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柔はキッチンで鼻歌交じりに片付け始めた。
耕作 「この後どうする?」
柔 「うふ、ムフフな事?」
耕作 「何?そのムフフな事って。」
柔 「もう~、耕作さんは~分かってるくせに~。」
耕作 「あ~、寝るんだね?」
柔 「むぅ~~~。」
耕作 「また膨れっ面してるね?」
柔 「はい、はい、どうせ、あたしは可愛く無いですよ~だ。」
耕作 「そういうとこが可愛いんだよね~、柔さんは。」
柔 「もう~、知らない。」
耕作 「その言い方も可愛いよ?」
柔 「耕作さんの意地悪~。」
耕作 「うん、それも可愛いね。」
柔 「もう何も言わない。」
耕作 「言い方が可愛いんだよ?勿論、柔さんもだけど。」
柔「・・・、ほんとに?」
耕作 「当たり前だよ?こんな可愛い子と一緒になれるって幸せだよ?」
柔 「あたしもこんなに素敵な耕作さんと一緒になれるから幸せだよ?」
耕作 「この会話、前にも似た様な事言った気がする。」
柔 「そうね、言ってた様な・・。」
柔 「終わったよ~、さ~、ムフフな事だ~。」
耕作 「行ってらっしゃい。」
柔 「え~~、あたし一人じゃ無理だよ~~。」
耕作 「うそ、うそ、でも直ぐじゃなくても良いんじゃない?」
柔 「何かしたいの?」
耕作 「まずは柔さんを眺めていたい。」
柔 「それ前も言ってなかった?」
耕作 「うん、言ったかな?」
柔 「なら別に良いんじゃない?」
耕作 「柔さん?」
柔 「な~に~?耕作さん。」
耕作 「その恰好は一回しか見てないからね?」
柔 「そうだったね、じゃあ、見・せ・て・あ・げ・る・ね?」
柔は耕作の前に立った。
柔 「如何でしょうか?ご主人様。」
耕作 「や・わ・ら・さ・ん?」
柔 「な~に~?ご・しゅ・じ・ん・さ・ま。」
耕作 「その恰好でその言い方だと変なプレイに思えるよ?」
柔 「変なプレイって?どんなのなの?」
耕作 「(あ、やばい、また柔さんの好奇心を刺激してしまった。)」
柔 「ね~、どんなのなの?教えてよ~。」
耕作 「あ~、柔さん。」
柔 「何?教えてくれるの?早く~。」
耕作 「えっとね、それすると俺が皆に変な目で見られるから。」
柔 「そうなの?何で~?教えて~。」
耕作 「えっとね、そういうプレイがあるの。」
柔 「そういうじゃ分からないよ~、ね~、ちゃんと教えてよ~。」
耕作 「もう~、柔さんは、ほんとに好奇心旺盛なんだから。」
柔 「だって、あたし、知らないんだもん。」
耕作 「こういうのは知らない方が幸せだと思うんだけど。」
柔 「え?そうなの?知ると不幸になる様な事なの?」
耕作 「(お、その方向で話してみるか?)」
耕作 「うん、知るとね柔さんだけじゃなくて、俺も不幸になる怖い事なんだよ?」
柔 「え?ほんとに?それなら知らなくても良いよ?」
柔 「あたしだけじゃなくて、耕作さんも不幸に何て出来ないもん。」
耕作 「うん、そうして欲しいな?不幸は嫌だからね?」
柔 「うん、分かった~、もう聞かないね。」
耕作 「(ふ~、危機回避した、こういう方法もあるのか、覚えておこう。)」
耕作 「ところで何をしようとしてたんだっけ?」
柔 「あたしを眺めるって。」
耕作 「あ、そうだったね。」
柔 「あたしはどうすれば良いの?」
耕作 「そうだね~、柔さんはどうしたいの?」
柔 「う~ん、このまま耕作さんを向いて立ってても良いの?」
耕作 「柔さんがそう思ってるなら、それで良いけど。」
柔 「何か違う様な気もするけど。」
耕作 「どう違うか分からないの?」
柔 「だって、あたしは見られる立場だから。」
耕作 「そう言えばそうか。」
