京都には1,600の寺院や300もの神社がありますが、観光客がどっと押し寄せる有名な所に加えて、昔の人たちがお願いに通ってきた小さなお寺・お社がいろいろあります。
現代のように医学の発達していなかった昔、体の悪いところは、神様・仏さまに祈るしかなかったのですね。
今日は、めやみ地蔵の伝説をお話します。
京都一の繁華街、四条河原町から東に歩いて5分、南座があります。そこを通り過ぎて1分、仲源寺(ちゅうげんじ)が、四条通に面して建っています。
歩道は祇園界隈に向かって、または河原町に向かって急ぐ人たちであふれかえっていても、このお寺に参拝する人はわずかで、まったく別世界の雰囲気です。
伝説によると、
1228年の洪水の時に雨を止ませる祈願が功を奏し、本尊の地蔵尊を雨止地蔵(あめやみじぞう)と呼ぶようになりました。その後、雨止(あめやみ)がなまって、目疾(めやみ)地蔵と呼ばれ、眼病平癒の信仰を集めているそうです。
そうだ、めやみ地蔵は、現代なら眼科のお医者さんですね。
4月の京都巡りで訪れた釘抜(くぎぬき)地蔵は、外科医と言ってもいいでしょう。
イノシシの護王神社は、足腰の痛みを取ってくれるので、整形外科かな。
ウサギの岡崎神社は、子宝に恵まれるところから、不妊治療に強いレディースクリニック。
京都検定試験で、皮膚病に効くところや、歯痛に効くところも出てました。
歯痛の白山(はくさん)神社、大江能楽堂のそばにあるらしい。現代ならさしずめ白山歯科医院。
床浦社(とこうらしゃ)は錦小路そば、疱瘡(ほうそう)に効くらしいので皮膚科医院ですかね。
ありがたいことに、現代医学で疱瘡(天然痘)は根絶できておりますが、平安時代は致死率の高い恐ろしい伝染病だったのですね。
このシルバー京都巡りの標語、今は「安い!おいしい!きれい!」ですが、10年後は「よく効く、治る、ご利益巡り」になっているかも。80代だもの💦