柔と耕作(松田)の新婚日記 8日目 (午前編第1部)
文書量(文字数)が膨大になった為、9分割で表記します。
帰国八日目 柔と耕作の長い長い一日(八日目) (結婚式当日)
耕作は誰かに頬を触られて目が覚めた。
耕作が柔を見ると寝間着のまま寝ていて、体の半分が耕作の体の左側にのっている状態で
右手は耕作の頬を触っていた。
耕作「(まだ、寝てたんだ。)」
耕作「(今日はさすがに練習は休みか)」
耕作「(今日も忙しいだろうから、もう少し寝かせておこう。)」
耕作「(穏やかな寝顔をしてるな、安心している証拠かな?)」
柔が体を少し動かした。
耕作「(うん?起きたのかな?)」
そう思って柔を見ると静かな寝息をたててまだ眠っている様だった。
耕作は自分の左手が自分の体と柔の体に挟まれているのを感じた。
耕作「(これじゃ、動かせないな、動かすと起こしてしまいそうだ。)」
耕作「(しかし、手が柔の大事な部分に触れてる気がするが大丈夫か?)」
耕作「(以前だと、これだけで動揺していたけど、今は落ち着いていられるのも
柔の御呪いのお陰なんだな。)」
耕作は上を見ながら今までの事を思い出していた。
耕作「(柔がアメリカに来た事でここまで急速に進展したのも必然なんだろうな。)」
耕作「(そして、柔の柔道が急速に進化した事も同じ事なんだろう。)」
耕作「(そこに何かの意思みたいな物を感じるのは可笑しな事では無いと思う。)」
耕作「(俺達の気持ちが将来も変わらぬままなら何が起こっても大丈夫なんだと思える。)」
耕作「(その為には良く話し合ってお互いを更に理解する様にしないといけないな。)」
柔「うふ・・。」
耕作「(寝言かな?)」
耕作が柔を見ると潤んだ瞳でじっと見つめている姿がそこに有った。
耕作「起きたんだね。」
柔「うん、さっき目が覚めたよ~。」
柔「うふふ、あ・な・た~、どこを触ってるのかな~?」
耕作「え?どういう事なの?」
柔「ひ・だ・り・て~。」
耕作「あ、わざとじゃ無いから。」
柔「うん、分かってるよ~。」
柔「それにわざとだとしても、あたし達はもう夫婦なんだから、気にする事は
無いと思うんだけど~。」
柔「第一、あたしは嫌な気持ちにはならないよ?あなたのする事に対しては。」
耕作「うん、それは分かってるんだけど、どうしてもね?」
柔「こういうのも含めて良くお話すれば良いだけじゃない?」
柔「そうすればお互いを更に良く理解出来ると思うんだけど~。」
耕作「柔?」
柔「な~に~?あなた。」
耕作「それ、さっき、俺もそう思ってた事なんだ。」
柔「そうだったんだ~、一心同体だね?」
耕作「そうだね、俺が思ってた事を柔は言葉にしてるけど、同じ気持ちなんだね。」
耕作「こういう話をしてる時に体を擦りつけないともっと良いんだけど。」
柔「あら、分かっちゃった?」
耕作「それは分かるよ?」
柔「そうだよね~、完全にあたしの両足に挟まってるもんね、左手。」
耕作「わざとしてるね?」
柔「うん、わざとだよ~、あなたの手が触れてるだけで気持ち良いから。」
耕作「そういうものなの?」
柔「うん、あなたに触れられてるだけで気持ち良くなるんだよ?」
柔「それはあたしの体全体のどの部分でもそうなの。」
耕作「そうなんだ、覚えておかないと。」
耕作「じゃあ、腕を組んだり手を繋いでるだけでもそうなるの?」
柔「うん、そうだよ~、それだけでも気持ち良くなってるんだよ。」
耕作「それは俺だからだよね?」
柔「もう~、当たり前じゃ無いの~、あなただからだよ?」
柔「あなた以外にそうされても何も感じないもん。」
耕作「そう言われると嬉しくなるね。」
