柔と耕作(松田)の新婚日記 13日目(午前編第2部)
文書量(文字数)が膨大な為、一日を8分割で表記しています。
*文章追加(今更気付いた朝の日課)
厨房に行く途中で風呂場に寄って耕作は顔を洗った、その間柔は外で待っていた。
厨房に着くと耕作の両親が慌しく朝食の準備をしていた。
柔「おはようございます。」
耕作「おはよう~。」
耕作母、父「二人ともおはよう。」
柔「あ~、すみません、忙しいなら仰って下されば良かったのに。」
耕作母「何時もの事だで、気にせんで良いから。」
柔「何かお手伝い出来る事は有りませんか?」
耕作母「もう少しで終わるから、食堂で待っとくれ。」
柔「はい、じゃあ、そうします。」
柔「あなた、そうさせて貰おう?」
耕作「そうだね、お袋出来たら声掛けて。」
耕作母「ああ、そうする。」
柔は部屋から持ってきたポットとカップを流しの横に置くと別のポットと急須と
複数の湯呑を持って耕作と一緒に食堂へ行った。
柔は厨房から持ってきたポットと急須と複数の湯呑を食卓に置くと鴨田の洗濯物が
入った紙袋を隅っこに置き、お茶を注いで耕作に渡し並んで座った。
柔「あなた、どうぞ。」
耕作「ありがとね。」
柔「少し早かったみたい。」
耕作「でも、夜は何時も呼びに来て貰ってたから、これで良いんじゃない?」
柔「そう言えばそうだったね。」
柔「ね~、あなた?うどんだと先に来て貰って無いと伸びちゃうよね?」
耕作「その辺りもちゃんと考えてるとは思うけど。」
柔「そっか、お母様だから抜かりは無いか。」
柔「さっき、皆とお話するって言ったけど、何のお話しようかな~。」
耕作「あら、何も考えて無かったの?」
柔「えへへ、取敢えず、お話がしたいな~って思ったのよね~。」
耕作「そうだったのか、しかし、鴨田も居るから変な事は話せないよな。」
柔「ね~、変な事って何?」
耕作「あ、特に意味は無いけど、鴨田に聞かせられない事とか。」
柔「鴨田さんに聞かせられない事ってどんな事なんだろう?」
耕作「そうだな~、例えば君の妊娠に関する事とか?」
耕作「ほら、鴨田って独身じゃない?その辺りは刺激が強過ぎる気がするんだよね。」
柔「そうなんだね~、じゃあ、あれが来る来ないとかは駄目なんだ。」
耕作「あれって?」
柔「さっき、富士子さんのお話の時に言った、あれよ~。」
耕作「あ~、『来ないの~』って言ってた、あれか。」
耕作「確かに、それは生々し過ぎるから絶対駄目だ。」
柔「じゃあ、あたしの事は柔道以外は駄目って事になるね。」
耕作「そう思ってた方が無難な気がする。」
柔「あたしの柔道に関してって、何をお話すれば良いんだろう。」
耕作「今教えてるやり方とかは?」
柔「あ~、それ良いかも~。」
柔「何か改良点とか聞けば良いよね。」
耕作「うん、後は・・、例の我流に陥ってる子の話とか。」
柔「それも良いね、どうすれば、その子が分かってくれるか聞いてみるよ。」
柔「取敢えず、取っ掛かりとして、その2つのお話してみる。」
耕作「それで良いと思うよ、君は話を膨らませるのは得意だから。」
厨房から耕作の母が声を掛けてきた。
耕作母「耕作、皆を呼んできとくれ。」
耕作「あ~、分かった、行ってくる。」
柔「行ってらっしゃい。」
耕作は皆を呼びにそれぞれの部屋へ行った。
耕作母「柔さん、こっちに来とくれ。」
柔「は~い、分かりました~。」
柔は厨房へ行った。
耕作母「皆が来たら一気にうどんを茹でて丼に入れていくから、おとうさんは
