふふふ。」
三浦「本当だ、美咲さんの言う通りだね。」
美咲「でしょう?」
柔「あれ~、こっちでも2人の世界に入ろうとしてるな~。」
美咲「もう~、柔さ~ん、許して下さ~い。」
柔「もう言わないから早く帰ろう?」
耕作「じゃあ、さっき言った感じで分かれて帰ろうか。」
三浦「俺、何も聞いて無いんだけど。」
耕作「あ、そうだったな、丁度良かった、三浦?ちょっとこっちに。」
三浦「ああ、分かった。」
耕作は三浦を連れて皆から少し離れると車の件と柔の話した事を伝えた。
話し終わった耕作達が戻ってきた。
柔「あなた?伝えてくれたのね。」
耕作「うん、ちゃんと伝えたから安心して。」
柔「分かった~。」
耕作「じゃあ、佐藤?俺の車の後に付いて来てくれ。」
佐藤「了解した、じゃあ、皆付いて来て。」
佐藤はキョンキョン達を連れて自分の車の所へ向かった。
耕作「じゃあ、行こうか。」
柔「は~い。」
柔達も車の所へ行き乗車して郵便局を目指して車を出すと、
佐藤の車は耕作の車の後を付いて来た。