ダハブのあるシナイ半島には、
あのモーセが十戒を説いた事で知られるシナイ山がある。


旧約聖書には、モーセがエジプト出発のあとシナイ山で授かったという有名な十戒。


あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。

あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。

 それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。

あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。

安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。

あなたの父と母を敬え。

殺してはならない。

姦淫してはならない。

盗んではならない。

あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。

あなたの隣人の家を欲しがってはならない。



クリスチャンにとっては神聖な場所のよう。

正直宗教的な部分に興味は湧かなかったが、『御来光』という響きに惹かれて向かったシナイ山。


自力で行くにもシナイ山を登るにはガイドが必要なため、

宿でツアーを申し込み日付が変わる前、ミニバスに乗り込みダハブを出発する。


ミニバスに揺られること約2時間、

予想に反してバスから降ろされたとある広場には各地から集まった大量の旅行者の姿が。


簡単すぎる荷物検査ゲートをくぐり、同じバスに乗っていたグループ単位で移動開始。


"モーセの十戒"ポイントへ行くには、標高2700メートルの山頂まで登山しなければならない。
実際は道もよく舗装され、階段あり、ちょっとした店があり、登山のカテゴリーに入れていいのか迷うほどだった。



登ることに関しては、多少息を切らした程度でさほど問題ではなかったが、大変だったのは寒さ。


なんまら寒い!


毎日海に入れるダハブからそれほど遠くはないものの、
夜の登山、そして風の強いシナイ山は暑い土地ばかりウロウロしていた体にはこたえる極寒だった。

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                         <登山途中にある売店>


約4時間登り続け、山頂付近に到着したころに食べたバナナの食感はシャリシャリ凍るほど。
さらに宿から一緒に行った人の水が凍りついていた。


山頂付近では何軒かお茶屋があり、下界とは比べ物にならないほど価値がついたシャイを頼まずに、
小屋内で休んでいたら追い出され、懲りずに小屋の中に入ろうとすると、また追い出され。


ブランケット貸し出しが立派なビジネスになるほど、山頂付近では震えながら動けなくなっている人もいた。


とにかく寒さを凌ぐのに苦労しながら、その時を迎えた。



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今いる山頂と、ちょうど同じくらいの高さの山が、遠く東の方角に連なっているのがわかる。


雲の高さより少し高いところにいるため、てっぺんの深い青と、少しずつ赤みを帯びて上がってくる。


山の上にいるため、太陽の光が放つグラデーションをさえぎるものはない。



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寒さに震えながら、燃えるように上がってくる太陽のオレンジが待ち遠しくなる。


もうすでに神秘的。


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パノラマサイズで見える色のグラデーションに見入る人々。


ある人は神聖なこの場所で歌を歌い、ある人はそれに対して「黙れ」と怒鳴りつける。
いろんな人の想いが小さなスペースで交差しながらも、太陽はそんなことお構いなしに姿を現した。



いざ御来光!!



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          エネルギー補充




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御来光を眺めた後に姿を現したシナイの山々。


険しく切り立った山々が太陽に照らされ、そのスケールの大きさに驚かされた。


人が住みつくのを拒絶したような乾いた山々からは、自然の厳しさだけじゃなく、
ゴツゴツっとした岩肌が太陽に照らされ息を呑むような魅力も感じる。



でも一番感動したのは……暖かいこと!


シナイ山まで行っといて、なんとも深みのない感想で恥ずかしいけど……太陽暖かい!


暑さには強くなったけど、すっかり寒さに弱くなったこの体…
今度から自己紹介で北海道出身っていうのやめようかな…。



何はともあれ太陽偉大!



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モーセの十戒って結局なんだったんだべ。


勉強不足なんのその!!


いいもん見た!



ヨシッ!下山!