それに麺つゆを柔さんはカレーを掛けとくれ。」
耕作父「分かった。」
柔「分かりました。」
耕作母「柔さん、その前にこの惣菜を食卓に配膳しとくれ。」
柔「これですね、持って行きます。」
柔は惣菜が載った大皿と取り分け用の小皿を食堂に持って行くと小皿に
惣菜を取り分けて食卓の上に並べていった。
並べ終わった柔は厨房に戻った。
それと入れ替わりに耕作がジョディー達を連れて戻ってきた。
耕作母「耕作、配膳を手伝っとくれ。」
耕作「分かった~、皆は座って待ってて。」
ジョディー「手伝わなくて、良いだか?」
耕作「余り大人数だと入れないから、座って待ってて良いよ。」
ジョディー「分かっただわ。」
皆は各々食卓の小皿が置いてある前に座った。
耕作は厨房に向かうと柔から御盆に載ったカレーうどんを渡され、それを食堂に
持って行き皆に渡していった。
ジョディー「これ、カレーだか?」
耕作の両親と柔が残りのカレーうどんを持って来て皆に渡していった。
柔「そうだよ、でも、うどんにカレーを掛けてるから、昨日食べたのとは少し味が違うよ。」
ジョディー「そうだか、楽しみだわ。」
耕作母「それじゃ、皆食べなっせ。」
全員「いただきます。」
耕作母「お替りはわしに言っとくれ、直ぐ作って持ってくるだで。」
全員「は~い。」
皆はカレーうどんが熱い為、惣菜と交互にゆっくり食べ始めた。
テレシコワ「確かに、御飯の時と、少し、味が、違う。」
マルソー「こっちの方が、少し、マイルドです。」
ジョディー「柔~、これ、レシピ、欲しいだわ。」
柔「うどんの方のだけでも良いかな?カレーのは渡してるし。」
ジョディー「それで、良いだわ。」
柔「じゃあ、他の人は両方のレシピを渡すね。」
テレシコワ「すまない。」
マルソー「ありがとうございます。」
クリスティー「サンキュー。」
その後、皆は何時もの様に雑談しながらお替りする人はして箸を進めていった。
柔「皆、お食事が終わったら、少しの間ここでお話しない?」
ジョディー「私、するだわ。」
テレシコワ「私も、良いぞ。」
マルソー「私も、皆と、お話するの、楽しいです。」
クリスティー「OK~。」
柔「皆、ありがとう~。」
耕作「良かったね、皆が了承してくれて。」
柔「そうだね~。」
ジョディーがお替りをしようとした。
耕作母「すまんのう~、もう、うどん玉がのうなったから、これで終いなんじゃ。」
ジョディー「分かっただわ、美味しかった、から、良いだわ。」
柔「少し早めにお昼にするから、これ位で良いかも。」
テレシコワ「そうだな。」
柔「それじゃ、片付けしてくるから、少し待ってて。」
マルソー「分かりました。」
全員「ごちそうさまでした。」
耕作の両親と柔は食器類を厨房へ持って行き後片付けを始めた。
耕作「皆、コーヒーでも飲む?」
ジョディー「ありがたいだわ。」
耕作「分かった、持ってくるよ。」
耕作は自分の部屋へ行きコーヒーを持つと食堂へ戻った。
耕作「湯呑じゃ、飲み難いだろうからカップを持ってくる、少し待ってて。」
ジョディー達「分かった~。」
耕作は厨房へ行った。
耕作「お袋、コーヒーカップとか有る?」
耕作母「ああ、それなら、ほれ、そこに入っとる。」
耕作の母は食器棚を指差してそう言った。
耕作「あ、有った、借りるよ。」
柔「あなた?ポット持って行かないとお湯足りないよ。」
耕作「そうだった、ありがとね。」
耕作はポットと複数のカップを持って食堂に戻った。
後を追う様に柔が付いて来た。
耕作「あれ?片付けは終わったの?」
