柔と耕作(松田)米国滞在日記 (9日目午後編・前編)
      お断り:文章量(文字数)が多くなりましたので1日を5分割してお届けします。





      柔 「さて、出来た~。」

      柔 「今からそっちに持っていくね。」

      耕作 「早いね~。」

      柔 「耕作さんの寝てる間にかなり出来ていたからね。」

      耕作 「そうだったんだね。」

      耕作はテーブルに着いた。

      柔が次々に料理を並べていった。

      耕作 「今日のも美味しそうな物ばかりだね~。」

      耕作 「卵焼きもあるね。」

      柔「 さあ、召し上がれ。」

      柔はエプロンを外して椅子に掛けて耕作の隣に座ってきた。

      耕作、柔 「いただきま~す。」

      耕作 「では、まず卵焼きから~。」

      柔 「どうぞ~。」

      耕作 「これも美味い~、何か入ってる。」

      柔 「ハムとネギを刻んで入れてみたの~。」

      耕作 「段々手が込んできてるね、これも合格~。」

      柔 「わ~い、また増えた~、嬉しいな~。」

      柔 「耕作さん、ご飯のお替わりは?」

      耕作 「頂こうかな?」

      柔 「うん、よそってくるね。」

      柔はキッチンへ行って御飯をよそうとそれを持って戻ってきた。

      柔 「耕作さん、はい、どうぞ。」

      耕作 「ありがとうね~。」

      耕作はそれを受け取ると食べ始めた。

      耕作 「美味しいね~、でもこれまでにしておくね。」

      耕作 「この前、柔さんが腹八分目が良いって言ってたから。」

      柔 「耕作さん、覚えてくれていたんだ~。」

      耕作 「うん、柔さんの言った事は覚えてるよ。」

      柔 「うふふ、嬉しいな~。」

      耕作 「練習に行くまでに何かする?」

      柔 「そうね~、何が良いかな?」

      柔 「耕作さんは何かしたい事無いの?」

      耕作 「柔さんをずっと眺めていたいかな?」

      柔 「耕作さん?それいつもやってる事じゃないの?」

      耕作 「それもそうだった。」

      柔 「あはは、他に無いの?」

      耕作 「う~ん、そうだ、ここに来て直ぐに柔さんが言ってた壁に貼る為の写真を
           整理して、良さそうなのを選んでみたいかな?」

      柔 「耕作さん、それも覚えていたんだ。」

      耕作 「うん、柔さんに選んで貰った方が良いかなって思ったから、
          一緒に見てくれない?」

      柔 「良いよ~、どんな写真があるんだろう?」

      耕作 「それは見てからのお楽しみだよ。」

      耕作 「あ~、美味しかった~。」

      耕作、柔 「ごちそうさま~。」

      柔 「お粗末様でした。」

      柔 「あたしは片付けするから、耕作さんはコーヒーを飲みながら寛いでて。」

      柔はエプロンを着けて食器をキッチンに持って行って、コーヒーを入れて戻ってきた。

      柔 「耕作さん、どうぞ~。」

      耕作 「ありがとうね。」

      柔はキッチンへ戻って片付け始めた。
      耕作は写真の入った封筒を机の引き出しから取り出してソファーに座って寛いだ。

      耕作 「(柔さんはどの写真を選ぶのかな?)」

      耕作 「(感性は俺と同じって思ってるけど同じだと良いな。)」

      柔 「片付け、終わったよ~。」

      耕作 「お疲れ様~。」

      柔 「そっちに行くね。」

      柔はキッチンから出てきてエプロンを外してまた椅子に掛けて耕作の所へ
      やって来くると、いつもの様に耕作の膝に座り頭を預けてきた。

      柔 「あたしの癒しの場所~。」

      耕作 「そうなんだ、落ち着けるんだね。」

      柔 「うん。」

      柔は満面の笑みでそう答えた。

      耕作 「この封筒に写真が入ってるんだ。」

      柔 「早く見せて~。」

      耕作は封筒から写真を出すと柔に見せた。

      柔 「わ~、こんなに沢山あるのね~。」

      柔は瞳をキラキラさせて写真に見入っていた。

