ってことで、やってきた『本物』の赤道。
偽者から歩いて15分くらいにある本物は、
ただの茂みのわき道の先にあり、派手な標識もなく思いっきりひっそりしてあった。
アピールなさすぎ。
下手したら見逃すわ。
もっと投資してこうや!
ここにはちゃんと雇われている職員がいて、いろんな国籍に対応できるように、スペイン語はもちろん英語・フランス語・日本語も話せるガイドが赤道の不思議についていろいろ説明してくれる。
ただの赤道ラインを見にきたつもりだったけど、この解説がかなり面白くて思いっきり引き込まれた。
<本物の赤道の上>
子供よりも年配者が圧倒的に多くて、とにかくはしゃぎまくっていた。
世界を旅行してきて、地球儀レベルで自分がどこにいるかなんてのは意外に意識しないもの。
北緯0℃。
南緯0℃。
このわかりやすく、まさしく地球の中心ラインに立っている興奮は、大人のほうが俄然盛り上がっちゃう。
<重力の流れについての説明>
ほんとに狭い敷地内だけど、赤道を感じられる大人の理科の実験はたくさん用意されている。
その一番有名かつインパクト大なのが卵立て。
ちょうどジャスト赤道の上に打たれた釘。
その釘の上に卵を立てるというもの。
赤道の上は、南半球と北半球の重力の流れがちょうどぶつかる中心ライン。
中心を赤道にすえて地球儀を回すとわかりやすく、
くるくる回る地球の左右半分、すなわち北半球と南半球には地球の自転から生じる力強く加わることで、
空から地面へと重力がかかる。
それが赤道の真上だと、自転による北半球と南半球の力が均等にかかるという。
その均等の力を利用して、まずはほとんどスペースのない釘の上で卵立て!
キテます、キテます
た、た、た、卵が立った!!
赤道の上マジック!!
赤道の上意外ありえませんから!
接着剤付けてないですからね~!
近くで見るとすごい。
目に見えない力が働いてます。
<大人の理科の時間、第2弾>
今度は赤道の上だと水が渦を巻かずに排水溝を落ちていくという実験。
枯葉を浮かせてわかりやすく解説していただきました。
普段私達が住む北半球だと、排水溝に吸い込まれていく水は右回りに落ちていきます。
そして、南半球では左周りに落ちていきます。
それはさっき説明した流れと同じで、北半球と南半球では、地球の自転の回転方向が変わるから。
例えば転がるボールを見てみると、同じ方向に転がっているように見えても、右半分だけを切り取ってお椀型になるよう床に置いてみると右回り。左半分を切り取ってお椀型になるように床に置くと左回りになる。
それと同じ現象が目に見えない力になって、北半球と南半球で起こっている。
それを証明してくれる実験が配水管実験。
流し台を2~3m動かすだけで、右回り、左回りに変化するから不思議。
では、赤道の上だと………まさかの垂直落ち!!
あんま気にしたことないけど、結構びっくりじゃ。
<大人の理科の時間、第3弾>
石の上に赤い点で記された北斗七星と南十字星。
赤道の上だと、どっちも見えちゃうってことみたい。
こんなの星好きの方、たまらないでしょう。
大人の理科の時間、第4弾
びっくり昔の時計!
なんと中心に打たれた杭が、太陽の光を受けて影を作る。
その影が伸びた先が、現在の時間。
先人半端じゃない!
このときも空が晴れた時にちゃんと杭の影が伸びて今の時間を示してた。
そんなこんなの大人の理科の時間に対して、いい大人が歓声を上げてしまう本物赤道。
なまら面白いです、ここ。
大人の理科の時間が終わると、大人の社会科の時間。
アマゾンの不思議についても説明してくれました。
今回、英語と日本語で説明していたガイドさん。
なまら優秀だし、言い方に迷った言葉を教えてあげるとすぐにメモして次の説明に生かす勤勉さ。
勉強になります。
ちなみに彼と一緒に写ってる花の咲いたサボテンは覚醒作用ありのようです。
<アマゾンに住む生物>
写真は取れなかったけど、途中でアマゾンに住む先住民の伝統的なミイラを見せてもらった。
悪いことが起こるかもしれないから、ちょっとシリアスに「写真は撮っちゃダメ」と言って見せられたミイラの顔は、
オレンジくらいの大きさにしぼんでいたけど、しっかり人間の雰囲気を残していた。
ミイラの作り方も壁絵を使って説明してもらって、そこにいた人たちは目からウロコ状態だった。
極めつけは、アマゾンに生息するこいつ。
おしっこの匂いを嗅ぎつけて、ちんこの先から入ってしまう恐ろしいやつ。
こんなん反則だわ。
説明が終わったら、謎のダンスあり。
本物赤道ボリューム満点でかなり面白かった。
北緯0℃、南緯0℃。
看板にはわざわざ、『calculated with G.P.S.』の文字。
「ここはちゃんとGPSで図ってますから!」ってアピールも笑える。
地球単位で考えるスケールの大きい時間でした。