少し前のニュースになるが、ネット放送局の『ニュース女史』と言う番組がBPOから重大な放送倫理違反との指摘を受けたというニュースに接し、内容を観ていたおじさんは、違和感を感じると同時に、何処かで味わった奇異な気持ちの悪い感覚を覚えたのでBPOという組織につき情報を集め始めた。

 

 まず、HUFFPOSTの記事を引用する。

 

沖縄の米軍基地について取り上げた1月の東京MXの番組「ニュース女子」について、BPO(放送倫理・番組向上機構)の検証委員会は12月14日「重大な放送倫理違反があった」とする意見書を発表した。(泉谷由梨子)

 

 

 

 そもそもBPOとは如何なる組織なのか。ホームページを見ると、

 

放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、第三者の機関です。
主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証して、放送界全体、あるいは特定の局に意見や見解を伝え、一般にも公表し、放送界の自律と放送の質の向上を促します。

※BPOはNHKと民放連によって設置された第三者機関です。(背景強調は管理人)

 

 

 NHKさんと民放連に加盟する放送局によって、「問題があると指摘された番組・放送を検証」なさって「意見や見解を」お伝えになる機関だそうです。

 

 

 えっ、しかし、TBSのサンデーモーニングが石原慎太郎元東京都知事の講演動画を加工し、正反対の意見にまとめた捏造事件について何かご意見を述べられたという記憶が無い。また、衆院選公示後に

 

出演した東京大学名誉教授の姜尚中氏は「見どころは選挙の中で野党のビッグバンが起きるかどうか。選挙後にどこが主導権を握るのか。投票先を決めてない54・4%の人は選挙に行かなければいけない。そして次回に何をするか賭けてみることが必要」とコメント

 https://ironna.jp/article/7983

 

 

なさった模様だが、政治的公平という放送法4条は、この在日韓国人には適用されないのか。BPOは抗議があって初めて動く機関なのか。もともと抗議するであろう保守系の人々は、サンデーモーニングなどに何も期待していないので観ることもなく、観ていないから抗議もしない、よってBPOは動かないという流れと相成る。

 

 

 そもそも、BPOはご自分が自慢げに宣言しておられる第三者機関といえるのかどうか。我々はこういう組織を作って公正中立な放送を担保していますよというポーズではないのか。お金は既存TVメディアから出ているのだろう。有り体に言えば金主様、会員様である。こう考えると、今回は既存TVメディアを守る形でインターネット放送局に文句を言ったという構図が見えてくる。

 

 

 その〝審議〟なるものを行っていらっしゃる方々は、政治的に公平中立な人なのか。メンバーを見てみよう。この方々の思想傾向は存じ上げないが、お一人だけ知っている方を発見した。沖縄の基地反対運動にとても理解を示しておられる委員長代行の升味佐江子(ますみ・さえこ)弁護士である。そうですか成る程。

 

 

 では会長は? 会長は元東京第2弁護士会元会長の川端和治(かわばた・よしはる)氏である。朝日新聞のコンプライアンス委員会の委員もなさっているそうな。

 

 

 Wikipediaによると、東京第2弁護士会は川端氏が会長の時かどうか知らないが、過去にこういう会長声明を発表なさっている。

 

2005年2月28日、入学式、卒業式等で「教職員・児童生徒に国旗への起立・国歌斉唱を強制しないこと」、「教職員・児童生徒の不起立・不斉唱を理由として教職員に不利益処分を科さないこと」を求めると会長声明

 Wikipedia 東京第2弁護士会

 

 

 もう多くを語る必要はないだろう。こういう組織が出来ると、まず乗っ取ろうとするのがサヨクの人々である。そして乗っ取られたのがBPOという構図と考えて大きく誤ってはいないだろう。だから当初の理想とは大きくかけ離れた組織に変貌している。NHKやテレビ朝日、TBSにとっては大歓迎の組織と言える。

 

 

 以上により、BPOは何の権威も権限もない。意見表明機関に過ぎない。恐れる必要もない代わりに、有り難がる必要もない。

 

 

by 考葦(-.-)y-~~~