荒野に取り残されたバスでの車中泊、そしてバス会社にあるゴザの上で夜を越した二日目の夜。


集りすぎるハエの音で目が覚めたAyoun el Atrasの朝。
表情少なめで、なかなか笑わない青年は、俺が起きるのを待っていてくれたようだ。
ギリギリのコミュニケーションで、マリに行きたい事を告げるとバスチケット売り場の

オフィスに連れて行ってくれた。


ここAyoun el Atrasも地図上で見る限り、中規模の町のように見えるが、
中央線もないようなメインの車道沿いにポツリポツリ商店がある程度に過ぎない小さな町。
モーリタニアからマリへ抜けるための重要な中継ポイントの町にしてはあまりに寂しすぎる。


改めて、モーリタニアという国は、現在の世界的な先進性とは無縁のような国に思える。
国土のわりにはあまりに少ない人口、小さめのフランスパン、野菜、肉、衣類、電話カードを売る街角。


娯楽品・嗜好品の販売が極端に少なく、
ほぼすべての商品は自国での生産ではなく、領土を争っている隣国モロッコ製品。
移動手段の選択肢が少なく、まとまったお金が集まるところといえばバス会社。
そして慢性的に不足しているお釣りが、二束三文の生活を想像させる。


なのに自国の通貨はある。


世界は広い。



さて、予想通りここでもマリ行きのバスが来るのは夜。
相変わらず、ヌアクショット朝発の便がすべての基準になっている。
しかも、当日は来ずに、聞いた翌日だという。


なんとかホテルは1件くらいはありそうだ。
だが、またもや、どの日に出発するにも夜。
今のモーリタニアは外国人にとって安心できる場所ではない。


ならば仕方ない。


バスと比較するとかなり値は張るが、提案のあった乗り合いタクシーにお願いすることに。
路上で売っているパンとトマトとチーズを買って簡単な朝飯を食ってタクシーを呼ぶ。


お~!これはタクシー占領して一人で優雅に国境越えか!?


なんて事はまずありえず、わざわざ乗客を待った挙句、
セダンタイプの乗り合いタクシーに詰め込まれたのは過去最高記録の9人!!


運転者含めて前列が3人。
僕の乗った後部座席は、子供含めて6人です。
もう肉がぶつかるとか、そんな次元ではなく骨と骨が擦れる感じ。


町を出るときのチェックポイントではしきりにパスポートチェックが行われる。
手が動かなくてパスポートも出せない。。


まず取り締まるなら、この殺人的に詰め込まれた車内なのでは?

もし存在するなら、この国の道路交通法が知りたい。


何度目かのチェックポイントを越え約2時間半、ついに国境の町に到着。
ここで国境を越えるための車に乗り換え、出発の時を待つ。


国境の町らしく、店と物売りがたくさんいて、割と賑やかだ。英語を話せる人もいる。
ちなみにこの町にも宿はない。

商店でウギアをセファーフランに両替し、入国準備もいい感じ。



さてマリ国境間近。


もうひと踏ん張りでシャワーが浴びられる‥‥


1時間ほど待たされて、車が埋まるだけの人が集まり、ついにマリへ向けて出発。



Go For  シルバーバック

               <なんとも緩い、モーリタニア側の出国iMMIGRATION>



国境の町から110Km。ぶっ放して1時間で周囲になんにもないとこに突然出現した、
家畜を飼っているモーリタニア側Immigrationに到着。


ドライバーが全員分のパスポートを集め、ものの10分で出国完了。




そして、出国後すぐに見えたマリのトロピカルな国旗。

何度体験しても、新しい国の国旗を目にすると興奮するものだわ。


Go For  シルバーバック

                  <コレでも入国審査室。入り口にハンモック付き>



またしても家畜を飼っている、ガランとしたImmigration。
ここでもファームを書かされるが、出ましたフランス語フォーム。

名前より先に性別からって‥‥


フランス語で男ってどう書くか迷っていたら、陽気な係員に股間を指差され「ホム!!」と言われ和やかにパス。
非常にルーズで陽気な国境越えになり、ついに20ヶ国目のマリ共和国に入国!!



