リハビリテーションという言葉が用いられ始めたのは、いつからなのでしようか。わたくし考葦おじさんが、種々の理由により、頻繁に入院していたころ、たとえば、骨折の人は骨折が完治すればそれで退院だし、その他の筋力の増強などは本人の工夫次第という感じだった。

 

 

 リハビリテーション、リハビリという言葉を聞き始めたのは、それ以後である。どれ程、普及したかと言うと、大学の学部が増えたらしい。一方、専門学校も存在する。病院ではリハビリに力を入れる所が増えたらしい。

 

 

リハビリの器具

 

 

 おじさんも入院中、様々な方からアドバイスを頂戴した。

  •  どこどこの病院はリハビリに定評がある。
  •  どこどこの病院はリハビリに力を入れていて、脳梗塞で入院した人がピンピンして帰って来ている。
  •  リハビリが中止になったと聞いた人が気の毒がって、『親戚の▲▲はクモ膜下出血で危なかったのだが、〇〇病院で一命をとりとめ元気になっている。
  •  コロナの関係でリハビリが中止になっているらしいが、□□病院に転院してはどうか。

 

 皆さん親切で、おじさんの事を思って、言って下さっている事は疑いないが、病院へ入院中の身としては、勝手に移転する訳にはいかない。

 

 

 そこで身につまされたのは、何処も上手にお断りになったことである。こちらはうまく対処したとは言え、コロナを出した病院である。方や今の処、出していない病院である。

 

 

 当病院は男性の患者さんは、今のところ受け入れていない。あと半月ほどすると、もしかしたら受入れるようになるかも知れないし、これとて定かではない。要するにコロナ患者を出した様な病院が、入院患者を移すような要請をするなんて、厚かましいしいんじゃないですか。悔しいけど、これが大人の対応である。

 

 

 斯様な次第で、どの病院の話も成功しなかった。

 

 

 続く

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