柔「ううん、終わって無いけど、皆にコーヒーを淹れないとって。」
耕作「俺がやったのに。」
柔「良いの、あたしが淹れるから。」
柔は手際良く皆のコーヒーを淹れると全員に渡した。
ジョディー達「ありがとう。」
柔「後少しで終わるからもう少しだけ待っててね。」
ジョディー「分かっただわ。」
テレシコワ「柔、慌てなくて、良いから。」
柔「うん、そうする、行ってくるね。」
柔は厨房に戻って後片付けの続きを始めた。
耕作「皆、何か聞きたい事とか有るかな?」
ジョディー「東京、戻ったら、誰か、迎え来るだか?」
耕作「あ、羽田空港から柔の実家までは鴨田に案内させるから安心してて良いよ。」
耕作「鴨田、頼んだぞ。」
鴨田「分かったっす、無事送るっす。」
マルソー「鴨田さん、よろしく、お願いします。」
耕作「ところで鴨田、今日、佐藤に渡すフィルムはどうした?」
鴨田「部屋に置いて有るっす。」
耕作「じゃあ、空港で受け取るから、忘れないでくれ。」
鴨田「了解っす。」
耕作「他に何か聞きたい事無いかな?」
テレシコワ「お前達、何時まで、ここに、居るんだ?」
耕作「俺と柔は明後日までここに滞在して、次の日に東京に戻るよ。」
テレシコワ「松田、旅行、邪魔した、みたいで、すまなかった。」
耕作「あ、いやいや、気にしないで、俺も柔もその方が嬉しかったから。」
テレシコワ「そうか、それなら、良かった。」
耕作の両親と柔が片付けが終わって厨房から出てきた。
柔「皆、お待たせ~。」
耕作母「そんじゃ、わしらは母屋に戻っとるだで、ゆっくりしなっせ。」
柔「お父様、お母様、お疲れ様でした。」
耕作の両親が母屋へ戻って行くのを見送った柔は耕作の隣に座った。
柔「さてと、今日で皆とお別れだけど、今日まで一緒に居てくれてありがとう。」
柔「練習も試合も楽しかったよ。」
柔「皆はどうだった?」
ジョディー「私も、楽しかっただわ。」
テレシコワ「柔と、色々、話して、楽しかった。」
マルソー「結婚式、披露宴、凄く、楽しかったです。」
クリスティー「皆、会えた事、柔道、試合、楽しかった。」
柔「そうなのね、皆も楽しんでくれて、あたしも嬉しいよ。」
柔「昨日までのこっちでの練習で何か無いかな?」
ジョディー「皆、柔道、まだまだだわ。」
テレシコワ「そうだな、もっと、練習、する必要、有る。」
柔「やっぱり、そう思ってたのね。」
柔「練習方法で何か有るかな?」
マルソー「基本練習、もう少し、しないと、いけないと、思います。」
柔「そうだよね~、今日もその続きをするよ。」
クリスティーがジョディーに何か話していた。
ジョディー「クリスティー、言うには、投げの形、バラバラ、だと。」
柔「同じ事を思ってたのね。」
柔「乱取りであれだから、試合はもっと酷くなりそうだよね。」
柔「形がちゃんとする様に指導するよ。」
テレシコワ「そうだな、後、一人、指導通り、して無い子、居たな。」
ジョディー「居ただわ、体格良い子、なのに、勿体無いだわ。」
マルソー「指導した時、頷いていた、けど、直ぐ、自分のやり方、してました。」
柔「皆、やっぱり、気付いてたのね。」
柔「今日ね、その子と女の子で試合させようかと思ってるんだけど、どうかな?」
ジョディー「柔?何か、考えてるだか?」
柔「皆もその子の癖見抜いてるよね?」
テレシコワ「ああ、あれは、直さないと、直ぐ、倒される。」
柔「さすが、テレシコワさん、そうなの、そこを付いて倒させようかと。」