国境を越えて最初に目指した町は、最初に地図に出てくるNIORO。

そのNIOROまでの道のり‥‥窓の外に目をやると、THEアフリカの大地。


大地と空の間に薄い雲のサンドイッチ。
地球が丸いとイメージできるような大地と空の間にある吹き抜けの空間。

詰め込まれた車からぼーっと外を眺めていると、自分がアフリカにいる実感がふつふつと湧いてくる。

その特に何にもないが、地球断面を感じられる景色に心打たれる。


疲れてたんかな?

わけもわからず普通の道でアフリカにいる実感から感動。



数時間後到着した、バマコ行きとNIORO行きの中継地点でポツリと車から降ろされる。
その瞬間から鋭い目で荷物を狙う少年。


近くにいた警察の誘導で、バイタクを捕まえNIOROの宿へ向かう。


超マイナーな町のNIOROはついに100%アフリカンの町。

バイタクに乗っててもあまりに浮きすぎたアジア人の姿は目立ちすぎて、視線が刺さる。
この熱視線は、今までのどの国のものよりも熱いまなざし。

バイクの後ろとはいえ、心臓がバックバクなのがよくわかる。
荷物持ってここを歩く勇気はまだ俺に持ち合わせていない。


ホテルに着いて、倒れこむようにベットに横になる。



ヌアクショットを出発して、Aleg近くの荒野で車中泊、Ayounのバス乗り場のゴザでさらに一泊、
乗り換えのハードルと重い荷物を持って、ロクに何言ってるかもわからず、

何度も乗り換えての移動にこれで一旦終止符が打たれた。

今回の移動は、今旅の移動でトップクラスの厳しさでした。



3日ぶりのベットとシャワーが気持ちよすぎる。



何はともあれやっときたぞ、Mama Africa!!








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※ 一口メモ


<ここで突然、今回苦労したモーリタニアの両替事情>


■ヌアディブ

銀行のシステムは死んでおり、米ドルすらも交換できず。
町の商店にて、モロッコディラハムからウギア両替が可能でレート良し。
(ディラハムで支払い、ウギアでお釣りをもらう事も可)
また宿近くにいるおっさんに聞いても意外に両替可能だったりする。
国際キャッシュカード(PLUS)を使える銀行が一箇所だけあり。



■ヌアクショット

町に両替屋があるが、メイン通りでうろちょろしている、
アラブ系に少年のレートが交渉次第ではいい。
ここでも米ドルは弱く、両替に割と都合がいいのはモロッコ・ディラハム。
ユーロもそれほど悪くないが、町で一箇所だけ発見できたATMがやはり便利。
ちなみにセネガル・マリ等の共通通貨・セファーフランはほぼ両替できず。
現金の両替なら街角で粘り強い交渉がBetterだが、しっかり札を数える事。


■Ayoun el Atras

Western Unionの看板があった銀行ですら両替不可。
国際キャッシュカードが使えるATMはまずないでしょう。
ここまで来ると、ウギアとセファーフラン間の両替がメインで、町の商店で両替可。
レートもセファーフランとなら一般に言われている額(UM:CFA=3:5)で可能。


■国境の町

ここでも商店での両替可。
レートもUM:CFA=3:5で問題なし。
ドル&ユーロの強さは不明だが、ウギア~セファー間両替は非常にスムーズ。

結果的に、ATM引き出しとディラハム両替なら、ヌアディブ&ヌアクショットで。
ウギアからセファーフランならAyoun el Atrasか国境の町。
米ドル&ユーロは使わずに持っておくのがBetter。


※ 手持ちセファがなく、これからマリへ抜けるならヌアクショットで多めにウギアをおろして、

   国境近くの商店で両替も一案。


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