『20世紀のキミ』見終わりました。


(出典元 Netflix)



Netflixオリジナル映画

制作年 2022年

公開日 2022年10月21日

上映時間 121分

日本配信 Netflix 


脚本 パン・ウリ

監督 パン・ウリ


出演

キム・ユジョン(ナ・ボラ役)

ピョン・ウソク(プン・ウノ役)

パク・チョンウ(ペク・ヒョンジン役)

ノ・ユンソ(キム・ヨンドゥ役)


1999年、同じ学校の男子に恋をした親友に頼まれて、彼の行動を観察す?ことになった女子高生。まさかそれが、思いがけないラブストーリーの始まりになるなんて、、。パン・ウリ監督の長編映画デビュー作。(Netflix)



  選んだ理由

『ドクタースランプ』の続きが配信されるまでの間に見る旧作を探している時に ソン・ガンの見ていない作品を探そうとNetflixを見てみたら、、「わかっていても」「ナビレラ」「恋するアプリ〜」「気象庁の人々〜」「真心が届く」と大体見てるから 残りは「Sweet Home〜」で これはたぶん良いけど苦手な内容だからパスして じゃ〜キム・ユジョンで!と探したらこの映画を発見。以前Netflix で配信されているのを見つけて 気にはなったけど映画だったから見ていなかったのです。映画なら数時間で見終わるし 有給休暇中の私にぴったりだ!ってことで視聴スタート!



  ルピナス

ナレーションの収録を終えたボラに父親から電話が入ります。ジョセフという人から小包が届いたとの知らせでしたが その中身はアダルトビデオ、、“皆が夢見る禁断の恋” おーーい、お父さん それは娘宛の小包なんじゃないのーー?開けて良かったのか?父親から送られてきた画像を見て微笑むボラ。怒ってはいませんでしたね。


彼女がやっていたのは おそらくCMのナレーションですよね。まずその映像に目が光りました。

一面に広がるルピナス畑、、思わず声が出ちゃいました。

「ルピナスだーーー!」

その瞬間ニュージーランドで見たルピナスを思い出し 3回ほど繰り返して見てしまいました。今思えば あれはニュージーランドのルピナス畑だったのですね。ニュージーランドにいる大切な人を想い この仕事を選んだのかも。あーー切ない。



  1999年

仕事を終えたボラが 父親から送られてきた画像を見て 高校生だった頃のことを思い出します。 


1999年、ボラの家は貸しビデオ屋さんで 送られてきたビデオはVHSでした。ポケベルや公衆電話、そうそうノストラダムスの大予言!ありましたね〜1999年7の月に空から恐怖の大王が降ってくる、、とか 地球がほろびる なんて言われてました!当時使われたアイテムや話題が登場して 懐かしいな〜なんて思ってしまいましたよ。

そして部活動やアルバイト、そう修学旅行!宿泊施設でお酒を飲むなんて、、あれにはビックリ!ダメでしょう。まさか韓国ではありなのか?先生が何も言わないのが不思議でした。




  友情か、恋愛か、

ボラとヨンドゥは親友で 同じ人を好きになってしまう、というお話でしたね。

ヨンドゥにとっては初恋ではなかったようですが ウノのことを想うと 夜は眠れないし 食事は味がしないし 音楽を聴いていると涙が出ると言っていました。 

でもボラにとっては初恋でした。ヨンドゥと違い 夜はよく眠れるし 食事は前より美味しく感じ 音楽を聴くと踊りたくなる。そして彼のことを考えると胸が少し痛むと言っていました。

恋をした時の2人の反応の違いがおもしろいですよね。ボラはドーパミンが出てるから この反応なのかな?


ボラはヨンドゥとの友情を大事にしたいと 初恋を諦めヨンドゥに譲ろうとします。でもヨンドゥはウノの視線の先にボラがいることに気づいていたし 更にはボラとウノは両思いだとヒョンジンが暴露しちゃうのでした。


「今は好きじゃない」と言うボラ

「ずっとウソをついてた」と泣き出すヨンドゥ


あーーこれで友情はダメになるのか?残念と思いましたよ。しかしそうではありませんでした。


彼のせいで私たちがこじれるなら

私はいつでも彼を諦める

私はボラが一番大事なの


そう、ボラもヨンドゥも 恋愛より友情を大事にする2人だったのです。

その後ヨンドゥが削除されたメールを読んでしまうんですよね。


「私が好きな人は プン・ウノだよ。初めて告白する相手がヨンドゥでよかった。友情と恋愛って そんなに変わらないかもね。私が1番大切な人は いつでもヨンドゥだよ。」


このメールを読んだヨンドゥは ボラの本心をウノに伝えるのでした。


うーーーこの辺のやり取りがね、初々しくて キラキラした青春時代の恋って感じがして良いよね。

恋愛も大事だけど 友情も大事。1番になれないウノがちょっとかわいそう。



  ボラとウノ

ボラは天真爛漫な女の子、ちょっと不思議ちゃんだけど 友達思いで性格もルックスも可愛いですよね。ボラを演じたキム・ユジョンが そんなキャラクターにぴったり合っていたと思います。「マイデーモン」では大人の女性の雰囲気を漂わせていましたが ここではどう見ても可愛い高校生、幼さが残っている顔とイキイキした動きで キム・ユジョンらしい魅力を感じましたよ。