柔「今の力に頼った柔道を止めさせたいから。」
マルソー「女の子に、倒されれば、考え、改めるかな?」
柔「問題はそこなのよね。」
柔「だから、複数人と対戦させようかと思ってる。」
柔「偶然倒されたんじゃないって気付くまで、やろうかなって。」
ジョディー「それは、良いかも、知れないだわ。」
柔「良かった、皆もあたしと同じ考えで。」
テレシコワ「しかし、柔も、色々、考えて、いるのだな。」
テレシコワ「私も、勉強になる。」
柔「あたしも自分の勉強になってるよ、教える事で。」
マルソー「柔さん、私も、見習って、教える様に、します。」
柔「そうしてね、マルソーさん。」
柔「そうすれば自分が次に何をどうすれば良いかが分かってくると思うよ。」
柔「最後に皆帰ったらどうするのか聞きたいな。」
ジョディー「勿論、打倒、柔の為の、練習するだわさ。」
柔「あは、頑張ってね、ジョディーなら出来るって思ってるから。」
テレシコワ「私は、ジョディーと同じ、しかし、柔に、聞いた事も、試してみたい。」
柔「あ~、あのお話の事ね、頑張って?必ず、上手くいくと思うよ。」
マルソー「私は、虎滋朗先生に、色々、教えて貰う事、それと、柔さんに、
聞いた事、やってみます。」
柔「そうなんだ、おとうさん、色々知ってるからね、頑張って。」
クリスティー「私、練習する、柔、追い越す為。」
柔「頑張ってね、ジョディーと一緒にすれば更に上を目指せると思う。」
柔「皆、それぞれに頑張ってね。」
柔「あたしも来年、皆ともう一度試合したいから頑張るよ。」
柔「皆、長い時間ありがとう。」
ジョディー「柔、色々、ありがとうだわ。」
テレシコワ「柔、色々、話して、くれて、ありがとう。」
マルソー「柔さん、皆を、楽しく、してくれて、ありがとう。」
クリスティー「柔、日本、来て、良かった、ありがとう。」
柔「ほんとに皆ありがとう、気を付けて帰ってね。」
柔「あ、鴨田さん、これ持って行ってね。」
柔は鴨田に紙袋を渡した。
鴨田「これは何すか?」
柔「洗濯物が入ってるから。」
鴨田「ありがたいっす。」
鴨田は紙袋を受け取ると部屋へ戻って行った。
柔「皆、昨日の洗濯物が干して有る場所に案内するね。」
ジョディー達「分かった~。」
柔「あなた?先に部屋に戻ってて。」
柔「ここの後片付けも済ませて戻るから。」
耕作「分かった、皆、また後で。」
ジョディー達「は~い。」
柔はジョディー達を洗濯場へ連れて行った。
それを見送った耕作はコーヒーを持ち厨房に入るとポットとカップを持って部屋に戻った。
耕作は部屋に戻るとコーヒーを淹れて座布団に座った。
耕作「(柔、結構上手く話を進めてた。)」
耕作「(ああいう所も玉緒さんに似てきたな~。)」
耕作「(後、世話好きな所も似てるか。)」
耕作「(俺はどっちに似てるんだろう?)」
耕作「(どっちかって言うと親父に似てるのか?)」
耕作「(この後の予定は、皆を空港に送って、そのまま学校に行く事になるな。)」
耕作「(鴨田に原稿を渡すのを忘れない様にしないと。)」
耕作「(柔道の方は柔に任せても大丈夫そうだ。)」
耕作「(あ、カメラを親父から借りないと。)」
耕作「(それと三浦達に柔の強さの秘密を話さないといけないか。)」
耕作「(三浦には実際に対戦して実感して貰た方が良いんだけど。)」
耕作「(例の子を指導し終わってから、やれるか柔に再度聞いてみるか。)」
耕作「(柔の柔道を目の当りにしたら、ひょっとしたら理解してくれるかもだし。)」
早足の足音が近づいて来た。