耕作 「じゃあ立ってなくて隣に座ってても良いよ?」
柔 「うん、じゃあ、そうする~。」
柔は耕作の右隣に寄り添う様に体をくっつけてきた。
耕作 「柔さんて俺にくっつくの好きなんだね?」
柔 「うん、大好き~。」
耕作 「じゃあ、このまま寝っ転がろうか?」
柔 「わ~い、そうする~。」
二人は座ったまま横になった。
すると柔が耕作に寄り添う様に抱き付いてきた。
耕作も柔を抱き寄せる様にした。
耕作 「もしかしなくての右に座って来たって事は、また、御呪い?」
柔 「さすが、耕作さん、相変わらず鋭いね?」
耕作 「って事は今回は自分で手を置かないといけないって事だよね?」
柔 「そうなるのかな?あたし耕作さんに抱き付いてるし。」
耕作 「自分でするとなると結構勇気がいるね。」
柔 「頑張って?」
耕作 「頑張る事なのかは疑問だけど、仕方ないね。」
耕作は恐る恐る左手で柔の左胸の膨らみを触った。
柔 「あん~。」
耕作 「柔さん、何て声出してるの?」
柔 「うふふ、雰囲気を出そうと思って。」
耕作 「何の雰囲気を出そうとしてるのかな?」
柔 「それはね~、耕作さんも分かってるくせに~。」
耕作 「そういう演出してるとおまじないが効かなくなるよ?」
柔 「え?そうなの?」
耕作 「今まで柔さんはそう言う声出してなかったでしょう?」
柔 「・・、そう言えばそうだったね。」
柔 「じゃあ、黙ってるね。」
耕作 「って言うか柔さん、そういう知識をどこで仕入れてくるの?」
柔 「あれ?前も言わなかった?」
耕作「・・、言ってたね、そう言えば。」
耕作 「(これも天性な物なんだろうか。)」
耕作 「(柔さんってほんとに不思議な子だな。)」
耕作 「ふ~ん、向きで違うんだな。」
柔 「何が違うの?耕作さん。」
耕作 「(しまった、声に出してしまった。)」
柔 「ね~、何が違うの~?教えて~。」
耕作 「言っても怒らない?」
柔 「怒らないから、教えて~、ね~。」
耕作 「えっとね、柔さんのね。」
柔 「うん、あたしの?何?」
耕作 「胸の膨らみを触ってる感触がって事なの。」
柔 「そうなの?向きで違うの?感触が。」
耕作 「ほら、柔さんの胸の膨らみって大きいじゃない?」
柔 「嘘でもそう言われると嬉しいな~。」
耕作 「いやいや、嘘じゃないからね?」
柔 「ほんと?」
耕作 「ほんともほんとだから。」
柔 「そうだったんだ、確かにブラのサイズは合わなくなってたけど。」
耕作 「柔さんは前から露骨な言い方してるね。」
柔 「他に言いようがないもん。」
柔 「あ~、耕作さん手を動かしてる~。」
耕作 「あ、ごめん、動かすつもりは無かったんだよ?ほんとだよ?」
柔 「うふふ、もっと動かしても良いよ?」
耕作 「こらこら、誘惑するんじゃないの。」
柔 「今はダメなのね?」
耕作 「うん、今は、ダメなの、そういう事したら。」
柔 「今は・・っと、結婚したら良いと。」
耕作 「その言い回し好きだね?柔さんは。」
柔 「うん、大好き~。」
柔 「そろそろお風呂にする?」
耕作 「ドキッ!」
柔 「耕作さん?声に出してドキッって言わないの。」
耕作 「あ、ごめん、ごめん。」
柔 「お風呂入ろう~?」
耕作 「どうしても?」
柔 「あ~、耕作さんって言った事を覆すんだ~。」
耕作 「分かった、分かったから、じゃあ、どうしたら良いの?」
柔 「あたしはもう着替えてるから耕作さんが着替えないと。」
耕作 「あ、そうだね、じゃあ、着替えるね?」
耕作は水着を探し出して風呂場へ向かおうとした。
柔 「耕作さん、どこにいくの?」
耕作 「え?お風呂場に行こうと。」
柔 「あれ?耕作さんここでって言ってなかった?」