柔「あなたも言ってたけど、あたしがあなたに対してする表情とか仕草も全てあなただから
そう出来てると思うのよね~。」
柔「あなた以外にそうしてるの見た事無いでしょう?」
耕作「・・・、うん、今思い返したけど一度も見た事が無いね。」
柔「でしょう?あなただけなんだから、あたしがそう言う事をするのは。」
耕作「そうなんだ、安心した。」
耕作「俺も君に対する態度とかは他の人にして無いよね?」
柔「う~ん。」
耕作「え?違うの?」
柔「えへ、嘘だよ~、あたしに対する態度とか表情は他の人に対するそれとは
全然違うから安心して良いよ。」
耕作「脅かさないでよ、一瞬ドキッとしたんだから。」
柔「うふふ、ごめんね~、あなたを試す様な事をして。」
耕作「ほんとに、この子は~。」
柔「怒ったの?あなた。」
耕作「怒る訳無いだろう?可愛い奥さんに対して。」
柔「うふ、嬉しいな~、そう言われると。」
柔「あ、おはよう~、あなた。」
耕作「あ、おはよう~、柔。」
柔「危うく挨拶を忘れそうだった。」
耕作「起きて直ぐに話してたからね。」
柔「それともう一つ。」
そう言うと柔は耕作にキスをした。
耕作「目覚めのだね?」
柔「うん、そうだよ~。」
柔「もう起きる?それともまた寝直す?」
耕作「いや、ここまで話すと眠気なんて無いよ。」
柔「それでは目覚めのコーヒーなど如何でしょう?旦那様。」
耕作「頂こうかな?」
柔「少し待っててね。」
柔は起き上がってベッドから降りるとコーヒーを2杯入れた。
その間に耕作も起き上がってベッドに座った。
柔「結婚式を記念したコーヒーだよ~。」
耕作「ありがとうね、思い描きながら飲むね。」
柔はコーヒーを飲みながら耕作に寄り添って座った。
耕作「そう言えば、今日は練習は休んだの?」
柔「うん、披露宴が終わってするから、良いかなって。」
耕作「そうか、練習も自主性に任されてたんだったね。」
柔「うん、だからと言って手抜きはしないから安心してね。」
耕作「うん、それは心配して無いから。」
耕作「逆にやり過ぎないかは心配してたけど。」
柔「うふ、ありがとう~、心配してくれて。」
柔「ところで、お父様達は何時に来るのかな?」
耕作「そうだね、俺達が会社に行った後位じゃないかな?」
柔「朝御飯は食べてくるよね?」
耕作「うん、ホテルとかは朝食の時間は早いから食べてくると思うよ。」
柔「それなら、朝御飯は今居る人の分で良いかな。」
耕作「今居る人って言っても結構人数居るけど大丈夫なの?」
柔「大丈夫、と言い切れない人が一人居るけど大丈夫かな?」
耕作「あはは、ジョディーだね、まあ、後の事も有るから控え目にしてくれるんじゃない?」
柔「うん、それを期待してるの。」
耕作「そうなると柔一人じゃ全部作るのは難しいよね?」
柔「ううん、あたしだけでも大丈夫と思うよ、朝御飯だから心配しないでね。」
耕作「それもそうだね、晩御飯みたいに手が込んだ物を作る訳でも無いか。」
柔「結局、今日って何人位になるんだろう?」
耕作「結婚式は20名程じゃないかな?」
耕作「披露宴はその倍位見てれば良いんじゃないかと思うよ。」
柔「かなりな数だよね、上手くいくのかな~?それだけ多かったら。」
耕作「序盤が上手くいけば、後の方は無礼講みたいになると思うから大丈夫かな?」
柔「抜け出すタイミングはいつが良いかな?」
耕作「多分、玉緒さんが皆に言ってくれると思うから、心配はして無いよ。」
柔「そうだよね、おかあさんに任せておけば大丈夫ね。」
柔「マスコミはいつ来るんだろう?」
耕作「撮影班は早めに来ると思う、道場内に入れるのはその人達だけだから。」
