消費税など幾ら上がっても痛くも痒くもない有識者の方々のご意見で、安倍首相は消費税を上げることを決意したそうである。有識者の方々は、まさかデフレを退治したとは思っていないだろうね。安倍は、一体、本気で景気を回復させる気はあるのか。
財政の健全化も同時に進めなければならないというのも分かるけれど、デフレじゃ絶対に無理だった。その事は野党で見ていて痛いほど分かっている筈だ。やや回復の兆しが見えたとたん、財政健全化を持ち出すのは、輸血をしつつ血が回りきらない内に、一方で血を抜いているようなもので、まずは国民の体力の回復が先だろう。
先日、宮崎哲弥氏の講演を聴いたが、氏は冒頭、専門家ではないと断った上で、2%の成長軌道に乗せると、歳入が上向き国債を減らす事が出来、これしか財 政再建の道はあり得ない。このまま行けばそれが出来るが、消費税を上げれば絶望的であると、おじさんと同じ見解を述べておられた。
安倍首相は浜田宏一氏(米エール大名誉教授)をブレーンに加え、経済を理解されていると信じていたが、どうやら買い被りだったようだ。おじさんは、15年間のデフレを半年のGDPで判断してよいのかと懸念を表明された同じくブレーンの本田悦朗氏(静岡県立大教授)の方が正しいと予言する。
過去に消費税を上げたときは、景気は曲がりなりにも成長傾向にあった。そして5%にしたとたん、消費は冷え込み、歳入が消費税分が増えたにも拘わらず、全体では増えなかった。この愚をデフレ時に行うのは、馬鹿と言わずになんというのか。
おじさんは、経済音痴だと思っていたが、経済学者の人たちも、こんな簡単な事が分からないようでは、専門家とは言えないんじゃないんですか。
今振り返ると、デフレ時にインフレ時の政策を提言していた人が多かった。その理由は、デフレは理論上、紙の中にある事象であって、世界で誰も正しく対策を立てた人物がいなかったから、というのが答えではないか。
要は、おじさんと変わらない程度の人物が、学者でございます、研究者でございますと言って、政府の諮問機関のメンバーになったり、大臣になっていたのが実情ではないのか。
今、確かに言えることは、正しく経済を認識し進む方向が見えているのは、おじさんの知る限り、三橋貴明、宮崎哲弥ぐらいのものだ。
本物との期待をしたのはおじさんお勝手だ。たしかに衆議院解散の前に消費税増税を民主党と決めたことも記憶している。
いずれ増税が必要な場合があることも理解している。しかしながら、人で言えば、寝たきりでこのまま体が縮んで寿命を待つだけだった人が、安倍によって元気を回復しそうな兆しが見えてきた。だからこそ、確実に回復基調に乗ってから、リハビリ期間を置き、いけるとなってから少しずつ増税をするのが本筋だろう。
今はベッドの上で起き上がり、自分で食事が出来るようになった程度の回復でしかない。
また、寝たきりになって、点滴で生かされるようになることは確実である。
そうなって慌てて頬を叩いても、目覚めるかどうか分からない。
嗚呼、安倍も周囲を馬鹿の壁で囲まれ、正しい見方が出来ないのだ。
まだ、安倍の政策が間違っていると思えない人は、三橋貴明の著書をどれでもいいから読んで見ろ。また、財政破綻すると怯えている人も、三橋の著書を読め。
さしずめ次の物がいいだろう。
- ニュースに騙されない! 日本経済の真実/日本文芸社
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
- 国富新論/扶桑社
- ¥1,470
- Amazon.co.jp
以上