昨日スタジオに入っていて

どうもうちのわんこの鳴き声が楽器の間から耳鳴りの

ように聞こえる気がして、

なんだか胸騒ぎがして

早びけして家に帰った

急いで、庭に行くと、うちのわんこが倒れていて。。。。。

休日で獣医は休んでいるが、何軒目に灯りがともっていて。。。

無理にお願いしてみてもらった

点滴などしてもらいながら、しばらく、やっと、眼をさましてくれた

でも、ちゃんと立てない

やっと立てても、傾いてしまう

無理を言ってみてもらった先生は、今日、誠に残念な事に亡くなられて

しまった原田芳雄さんに似た、ひげでワイルドな先生で、その診察とみたては、あまりにも見事で

適切だった

とりあえず、住み慣れた家で眠るのがよかろうと

家に連れて帰り、小屋に寝かせた。

このまま何かあったら、とてもとても後悔するので、今は大きく育った庭の木の

下にある、小さな小さな小屋の前に

自分もシートをひいて、一晩、朝までつきあった。風がすごくて

蚊が沢山きたけど、小さなウイスキーのボトルを飲みながら、一晩、このわんこと

暮らしてきた15年間を色々考えてみた

はじめてうちにきた小さな子犬の頃

軽井沢に連れて行って走りまわていた元気な頃。

父が亡くなり、それまでの心労もあり、どっぷりと疲れて家に戻ってきた時に

いつもはそんな事をしないのに、僕の手を、いつまでもいつまでも、ふやけるほどに

なめてくれたのは、きっと、彼には、なにもかもわかっていたという事だろう。

元妻との心の隔たりが、どうしても埋まらない中で、彼が一生懸命なめてくれる

のを見つめながら、次から次へと涙がとめどなくあふれてきたのも、もう十年以上前の

事になる。時間は残酷に過ぎていく。

脳の腫瘍と、心臓だと思う。。。

先生の診断は、あまりに的確で、しかも、症状が突然出るという事もはじめて

知った。

大きく肩で息をしながら、眠るわんこを見つめながら、いつのまにか庭で寝てしまった。。。

代わってやりたいなぁと何度も思う。犬の人生は短いとはいうものの。。。。

もう僕はいいので、代わってやりたいと思う。もう僕はいいから。。。

これが恋人や自分の子供だったら、もっともっと辛いのだろうな。たまらないな。。そんなの。


朝、獣医へ連れていく。

原田先生に似た先生は、昨日と同じに豪快に診察をする。

「あなた昨日寝てないでしょ?目が真っ赤だよ。あんたが先にくたばるよ。だめだよ!」

動物に的確な先生は人にも的確なのだ。。。。結局、愛する者が辛い時に、何もできない。

ただ、そこにいるだけ。。。

わんこは、少し歩いてもすぐに倒れてしまう。でも、歩こうとしているのがわかる。

薬をもらって、家に帰る。

エサを食べないので、どうやって薬を飲ませようか。。。

一番好きなチーズを買ってきて、錠剤を仕込んで、何十分も話をしながら

なんとか食べてもらう

卵に牛乳を混ぜて、わんこ用ミルクセーキを作って粉薬を飲ませる

いつもは食べさせないけど、缶詰のドッグフード(カロリーが高い)を

買ってきて、煮干しをすったのを混ぜたりしてご飯を作る

食べないとだめなんだよというような事をもそもそと語りかけていたら

むっくり起き上がり、少しだけれど、食べてくれた

こいつは言葉がわかるのだ、と、少し、思った。感傷的になっているのかも

しれない。   


二階からお客様用の布団をもってきて犬小屋からすぐの窓際にしいた。


本当に何年かぶりに、休みをとっていた。

まるで、このことが起きることを予測していたかのように休みを取っていた。

昔から

自分に起こる悪いこと、自分のまわりで起きる悪い事は、事前に気づいてしまう変な感覚が

あった。悪いことばかり気づく。。気付かないようにしているのに。。。

恋の終わりもそう。。。理不尽な異動もそう。。。。ああ、やっぱりな。。。

悪いことが起こるとそういう感覚になる時が多い。

たまたまだよ。くだらない考えはすてよう。すてましょう!

これこそ神の思し召し。そう思いましょう。

今は雨がやんでいる

彼は小屋ではなく、家の脇の通路に座っている。ここがお気に入りなのだ

多分、夜更けから、強い強い雨になるでしょう。。。

今日も、長い夜になりそうだ。

原田芳雄さんや宇崎竜道さんの古いブルースのカセットがある。久しぶりに

聴こうかな。今日はそれを聴きながら眠ろうか。。。

ブルースを聴きながら、わんこと一緒に、この雨をやりすごそう。

強い強い雨を、やりすごそう。雨はやがて止むから。そういうものだから。。。

歩こうとしている。だから大丈夫。

なでしこJAPANと一緒だ。

あきらめるな。あきらめるな。あきらめるな。

また、一緒に野原を走ろう!

そう。あきらめるな。