耕作 「それは柔さんがお風呂場を使うからって。」
柔 「でも、その後言い直してないよ?耕作さんは。」
耕作 「え~、確かにそうだけど。」
柔 「うそうそ、耕作さんがほんとにここで着替えるか知りたかった
だけだから、お風呂場で良いから。」
耕作 「何だか、俺って柔さんの掌の上で遊ばれてる気がしてきた。」
柔 「そんな事してないもん。」
耕作 「じゃあ、着替えるからね?良いって言うまで開けないでよ?」
柔 「残念、釘を刺されちゃったか。」
耕作 「残念って、するつもりだったんだね?」
柔 「ううん?違うよ?」
耕作 「今、柔さんがはっきりそう言ったのが聞こえたけど?」
柔 「ふふふ、聞こえてたのね。」
耕作 「いやいや、あれだけはっきり言えば聞こえるって。」
柔 「どうぞ、着替えてね?」
耕作は風呂場へ行って着替え始めた。
柔 「もう脱いだの?」
耕作 「柔さん、実況はいらないからね?」
柔 「だって聞かないと分からないと思って。」
耕作 「終わったら、俺が言うから。」
柔 「は~い、分かった~。」
耕作は水着に着替え終わった。
耕作 「柔さん、終わったよ。」
柔 「うん、分かった~、今行くね~。」
風呂場のドアが開いて柔が入ってきた。
柔 「あ~、耕作さん~、逞しいね~。」
耕作 「これこれ、そういう声出さないの。」
耕作 「ところで、柔さん?」
柔 「な~に~?耕作さん。」
耕作 「君、何で胸を押さえてるの?」
柔 「あれ?下だけで良いんじゃなかったの?」
耕作 「え?何で?水着でしょう?」
柔 「うん、だから、水着の下だけ~。」
耕作 「何で?」
柔 「だって耕作さんも下だけだから公平にって思って。」
耕作 「まあ、確かに下だけだと公平だけど、ってこら~。」
柔 「え~、ダメなの~?」
耕作 「俺の理性の箍を外したいのかな?柔さんは。」
柔 「胸位で箍って外れるの?」
耕作 「胸位って、君の胸は俺の箍を破壊する位魅力的なんだって。」
柔 「わ~い、嬉しいな~、そう言って貰うと。」
耕作 「これこれ、喜んでいないでちゃんと着てきなさい。」
柔 「は~い、分かった~。」
柔は風呂場を出て行った。
耕作 「(ほんと、柔さんの天然っぷりには驚かされるな。)」
柔 「入っても良い?」
耕作 「ちゃんと着てきたなら良いよ?」
柔 「うん、入るね~。」
耕作 「うん、それなら良いね、でも大きいな。」
柔 「何が?」
耕作 「君の胸が。」
柔 「耕作さんのエッチ~。」
耕作 「これこれ、さっきまであんな格好してた子がそう言っても説得力ないからね?」
柔 「え~、あたし普通じゃない子に聞こえるじゃない?それだと。」
耕作 「俺達は・・。」
柔 「普通じゃないんだったね。」
耕作 「早く入ろう?」
柔 「わ~い、耕作さんと一緒にお風呂~。」
柔 「で、耕作さんカメラは?」
耕作 「あ~、君とのやり取りですっかり忘れてた~。」
柔 「むぅ~~~。」
耕作 「分かったから、膨れっ面しないでね?」
柔 「うん、分かった~。」
耕作 「直ぐ持ってくるから。」
柔 「お湯溜めておくね?」
耕作 「え?お湯溜めて無かったの?」
柔 「溜めてたら冷めちゃうから。」
耕作 「そう言えばそうか。」
耕作 「じゃあ、お願いね~。」
耕作はカメラを取りに風呂場から出て、直ぐに戻て来た。
耕作 「柔さん入るよ~。」
柔 「うん、今溜めてるから~。」
耕作は風呂場に入った。
脱衣所と風呂場の間のドアを開けた。
柔 「いらっしゃいませ~。」
耕作 「これこれ、そういう事言わないの。」
柔 「どうして~?」
耕作 「この前も言ったでしょ?」
柔 「あれは、お世話って言葉だったよ?」
耕作 「あ、そうだったね、でも、今の言葉もこういう場所ではダメなの。」
