夢を見ている途中で、「これは夢だ」と気付く事がある。
今日の明け方見た夢は、前半は忘れてしまった。
記憶に残るのは、印象的だったシーンだけで。
そこで私は、風呂場の扉を開けた
恐らく自動給水にした風呂の様子を確認したのだろう
けれどその時にはもう、風呂の水がざあざあと溢れ出ていた。
咄嗟に停止させるボタンを押しても、蛇口を締めても、一向に止まらない。
風呂の水は、入浴剤を入れたような薄黄色をしていて
風呂場は白のタイル張りで
浴室の幅より小さな浴槽が、向かって右側にあり
左側の開いた空間は、浴槽の高さに合わせたように
洗い場からは階段のような状態でタイルが埋められている。
浴室内をざっと見回して
勢い良く溢れている水の被害を確認すると
この勢いでは、風呂場どころか室内にも溢れてくる気がした。
思った通り水は僅かに室内にも漏れ出ていて
しかし冷静になってみると、浴室内には排水溝があるので
水に流されて排水溝で溜まっていた洗面器などをどかしてやると
すいすいと水が引き始めた。
それにしても未だ止まらない水をどうしよう、と考えを巡らせた時
そういえばこの夢を見るのは初めてではない、と思い出した。
そう、思い出したのだ。
―――これは、夢だ。
そう認識すると、糸のように微かな現実との繋がりが
ぐいぐいと強い力を帯びて、私を覚醒させた。
そして、現実。午後。
ふと知り合いと夢の話になり、話を聞いていると
その知り合いも、今朝がた洪水の夢を見たという。
知り合い曰く、水が溢れるのは出費を意味するらしいが
成程確かに、風呂の水は金運を意味する黄色であった。
洪水の知人と、夢の結果を後日報告する事になったけれど
果たしてどうなる事やら…。