土曜日のことだ。


 メールをチェックしていると、いきなり、エラー表示の窓が無数に出てきて、これは強制的に電源を落とさなければと指が電源ボタンに向かっているとき、突然、見たことがないソフトが起動し、エラーの原因を調べてくれるという。


 初めて見るものだったが、雰囲気はマイクロソフトの様だし、原因を検出するぐらいどうということはないだろうとやらせてみた。


 一応、落ち着いた感じだったので、ログか何か表示するメニューがあるのかと、探し回ったが見当たらない。


 それどころか、終了のメニューすらないのだ。下には『Buy now』とオンラインヘルプのボタンしかない。ここでおじさんはようやく悪質なスパイウエアだと気付いた。

 仕方なくタスクマネージャーで強制的に終了させようと思ってショートカットキーを押したところ、タスクマネージャーが禁止されてるとのメッセージが出る。


 おのれ!と眦(まなじり)を怒らせて電源ボタンを長押し、再起動したところ、何かが変だ。画面が暗くなってまるで昔のMS-DOSのようだ。


 再インストールの文字が頭をよぎる。


 斯(か)くなる上はと、最後の頼みの綱、セーフモードで立ち上げることにした。これも途中、真っ黒なままフリーズしたようだったが、{win}とか適当にコマンドを打つと、動いている気配だ。


 しばらくして落ち着いた画面を見ると、色がまばらに浮き出ていたので、画面を適当にクリックしてみた。


 すると、ボタンが浮き出てきたので、普段のユーザー名ではないAdministrator の方を選び、マシンが落ち着いてから、Spybot-S&Dを起動し、検索してみた。


続く
 2012/2/12 字句大幅訂正