柔 「こういう場所ってお風呂だよ?ここ。」
耕作 「お風呂場でする場所もあるんだよ?」
柔 「そうなんだ、で、何をするの?」
耕作 「(また好奇心むき出しの瞳してるな。)」
耕作 「俺も行った事が無いから分からないんだ、でもアダルトっぽい事
するって記者仲間に聞いたの。」
柔 「ふ~ん、どんな事するんだろう?」
耕作 「知ると不幸になる様な事かもよ?」
柔 「それなら知らなくても良いかな。」
耕作 「(この手は結構使えるな。)」
柔 「カメラは持って来たの?」
耕作 「うん、ここだと結露するから脱衣所に置いてるよ。」
柔 「それでちゃんと撮れるの?」
耕作 「うん、脱衣所からここを撮れば良いかな?」
柔 「そろそろ溜まるね~。」
耕作 「先にシャワー浴びたら?」
柔 「うん、そうする~。」
柔がシャワーを浴び始めた。
耕作 「(いつも浴びてるのはこういう感じなんだな。)」
耕作 「体は洗わないの?」
柔 「練習後に入って洗ったから。」
耕作 「そうだったね。」
柔 「あ、・・。」
耕作 「俺は洗ってあげたいって思ってないからね?」
柔 「あ~、先に言われちゃった~。」
耕作 「もしかしなくても、柔さん、俺を洗ってあげたいって思ってる?」
柔 「うふふ、耕作さんが嫌じゃ無ければ。」
耕作 「柔さん?」
柔 「な~に~?耕作さん。」
耕作 「君、凄くニコニコしてるけど、洗いたいのかな?俺を。」
柔 「うん、夢だったの~、耕作さんを洗うの~。」
耕作 「そう言う夢もあるんだ。」
柔 「うん、有るんだよ?」
耕作 「じゃあ、上半身だけで良いからね?」
柔 「え~。」
耕作 「え~、じゃないの、俺の箍を破壊する気なの?」
柔 「むぅ~~~。」
耕作 「こればかりは、けじめに係るからダメだよ?」
柔 「仕方ないか、残念だけど。」
耕作 「残念なんだね、柔さんにとっては。」
柔 「じゃあ、シャワーを浴びてね?」
耕作 「うん、浴びるね。」
柔 「じゃあ、洗うよ?」
耕作 「うん、お願いね。」
柔は耕作の背中を洗い始めた。
耕作 「柔さん?」
柔 「な~に~?耕作さん。」
耕作 「君、何で素手で洗ってるの?」
柔 「耕作さん、嫌だった?素手は。」
耕作 「いや、嫌って訳じゃ無いけど。」
柔 「じゃあ、良いじゃない?」
耕作 「くすぐったいんだけど?」
柔 「そうなんだ、でも気持ちは良いでしょう?」
耕作 「何だか変な気分になって来るな。」
柔 「え?気分が悪いの?止めようか?」
耕作 「あ~、気分が悪いんじゃなくて、変な気分になるって。」
柔 「変な事したいの?」
耕作「う~ん、そう言うのとはちょっと違うかな?」
柔 「嫌なら止めようか?」
耕作 「嫌じゃないよ?柔さんに体を撫でられてるって思うと気持ち良いのと
同時に変な気持ちになるんだよね。」
柔は背中を洗い終わって前を洗い始めた。
耕作、柔 「あ、・・。」
二人は顔を紅潮させた。
耕作 「ご、ごめん、そういう気持ちじゃないのに体を洗われてて
自然に反応してしまったんだ。」
柔 「ご、ごめんね~、あたしのせいだよね?」
耕作 「いや、柔さんのせいじゃないからね?」
柔 「耕作さん、大丈夫なの?」
耕作 「うん、平気だから洗って良いからね。」
柔 「顔は下に向けない様にしてるね。」
耕作 「うん、そうしてくれると助かる。」
柔 「耕作さん苦しくなったら言ってね?」
耕作 「大丈夫だから気にしないでね?」
耕作 「ダメだ~体を洗われてると反応してしまう~。」
柔 「やっぱり、止めようか?」
耕作 「大丈夫、あと少しだから我慢するよ。」
柔 「終わったよ、流すね。」
耕作 「お願いね。」
柔はシャワーを使って耕作の泡を落とした。