      柔 「どれも、あたしの事を良く撮ってるね。」

      耕作 「俺が撮ったのもあるけど、鴨田が撮った方か多いかも。」

      柔 「耕作さん、これなんかどう?」

      柔が差し出した写真は短大時代の物だった。

      耕作 「確か、それは俺が撮った物かな?」

      耕作 「練習前にみんなで話している所を撮ったはずだけど。」

      柔 「あ~、だから柔道着じゃないんだ。」

      耕作 「うん、多分そうだったと思う。」

      柔 「これが良いと思うけど、耕作さんはどう?」

      耕作 「やっぱり、俺達は似てるんだね、俺もそれを飾りたかったんだ。」

      柔 「ほんと~?良かった~、耕作さんと同じ物を選べて。」

      耕作 「柔さんはどうしてこれが良いって思ったの?」

      柔 「う~んとね、あたしの笑顔が一番良く撮れてた気がしたから。」

      耕作 「そうなんだ、俺も同じ事を思ってた。」

      柔 「耕作さんも同じ様に思ってたのね。」

      耕作 「じゃあ、これを引き延ばして貼るね。」

      柔 「うん、そうしてね。」

      柔 「ね~、耕作さん?」

      耕作 「何?柔さん。」

      柔 「あたしにも耕作さんの写真を頂けないかな?」

      耕作 「え?どうするの?俺の写真なんか。」

      柔 「写真でも支えになるってプレス・カードの時に分かったから、そうしたいかなって。」

      耕作 「そうか、そうだったね、良いよ、ただ俺自身のは今は持ってないから、
           撮らないと無いんだけどね。」

      柔 「え~、無いの~?」

      耕作 「今日はもう練習に行かないといけない時間だから明日にでも撮ろうか?」

      柔 「うん、それで良いよ。」

      耕作 「それじゃあ、行く準備しないとね?」

      柔 「うん、じゃあ、着替えるね。」

      耕作 「また、ここで?」

      柔 「良いでしょう?ダメ?」

      耕作 「俺は柔さんが良いなら構わないよ。」

      柔 「うふ、じゃあ、ここで着替える~。」

      耕作 「柔さん、嬉しいの?」

      柔 「その事は前にも言ったはずなんだけどな~。」

      耕作 「そうだったね。」

      柔は着替える外出着を探すと耕作の元に戻ってきた。

      柔 「着替えるね。」

      部屋着を脱ぎ下着姿になると、新しく買った服を着た。

      耕作 「それ、昨日買った服なの?」

      柔 「うん、そうだよ?耕作さんに選んで貰った服だよ?」

      耕作 「そんな大人っぽい服だったんだ。」

      柔 「どう?耕作さん、惚れ直した?」

      耕作 「うん、柔さんの魅力全開にする服だね。」

      柔 「うふふ、ありがとう~。」

      耕作 「それじゃあ、そろそろ出かけようか。」

      柔 「うん。」

      柔は耕作に抱き付きキスをした。
      耕作も柔を優しく抱き寄せて応じた。

      柔 「出発の儀式完了~、先に行って待ってるね。」

      耕作 「既に儀式化してるんだね、後から直ぐに行くからいつもの場所で。」

      柔 「うん、分かった~。」

      柔は先に出掛けて、耕作も後を追う様に出掛けた。


      耕作 「柔さん、お待たせ~。」

      柔 「ううん、早かったね~。」

      耕作 「それじゃ、行こうか。」

      柔 「うん!」

      二人は道場へと向かった。


      道場近くには相変わらず群衆は居た、群衆からは拍手で出迎えられた。
      柔は群衆に一礼をすると道場に向かい中に入ると一礼した。

      柔 「今日もお邪魔します。」

      それを聞きつけたマイケルが傍に近寄ってきた。

      マイケル 「ミス・イノクマ、お待ちしていました。」

      柔 「それでは、早速トレーニングを済ませますから。」

      マイケル 「ご指導を受けるメンバーは既に決めていますので。」

      柔 「分かりました、トレーニングが終わったら声を掛けますね。」

      マイケル 「はい、では後程。」

      マイケル 「ミスター・マツダも取材頑張って下さい。」

