宇多田ヒカルがたいへんな才媛なのは知っていた。保育園が『住民の反対』なるものによって開園が出来ないというニュースに、〝独断と偏見〟と断りながら、言っているのは団塊の世代を核とした住民の一部ではないかと睨んだ目は慧眼である。
この団塊の世代、戦後の貧しい時代を生きたというものの、朝鮮戦争特需で急激な右肩上がりの中で生まれ、裕福ではなかったにしろ、それほど困窮を経験した世代ではない。ブームとしてマルクスをかじり、学生時代は一端の闘士と錯覚して教授を吊し上げ、学校を物理的組織的に壊すことに没頭した。そして、卒業が近づくと、引く手あまたの求人に乗って、何食わぬ顔で就職していった連中である。
右肩上がりの中で終身雇用の恩恵を受け、大して仕事も出来ないのに言う口だけは学生時代の誰かの受け売りでもっている。そして最高によい時代に定年を迎え、あとの年金も我々から見たら、信じられないほど貰っている。
こいつらはいまだ朝日新聞を取り、間違った方向を修正されることもなく、毎日、天声人語という駄文を読んでいる。昼間は生涯学習にでも行けばいいのに、学習意欲もなく何故か家にいて、子供の声が煩いだろうからと、保育所建設に文句を言う。
大阪の都構想が市民投票の結果、僅差で反対派が上回ったが、これもこいつらの票が大きかったのだろう。〝革命〟がどうたらと言っていた奴等が、都になって今恵まれている生活が、年金がカットされたり、ほかに影響が出ては困ると恐れたのであろう。若者が真面目に投票に行っていたら引っ繰り返っていたと思われる。
組織は壊すもの、公共システムは混乱させるもの、国や公共がやることは悪であると反射的に反応する哀れな人々である。宇多田が推測したように、旗振りをしているのは、学生時代へたれでヘルメットと鉄パイプを持つ勇気もなく、理論だけは学んだ奴であろう。奴等の〝革命〟がごっこだったことを見事に証明している一事である。
連中に日本の未来を憂う感性はない。何事にもプラスがあればマイナスもある。今、保育所を作ることは最優先事項である。プラス面が格段に多いことは我々なら一瞬に判断できる。完全防音を言っている訳ではあるまい。それとも共産党か社会党(社民党 → 民進党……面倒くせえな)の運動方針にでも乗って、果たせぬ夢を見ているのか。どうせ先もないし耳も聞こえにくくなっているのだから少しぐらい我慢しろ。
by 考葦(-.-)y-~~~