柔 「流し終わったよ~。」
耕作 「ありがとうね、気持ち良かったよ。」
柔 「ううん、そんな風にしちゃってごめんね。」
耕作 「大丈夫、ちょっと待ってね。」
耕作はシャワーを冷水に切り替えて下半身に当てていた。
柔 「耕作さん、何してるの?」
耕作 「あ、気にしないでね?」
柔 「でも、それ冷水だから冷たいでしょう?」
耕作 「今、魔法を掛けてるから。」
柔 「魔法って?」
耕作 「鎮める魔法だから。」
柔 「そんな魔法が有るんだ。」
耕作 「うん、良く効くから。」
耕作 「良し、魔法が効いた。」
柔 「耕作さん、下を見ても良いかな?」
耕作 「うん、もう良いよ。」
柔 「あ~、ほんとだ~、魔法が効いてる~。」
柔 「凄いね~、耕作さん、そういう魔法知ってるんだ~。」
耕作 「まあ、俺だけじゃないと思うよ、多分。」
柔 「へ~、メモしておこうかな?」
耕作 「ここでメモ出来る物無いでしょう?」
柔 「あ、そうか、まあ、良いか、耕作さんに聞けば良いんだよね?」
耕作 「ははは、そうだね。」
柔 「それじゃ、湯船に浸かって写真撮ろう?」
耕作 「そうだね、じゃあ、セットしてくる。」
耕作は脱衣所に三脚を置いてカメラをセットした。
柔 「耕作さん、早く~。」
耕作 「大丈夫だよ、長めにセットしてるから。」
耕作と柔は仲良く湯舟に入ってカメラの方を見ていた。
すると柔が耕作の後ろから抱き付いてきた、
その瞬間シャッターの音がした。
耕作 「あ~、あ~あ~、写っちゃったよ?どうするの?」
柔 「普通じゃ面白くないと思ったから。」
耕作 「今度はちゃんと撮ろうよ。」
柔 「うん、分かった~。」
耕作はまたカメラをセットして戻ってきた。
今度は二人とも横を向いて背中合わせに湯船につかってた。
柔は何もしなかった。
耕作 「今回は何もしなかったんだね?」
柔 「うん、耕作さんの背中の感触を感じてた。」
耕作 「そうだったんだ。」
耕作 「ところでそのビキニの上なんだけど肩紐無かった?」
柔 「あ、これね、取り外し出来るの。」
耕作 「へ~、そういうのも有るんだね。」
柔 「うん、有るんだよ?」
耕作 「最後はどうする?ポーズ。」
柔 「キスのポーズが良い~。」
耕作 「平然とそう言うんだね。」
柔 「耕作さんは嫌?」
耕作 「いや、嬉しいよ?」
柔 「じゃあ、それで。」
耕作 「じゃあ、セットするね。」
耕作はセットすると柔の前に座った。
柔は暫くじっとしていたが耕作を見上げてそっと目を閉じた。
耕作は頬に手を当てながら優しくキスをした
瞬間シャッターの音がした。
耕作 「柔さん?」
柔 「な~に~?耕作さん。」
耕作 「君って、もしかしてシャッターが落ちる瞬間が分かるの?」
柔 「どうなんだろう?何となくだけど、これ位かなって感じはしてた。」
耕作 「そうか、柔道って時間制だったね、そう言えば。」
柔 「うん、そうだね~。」
耕作 「柔さんの体内時計って柔道で鍛えられてるんだね。」
柔 「そうなのかな?そう言えば一々時計は見ないからね。」
耕作 「そうだよね、やってる当人たちは時間なんか見る余裕は
無いだろうからね。」
柔 「それじゃ、ゆっくりと温まろう?」
耕作 「そうだね、温まろうね~。」
耕作 「柔さんって肌がきれいだよね、全身もきれいだけど。」
柔 「耕作さん、ありがとう~。」
耕作 「しかし、柔さんほんとに嬉しそうな顔してるね。」
柔 「それは、最愛の人とこうしてるのは最高に嬉しいもん。」
耕作「まあ、俺もそうなんだけどね。」
柔 「ほんとはね・・。」
耕作 「うん、分かってるよ、君の気持ちは十分に。」
柔 「耕作さん・・。」
柔は耕作の体に手を回して頭を耕作の肩に預けた。
