仮に英国がEU離脱を決定した場合、ドル/円は100円を割れるまで円高が進む可能性があるほか、欧米株式市場の混乱の影響から日経平均にも1,000円~3,000円程度の下押し圧力がかかると推測されています。しかし株価下落によってGPIFの運用方針上の日本株保有比率が下限に迫ると想定される14,500円程度まで下落すれば、13兆円近い日本株の買い需要が発生すると見られ、この水準が下値の一つのメドになると言われています。
ここで2014年9月18日のスコットランドの英国からの独立の是非を問う国民投票を振り返ってみましょう。当時も今回の国民投票と同様に「出口調査」は実施されず、固唾をのんで開票結果を見守りました。同年9月初旬の世論調査では、独立賛成派と反対派が拮抗していたためポンドは対ドルで下落傾向になっていました。しかし、投票日の前日からポンド買戻しの動きが強まり、開票直前には当時の高値付近まで反発したものの、独立に反対する現状維持派が勝利すると、ポンドは一転して再度下落に転じています。
当時は英国経済自体が決して盤石ではなく、ポンドは1.70ドルからの下落基調を続けており、こうした中でスコットランドの独立機運が高まって、国民投票を迎えた経緯があります。
今回、英国の国民投票でも離脱・残留支持が拮抗している世論調査を踏まえ、直近のポンドは、2014年9月当時の動きと似たような動きとなっています。因みに、スコットランド国民投票は55%が独立反対に投票し、世論調査とは異なる結果となりました。
果たして、今回の国民投票がどちらに転ぶか、政治相場特有の不透明感が高まる中で今週前半は様子見姿勢が強まり、流動性の低下も懸念されるだけに、一つ一つの報道に敏感に反応するような値動きには注意が必要かもしれません