耕作「(ふふ、柔だな、急がなくても良いのに。)」
ドアが開いて柔が入って来た。
柔「あなた~、おっ待たせ~。」
耕作「お帰り~、どうだった?」
柔「洗濯物?」
耕作「そうそう、全部乾いてたかい?」
柔「ジョディーのだけがまだだった。」
柔「他の人のは乾いてたから持って帰って貰ったよ。」
耕作「そうなんだ、ジョディーのはサイズが大きいから乾き難いんだろうね。」
柔「多分、そうだと思う。」
耕作「まあ、座ったら?」
柔「うん、そうする~。」
柔は耕作に寄り添って座った。
耕作「結構上手く話を回してたね。」
柔「そうかな?どうなんだろう?」
耕作「いやいや、十分に上手かったよ、玉緒さんに似てきたって思った。」
柔「ほんとに~?それだったら嬉しいな~。」
耕作「ほんとに上手いって思った、ちゃんと皆の話を聞いてたし。」
柔「うふ、ありがとう~、お話を良く聞いてくれてたんだね~。」
耕作「勿論さ、君が何て言ってるかしっかりと聞いてたから。」
柔「あなたが一言も言わないから、お話ちゃんと聞いてくれてるか心配だった。」
耕作「君達の話題には中々入っていけないよ。」
柔「そんな事は無いと思うんだけどな~。」
耕作「俺が入っていけるとしたら君の柔道に関してだけだから。」
柔「そうなんだ、あたしの事は良く分かってるから?」
耕作「そうなるかな?」
柔「うふふ、嬉しいな~、そう言って貰うと。」
耕作「ところで、俺、今日は三浦達に君の柔道の強さの秘密を話すんだけど、
三浦には体感して貰いたいって思ってるけど、どうかな?」
柔「それは、この前言った理由で出来ないよ~。」
耕作「やっぱり、そう言うと思った。」
耕作「でもさ、君が例の子を指導するじゃない?」
柔「うん、そのつもりだよ。」
耕作「指導が終わった後に実例として見せると、その子も君が言った事を
理解するんじゃないかって思ったんだけど、どうかな?」
柔「う~ん、力に差が有ると逆効果な気もしなくは無いけど。」
耕作「力の差以前に君の柔道を見せた方が良く分かると思うんだ。」
耕作「君の柔道が殆ど自分の力を使って無いのが、その子に分かれば
君が言わんとする事が理解出来るかもしれないよ?」
柔「そうかな~?どちらにしても先生次第かな?」
耕作「三浦は君との対戦は望んでいたから問題は無いと思うけど。」
柔「それなら部員達には先生から事前に詳しく説明して貰った方が良いかな?」
耕作「何で三浦からなんだい?」
柔「あたしが説明するより先生から説明して貰った方が部員達には先生自身が
身を持って教えてくれてるって思うだろうから良いかな~って。」
耕作「君って凄いよ、そこまで考えてるんだ。」
柔「そう?あたしの考えで良いの?」
耕作「勿論さ、俺はそこまでの事は考えて無かったから。」
柔「じゃあ、トレーニングが終わったら先生に話してみるね。」
耕作「俺が話しても良いよ?」
柔「あ、そっか、ついでにお話するのね、じゃあ、お願いします。」
耕作「そこは任せて貰うよ、君の意図も上手く話すから。」
柔「それにしても、やっぱり、あなたは頼りになるな~って思った。」
耕作「今の件で?」
柔「うん、あたしだとそこまで考える事が出来なかったもの。」
耕作「俺は君の事を外から見てるから、そう言うのが分かるのかもしれないね。」
柔「そうだ、女の子との対戦も先生から言って貰おうかな?」
耕作「なるほど、その流れで君と三浦の対戦に持って行くんだね。」
柔「うん、その方が一貫性が有って良いかな~って。」