耕作「取材班はそれより遅めに来ると思う、一緒に来るところも有るだろうけど。」
柔「さすが、詳しいのね~。」
耕作「伊達に新聞記者を何年もやってた訳じゃ無かったからね。」
柔「一般には余り知られて無くてもマスコミ界では有名人になったね~。」
耕作「余りマスコミ界で有名になると取材に支障が出るだけなんだよね。」
柔「そうなの?」
耕作「だって、隠密取材なんか絶対に出来ないよ?」
柔「あ、そうだよね~、あなたの動向は直ぐに周りにバレちゃうよね。」
耕作「今後はどうか分からないけど、現状、俺は君の専属記者みたいな扱いになってる。」
耕作「だから、そう言う隠密行動は取らなくて済むとは思うよ。」
柔「あたし専属か~、まあ、あたしの旦那様なんだから当然の事だよね~。」
耕作「専属記者の記者の部分は外れるかもしれないけど、夫婦なんだから
専属は外れないね。」
柔「うふ、これからもよろしくお願いしますね、あなた。」
耕作「勿論だよ、俺の方からお願いしたい位なんだから。」
柔は耕作を見上げて目を瞑った。
耕作は柔の頬に手を添えて優しく長めのキスをした。
柔「うふ、ありがとう~。」
耕作「ふふふ、お礼は俺が言いたいよ?」
柔「これ、結婚式後にまた全世界に報道されるんだよね?」
耕作「まあ、今のキスの仕方じゃないけど、されるのは間違いないね~。」
柔「でも、これが最後になるよね?取材はその後は無くなるだろうから。」
耕作「取材、無くならないと思うよ?」
柔「え~、何で~。」
耕作「まだ、妊娠発表、出産発表が残ってる。」
柔「あ~、そうか~、それが残ってるのか~。」
柔「まあ、嬉しい事だから良いかな?それ位は。」
耕作「君の幸せそうな顔は写り映えするからね~。」
柔「え?そうなの?」
耕作「うん、誰でも君の幸せそうな顔を見たら、自分も幸せになった気になる位にね。」
柔「ほんとに~?」
耕作「俺と一緒に写った時の君の顔を思い出してごらん?」
柔「・・・、あ、そう言えば、凄く嬉しそうにしてたね、実際嬉しかったんだけど。」
耕作「ああいう顔をしてるんだよ?この前も、その前も。」
柔「あ~、そう言うのも撮られてたんだね~。」
耕作「だから、皆が君にあの時の事を話してた時って嬉しそうに話してたでしょう?」
柔「そう言えば、そう言う顔で話し掛けてくれてた気がする。」
耕作「でしょう?そう言う効果が有るんだよ?君の笑顔には。」
柔「なるほどね~、皆に喜んで貰えるなら、あたしも嬉しいな。」
柔「勿論、一番はあなたに見せたい顔なんだけどね。」
耕作「ありがとうね、そう言われると俺も嬉しくなる。」
柔「あ、そろそろ下に下りないといけないかな?」
耕作「その前に着替えないといけないけどね。」
柔「うふ・・。」
耕作「あ~、でも、柔は下着、何も着けて無いよね?」
柔「じゃあ、そこから~。」
耕作「やっぱり、自分で着ようとはしないんだね~。」
柔「ダメなの?」
耕作「ほら~、また、そう言う表情する~。」
柔「ね~、良いでしょう~。」
耕作「ほんと、君は甘え上手だよね~。」
耕作「分かったから着たい物を持ってきてね。」
柔「わ~い、お着替え~お着替え~。」
耕作「ほんと、子供みたいに燥ぐよね、柔は。」
柔「こういうあたしは嫌いなの?」
耕作「ううん、愛おしく思えるよ。」
柔「うふふ、嬉しいな~。」
柔は着替えの下着と服を選んで耕作に渡した。
耕作「ふ~ん、今日は大人しめのにしたんだね。」
柔「だって、この後着替えないといけないじゃない?着物はあたし着付け出来ないから。」
耕作「誰が着付けしてくれるの?」
柔「勿論、おかあさんだよ。」
