「きれい!」と不思議な伝説

 

京都で四条通からバスに乗って東大路通に向かうと、祇園でバスが大きく曲がり、目の前に八坂神社の石段と西楼門がパノラマのように広がります。

車内の外国人観光客が慌てて写真を撮ったり、降りる支度を始めたりする姿はいつものことで、うん、わかるよ、その気持ち。

 

シルバー女子組も八坂神社に行ってきました。京都検定で八坂神社関連の問題がよく出るので、お勉強に。

国宝の本堂が『祇園造』(ぎおんづくり)という、拝殿と本殿を一つの大屋根で覆った形式だそうです。建築にうとい女子、しみじみ眺めて「こんな大屋根は檜皮葺(ひわだぶき)の葺き替え工事にお金がかかるだろねぇ」と、おとなしく賽銭を入れました。

 

 

八坂神社のお楽しみは、境内の小さな神社である摂社(せっしゃ)のいろんな伝説です。

 

修学旅行の中学生たちがのぞき込むのは美御前社(うつくしごぜんしゃ)。

『祭神が容姿端麗であったとの言い伝えから美容の神として信仰があつく、女性の参拝が多い』

湧き出るご神水「美容水」を顔に数敵つけるときれいになるそうです。中学生諸君、若いうちにつけておこう。

 

 

シルバー京都検定オタクの目当ては、美御前社ではなく(何をいまさら)、その隣の悪王子社(あくおうじしゃ)です。

「悪」という文字にえっと思いますが、ご祭神が素戔嗚尊(すさのおのみこと)で、「強い力」を意味するとのこと。

 

 

もとは四条東洞院下ルにあったものが、16世紀末から移動を重ね、明治時代に八坂神社境内に移されたそうです。

京都の紹介本を読んでいると、今も「悪王子町」という町名があるとのこと。

 

別の日、検定女子が一人で向かったのは烏丸五条。

烏丸通りの両側を五条通から松原通まで行ったり来たり、ようやく見つけました。ビルの住所表示に「悪王子町」の文字を。

 

 

足がくたくたです。これでは、悪王子じゃなくて弱王子ですわ。😢