人生を生きるにあたり、年齢は重要な要素であることは間違いない。
誕生日はめでたいものとして、毎年その日は周囲が祝ってくれる。
また、1年というのは、物事を成すのにキリのいい尺度。
30歳までには結婚したいとか、40歳までには起業をしたいとか、50歳までには部長になりたいとか、個人の目標にもなりうる。
また、世間でも雑誌や書籍にはアラフォー女子など年齢を意識したキャッチコピーが並ぶ。
歴史的にも論語に綴られているように
子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順ふ。七十にして心の欲する所に従ひて矩(のり)を踰えず(こえず) 。
【現代語訳】
孔子先生はおっしゃいました。
「私は十五歳のときに学問を志し始めました。三十歳にして独り立ちをし、四十歳で迷うことがなくなりました。五十歳のときに天命を理解し、六十歳のときに人の意見を素直に聞けるようになりました。七十歳の時にやっと自分の思うままに行動をしても人の道を踏み外すことがなくなりました。」と。
と述べた。
年齢はまた、知識や精神の成熟度、体力のピークなど、主観的または客観的な尺度にもなりうる。
社会的にも、年金、保険、税金の区分の目安となり、年齢に応じた義務も発生する。
昔は定年は60歳。そしてその後は年金で老後を過ごすという時代。
だが、今は人生100年時代。ある統計によると2007年以降に生まれた子供の半数は107歳まで生きるという推計もある。
19世紀の日本のある村の平均年齢は、約40歳。
1950年ごろの平均寿命は65歳前後。
そして、今は男性が80歳、女性が86歳ほどだ。
要はどんどん、年齢の重みがなくなっている。
年齢にこだわる理由がなくなっている。
世の中の風潮的にも、好きな時に好きなことができるような時代になっている。
定年後もまだまだ精神的にも体力的にも現役で、第二のキャリアを十分謳歌できる。
先のアメリカ大統領選でも、トランプ氏が74歳、バイデン氏は78歳。
だが、両者ともまだまだエネルギッシュで、一国を引っ張れるほどのエネルギーに満ち溢れている。
年齢という情報は世の中からなくならないが、今後はエイジレスな社会に移行していく。
年齢に引っ張られる必要はない。
極端な話、
いくつになっても自由に恋愛すればいいし、
いくつになっても子供を産んでもいいし、
いくつになっても何かに挑戦してもいい。
つまり、年齢によってネガティブに引っ張られるなということ。
40歳までに起業ができなかったとしても、起業できるまでチャレンジし続ければいい。
30歳までに結婚できなかったとしても、そのうち結婚すればいい。
40歳までに課長になれなかったとしても、いつかなれればいい。
その年齢までにできなかった自分を責める必要はない。
そもそも予定は勝手に決めたものであり、未定なもの。
たとえ、同年代の人が出世したり、社会で脚光を浴びたとしても、凹む必要はない。
年齢で能力を比較しても、比較にならない。
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確かに40歳をすぎると体力は落ちるかもしれない。
年齢を重ねると、細かいことがおっくうになる。
というか、できなくなる。
40歳を過ぎると、見た目にも老化現象が現れる。
でも、体力が落ちるなら、その分運動習慣を取り入れて体力を取り戻せばいい。
細かいことができなくなるなら、細かいことをする習慣をつけるか、もしくは細かいことをしなくても自分の価値が維持できる状態をキープすればいい。
見た目の老化現象も、それなりに手入れをして、清潔感を保つ努力をすればいい。
ちなみに、トライアスロンを例に出すと、5歳刻みの年齢別の”エイジグループ”内で競い合う。
短距離では、年齢が若ければ若いほど強い。
しかし、最長距離のアイアンマンレースにおいては、最も強い(タイムが短い)年代は40歳から45歳のエイジグループだ。
また、年齢を重ねれば、見た目、健康や体力面、時代に対するスピード感では若者には水を分けられるのは確か。
でも精神力、知識や知恵、人生経験、経済力、人脈、倫理観、対人関係においては若者と比較にはならないほど高いレベルまで積み上げている。
つまり、失うものの減少スピードを抑え、まだまだ伸びる能力に目を向ければ、年齢に関係なく収入を得ることができ、若者の時のように何でも楽しむことができる。
今の時代では、「年甲斐もなく」という他人の目を意識した言葉は要らない。なぜなら、他人の目が自分に向けられることもさしてないからだ。
だから、表現の仕方は自由。
自分の生きていたい年齢に対して、自称30歳、永遠の27歳、-10歳と好みの年齢を設定し、本当の年齢は日常生活からかき消してしまえばいい。
年齢に絡みつく呪縛は意外と多いからこそ、その呪縛を自分自身で解いてしまえばいい。
解き放って周りを見渡してみると、年齢の概念を取っ払い、自由にかつ幸福に生きている人が意外と多いことに気がつくはずだ。
人生を楽しみ尽くせる体づくり