お楽しみ日大劇場、次の演目『第三者委員会』の稽古が続けられている最中、間が開きすぎることに焦れた劇団員が、大看板にいちゃもんを付けるという暴挙に出た模様である。
このままでは、人気演目、毎年恒例のアメフト踊りの開催も来年は中止確実で、この踊りのためだけに精進を積んできた社中の皆が可哀想ということかと思いきや、そればかりではなく、師匠方の待遇改善を求めてのことでもあった。
太鼓持ちよろしく大看板役者に取り入り、頻繁に舞台に露出したお陰で人気が出たような〝人気役者〟が、異を唱えた下積無名役者に『報復人事』なる演目を披露して、一人で日本全国津々浦々回ってこいと命令する事例が出始め、客が入らなければ喰う物にも事欠くのを承知の上で、無理やり旅に発たせたものだから、予てより田中大看板、内田アメフト踊り二代目名取などの陰口が絶えなかったところに、アメフト踊りの総元締関東学生連盟が、内田名取の横暴を見るに見かねて永久追放にしてくれたのをその目で見たため、この機会を逃すともう日大劇場の火が完全に消えると、いや、もう一歩で悪の総元締め田中大看板に引導を突きつけられるやも知れぬと、劇団有志が立ち上がったというのが事の真相か。
思い起こせば、一世を風靡した普及の名作『学生運動』の初演は日大講堂であった。此処を皮切りに燎原の火のように日本を覆い尽くしたこともあるまさに伝統の日大劇場。向後いかに相成りまするか、次の瓦版までしばしお待ち下され。
by 考葦(-.-)y-~~~