      耕作 「うん、また、自由にやらせて貰うから。」

      マイケルはみんなの所へ戻って行った。

      柔 「それじゃあ、着替えて早速始めてくるね。」

      耕作 「うん、頑張って。」

      柔 「はい!!」

      柔は柔道着に着替えてきて道場生達に一礼するとトレーニングを始めた。
      暫くすると打ち込みに移っていた。

      耕作 「(相変わらず、手順が良いな、もう打ち込みか。)」

      耕作 「(今日もTV局は来てるんだな。)」

      耕作も柔の練習光景を撮影した。
      柔は時折、耕作の方を見て微笑んでいた、耕作も柔に微笑み返した。
      暫くすると柔は打ち込みを終えて耕作の元へ戻ってきた。

      耕作 「柔さん、お疲れ様。」

      柔 「ありがとう~、今日はどうだった?耕作さん。」

      耕作 「昨日よりテンポが良かったよ。」

      柔 「そうなんだ、良かった~。」

      柔 「少し休んだら、昨日と同じ練習を始めるね。」

      耕作 「うん、余り無理はしないで?」

      柔 「うん、大丈夫だよ。」

      柔 「それじゃあ、行ってくるね。」

      耕作 「柔さん、頑張って。」

      柔 「はい!!」

      柔はマイケルの所へ行き話をしていた。
      昨日と同じ様にマイケルを含む5人と次々と乱取を始めた。
      柔は最初は相手に技を掛けさせ、それを柔がかわすのを何度か繰り
      返した後、柔が相手と同じ技で投げるという事を五人全員に行った。

      その後、柔が相手の技をかけるタイミングで止めてどうすればその
      技が決まり易くなるかを教えていく事を五人全員にやった、勿論、
      その時は柔は投げられ役に徹していた。

      一通り、終わると五人と一礼を交わし全員と握手をして終了となった。
      マイケルは通訳と自分の練習もこなしていた。
      全てが終わった後、柔は耕作の元に戻ってきた。

      柔 「今のはどうだった?耕作さん。」

      耕作 「昨日とやり方を少し変えてたけど、今日の方が良いかもしれないね。」

      柔 「そうなの?やり方を少し変えて良かった。」

      耕作 「技の掛け方のポイントの教え方も完璧だったと思うよ。」

      柔 「耕作さんに、そう言って貰うと安心かな。」

      マイケルが二人の傍にやって来た。

      マイケル 「ミス・イノクマ、今日もありがとうございました。」

      柔 「いえいえ、今日の皆さんも理解が早かったのお教えした甲斐がありました。」

      マイケル 「明日もまたお願いします、今日はお疲れ様でした。」

      柔 「そちらこそ、通訳までして頂いて、ほんとに助かりました。」

      マイケル 「いえいえ、それ位はしないと折角ご指導して頂いてますので。」

      柔 「それでは今日はこれで失礼します、また明日に。」

      マイケル 「はい、また明日、お待ちしています。」

      マイケルはみんなの所へ戻って行って柔が教えていた事を全員に
      伝えている様だった、時折、拍手と歓声が起きていた。

      柔 「耕作さん、着替えてくるね、少し待ってて。」

      耕作 「うん、待ってるよ。」

      柔は着替えに行き、暫くして戻ってきた。

      柔 「それじゃあ、戻ろうか?」

      耕作 「そうだね、戻ろう。」

      柔は道場生達に一礼をして道場を出る際にも一礼した後外に出た。
      外でも群衆に一礼した後、そこを二人で離れた。
    
      耕作 「今日も有意義な練習だったね。」

      柔 「そうね~、みんな理解が早くて助かった~。」

      耕作 「柔さんのペース配分が良いせいか、昨日より練習時間が短くなってたよ。」

      柔 「そうだったんだ~。」

      耕作 「うん、今日は昨日よりあそこを出る時間が早かった。」

      柔 「あ、ほんとだ~。」

      耕作 「そろそろアパートだから、いつもの様にね?」

      柔 「じゃあ、あたし先に戻ってるね。」

      耕作 「うん、後からすぐ戻るから。」

      二人はいつもの様に別々に部屋に戻った。