安倍首相がデフレ脱却の唯一の手段を講じた事は大いに評価する。
誰が反対を唱えようとも、財政出動によるしかデフレの薬はなかった。ならば、その間、一時的に国債発行高が増えても致し方ない、というのが物事の道理だ。
ところが安倍は、消費税率アップという馬鹿げた政策を採ってしまった。
企業は一時的に潤い、力を撓めるだろうが、そこで働く人々は自分の所へ恩恵が来る前に息の根を断たれることになる。
すべては人のための国家、人のための政府、人のための企業、人のための組織であるという基本を忘却している輩が多すぎる。政治家しかり、知識人しかり。
アベノミクスに反対の論陣を張る人々は、総じて中国がお好きだ。経済では勝負あった、これからは中国の属国になることを視野に入れて国家運営をすべきだと曰うた人もいた。
ではその無敵に見えた中国経済は今どんな様子か。大いなるバブルが半永久的に続くと過信した結果、かなり危険な状況に見える。事実上、破綻していると見る人も多い。
だから、別にここ数年で国債の償却ができなくなる訳でもないんだから、今は景気が安定した上昇軌道に乗るまで、それを阻害する政策は一切、挟んではならなかった。
それが、おじさんが予言したアベノミクス終焉の第一歩としか思えない、愚策を行ってしまった。
本来なら、大反対のキャンペーンを張るはずの左傾マスコミも、静かにしているのは、アベノミクス潰しに繋がると見ているからである。
国あってこその国債、国が継続していればこその借金なのだから、属国になるくらいならハイパーインフレでちゃらにするという政策があっても構わない。
それよりも他国の属国の方がましだという感性が分からない。彼らは日本の敵以外の何者でもないだろう。
そんな奴らが呑気に発言して裕福に暮らしていける日本というのは、ユートピアと呼ぶしかないのではないだろうか。
日本を愛する日本国民が何時までも我慢していると思うな。それほど属国の奴隷になりたいのなら、他国民になりたいのなら、彼の国へ亡命でもなんでもすればいい。
おそらく属国になっても、自分はこれだけ貴国を賛美し、貴国に害を与えかねない政策を阻止するために力を尽くしてきました。今後は私が馬鹿な国民を監視し、厳しく弾圧しますから、その地位を下さいと阿(おもね)るのが目に浮かぶ。
今回、安倍は日本を属国にしようとする奴と同じ思想をもつ者達の罠に填ったように見える。
安倍は理想の首相に見えたのだが、後退に後退を重ね、今では民主党議員と差異が見えなくなりつつある。
このまま行けば、菅や鳩山がピンぼけ過ぎて得られなかった亡国の宰相の謚(おくりな)を後世から贈られることは確実である。
まだ愚策を撤回し凍結する時間はある。