耕作「それで大人しめのにしたんだね。」
柔「うん、そう言う事なの。」
柔「でも、正式な着付けだと下着は着けないのがほんとなんだけどね。」
耕作「そう言えば、聞いた事が有るね、そうするって。」
柔「あなたが望むなら、そう言う着付けして貰っても良いよ?」
耕作「二人だけならそうして貰っても良いけど、皆が居る場所でそれはさせたく無いな~。」
柔「うふふ、ありがとう~、やっぱり優しいのね。」
耕作「寝間着は自分で脱ぐ?」
柔「あなたにして貰いたいかな~。」
耕作「うん、分かった、じゃあ、上からいくね。」
柔「お願いします。」
耕作は柔の寝巻の上を優しく脱がした。
耕作「やっぱり、きれいだね~。」
柔「や~ん、もう~、あなたって、エッチね~。」
耕作「お約束ありがとうね。」
柔「いえいえ。」
耕作「じゃあ、ブラを着けるよ。」
耕作が柔の後ろに回ると柔は前屈みになった。
耕作がブラを着け終わっても柔は今回は何せず位置だけを直した。
耕作「今日はアップ法はしなかったんだね。」
柔「着物はきついから、特に胸周りは、だからしなかったの。」
耕作「そうなんだね、じゃあ、次はシャツを着せるから。」
耕作は柔にシャツを着せるとボタンを留めていった。
耕作「はい、終わり~。」
柔「え~、全部やってよ~。」
耕作「ふふふ、可愛い表情を見られたからやるよ。」
柔「もう~、あなたの意地悪~。」
耕作「そうは言っても、君も恥ずかしいだろうけど、俺も恥ずかしいんだよ?」
柔「何で?」
耕作「俺の顔の位置がどこになるか分かって言って無い?」
柔と耕作は顔を紅潮させた。
柔「あ、そう言えば、真面に見る事になる位置だね。」
柔「じゃあ、あなたは目を瞑ってやってね?」
耕作「まあ、そうするしかないよね、上手く出来るか心配だけど。」
耕作は柔の寝間着の下の上の方に手を掛けて目を瞑ると一気に下げた。
柔は片足ずつ挙げて寝間着を脱がせて貰いショーツを穿かせて貰った。
柔がショーツを整え終わってスカートを穿かせて貰い全部が終わった。
耕作「はい、終わったよ~。」
柔「ありがとう~、あなた。」
柔「あなた、顔が赤いよ。」
耕作「そう言う君だって、赤くなってるよ?」
柔「だって、恥じらいは忘れないって。」
耕作「うん、俺もそう言ったね。」
柔「次はあなたね~。」
耕作「え?俺のを君がするの?」
柔「あ~、どちらも、だって言わなかった?」
耕作「そう言えば言ったけど、これもそうなの?」
柔「全部がそうだよ?」
耕作「そうだったのか、これは違うと思ってた。」
柔「あなたは下着は着けてるんだから大丈夫でしょう?」
耕作「まあ、そうだよね、じゃあ、お願いしようかな?」
柔「わ~い。」
耕作「ズボンとシャツだけだから。」
柔「うん、分かってるよ~。」
柔は嬉しそうに耕作の寝間着を脱がせた。
耕作「早く着せてね。」
柔「うん、分かってるってば~。」
柔はズボンを穿かせてシャツを着せボタンを留めていった。
柔「は~い、全部終わったよ~。」
耕作「ふ~、普通に着替える何倍も時間が掛かった気がする。」
柔「あたしは嬉しかったから、長く感じなかったよ。」
耕作「君が嬉しいなら、俺も嬉しいから良いんだけどね。」
耕作「それじゃ、下に下りようか。」
柔「うん、そうする~。」
柔と耕作はポットとカップを持って下りて行き台所に向かった。
柔「あ、二人とも顔を洗って無かったね。」
耕作「そう言えば。」
柔「一緒に行こう?」
耕作「うん、そうしようか。」
柔と耕作はポットとカップを台所に置くと洗面所に向かった。
柔「久しぶりだね?二人でこうするの。」