耕作は柔の体を寄せる様に手を回した。
柔 「耕作さんを直に感じるのは初めてだけど、やっぱり、これが良いな、
服の上からの時と全然違うね。」
耕作 「うん、俺もそう感じてる、柔さんの肌を直に感じるって良いな~って。」
耕作 「まあ、俺は二度目だけど。」
柔 「耕作さん?」
耕作 「何だい?柔さん。」
柔 「愛し合う時ってこんな感じなのかな?」
耕作 「きっとそうなんだろうね。」
柔 「耕作さん。」
柔は耕作を見上げてそっと目を閉瞑った。
耕作は柔の頬に手を添えて優しく長めのキスをした。
柔 「うふ、素敵なキスだね。」
耕作 「君の目を瞑った時の顔も素敵だよ。」
耕作、柔 「ふふふ。」
耕作 「そろそろ上がろうか?」
柔 「うん、そうしようね。」
耕作 「俺が先に上がって着替えるから、柔さんは後でね?」
柔 「は~い、分かった~。」
耕作 「着替え終わったから、良いよ。」
柔 「うん、着替えるね。」
柔も着替えて終わって出て来た。
耕作 「長い時間お疲れ様、大きめのパジャマにしたんだね。」
柔 「あたしより耕作さんの方が疲れてたと思うけど、気持ち的に。」
柔 「この方が良いでしょう?耕作さんは。」
耕作 「まあ、そうなんだけどね。」
柔 「ベッドに座って寛いでて。」
耕作 「うん、お願いね。」
柔はキッチンに行くとビールを持って耕作の元に戻ってきた。
柔 「どうぞ、ビール冷えてるよ?」
耕作 「ありがとうね。」
柔は耕作の隣に座った。
柔 「今夜は最高の思い出が出来た気がする。」
耕作 「現時点でのだけど。」
柔 「そうだね、耕作さんってやっぱり逞しかったね、色んな
スポーツをやってただけあるね。」
耕 作「スポーツもだけど新聞記者って結構ハードだから。」
柔 「そうだね~、バイクに乗ってる姿も格好良かったよ?」
耕作 「そうかな?確かに君を何度も後ろに乗せてたけど。」
柔 「よくよく考えたら、あれも耕作さんに抱き付いてた事になるんだよね?」
耕作 「確かに、そうなるね。」
柔 「それで彼氏じゃないって言うのは変だったんだ。」
耕作 「う~ん、気持ちが無ければ変じゃないとは思うけど。」
柔 「でも、あたしは気持ちも有ったんだよね。」
耕作 「そうだね、その時はお互いに打明けた訳じゃ無かったんだけど。」
柔 「さっき言ってた様に、二人はこうなるのが定めだったのかなって思える。」
耕作 「そう思うよね、出会って、言い合って、抱き合ってお互いの
気持ちを確かめてたんだからね。」
柔 「耕作さん?」
耕作 「何だい?柔さん。」
柔 「明日、どうしようか?」
耕作 「そうだね~、午前中はいつもの様にで良いけど、後からどうするかだね。」
柔 「後、練習するのどうしようかって悩んでる。」
耕作 「あ、それもあったね、一日だけじゃどこも無理が有るし、第一あの道場
みたいな通訳も居ないから。」
柔 「一日だけでも、あそこでしようかな?」
耕作 「でも、最後の挨拶までしちゃったし。」
柔 「そうなのよね~、それが有るから。」
耕作 「また公園でするかい?」
柔 「それしかないかな?」
耕作 「十分な練習は出来ないけど、体を動かせるから、あそこだと。」
柔 「そうだね、そうするね。」
耕作 「でも、以前と違って自分から進んで練習をするまでに
なったんだから、柔さんは。」
柔 「それもこれも耕作さんのお陰だから。」
耕作 「俺は手助けをってこれも何度も言ったね。」
柔 「うん、そう言ってたね。」
耕作 「そろそろ会社に電話してみる?」
柔 「そうだね、連絡してみるね。」
二人は電話の置いてある所へ行った。
柔 「それじゃ、掛けるね。」
耕作 「うん、頑張って。」
柔 「うん。」
柔は会社に電話を掛けた。
