京都には変わった読み方をする地名がいろいろあります。

 

私が18の時に出合った烏丸通(からすまどおり)。「なんで『からすまる』じゃないのー」なぞかわいいもので、京都で暮らし、働くうちに先斗町(ぽんとちょう)、糺の森(ただすのもり)、帷子の辻(かたびらのつじ)、化野(あだしの)と、難易度の高いものもすらすら読めるようになりました。

 

でも、京都検定の勉強をきっかけに知った「天使突抜」(てんしつきぬけ)には驚かされました。

天使ってエンジェル?どこを突き抜けるって?

 

いえいえ、キリスト教ではなく、神社でした。

五條天神宮(ごじょうてんしんぐう)という古い歴史の神社で、天使社(てんししゃ)とも呼ばれているそうです。天つ神(あまつかみ)を祭っており、菅原道真の天神さんとは関係ないようです。

 

 

現在は狭い敷地に建つ神社ですが、昔はとても広い境内でした。豊臣秀吉が京の都の区画整理をしたときに、新しい通りがその境内を通って作られたところから「天使突抜」という地名になったらしいです。

現在、天使突抜一丁目から四丁目まであるそうなので、本当に広い境内だったのですね。

 

      (町内の広報版)

 

秀吉の時代は終わり、江戸時代、明治時代になっても「天使突抜」の地名は残り、現代の洋風化時代に「マンション・パススルー」とか「ペネトレイト・レジデンス」というマンションが建つこともなかったようで、令和の今「天使突抜」という名前のマンションが建っているのは、すごい。(❁´◡`❁)

 

 (ゴミ箱の写真で失礼します)