耕作「向こうに居た時以来かな?」
柔「うん、そうだね。」
二人は洗面所で歯を磨き顔を洗って台所に戻った。
柔「あなた、食器をお願いしても良いかな?」
耕作「うん、任せとけ。」
耕作が食器を出している間に柔は味噌汁を作り始めた。
耕作「食器はこれで足りるかな?」
柔「うん、それで十分と思うよ。」
柔は次に卵焼きを作り始めた。
耕作「今日の卵焼きはどう言った物にするの?」
柔「あの四人は初めてだろうから海苔を巻きこんだだけのを作ろうかと思ってる。」
耕作「うん、それが良いね、美味しいからね~、あれは。」
柔「量はいつもの倍以上で作らないとだけど。」
耕作「ジョディーが居るから?」
柔「ジョディーもそうだけど、他の人もお替りしそうだから。」
耕作「まあ、俺もお替りしたい位に美味しいから。」
柔「あなたもお替りしても良い位には作るね。」
耕作「お願いね~、楽しみだ。」
柔「あはは、楽しみなんだね。」
耕作「それはそうだよ?柔の料理を食べるだけでも楽しみなんだから。」
柔「ありがとう~。」
柔「後は何にしようかな?」
耕作「魚を焼くんじゃないの?」
柔「うん、それは焼くけど、他にも何か作ろうかと思ってる。」
耕作「何を作るか決めて無いんだね?」
柔「だって、食材が何が有るか見るまで分からないから。」
耕作「あ、そう言えばそうか。」
柔「良し、卵焼きは完成したから、次何にしようかな?」
柔は冷蔵庫の中を見ていた。
柔「これが有ったのか。」
耕作「うん?何が有ったの?」
柔「ソーセージ。」
耕作「ソーセージ?」
柔「うん、これをケチャップで絡めて炒めようかと。」
耕作「昔、弁当で食べた気がする。」
柔「へ~、あなたのお母様も作ってたんだね。」
柔はソーセージをきれいに切り終わるとフライパンに入れて、
その上にケチャップを掛けて混ぜた。
柔「これも終わり~。」
柔は味噌汁の火を弱火にした後、また冷蔵庫の中を見た。
柔「今日のお魚はこれなんだ。」
耕作「何の魚なの?」
柔「鰤の切り身が有った。」
耕作「この季節は旬じゃないよね?」
柔「そうね、でも海外の方はこの方が良いかも、脂っこく無いから。」
耕作「そこまで考えてるんだね。」
柔「うん、でも人の好みってそれぞれでしょう?難しいんだよね。」
耕作「確かに、そうだよね、聞かないと分からない事だね。」
柔「そうなんだけど、聞いてもどう説明して良いのか本人も戸惑うんじゃないかな?」
耕作「あ~、それは有るね、自分の感覚と人のそれでは違うから。」
玉緒「二人とも、おはよう~。」
柔「あ、おかあさん、おはよう~。」
耕作「おはよう~。」
玉緒「あら、もう全部終わってたのね。」
柔「うん、後は盛り付けして居間に持って行くだけ~。」
玉緒「この量だと個別に盛り付けしても余りそうだけど?」
柔「あ、余った分は別のお皿に盛り付けして取って貰おうかと思ったの。」
玉緒「そう言う事だったのね、分かったわ、そうやって盛り付けすれば良いのね。」
柔「おかあさん、ありがとう~。」
柔「そう言えば、居間に寝てるけど、もう起きてるかな?」
虎滋朗「おはよう~。」
柔「おとうさん、おはよう~。」
耕作「おはよう~。」
玉緒「おはようございます。」
虎滋朗「そうそう、皆起きて顔も洗って待ってるよ、おとうさんも向こうに居る。」
柔「あ、そうだったんだ、じゃあ、持って行っても大丈夫だね。」
虎滋朗「私も手伝おう、三人じゃ大変そうだからな。」
玉緒「虎滋朗さん、ありがとう。」
虎滋朗「私も柔達を見習わないとな。」
柔「おとうさん、ありがとう~。」
四人は料理を居間に持って行った。
滋悟朗「おはようさん、待っておったぞ。」