柔 「もしもし、猪熊です。」
柔 「おはようございます。」
柔 「今日、電話したのは帰国の予定の件なんですけど。」
柔 「はい、申し訳ありません、飛行機の手配が付かなくて。」
柔 「え?そうだったんですか?」
柔 「はい、お手数をお掛けします。」
柔 「はい、明後日には帰国出来ますので。」
柔 「羽衣課長代理?健康に注意してお元気にしてて下さい。」
柔 「はい、それでは失礼します。」
柔は受話器を置いた。
耕作 「今の感じだと了承は得たみたいだね?」
柔 「うん、それと、こっちに来てた観光客も同じ便で帰国する人が居た
みたいで飛ばなくなったのは、分かってたみたい。」
耕作 「そうだったのか~、じゃあ、会社の方が先に帰国出来ない事は
把握してたんだね?」
柔 「うん、あたしからの連絡待ちだったみたい。」
耕作 「まあ、何にしても了承を貰えたんだから良かったね。」
柔 「うん、後は明日、家に連絡する事かな?」
耕作 「この前みたいに玉緒さんが出ると良いね。」
柔 「おかあさんが居たらおじいちゃんは出ないから大丈夫。」
耕作 「なるほど、そういう事なら安心だね。」
柔 「耕作さん、コーヒーは?」
耕作 「お願いね。」
柔はビールの缶を受け取るとキッチンへ行き、それを捨てて、
コーヒーを入れると耕作の元に戻って来て渡した後、耕作に
寄り添う様に隣に座った。
柔 「どうぞ、あたし達の裸の付き合いの記念のコーヒーだよ。」
耕作 「ははは、まだ完全な裸じゃないけど頂くね。」
柔 「耕作さん?」
耕作 「何だい?柔さん。」
柔 「お風呂どうだった?」
耕作 「うん、最初はちょっと緊張してたけど写真を撮る時はリラックス
してたかな?柔さんのお陰だね。」
柔 「そうだったんだ、あたしと同じね。」
耕作は柔の頭を優しく撫でた。
柔 「そうされると落ち着くな~。」
耕作 「柔さんは撫でられるの好きなんだね?」
柔 「う~ん、多分小さい頃にされた記憶が無いから、されると、
あ~気持ち良いな~って思ったの。」
柔 「耕作さんだけだよ?そうしてくれたの。」
耕作 「そうだったんだね、いつでも撫でてあげるよ。」
柔 「うん、お願いね。」
耕作 「そろそろ横になるかい?」
柔 「そうだね、寝ないけど横にはなりたいね。」
耕作が先に横になり柔は耕作に寄り添う様に抱き付いた。
耕作は柔を優しく抱き寄せた。
柔は耕作の顔に自分の顔を寄せる様にくっつけた。
耕作は柔の頭を撫で続けた。
耕作 「柔さん?」
柔 「うん?な~に~?耕作さん。」
耕作 「君が社会人になって訪ねてきた時の事なんだけど。」
柔 「うん。」
耕作 「寛いでる時に新婚さんの話したじゃない?」
柔 「うん、そう言えばしたね。」
耕作 「あれって何か意味とか考えがあったの?」
柔 「あ~、あれね、あたし達もそうなりたいって願望が有ったからかも?」
耕作 「そうだったんだね。」
柔 「はっきりそうだとは言えないんだけどね。」
耕作 「多分、その時も無意識に閃いたんだと思う。」
耕作 「柔さんは閃きで行動する事が多い気がするから。」
柔 「そうなのかな?・・そうかもしれないね。」
耕作 「俺はその閃きは君の才能の一つだと思うんだよね。」
柔 「そうかな?」
耕作 「そうだと思うよ?料理にしても柔道にしても閃きが色々な
場面で発揮されてるからね。」
柔 「そう言われてみれば、確かにあったよね、そういうの。」
柔 「でも、あたし一人じゃ無理だったかも?」
耕作 「俺が居たからって事?」
柔 「うん、耕作さんに聞いてた事とかその場で言われた事とか、
そういうので閃きが出てる時が多い気がするの。」
耕作 「そうだったんだね。」
柔 「うん、後は耕作さんが居るだけでも出てた気がする。」