泣き方に特徴があって 大きな声を出して大袈裟に泣くんですよね。高校生の時も大学生になってからもそうでした。子供っぽさが残るこの泣き方が マンガに描けそうだな〜と思って見ていましたよ。


ウノを演じていたのが「力の強い女カン・ナムスン」で悪役として出演していたピョン・ウソクだったから驚き!いつか出演作を探して見てみようと思っていたからラッキーです。

ピョン・ウソクは陰のあるウノ役を上手く演じていたと思います。カン・ナムスンもそうでしたが 暗い過去を持つキャラクターがぴったりの俳優さんですよね。撮影時には30歳だったのかな?韓国の俳優さんは前髪を下ろして 高校生役をすることが多いですが ここでもそうでした。ウノの年齢を考えればそうなるけど 私は前髪を後ろに流したピョンウソクの方が好きですね。モデル出身の俳優さんだからスタイルが抜群だし 今後の活躍が楽しみです。


ウノがニュージーランドに旅立つ日、ヨンドゥとヒョンジンが協力して ボラを駅まで連れて行ったわけですが そこでボラとウノの2人が気持ちを確かめ合うシーンがありました。またここでもマンガに描けそうな大泣きをして ウノに謝り思いを伝えるボラ。ウノは本当の気持ちをボラから直接聞きたかっただろうし ボラはウノの変わらない想いを聞けたので良かったと思います。会って直接言葉で伝えるって大事です。しかしその場では別れなければならなかったわけで、、電車の中で大泣きしているウノの背中が 本当に悲しそうでしたね。


メールで繋がる遠距離恋愛のスタートです。大学受験をして韓国に戻るというウノに合わせ ボラも同じ大学を目指します。お互い励まし合って勉強したことは想像できますよね。

そして2000年になり新世紀の幕開けです。地球が滅びなかったと 4時間前に新年を迎えたウノからのメールを見て微笑むボラ。その後しばらくはハッピーな時間が続き ボラは大学に合格するのですが ここでウノからの通信が途切れます。


大学生になったボラは徐々にウノのことを考えなくなりますが 友達の勧めで行ったブラインドデートで会った男性の名前が“ウノ”だったことから またウノを思い出し その場で大泣きしてしまうのでした。ずっとしまい込んでいた想いを一気に放出してしまい 相手の男性は困っていましたね。この時はまだウノへの想いが残っているのが分かります。

帰り道電話ボックスからウノに電話をかけるのですが その番号は使われなくなっていました。


本当に忘れてやるから、これ以上待てない、死んだと思うことにする、、勝手にすれば?このバカ男!


こんな事を言っていましたが 実際にウノは亡くなっていたわけです。

その後20年が経過したのかな?大人になったボラがビデオ店を閉め引越し作業中の実家を訪れます。

ここでニュージーランドから送られてきたビデオを発見。そこにはニュージーランドの絵葉書とアート展への招待状も一緒に入っていました。

アート展に行くと そこにはウノの弟がいたのです。


永遠の春、プン・ウノを偲んで(1983ー2001年)


ここでボラはウノが亡くなっていることを知ったわけです。ウノの短い生涯で最も幸せだった瞬間をアートにした弟はすごいよね。


兄に幸せな思い出をくれたボラに感謝の言葉を伝えるジョセフ。


どうやってウノを忘れろと?


そう言っていましたね。

今はウノに褒められた声を使った仕事をしていること、ニュージーランドの風景にナレーションを付ける仕事を選んでいることからも その強い想いが今も残っていることを感じますよね。


しかし冒頭のルピナスを見て 直ぐにニュージーランドを連想できた私はいいのですが 繋がらない人にとっては 分かりにくい伏線だったかもしれませんね。


実家でホコリがかぶったVHSプレーヤーを取り出し ウノが撮影編集したビデオを見るボラ。「21世紀の君」に送られた動画でした。もうここからは私が大泣きしました。ボラみたいに声は出さなかったげとね。



  予告編


(Netflix)



  まとめ

バッドエンドでしたが 私はこの終わり方は嫌いではありません。悲しいけど連絡が取れなくなった理由がわかったし ウノの幸せな時間にボラがいたことも分かりました。これで2人の青春の思い出が輝いたと思います。この大事な時間を忘れる必要はなく これからもずっと持ち続けて人生を歩んでいけたら素敵ですよね。久しぶりに見た王道のラブストーリー、とても良かったです。

私の評価は星4つ

⭐️⭐️⭐️⭐️



  おまけ

我家のルピナスの現在の様子です。



一面に広がるルピナス、また見てみたいな〜ニュージーランドに行くしかないね!