柔「おじいちゃん、皆、おはよう~。」
玉緒「おとうさん、皆さん、おはようございます。」
耕作「滋悟朗さん、皆、おはよう~。」
ジョディー「おはようだわ~。」
三人「おはよう~。」
玉緒達は料理を座卓に並べていくとそれぞれの場所に座った。
柔「その真ん中に置いて有るお料理は好きな時に取って食べてね。」
滋悟朗「こりゃまた、数が半端無いの~。」
柔「皆、良く食べそうだしね。」
ジョディー「私だか?」
柔「もう~、ジョディーは~、皆って言ったよ?」
九人「あはは。」
玉緒「それでは、頂きましょうか。」
九人「いただきます。」
滋悟朗「柔。」
柔「何?おじいちゃん。」
滋悟朗「これは全部お前が作ったのか?」
柔「うん、そうだよ。」
滋悟朗「そうか、美味いの~、大変ぢゃったろう?」
柔「ううん、そこまで無かったよ。」
虎滋朗「そうなのか、頑張ったな、柔。」
柔「お話しながら作ったから大丈夫だったよ。」
虎滋朗「そう言えば、以前もそうやっていたな。」
ジョディー「柔~、美味しい~。」
テレシコワ「柔、料理、上手だな。」
マルソー「美味しい、柔、今度、作り方、教えて?」
クリスティー「柔?グッジョブ。」
柔「皆、ありがとう~。」
柔「マルソーさん、後でレシピ渡すね。」
マルソー「お~、ありがとう~。」
クリスティー「私、欲しい。」
柔「皆にレシピ渡すから安心してね。」
テレシコワ「感謝する、柔。」
ジョディー「ありがとうだわ~。」
柔「御飯のお替りは?」
ジョディー「お願いだわ。」
三人「お願いします。」
滋悟朗「頼もうかの。」
虎滋朗「頼む。」
耕作「お願いね。」
柔「少し待ってね~。」
柔は各々から茶碗を受け取り、御飯をよそうとそれぞれに渡した。
ジョディー「ありがとうだわ~。」
三人「ありがとう。」
滋悟朗「すまんの~。」
虎滋朗「すまない。」
耕作「ありがとうね。」
柔「ふ~、人数が多いと大変。」
耕作「まあ、そうだね、柔もちゃんと食べろよ。」
柔「うん、食べてるよ。」
柔「道場の式場作りはどうするの?」
滋悟朗「神主とその仲間に頼んでおるから、心配せんでもええぞ。」
柔「そうだったんだ、なら安心だね。」
柔「結婚式に出席する方はここに一旦集まって貰って良いの?」
玉緒「そうね、その方が良いかもしれないわね。」
玉緒「そうそう、お返しは披露宴が終わる頃に持って来て貰う様に手配してるから。」
柔「さすが、おかあさん。」
虎滋朗「披露宴の終わりは午後1時頃にしようと思ってるから。」
柔「そうなんだ、でも、それでも2時間位だから良いのかな?」
玉緒「披露宴のお食事は、ここに配膳するまで頼んでるから心配しなくて良いわよ。」
玉緒「それと終わった後に取りに来て貰うのも手配は終わってるから。」
柔「ありがとう~、おかあさん。」
耕作「柔?」
柔「な~に~?あなた。」
耕作「結婚式の三三九度でお神酒出るけど、飲んだフリで良いからね。」
柔「え?それでも良いの?」
耕作「だって、そうじゃ無いと下戸の人は出来ないよ?」
柔「あ、そう言えばそうか。」
滋悟朗「柔、松ちゃんの言う通りで構わんからの?」
柔「うん、おじいちゃん、分かった。」
柔「あ、そうだった、結婚式に来られる方を玄関前で待ってようと思うんだけど良いかな?」
玉緒「良いんじゃありません?夫婦で出迎えるんだから、喜ばれるでしょう。」
玉緒「それに、その時挨拶しておけば改めてしなくて済みますしね。」
柔「うん、おかあさん、分かった~、そうするね~。」
耕作「食事が終わって片付けも終わったら、会社に原稿を出しに行ってきます。」
電話が鳴った。