耕作 「なるほど、柔さんにとって俺は欠く事の出来ない
存在だったって事になるのかな?」
柔 「1年近く柔道を離れてた時、耕作さんとも離れてたでしょう?」
耕作 「うん、そうだったね。」
柔 「あの時、あたしの中で何かが足りないって、ずっと思っていたの。」
耕作 「そうだったんだ。」
柔 「柔道は勿論なんだけど、それ以外にも何かが足りないって。」
柔 「それが何なのか分からなかった。」
柔 「ひょっとしたら分かっていたのに耕作さんを拒絶していた様に
自分の心の中でも耕作さんって言う存在を拒絶していたから、
分からなかったんじゃないかなって、今考えると思えるの。」
柔 「あのクリスマス・イブの時でもあなたの事は関係ないって
否定しようとしてた自分が居たの。」
柔 「でも、あなたの記事を色々と読んでて、あ~こんなにも長い間
見守ってくれてた人を失ったら、ずっと後悔するんだと思ったら
居ても立ってもいられなくて、会いに行ってた。」
耕作 「そういう思いが、柔さんの中で鬩ぎ合ってたんだね。」
柔 「耕作さんを失いたくない、この人を離しちゃいけないって思って
出た言葉が「あたし柔道しますから」なんだと思うの。」
柔 「柔道を離れるから耕作さんと会う理由が無くなる、
そういう風に言って実家の前で別れたでしょう?」
耕作 「そうだったね、あの時は愕然としたんだけど。」
柔 「その事もあって、あたしが柔道を続ければ、また会う事が出来るって
思ったから出た言葉だったんじゃないかって思えるの。」
耕作 「そういう事だったんだね、あの言葉を聞いた時、最高の
プレゼントを貰った気がしたんだ。」
柔 「もう何度も言ってるけど、あの時期の事は、ほんとにごめんなさい。」
耕作 「前も言ったけど、もう済んだ事なんだから気にしないで良いから。」
柔 「うん、それは分かってるんだけど、この話をするとどうしても
謝らないとって思っちゃうから。」
柔 「その事からも、耕作さんはあたしにとって欠かせない存在なんだって
思って今まで柔道をやってきたの。」
耕作 「今こうしてる事は俺も柔さんもお互いが欠く事の出来ない存在
なんだって痛感してる。」
柔 「うん、あたしもそう思ってる。」
柔 「あたしには無くてはならない存在なんだって、耕作さんが
居ないとあたしが居る存在理由も無いって言う位に。」
耕作 「今日も言ったけど、俺達二人はこうなる定めだったんだって思える。」
柔 「二人で一つなんだね。」
耕作 「比翼の鳥って言う言葉があるんだけど、正にそれが俺と柔さんの存在を
表すのにぴったりな言葉なんだって思うよ。」
耕作 「意味は今、君が言った事と同じだから。」
耕作 「どちらが欠けてもダメって事なんだ。」
柔 「そうなのね、その言葉ぴったりだね、あたし達に。」
耕作 「これから先も・・。」
柔 「ずっと一緒に居ようね。」
耕作 「うん、その為の暫くの別れだと思ってて。」
柔 「うん、そう思って日本で待ってるから。」
耕作 「やっぱり、柔さんは、ほんとに良い子なんだね。」
柔 「うふ、耕作さんも素敵だね、さっきの言葉知ってるなんて。」
耕作 「そろそろ寝るかい?」
柔 「うん、頭を撫でてくれてたら気持ち良くて眠れそう。」
耕作 「うん、そうするね、ゆっくりおやすみ?」
柔 「うん、そうする。」
耕作は柔の頭を優しく撫で続けた。
暫くすると柔は静かな寝息を立てて眠っていた。
耕作 「この小さな体で色んな思いを持って耐えてきたんだね。」
耕作 「その負担を俺の存在で軽くして挙げられるなら、どんな事でも厭わないから。」
耕作は顔を柔の顔に寄せると目を閉じて柔の存在を感じていた。
そうしているうちに耕作も眠っていた。