「ABC予想」と呼ばれる数学の整数に関する未解決難問について、京都大数理解析研究所の望月新一教授(43)が証明に成功した可能性があるとして、世界の数学者の注目を集めている。
(2012年9月19日  読売新聞 YOMIURI ONLINEより抜粋)
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 数学の難問とされていた問題が解かれたかも知れない、というニュースに思わずおじさんは朝食の箸を止めた。


 ここでABC予想とは、と説明できたら格好いいのだが、それはおじさんの能力を超える。  (・・;)


 こういった数学史に残る問題に挑戦する数学者という人種の悲喜劇は、人の業というものを考えさせられる。 


 人類に課せられた数学的難問にトライする数学者は、幼少より神童、天才と呼ばれた人ばかりである。


 それらの人々が、生涯を賭けて解明に取り組み、ほとんどの人が夢を果たせず一生を終えるのだ。


 ほかのものに目を向けていれば、すごい業績を残したかも知れないのに、難問証明という誘惑に捉えられ、あたら才能を朽ちさせてしまうのである。


 だが、ひとまず証明ができたと発表しても、それで済んだわけではない。そこから世界中の数学者が寄って集って数学的検証(あら探し)をするのである。


 あら探しも、すぐに終わるわけではなく、忘れた頃に疑問を呈されることもある。


 指摘された部分を検証すると計算が誤っており、訂正で済む場合もあれば、根本的な見直しが必要な場合もある。後者のケースは発表は取り下げられる。


 だから、望月教授もここからが正念場なのだが、おじさんは何故か楽観している。


 望月教授の証明が正しければ、未解決の別の問題も解決しやすくなるそうだ。



 ところでフィールズ賞という賞をご存じだろうか。4年に一度与えられる数学のノーベル賞といわれるものだ。


 しかも40歳以下という条件があるため、受賞するのは至難の業だ。


 そんなフィールズ賞をこれまで3人も日本人が受賞していることをご存じかな?


 証明が正しいとなったら、望月教授は業績的には100%受賞確実なのだが、残念ながら年齢が超えてしまっている。


 どうして40歳にしたんだ。