柔「あたしが出るから。」
玉緒「お願いね。」
柔は電話を取りに行った。
少しして耕作を呼ぶ声がした。
柔「あなた~、編集長さんから~。」
耕作「ちょっと行ってきます。」
耕作も電話の所へ急いだ。
柔「はい、あなた。」
耕作は柔に受話器を渡された。
耕作「ありがとうね。」
耕作「もしもし、おはようございます。」
編集長「おはよう~。」
耕作「どうされたんですか?」
編集長「あ~、そっちに行って話すと遅くなると思って電話をしたんだ。」
耕作「何がですか?」
編集長「原稿の件だ、そっち行った時に渡して貰えば良いから。」
耕作「それで構わないんですか?」
編集長「ああ、向こうにFAXするのは夕方までにすれば良いから、大丈夫だ。」
耕作「分かりました、では、来られた時にお渡しします。」
編集長「そうしてくれ、もう少ししたらそっちに三人で行くから。」
耕作「はい、お待ちしています。」
編集長「それじゃ、そっちでな。」
耕作「はい、分かりました。」
耕作は受話器を置いた。
柔「あなた?もしかして、行かなくて良くなったの?」
耕作「うん、こっちに来た時に渡せば良いんだって。」
柔「そうなのね、じゃあ、ゆっくり出来るね。」
耕作「そうだね、行き帰りの時間の分余裕が出来たね。」
柔「良かった~、あたふたしないで済むから。」
耕作「居間に戻ろうか。」
柔「あ、そうだった。」
二人は居間に戻った。
耕作「さっき言った、会社の件は無くなりましたので。」
玉緒「そうだったのね、良かったわね。」
玉緒「片付けが終わったら、あなた達は上に行ってて構いませんよ。」
柔「何か手伝う事が有ったら手伝うよ?」
玉緒「あなた達は着替えをしないといけないから上で待ってて良いわよ。」
柔「あ、そうか、それが有ったんだった。」
玉緒「皆にはここで寛いでて貰うから安心して良いわよ。」
柔「皆、ごめんね~。」
ジョディー「気にするなだわ、柔。」
テレシコワ「柔、大丈夫、皆で、話してるから。」
マルソー「そう言う事、私達、柔の事、話してるから。」
クリスティー「そうだ、柔、行って、良い、から。」
柔「あたしの事話してたのね。」
玉緒「お食事はもう良いかしら?」
滋悟朗「もうおかずもきれいに無くなっておるから、ええんじゃなかろうか。」
玉緒「分かりました。」
九人「ごちそうさまでした。」
柔「あなた?」
耕作「それじゃ、片付けしてきます、俺は見てるだけですが。」
七人「ははは。」
柔と耕作は食器を台所へ持って行った。
柔はエプロンを着けると耕作にコーヒーを渡した。
柔「飲んでてね~、直ぐ終わらせるから。」
耕作「ありがとうね、急がなくても良いから。」
柔「しかし、良かったね、会社に行かなくて良くなって。」
耕作「うん、そうだね、さっきも言ったけど余裕を持てるのは良いね。」
柔「うん、あたしもそう思う。」
耕作「玉緒さん、凄いね。」
柔「あたしもそう思った、全部手配が終わってるんだもん、いつしたんだろう?」
耕作「俺達が午前中出掛けてる時か練習に行ってる間じゃないかな?」
柔「それしかないよね、時間的に。」
耕作「滋悟朗さんも式場の設定頼んでたし。」
柔「知り合いって言うだけじゃそこまでしないよね?普通は。」
耕作「それだけ付き合いが長いんじゃないかな?」
柔「そう思う、多分、おかあさんの時もそうして貰ったんだよ。」
耕作「それなら、慣れてるね、一回してるなら。」
柔「うん、そうだね~。」
柔「さてと、終わったよ~。」
耕作「玉緒さんが言ってた様に上で待機しとこうか。」
柔「うん、そうだね、行こう?」
二人はポットとカップを持つと上に上がった。