Prayer -31ページ目

Prayer

祈り

5月27日の日記。

「できることを、精一杯やるだけさ」

それからの俺は、胸を張って言える。

できることを、精一杯やってきた。

どんなにここで弱音吐こうと、絶望しようと、

できることを、精一杯やってきた。

彼や、彼の父親にまで会って。

いつだって、君のことをいちばんに考えて。


次あえるのは、いつになるんだろう。

こんな時間なのに、しょっちゅう涙が溢れてくる。

ごまかしながら仕事する。

ごまかしきれそうになくて、トイレに行く。

戻っても、また溢れてくる。


何がいけなかったの?

わからないよ。

何の意味があるの?

もう、何もわからないよ。

希望の残骸にすがりついて、

でも本当は、自分でわかってて。

これからの道が、どれだけ残酷な道かを。

それでも、そんな道を歩くのをやめられなくて。

やめてしまうのなら、死んだ方がましとしか思えなくて。


今年のはじめに、君のために生きたいと思って、

君にそう告げて、喜んでもらえたはずの俺が、

君の心の中にもう、俺の居場所をつくってもらえない。

君の心は、俺じゃない3人でいっぱい。

あいつと、彼と、あの人と。

もう、俺の居場所なんてない。

できること全て、精一杯やった答えは、これなんですか?

これが、あなたの意思なんですか?

しかも、少し冷めた時には、昔の記憶を蘇らせたりして。

どうやっても、俺が苦しむようにして。


仕事なんかどうでもいい。

君を喜ばせられるだけのお金があればよかった。

君さえいてくれれば、他に何もいらなかった。

何もいらなかったのに、

君はもう、俺を大切どころか必要だとも思ってくれない。

ただ、いた方が助かる男。

それだけが、君の中の俺の存在理由。
会社では、なんか絶好調な感じになってきている。

今週初め、社内に人事が発表され、8月からの兼任は決定、

別件で大きな失敗が先週あったが、事実上不問にされてしまった。

これから役員でもないのに、経営の意思決定に大きくかかわることになる。

そして、新しく担当する部隊の改革案もまとまりつつある。

現状の経営企画・財務の改革は、小さなミスを重ねつつも順調、

普通のビジネスマンなら、幸せの絶頂を感じられるほどの状況。



日に日に、死んじゃいたい気持ちが強まっている。

離婚絡みの話は、落ち着いた。

だから予想通り、電話はなくなり、メールも激減し始めた。

次の約束も無い。

もはや1ヶ月後の状況、3ヶ月後の状況が、読める。


もう、君との幸福なイメージが、浮かばない。

というか、想像できないほどに、絶望感に包まれている。

3月9日からの俺の苦しみ、悲しみ、努力、忍耐、そして注ぎ続けた愛情。

もう、5ヶ月になろうとしている。

何をどう努力しても、遠ざかり続けた君と俺との距離。

そして、どんどん近づいた君とあいつとの距離。

呪われたかのようだった、6月12日。

次々と出来る、君とあいつとの素敵な思い出。

そしてついに、君は彼から自由になった。


新しい生きがいなんて、つくれない。

君よりも、大切に思えるものなんて、この世に何一つない。

でも、そんな君はもう、遠い存在になってしまった。

もう、生きがいと思える距離に、君はいなくなってしまった。

ただ、俺を苦しめたり悲しめたりするだけの君になってしまった。


何のために、これから俺は生きるの?

今予見できる未来は、目を背けたくなる地獄しか見えない。

なのに、何のためにこれから俺は生きるの?

3月5日に君に会った日が、俺の人生最後の日ならよかったのに。


もう、本当にいなくなりたい。

何のために生きているのかわからない人生なんて、いらない。
離婚の話で、君と俺の距離は、縮まったかに見えるね。

毎日、すごい量のメールのやりとり、けっこう電話もしてくれる。



縮まってないよね。

笑い声の無い電話、まるで楽しげでない事務的なメール。

嫌になるほどわかる、いい言い方だと「頼られている」。

そして悪い言い方だと、「利用されている」。

だって、君はこの労力の対価を支払わなくていいって知っている。

過去、俺も、T君も、そして彼も、どれだけ君に何をしてあげても、

そんなことはなかったかのように、裏切られた。

この離婚騒動が終わったらまた、電話は一切来ないんでしょ?

メールも、前みたいな感じに戻るんでしょ?

そして、彼がいなくなって子供が預けにくくなった君は、

多分今よりずっと、俺のためには、時間をつくってくれなくなるんでしょ?

そして、あいつと会ったり、あいつを家に呼んだりして、

家族みたいに食事したり、部屋でも恋人みたいに過ごしたりして、

今よりもずっと、あいつとの距離を縮めるんでしょ?

嫌になるほど、わかっちゃうよ。


悲しい。

何でこんなにも、悲しいことをしているんだろうね、俺。

それは、消えそうな希望に、すがりついているから。

君への想いを消せない以上、それにすがりつくしかないから。

でも、気がつけば、俺にはもう見つけられない希望。

本当は、もう消えてしまっている希望。

俺がすがりついているのは、ただの希望の幻。

そう、かつての俺と君の、俺が幸せだった頃の記憶の残骸。

その残酷な事実を思い知る前に、心の準備をしておこう。


もう少ししたら、電話はかかってこなくなるよ。

メールも、ほとんど来なくなるよ。

月に1回も、会ってくれなくなるよ。


君の心の中から、俺は、ほとんどいなくなるよ。

もう希望なんか、どこにもないんだよ。


そう思っても思っても、希望の幻にすがりつく俺の心。


昼休みのオフィスで、人知れず涙を流す、惨めな俺。

もう、祈ることすら出来ないほど、失ってしまった希望。


PVも含めて大好きな、あゆの Endless sorrow が、

強烈な悲しみを伴って、さっきから心の中でずっとかかっている。