柔「たまたま例の子だけが我流に嵌まってた訳だけど、誰でもそうなる
可能性が有るって言うのも話して貰えば。」
耕作「なるほど、それを理解して貰う為に、三浦が実際にやって見せる
流れにする訳なんだ。」
柔「そう言う事なの。」
柔「そうすれば、あたしが先生を投げる理由付けになるよ。」
柔「指導する立場で指導を受ける立場の人にお手本を見せる事になるし。」
柔「それで、あたしが反対してた理由は無くなるもん。」
耕作「そう言う事になるか、さすがだよ、君は。」
柔「えへへ、でも、あなたのアドバイスが有ったからだよ。」
耕作「そうかもしれないけど、君はちゃんと自分の考えに修正したじゃない?」
柔「そうなんだけどね、あなたの・・。」
柔「うふふ、繰り返しになるから止めようか?」
柔「お互いが助け合った結果って事で良いんじゃない?」
耕作「ふふ、そうだね。」
柔「それにしても、あたしの柔道の強さの秘密って聞いただけじゃ、
やっぱり分からないのかな?」
耕作「こればかりは対戦しないと理解出来ないと思うよ?」
耕作「俺自身も君に投げられたから分かった訳なんだから。」
柔「あ~、そうだった、あの時はほんとにごめんなさい。」
耕作「謝らなくても良いよ、俺が投げられても仕方ない事をしたんだし。」
耕作「って言うか、以前も君謝って無かった?」
柔「どうだろう?謝った気がしなくも無いな~。」
耕作「向こうで確かに謝ってるって。」
柔「それなら良いんだけど。」
柔「あっ、あなたを投げた事は良くない事だよ?」
耕作「うん、分かってるから気にしないで。」
耕作「さっきの話に戻すけど、対戦した相手からすると何時の間にか
投げられてるって感じなんだよね。」
耕作「外から見てる分だと、あ、投げたって感じかな?」
柔「あたし自身の感じだと外から見てる感じに思えるのよね。」
柔「この前のジョディーに対しての一本背負いは別だけど。」
耕作「それが常時そうなる様にならないといけないんだよね。」
耕作「滋悟朗さん達の望む事は。」
柔「それが中々難しい事なのよね~。」
柔「あっ、そう言えば、さやかさんの時も有ったかも。」
耕作「それって何時の試合の時?」
柔「内股を空かした時だったかな?」
柔「いけるって思った気がする。」
耕作「あ~、あの時は自分で技を仕掛けてたんだ。」
柔「うん、確かそうだったかな?」
耕作「なるほど、無意識で投げる時と技を仕掛ける瞬間に判断してる時が有るのか。」
耕作「そうか、相手の体勢が完全に崩れた時は意識して投げてるのか。」
柔「そうかも、2人とも完全に体勢が崩れてた気がする。」
耕作「次に出来た時、そうなら間違いないね。」
柔「次か~、妊娠してる訳でも無いのにこう言う事言うのは変だけど。」
柔「次は産休明けしか出来ないのよね~。」
耕作「あ~、そうだった、その時に今の状態まで戻せるかどうかか。」
柔「あなた?戻せるかどうかじゃなくて絶対に戻すの。」
耕作「なるほど、そう言う強い意志を持たないと駄目だね。」
耕作「その為には俺も全力でサポートするよ。」
柔「うふ、あなた、よろしくお願いします。」
耕作「勿論さ、君に安心して柔道に専念して貰える様にするから。」
耕作「そうだ、今のうちに親父からカメラを借りてくるよ。」
柔「その方が良いね、行ってらっしゃい。」
耕作「あ、そうそう、空港から直接学校に行くから、それの用意して持って行ってね。」
柔「そうだね、分かった~。」
耕作は柔を残してカメラを借りる為に母屋へ向かった。