ついこの間まで〝ゆとり教育〟なる教育改革で、人間を駄目にしかけた文部官僚がいた。当初はおじさんが読んでいる月刊誌に理論的な背景を述べていたが、とんだ謬説だと判明し、廃止になる際には何処に消えたのか、とんと行方が分からなくなった。もちろん文科省はお辞めになっていた筈である。

 

 

 現行の学校で生じている不登校、落ちこぼれ、いじめ等の問題はいわゆる〝つめこみ教育〟の結果、生じているのだ。もっと子供を楽にさせたら、それらの問題は解消するという理論だったと思うが、とんだ食わせ者だった。

 


 

 

 おじさんは端から失敗するなと瞬時に判断していた。人間は甘やかせば際限なくふやけけてしまう生物である事は、落語で女遊びをする商家の若旦那の話で明らかになっているではないか。えっ、あれは作り話で事実ではない? 文部官僚はじめ教育畑の人士ならそう言うかも知れない。

 

 

 人の世の真実を面白おかしく筋立てにしているだけで、実際には五万とあった筈だ。あそこに真実を見られないなら、子供の悩みや、反抗の奥の本音に到達することなど到底不可能だろう。だからこそ壮大な〝ゆとり教育〟とい人体実験が生まれたのだ。

 

 

 どうして一官僚の理論が簡単に現場教育に反映させられるのか、意外であった。教育畑に人材はないのかと首を傾げたくらいである。もちろん官僚だけでできるはずもなく、政治家が絡んでいたことは間違いない。誰の政権下か調べても詮無いことなので止めておこう。

 

 

 さて紹介されている動画は、小学校教師の石井 勲氏があることを契機に子供の漢字習得力の仮説を立て、小学生低学年に難しいと思われている漢字を教え込んだところ、面白そうにぐんぐん習得していき、さらに小さな子供に学習させたところ、もっと習得能力が高かったというお話である。

 

 

 漢字は知的能力を高める力があるのではないか、漢字、ひらがな、カタカナを使い分ける能力、一人称の数の多さにも外国人は驚くという。もう一度自信を取りもどし、漢字検定でも受けてみたらいいかも知れない。

 

 

by 考葦(-.-)y-~~~