ブルンジの首都ブジュンブラから南下すること数時間で国境に到着。
この間、外国人などゼロ。
なんかよっぽどの用がなきゃブルンジは誰も来ないよな-。
なぜかイミグレーションのある村と国境が離れており、
出国のスタンプをもらうと未舗装の道を30分程走ってやっと国境についた。
「国境にイミグレーション作ればいいことなのにね-」なんて事をビジネスマンの
ケニア人とカナダ在住のブルンジ人と話していた。
"効率よく"なんてことはやっぱりあまり考えない。
国境に着くと軍隊の格好をしたブルンジ側係員にパスポートチェックをされると、
そのままスタンプもロクに確認せず、賄賂の要求。
幸いなことに、ソフトな要求だったから交わしてパスポートも返してもらえた。
こういうのに直面すると、問題が起こる前に早く出てよかったと思ってしまう。
タンザニア側に入ると、また雰囲気が変わった。
なんだか、アグレッシブでピリッとくる緊張感を感じさせた。
なんとなく油断できないような感じ。
案の定バンに押込められた人と荷物は限界を超えていた。
これまでも店員オーバーなことは日常的にあったが、その度合いが限度を超えている。
乗れなくて中腰だったり、上半身が窓から飛び出ちゃったり。
さらに途中でエンジンがかからなくなったり、車の底から謎の煙と焦げた臭いが立ちこめる。
運任せの移動。
やっとの思いでタンザニア側最初の町キゴマに到着した。
コンゴと国境を隔て、ザンビア側にもつながっているタンガニーカ湖に面した町キゴマ。
このキゴマで静養しようと思ったら、初日から何故かいっしょに国境を超えたケニア人のおっさんから、中国式ねずみ溝のやり方をレクチャー&売り込みを受け、これまた何故かよくわからない事務所へ連れていかれ挨拶を交わす。
最近アフリカにおけるビジネスの話がよく舞い込んでくるのは気のせいかな??
それにしても、中国は怖いね。
このケニア人のおっさんは中国のなんとかっていう会社に所属してて、
営業成績が優秀で車まで表彰されたほどの逸材。
売りにしてるのは、サプリメントや健康器具だったんだけども、
彼の営業トークの中にはアフリカンにとって甘い蜜がいっぱいだった。
「一人20$で会社のIDを作成でき、新たに入会した人にビジネスのやり方をレクチャーする。自分の紹介で入会した人が商品を売った場合、売上のなんちゃら%が自分に入ってくる。自分の傘下に多く人がいれば自動的にお金が入ってくるという仕組みなんだ。」
そんなことを言いながら、自分が表彰を受けた写真を見せながら雄弁に語っていた。
そしてさらに続ける。
「これのすごいところは、仕事を持った人でも空いた時間で人を誘ったり商品を売れば良いという時間に制約がないところなんだ。世界どこでも自分のネットワークで商売になる。新たな土地にはビックビジネスが埋まってるということになる。そして学校へ出たとか過去の実績は関係ないんだ。」
あまりに雄弁で成功者のおっさん。彼が商品としているサプリメントの事について軽くジャブを入れてみた。
「このビタミン剤ってこれだけで効果あるんすか?
ミネラルかなんかと飲み合わせないでも効果とかあるんすかね-?」
このeasyな質問に、
「ミネラル剤飲まなくてもビタミン剤だけ飲んでればバッチリよ!」
「あのー、、、確かビタミンはミネラルといっしょに摂取しないと吸収しないと思うんだけど。。。」
そう切り返すと、おっさんすかさず、
「そうなんだ!! だから同時購入が必要なんだ!」
これが表彰を受けるトップセールスマンの返しらしい。
次に掌のツボを示した用紙と、手のひらを刺激する450$もする鉛筆状の電気マシンを取り出してきた。
アフリカンのオッサンがあまりに簡単な掌マッサージのレクチャーをしている様子がかなり笑えたけど、
そこは大人の対応で話を聞き続ける。
一般的な感覚からすれば、知識も怪しい人のサプリメント。
効果もあいまいなサプリメント。
疑問に思うのがこのくたびれた健康器具と知識もない人間が売るサプリメントが売れるのか?ということ。
普通に買わないでしょう。
でも結論から言うと、売れてるらしい。
なぜか??
いろいろ話を聞いてみてわかったこと。
それは、病院行くより安い、という価値観。
知識はないが、身なりがきれいで話のうまい人が話しかけてくる。
そして、努力もなしであたかも健康が手に入るかのような話を振られる。
さらに、そこから自ら他の人に売るチャンス。つまり新たなビジネスチャンスがおまけで付いてくる。
これだけで、20$を支払って入会する理由になるらしい。
ちなみに、肉体労働者が1日中働いても1ヶ月50$入るかどうか、もしくはそれ以下の人たちが路上に溢れる世界で5$10$のサプリメントが売れる。
安易だけど、これが現実。
そして、その隙間につけこむ中国の会社。
その勢力はアフリカ全土に広がっているという。
道路も、携帯電話も、最終的には人々の健康に対する価値観までコントロールしようとしている中国パワー。
植民地としてヨーロッパの国々が進入したときから、アフリカがアフリカのオリジナリティを失い、
今はインドと中国によって格差のできる社会が支えられている。
街には、見たことのある景色が溢れ、
アフリカにカルチャーショックを受けることができなくなる日もそう遠くないのかもしれない。
それが今感じたリアルな感想。