小林氏の天皇論及び新天皇論とそれまでの作品とは少し異なるようだ。もちろん当人にその自覚はないだろうが、柔軟性が失われているというか、柔軟過ぎるというか。女性天皇と長子に拘っているせいか、緻密な反論にさらされると説の杜撰(ずさん)さが露わになる。
しかし、おじさんから見て説は杜撰でも、議論の趨勢(すうせい)は女性天皇肯定派にある。むしろ踏襲派は男系に固執した男尊女卑を是とする勢力と思われかねない勢いである。さらに具合の悪いことに、フェミニズムの外套(がいとう)を纏(まと)った隠れ左翼や、なんとなく柔軟でやさしい気がするというサヨク的な人々も、小林氏に与(くみ)すると想像されるので質(たち)が悪い。
若い人も、小林氏のゴーマニズム漫画を読んだ人ならわかると思うが、いつもとスタンスが違うことに気付かれるだろう。いつも小林氏から叩かれていた人々、すなわち氏が命名したカタカナで書くサヨクは当然、女系容認陣営に与すると思われ、これまで氏と敵対していた本物の隠れ左翼も、小林氏をアシストするポーズで天皇制廃止を目論んでいる。
何時の世も保守勢力は弱い。いつもならこんなときは小林氏がこちらの陣営に居てくれて、たいていは先頭に立って議論を受け持ってくれているのだが、今回は逆の立場にいるようだ。しかし、小林氏を尊敬しつつも、おじさんは譲るわけにはいかない。
もし、詳しく知りたい人は、新田 均教授や八木教授の論文を読むといいだろう。小林氏の著作は読むなとは言わないが、かなり特殊な位置に立っての発言だと言うことは念頭に置いて読んで欲しい。これは日本の国柄についての問題である。今の時代の気分や、なんとなく優しい感じがするといった感覚で判断してはいけない。
本文は今年の1月に違うブログで発表したものをこちらに移したものである。
しかし、おじさんから見て説は杜撰でも、議論の趨勢(すうせい)は女性天皇肯定派にある。むしろ踏襲派は男系に固執した男尊女卑を是とする勢力と思われかねない勢いである。さらに具合の悪いことに、フェミニズムの外套(がいとう)を纏(まと)った隠れ左翼や、なんとなく柔軟でやさしい気がするというサヨク的な人々も、小林氏に与(くみ)すると想像されるので質(たち)が悪い。
若い人も、小林氏のゴーマニズム漫画を読んだ人ならわかると思うが、いつもとスタンスが違うことに気付かれるだろう。いつも小林氏から叩かれていた人々、すなわち氏が命名したカタカナで書くサヨクは当然、女系容認陣営に与すると思われ、これまで氏と敵対していた本物の隠れ左翼も、小林氏をアシストするポーズで天皇制廃止を目論んでいる。
何時の世も保守勢力は弱い。いつもならこんなときは小林氏がこちらの陣営に居てくれて、たいていは先頭に立って議論を受け持ってくれているのだが、今回は逆の立場にいるようだ。しかし、小林氏を尊敬しつつも、おじさんは譲るわけにはいかない。
もし、詳しく知りたい人は、新田 均教授や八木教授の論文を読むといいだろう。小林氏の著作は読むなとは言わないが、かなり特殊な位置に立っての発言だと言うことは念頭に置いて読んで欲しい。これは日本の国柄についての問題である。今の時代の気分や、なんとなく優しい感じがするといった感覚で判断してはいけない。
本文は今年の1月に違うブログで発表したものをこちらに移したものである。