アルゼンチンの劇的な勝利から一晩明けた今日。寝不足に耐えながら学校に行き、3時間の部活をこなしました。疲れた…昨日の夜はアドレナリンがすごくて、全く疲労を感じなかったのに…。


私がサッカーを好きになったのは、メッシの神技プレー集をYouTubeで見てからのことです。暇すぎて暇すぎてしょうがない時にYouTubeでメッシのドリブルをみて、何これ、レベチじゃん!!って思った記憶があります。初めて見た時から鳥肌がすごくて、一気にサッカーにハマりました。


メッシの凄さはプレー集を見るだけですぐにわかります。背が低いのに、どんなに倒されてもボールを持ち続ける。ボールが足を離れなくて、ディフェンダーを5、6人と倒していく。そしてありえないところからあり得ないゴールを決めてくる。本当に、神としか言えないプレーで魅せてくれます。


私は1人のサッカーファンでしかありません。サッカー部でもないし、サッカー経験はゼロです。そんな私に、メッシはサッカーの面白さを教えてくれました。それから、バルセロナの試合を追い続け、毎朝、さまざまな試合の結果を見るのを楽しみに起きていました。


メッシがバルセロナを退団した時は泣きました。メッシというレジェンドの最期なのかと思いました。一つのストーリーの終わり。諸行無常だなと思いました。


パリでのメッシは、かつての輝きを失っていました。バロンドール受賞は正しい判断だったのか…わからないですが、コパを優勝して、初めてアルゼンチンのA代表でタイトルを獲得したメッシは、ようやく代表での輝きを手に入れたように見えました。


アルゼンチンという国は、サッカーに人生を捧げている人たちの国です。国は貧しく、2022年現在も経済破綻寸前です。そんな中、メッシの勇姿を見届けようと多くのファンたちがカタールに集まりました。ホームレスになっても、メッシの最後の試合を見たいという人までいたのです。サッカーはまさにLIFEなのです。


メッシにとって最後のワールドカップとなった2022年大会。ドイツ、ベルギーの一次リーグ敗退、イタリアの予選敗退など多くの波乱がありました。日本代表も、歴史的な勝利を収め、とてもドラマチックな試合が続きました。


コパ(南米・北米大会)を制し、ユーロ(ヨーロッパ大会)王者のイタリアとの頂上決戦finalissimaに進んだアルゼンチン。3-0という圧倒的なスコアで、優勝しました。2022年のアルゼンチンは最強でした。今度こそ、メッシは優勝できるのか。2014年、準優勝まで進んで負けたアルゼンチンは、2022年、リベンジを果たして、不可能を可能にするのか、世界中が期待の眼差しを向けていました。


しかし、W杯初戦、アルゼンチンはサウジアラビアに負けます。やっぱりダメなのか…とみんなが思った矢先。メッシの左足から放たれたスーパーシュートを基点に、アルゼンチンは息を吹き返し、決勝まで駒を進めました。準々決勝のオランダ戦は、PKでした。


PKになったら、5番目ではなく1番目に蹴る、まさにキャプテンの鏡とも言えるメッシ。実力だけでなく、人格面も尊敬できます。


アルゼンチンの神であり、世界中から崇拝されるスーパースターのリオネル・メッシ。そんな彼を優勝させてあげたい、あの金のトロフィーを持たせてあげたい!とアルゼンチンの選手全員が思っていました。世界一のサッカー選手を超え、世界一のアスリートでありアルゼンチン、そして世界の最重要人物であるメッシ。彼のキャプテンシーが、チームを一つにし、実力以上の勝負強さをくれました。


決勝戦、対フランス。

ベンゼマ、カンテ、ポグバを欠いていても、十分な戦力を誇るフランス。圧倒的な強さで決勝まで来て、まさかの2連覇も予想された、現在最強のチームです。

アルゼンチンは前半、持ち前の気力でゴールを2度こじ開けます。しかし後半、フランスのエース、そして現在世界最高の選手であるエムバペが、1分の間にPKと、スーパーボレーゴールで同点に追いつきます。


試合は延長戦へ。


アルゼンチンは必死の守りから、攻撃に転じます。フランスGKロリスが弾いたこぼれ球をメッシが押し込み、延長後半終了間際、スコアは3-2になりました。

メッシが終了間際にゴールを決めてアルゼンチンが優勝。これ以上のストーリーはない…と思っていましたが、エムバペは違うことを考えていたようです。

ペナルティを獲得し、冷静に決め、スコアを3ー3とします。


試合はpk戦にもつれます。

ここで強かったのがアルゼンチン。

アストンビラのエミマルティネスが守るゴールを、エムバペがまず揺らします。そしてメッシ。冷静に決めます。フランスの次のキッカーをエミが止め、さらに次のキッカーもミスり、結果4-2というpk戦の結果でアルゼンチンが勝利しました。


激闘を制したアルゼンチン。

卓越した技術と体力を持っていましたが、決して実力だけではなかったです。

メッシを勝たせたいというチームメイトの思い。

命をかけているサポーターの歓声。

そして、神の子、リオネル・メッシの底力。

これらの力が合わさり、アルゼンチンは悲願の優勝を果たしました。

メッシが唯一手に入れられなかったタイトルである、ワールドカップ。

So close and yet so far. ずっと言われてきたトロフィーです。

バロンドール7度優勝よりも価値があると本人が言っていたタイトル。

だけど、最後のチャンスで手に入れたのです。

世紀に残る大接戦を制し、手に入れたのです。

実力以上のチーム力で勝ったのです。


メッシは教えてくれました。

本当に叶えたいと思ったことは、諦めずに追い求めることで、叶えることができるということ。

しかし、それは1人ではできないこと。

「キャプテン」となり、周りを巻き込み、実力以上の力を出せるチームを作らないといけないこと。

不可能なんてないということ。

メッシのW杯優勝に世界中の人々が、喜びました。

サッカーは、夢を与えてくれます。

諦めるな、顔を上げろ、がむしゃらに走り続けろ、と教えてくれます。

未だに信じられないです。

本当に嬉しいです。

それは不可能を可能にする瞬間を見たからです。

メッシの苦労を知っているからです。

アルゼンチンの選手全員の努力を知っているからです。

国の維持のために、家族の生活のために、メッシのために、走り続けたアルゼンチン代表。

かけてきた思いは、並みならぬものだと容易に想像できます。


勝利の神様、アルゼンチンに微笑んでくれてありがとう。


メッシ、おめでとう。


永遠に私のヒーローです。

メッシにはなれないけど、メッシから学べることは多いです。


メッシ、ありがとう。

あなたは世界中の人々の人生に、一筋の光を与えてくれました。


ぼちぼち、頑張るか。